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土屋淳一[tyjisc]Blog

「練馬のラーメン太郎伝説!」は、単なるラーメン屋さんの紹介・論評ではありません。都会の片隅に15年続く狭きたないラーメン屋さんのマスターと、そこに集まる常連さんたちの人間模様を描きます。大きく分けると「料理のこと」「店舗のこと」「マスターのこと」「常連たちのこと」「地域(練馬)のこと」などになります。食・お店の楽しさ、人の気持ちの優しさ・気づかい、都会でもまだまだ捨てたもんじゃない地域の人たちのつながりを伝えられれば、と思っています。[表編]はTwitter[tyjisc]でつぶやいていますので、こちらもよろしく!

2012年01月16日19:42
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餃子は注文されてから、アンを皮に包むのがマスターのこだわり!どんなに忙しくても一つ一つ丁寧にくるむマスター。でもワイは知っている。何百個を仕込む単調な作業が嫌いなだけなんだ。ね、マスター( T_T)\(^-^ )

【裏解説】
(一般的に)ラーメン屋に餃子は欠かせないものなんで、多くの店ではだいたい1日に出る個数は予測がつくはず。そのぶんだけでも包んでおけば、だいぶオペレーションがスムーズにいくだろうと考える。

しかし、マスターは違う。どんなに忙しくてもこの発想はないらしい。鮮やかに手早く包むパフォーマンスを見せることによって、客に「おいしい」「本格派」を印象づける。当初、「そっか、このこだわりがラーメン太郎なんだ」と感動したワイ。

し〜かし、だんだん見ていくうちに、いやちょっと違う。どーやら、マスターは「仕込みが嫌い」ということがわかってきた。餃子の場合、アンをつくるだけで精いっぱい。包むのは注文があってからでいいべや、ということだ。
つまり、先送りできるものは先送りしちゃえ〜。ってことらしい。

こんなことを書くと、「土屋さんには俺のこだわりがわかっていない」と言われそうだが。ちょちょちょっと待ってよ。こだわりはわかるが、コンスタントに仕込みをやって商品を切らさないことが基本じゃね!? こだわりがあっても。商品がなければ、なんのためのこだわりよ、となる。

ただし、誤解なきよう。この「緩るさ」が、ラーメン太郎のラーメン太郎らしさであり、ワイが「伝説」とした所以でもある。
何やかや、マスターの言い訳を聞き、マスターをいじりながら餃子をつつきJINROを呑む。それがつかの間の幸せでもあるのも事実だ。

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↑鮮やかに餃子を包むマスター。


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タグ :
#餃子
2011年12月07日21:01
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常連Mさんは朝ビール飲みたさにマスター起こすし、昼のランチにはビール飲むし、夜は本格的にハイボール飲むし、また朝はビール飲みたさに...って、どんだけ飲むんだ〜〜(ゝ。)あ、でもアル中じゃないみたい、ね。


【裏解説】
常連にもいろいろな人がいるが、近くにビルを持ち、群馬の前橋市内には畑を持っているMさんはよく飲む。
もし、あなたが昼間行って、一人でビールを飲んでいるおじさんがいたら、その人がMさんだと思っていい。
もしくは、夜遅くに(ほかの店をはしごしてきて)フラフラになり入ってきて、それでもまだ飲む人がいたらそれがMさんだ。
それでいて、どこか体が悪いという話は聞いたことがない。

Mさんはよくしゃべり、とにかく何かを聞きかじると、ダジャレ混じりに突っ込んでくる。そのダジャレもデーブ・スペクターとはいかないまでも、けっこうハイレベル。(注記)ウザさもデーブ並み!?(笑)

ただし、Mさんは根が照れ屋だから、そんなときもこちらの目は見ない。
私とは、ちゃんと目を見て話すようになるまで、2‐3年かかったかもしれない。

口癖は「バカ言ってんじゃないよ」。
これは私が指摘して、「よーし、今日は言わない」と言って、[「バカ言ってんじゃないよ」NGワードゲーム!]をしてみたが、ものの3分我慢できずに「バカ言ってんじゃないよ」を連発するカワイイおじさんだ。

2〜3年前のこと。
Mさんの前橋の畑に、マスターが畑仕事を手伝いに行ったことがある。メンバーは、Mさん、マスター、あとひとり、そのときマスターと仲の良かったKちゃん(韓国系中国人の女の子)。

マスターは大都会(?)練馬でラーメン屋をやっているが、出身が群馬の農村地域だから、基本的に農作業には抵抗がない。
Mさんも、さすがに畑に行けば酒は飲まずに手際よく作業をこなす。
Kちゃんは、中国語、韓国語、日本語の才能を生かし羽田空港のショップで販売員をしているお嬢さん。

どうやらMさんは、この畑に連れてって以来、Kちゃんを好きになったようだ。というのも羽田のアーバンなショップ販売員が、畑に行って土まみれで農作業して姿が、ピタッとはまったらしい。

帰ってくるなり、「まったく、違和感なく畑の風景に溶け込んでたからね。なんつーか、草取りするにも、こー、腰が入っているつーか(笑)。バカ言ってんじゃないよ、ありゃ中国では相当(農作業の)経験を積んでいるね」と、うれしそう。

その後、Kちゃんは中国に帰ってしまったが、たまにKちゃんの話になると、そのときのうれしそうな表情になるMさんなのです...。

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2011年11月22日11:30
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昨年、常連のグッチが急逝した。まだ40代。神妙な葬儀でマスターはひとり泪しながら「グッチー!」と叫んだ。これは、以来常連になったグッチのお父さんから聞いた話。亡くなった息子が常連だった店の常連に父親がなる。それにはそれなりの理由がある。

