中野:話は変わりますが、最近ダムカードが出ましたね。私も昨年の夏、宮ヶ瀬ダムに行ったときもらったのですが。また、今回も出演している金山さんは、以前、経緯についてかなり詳しく語っている。
宮島:そう、1年半ぐらい前ですかね、ダム関係者の方から、素人さんにダムに興味を持ってもらうにはどうしたらいいだろうかみたいな話があって、「ダムカード」を作ったらどうかと提案したんです。カードの内容なんかも話をしたんですが、その通りに作ってくれましたね。
いまは国交省と水資源機構のダムで出していて、行かないともらえません。1人1枚だけです。宮ヶ瀬は1万枚作ったという話もあるようですね。この宮ヶ瀬ダムなんかは配り方もきちっとしていますが、中には、単に置いてあって、勝手に持っていけるところもある。これはどうかと思いますよ、せっかく作ったのに価値が下がってしまう。
(「ダムインタビュー(2)宮島咲さんに聞く「ダム好き仲間とOFF会に行くのが楽しい」」)
中野: ダムカード誕生の経緯にお詳しいようですね。これらからかなりの程度分かるのだが、今回の報告を聞いて、ごく具体的に、誰がどうかかわったかといったようなことまで含めて、詳細に知ることができた。
金山: ダムカードのアイデアの発案者といえば萩原さんでしょうね。平成18年8月のロフトプラスワンで「ダムに行かないともらえないカード」「ダムへ行けばもらえる、行った証明になるようなカード」があればいいなという話をされました。トークの中で出てきた話題で、あぁそういうのがあればなぁと我々も聞いていたんですよ。
で、その後、ダムツーリズム、ダムと観光を結び付けることができないかという勉強会が某研究機関であったんですね。その時に「全国ダム観光ポスター展」の実施にあたっての地元住民とのコラボについて報告をしたんですが、その際に、雑談で「ダムにもカードがあるといいですね、分かりやすくいえばポケモンカードのようなもの。そこに行かないともらえないようなものがあると、観光にも寄与するんじゃないですか」というのを話したんですよ。そうしたら、国交省の方々がとても良い反応をされて「すぐに作ろう」、「ダムマニアに会いたい」とトントン拍子で話が進みました。むろん、国交省の方々は、ダムの情報を凝縮した簡易版パンフレットでダムツーリズムにも活かせればと幅広い考えをもっておられるようでしたけど。
そうしているうちに早速、国土交通省ご担当官様直営のサンプルのデザインが出来て、このサンプルなんですが「ポケモンカードを娘から借りて定規で測って作った」というくらい手作りだったんです。いいですね、金がかかってなくて(笑)。それを萩原さんや宮島さんそれからダムウェブリングのみなさんにお願いして意見を募ったところ、「ダムの写真はカード全面じゃないとだめだ」「ダムの諸元などデータは裏に。書ききれないときはQRコードで」「洪水調節の記録として台風撃墜マーク」といういろんなおもしろいアイディアが出てきたんです。
(「ダムインタビュー(10)水資源機構・金山明広さんに聞く「地元、ダムマニア、ダム管理事務所がコラボレーションできれば」 」)