最近の記事
- 「2024年度 分野別動向調査報告書」発行について(MMC「国内外技術動向調査委員会」)
- JCK MEMS/NEMS 2025(7月6日〜9日、沖縄)参加報告
- マイクロマシンセンター各種委員会およびMEMS協議会活動について
- 2025 第28回「国際マイクロマシンサミット」(カナダ・モントリオール) 参加報告
- 第1回MEMS事業者連携委員会開催報告 (2025年6月5日)
- IEC国際標準化 TC47/SC47E WG1&2, SC47F WG1-3&MT1会議(中国 石家荘開催)参加報告(2025年5月19日〜23日)
- 「MEMS Engineer Forum 2025(MEF2025)」出展報告
- 2024年度海外調査報告会を盛況に開催
- 第3回MEMS事業者連携委員会開催報告 (2025年3月12日)
- 第43回マイクロナノ先端技術交流会 「MEMSの新たなアプリケーションと新たなプロセス技術」 開催報告(2025年3月10日)
携帯URL
携帯にURLを送る
« SPIE Remote Sensing/ Security + Defence 2013@ドイツ、ドレスデン参加報告 | トップページ | MEMS協議会・海外調査報告会 (2014年01月15日) のご案内 »
2013年12月10日 (火)
μTAS2013参加報告
2013年10月28日から30日まで、ドイツ・フライブルクで開催されたThe 17th International Conference on
Miniaturized Systems for Chemistry and Life Sciences, μTAS 2013 Conference
(μTAS 2013)に参加しました。フライブルクはドイツ南西部バーデン=ヴュルテンベルク州にある都市です。フランクフルトからドイツ新幹線で2時間の位置にあり、スイス国境近くに位置します。環境都市とも知られ、アルベルト・ルートヴィヒ大学フライブルクを中心とする大学都市でもあります。μTAS
2013はマイクロ流体デバイスに関する研究者が1000名以上参加する本分野において最大級の学会です。4日間で基調講演8件、オーラル発表約100件、ポスター発表約570件もの発表がなされ、そのテーマはマイクロ・ナノ工学全般に渡り、一分子検出、核酸やタンパクなど生体分子の検出デバイス、細胞の制御など幅広いものでした。
[画像:Photo_3] 会場;メッセフライブルクの外観
[画像:Photo_5] 基調講演開始前の会議場
DNA検出の発表は、学術的なものの方がいくぶん多い印象でした。それらは、ナノポアなどのデバイスを用いて一分子DNAハンドリングしているものが中心でした。商業化を目指していると思しき検査系の発表では、ボッシュやキアゲン、アボットといった企業が関与したものが多かったです。遠心力を駆動力に用いたデバイスについてはフライブルグ大学より報告がありました。血液中のウィルスを標的としており、核酸抽出からPCRを行うものです。血液からプラズマ細胞を分離するカートリッジが別にあり、遠心力を駆動力に選択した利点を活用しておりました。バイオ系の有力企業であるQiagen社との共同開発とのことで動向を注目すべきものと考えられました。同様に遠心力を用いるものの、チップ形状ではなく、研究用マイクロチューブ内で核酸抽出とLAMP法によるDNA増幅を実現するLabTubeという新たなプラットホームをMITが報告していました。Bosh社との共同研究であり、食の安全分野への応用を想定しているとのことでした。[画像:Labtube_2]
テキサス大学からはPDMSとPaperをハイブリッドさせたマイクロ流体デバイスの報告がありました。両者の優位性を組み合わせようという試みで、コストの削減まで加味した研究であり、実用化への意識が感じられました。我々のテーマにおいても、コストダウンは一つの重要なファクターなので、参考になりました。発表内容は最先端のものであり、研究向けだけでなく、ポータブル型に設計されていたり、スマートフォンとの連動可能なものであったり、コストの低減化を試みていたりなどと、実用化を見据えたものがありました。
ヴァージニア大のLanders教授へのインタビューも行いました。本分野での第一人者であるとともに、企業との連携で実践的な研究を行っていらっしゃいます。市場、プロトタイプのスペックに関する課題、競合についての情報が得られました。
本プロジェクトの推進において、市場や技術、競合などの有益な情報が得られました。当初の目的が達成できたものと考えています。
2013年12月10日 (火) Pj 社会センサ先導 | 固定リンク
Tweet
« SPIE Remote Sensing/ Security + Defence 2013@ドイツ、ドレスデン参加報告 | トップページ | MEMS協議会・海外調査報告会 (2014年01月15日) のご案内 »
「Pj 社会センサ先導」カテゴリの記事
- 「道路インフラ状態モニタリング用センサシステムの研究開発」の成果をハイウェイテクノフェア2015にて展示(2015年11月16日)
- ナノ・マイクロビジネス展併催プログラム「先導研究成果報告会」開催(2014年05月22日)
- ナノ・マイクロビジネス展への社会課題対応センサーシステム技術開発プロジェクトの出展(2014年04月14日)
- NEDO委託事業「社会課題対応センサーシステム先導研究」クロージング会議開催(2014年03月18日)
- 欧米におけるAE診断に関する動向調査(2014年03月14日)
コメント
コメントを書く
サイト内検索
カテゴリー
- MEMSPedia
- MEMSビジネス展
- MNOIC/TIA
- Pj AIRs研究開発
- Pj BEANSプロジェクト
- Pj GSNプロジェクト
- Pj HS-ULPAC研究開発
- Pj LbSS/IoT
- Pj MemsONE
- Pj RIMS研究開発
- Pj SII国際標準
- Pj SiM調査研究
- Pj UCOMS研究開発
- Pj エネ環先導 IRiS
- Pj エネ環先導 MEH
- Pj ファインMEMS
- Pj 原子時計ULPAC
- Pj 国プロ全般
- Pj 畜産センサー
- Pj 社会センサ先導
- SSN研究会
- お役立ち
- 事業者連携委員会
- 人材育成事業
- 国際交流
- 国際標準化
- 情報サービス
- 活動全般
- 産業・技術動向
- 調査研究
- 講習会・先端技術交流会