2022年09月19日 巴水の技法は、徹底的な写生と大胆な改変 (関東大震災後の巴水スケッチ「深川高橋の朝」(『日本及び日本人』所収、大正14年1月)。巴水の作品をよく見ると、巴水が石垣にこだわったことがよく分かる。このスケッチもその一つ。左の石垣は震災で崩れたものであろうか。巴水は、その石の一つ一つを正確に写し取ったと思われる。とくに、水面に反射するその石垣の描写には、端正を越えていささか鬼気迫るものがある) 巴水の版画を室内で鑑賞するだけでなく...続きを読む