UT16C形コンテナ (UT16Cがたコンテナ)は、日本貨物鉄道 (JR貨物)輸送用として籍を編入している、20 ft 形の私有コンテナ (タンクコンテナ )である。
本形式の数字部位 「 16 」 は、コンテナの容積 を元に決定される。このコンテナ容積16 m3 の算出は、厳密には端数を四捨五入 計算の為に、内容積が15.5 m3 - 16.4 m3 の間に属するコンテナが対象となる。また形式末尾のアルファベット一桁部位 「 C 」 は、コンテナの使用用途(主たる目的)が 「 危険品の輸送 」 を表す記号として付与されている。
このコンテナには、液体 積載用とガス 積載用(ただし、積荷としては液化ガス 状態)の二種類の積荷に適した構造が同居している。ただしガスタンクコンテナは、ガス圧上の昇防止用に遮熱板(いわゆる、「キセ 」と呼ばれる金属製の日除けカバー)で、タンクの上部が全面一体型で覆われている。また各ガスタンク式コンテナの共通特長として、片妻壁 側のタンク球体面中央部位には、16個前後のボルトで止められたマンホール蓋 (タンク内の点検口)が、必ず設置されている。
また、信越化学 所有の8003 - 8006番(メチルトリクロロシラン )を積載している20 ft 型のタンクコンテナは、国内法令上の最大総重量限度一杯となっている24 t 級と重量のあるコンテナとなっている。この24 t 制限により、元々は同一積荷を積載するために先行してUT15C-8001 番コンテナを(日本車輌製造 )で、自重4.8 t・積荷19.2 t として製作して輸送していた。
しかし、少しでも多くの積載容量を確保するために当形式の8003 - 8006 番では、別メーカー(極東開発工業 )製造による改良点としてタンク保護枠に使用している、両側面の筋交い 本数を半分に削減した。これにより、構造強度基準を確保ししつつ自重を約700 kgほど減量して逆に積荷の積載容量が増し、コンテナ形式も旧形式のUT15C形 から新形式のUT16C形 へと変わった。
日輪所有の液化ガスタンク仕様、UT16C-8002 。※ (注記) 右側妻壁 側中央部位には、ガスタンク仕様特有の円形の点検口が見える。大阪貨物(タ) にて、2003年 4月7日 撮影。
8001 ・ 8002【2個】
日輪 所有。20 ft 、ガスタンクコンテナ。積荷はジメチルアミン 専用(化成品分類番号 =毒 燃(G)26.3)。総重量15.1t。規格外ハローマーク (G=総重量・H=全高)付き。コンテナ最上部での作業用ハシゴは、片側面のみに設置。タンク保護枠付き四角形外観。積荷積載時の2段積禁止。
※ (注記) 総重量15.1 t の重量級コンテナのために荷役 の安全上、両側面下部のフォークポケット 部位には「積コンテナの場合はフォーク作業禁止 」の表記がある。また積載貨車を指定する「コキ100 ・ 200 」の標記もある。
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日新運輸 所有、三菱ガス化学 借受に変更。他、「コキ100積載限定 」標記の変更および、輸送区間標記の廃止以外は変更なし。
8003 - 8006【4個】
信越化学工業 所有。20 ft 、タンクコンテナ。積荷はメチルトリクロロシラン(KA-13) (化成品分類番号=燃(禁水)34専用。自重4.8 t、総重量24.0 t。規格外ハローマーク (G=総重量・H=全高)付き。(極東開発 )製造。倉賀野駅 - 黒井駅 間輸送専用。コンテナ最上部での作業用ハシゴは、片側面のみに設置。タンク保護枠付き四角形外観。積荷積載時の2段積禁止。
※ (注記) 総重量24 t の重量級コンテナのために、フォークポケットはなくトップリフター の荷役作業となる。また積載貨車を指定する「コキ106 ・ 200 形式貨車限定 」の標記もある。
貨車技術発達史編纂委員会(編著)『日本の貨車 技術発達史 明治5(1872)年〜平成16(2004)年』社団法人日本鉄道車輌工業会、2008年3月。全国書誌番号 :21465967 。
※ (注記) 参考白黒写真掲載ページ → ---項。
8〜12 ft級 有蓋 無蓋 冷蔵 冷凍 タンク ホッパ 通風 活魚 電源 事業用 廃棄物
20〜24 ft級 30〜31 ft級 40 ft級