【裏解説】
グッチはアラフォーだったと思うが、典型的なメタボ体系で、お酒とカラオケが好きな男だった。
私とはラーメン太郎で会う以外には、一度何人かでスナックに飲みに行ったことのある程度でそれほど親しくなかった。
マスターとはウマが合い、たまに食事に行ったり、ときにはグッチがラーメン太郎で酔いつぶれて、朝まで寝かせてあげたりしたこともあったらしい。

そんなグッチが急逝したもの、なんとラーメン太郎のビルの階上の店でカラオケを歌っていたときのこと。詳しい死因までは聞いていないが、本人は特に苦しんだふうもなく、居眠りしながら逝ってしまった。

葬儀に行ったマスターは、参列者が黙々とご焼香している中で、大声で「グッチ―!!」と目に涙を溜め叫んだらしい。これは、のちにラーメン太郎の常連になったグッチのお父さんから聞いた。

お父さんはマスターの心の底から出たこの叫びにいたく感動した。
おそらくいろいろと悩みと抱えていたであろう息子のことをわかってあげなかった後悔と、一方で単なるラーメン屋のマスターにここまで思われた息子の小さな幸せを理解したんだと思う。
以来、お酒の飲めないお父さんが、たまに出かけるとラーメン太郎で食事をするようになった。

このエピソードは、私がラーメン太郎伝説を書こうと思ったきっかけのうちの大きな一つでもある。

飲食店の運営にあたり、QSC(クオリティ、サービス、クレンりネス)→(商品の品質、高度な接客、清潔な店舗)という運営セオリーがある。この物差しから言うとけして優等生ではない店だが、このQSCには浮かび上がってこない「(商売の前に)人と人との心のふれあい」がラーメン太郎にはあるからだ。

「そんなことやっていたら商売にならない」「効率が悪い」「理想では成り立たない」と言う人もいるだろう。確かに私もそう思う。
しかし、街の個店で売上至上主義じゃない店があってもいいと思う。

おそらくマスターに「何のために店やっているの?」と聞けば「食う(生活の)ため」というだろう。それでいい。「お客様に喜んでもらいたい」とか「店を大きくしてできればチェーンに...」なんで耳ざわりのいい答えはいらない。
自分が食って生活していく中には、当然グッチとの心のふれあいや、その付き合いによってマスターが心を動かされた「何か」があっても不思議はないし、それがあるから日々の地味な作業が面白くなる。

昔からの常連は、そんなゆるい場(空間)であるラーメン太郎が好きだ。
もっとも、最近はマスターもやる気になっているから「常連は時間帯売上の足を引っ張ってんなぁ」とか言われそうだが...(笑)

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2011年11月18日19:05
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マスターは料理人なのに機械好き。あるときはパソコン修理で数日徹夜。またあるときはバイク修理。さすがに店先でバイク並べて、これも徹夜で修理はじめたときには、ここは何屋なんだろうって思った〜(ゝ。)

【裏解説】
1日2-3時間しか寝られない日も、マスターが機械いじりにハマると寝ないで作業している。
しかし、パソコンは古いOSのもので、修理しても遅くて今時使えないもの。
常連Sさんと私は「マスター、直して何に使うの? 直す時間と労力を考えただけでも無駄よ」と言っていたが、やがて気付いた。マスターは機械をいじってるのが好きなんだと。

確かに私も中高生のときはアマチュア無線をやり、後にオーディオマニアになり、後々にバイク野郎になり機械ものをだいぶいじったから、その気持ちはよくわかる。

しかし、何もラーメン屋の店先でやらんでも...とは誰でも思うはず。
思い立ったらギューンとはまりこんでいくのがマスターらしさ、ではあるだけど。

ちなみに最近は、居酒屋メニュー作りにまい進しているようなんで、(中華はどうしたの?ともちょっと思うが)まま、いいことです。

あ、マスターは冷めるときもスッとカットアウトなんで、そのままバイク屋になることはないから、安心して飲み食いに来てネ。

最近の居酒屋メニュー「菊の花と胡瓜の酢の物」
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#居酒屋メニュー
2011年11月02日16:45
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ラーメン太郎は16年目。初期から来ているラーメン太郎の生き字引Sさんはその変遷をこう語る。「マスターが好きになる女性によって、味が変わってきましたね」。そういえば、わいが初めて来たときにあった「モンゴルチャーハン」ってどーなったのさ、マスター(--;

【裏解説】
Sさんはいちばん古い常連だ。
しかし、自分のこと(特に仕事のこと)は一切話さないから、私も皆も一切聞かない。

私とはよくスナックにも遊びに行く。そこでは、カラオケは一切歌わないから、歌い声を聞いたことがない。でも、ご機嫌なときは、女の子とダンスをするので、けして恥ずかしがり屋ではない。

Sさんはきちんとした性格だが、たま〜に飲みすぎて電信柱と相撲をとる。
それも自宅近くの決まった電柱で、ケガするのも同じ右目の上。どうやら、その部分の歩道が傾斜しているらしく、千鳥足でオットットットッと、電柱に顔から向かっていき勝負してしまうらしい。

そのSさんが先日、珍しく過去のスナップ写真を見せてくれた。
それが南極で撮影したもの。もちろん、観光旅行ではない。

なんとSさんは、過去に南極で1年数か月過ごす越冬隊の一員だったのだ! キムタク役のモデルはSさんだった...というのは冗談だが、私も取材やらでいろんな人にお会いしているが、南極の越冬隊員には初めて会った。

Sさんとは知り合って5〜6年は経つが、感動した!!
といっても、それ以上、いろいろ知りたいとも思わないが、また数年後に「ええっ、そうだったの?」ということが出てくるとうれしいな。

マスターの「女性でやる気」の話は、また出てくると思うので、そんときでいいや。

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