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2007年02月20日

鉄ヲタ女子に未来はあるか

今更ではありますが。
どうも皆様明けましておめでとうございます。冬眠から目覚めました夕顔でございますこんばんは。

気がついたら年は明けてるわ立春は過ぎてるわ(汗)
しまいにゃ花粉症の症状まで絶好調で出てくる始末。

こうして人は年をとってゆくのだなあと実感するしだいで(違)


さて。
都合の悪い事はスルーの方向で、いきなり本題ですが。
社会現象すら起こしたベストセラー「負け犬の遠吠え」で有名な酒井順子女史の近刊、「女子と鉄道」を読んでみました。

のっけから帯の「茶道、華道、鉄道」というコピーに微妙に脱力。
道しか合ってないってばさ(汗)
内容は、鉄分やや薄めな鉄道エッセイ。
鉄道に関する話題が中心になってはいるものの、これならば非鉄の方でも先入観なく読めるでしょう。

酒井さんも指摘するように、鉄道は誰にでも楽しめる趣味です。
アマチュア無線のように免許もなければ、乗馬のようにレッスン代もかかりません。
それに場所を選びません。
たとえばダイビングは陸ではできませんが、鉄道は屋内の妄想だけでも楽しめます(自爆)

鉄道とは、ある意味社会そのものであります。
それゆえ、鉄道趣味と一言で言っても、その内容は実に多岐にわたります。
よーするに、鉄ヲタあるいは鉄道マニアと一括りにされる趣味嗜好を持つ者たちであっても、視点も目指すものも同一ではないということですね。
いわく、撮り鉄(写真)、録り鉄(発車音や駅の発メロ、モーター音などの録音)、乗り鉄(ひたすら乗る。乗りつぶしを企画するツワモノも存在する)、盗り鉄(放置車両を中心として、部品を取り外して自分のものにしてしまう馬鹿ども。明らかに犯罪なので良い子は決して真似するな!つか、そーいった犯罪行為のせいで世間一般における鉄道趣味の評価が総合的にマイナスになってるんだよ。貴様らに鉄道マニアとか鉄ヲタとか鉄道ファンとか名乗る資格はないからな!!)など。
そのほかにも駅弁マニア、ノベルティ収集に命をかける者、記念切符となるとどんな地の果てでも購入に行く者、パスネットやオレンジカードに給料の半分以上をつぎ込む者、鉄道模型でひと部屋つぶす者など、ヲタの数だけ方法論があるといっても過言ではありません。

酒井さんは、文中であまり鉄用語を使いません。
だから鉄分が薄めという表現をしたのですが、鉄用語がわからなくても鉄道は楽しめるということを伝えてくれるナイスな本です。

ただ、どうしても異議を唱えたいことが一点あるのですよ。

酒井さんは鉄道趣味がマイノリティであると認識しているようで、鉄道で旅するということが「用事もないのにただ鉄道に乗る」ことである以上、「ただ地元の方々に迷惑をかけないようにしつつ」「ちょっと恥ずかしそうにボックスシートに腰をかけていればいいのではないか」とおっしゃる(鍵括弧内「女子と鉄道」酒井順子著・光文社刊より引用)。
ここにどうしても、引っかかってしまうのです。

わたくしは、鉄道趣味がマイノリティであることは認めます。
だけど、恥ずかしく思う必要はないと思うのです。

腐女子とかアキバ系とかいうカテゴライズされる人々がいます。
腐女子の方々は、やおいという形式の二次創作を通して「萌え」を共有する。
アキバ系男子は、萌えを消費する。

いまや認知度はかなりのものになり、一応市民権を得たように見えます。
しかし、アキバ系や腐女子を対象にしたマーケットも存在するとはいえ、彼ら彼女らがマジョリティであるかといえば、そうではないでしょう。
腐女子が世界を左右することはないだろうし、アキバ系が政治の中枢に進出することもない。

だけど、彼ら彼女らは「申し訳なさそうに」アキバやブクロの乙女ロードの片隅で恥ずかしそうにしているでしょうか?

じょーだんじゃない。実に堂々と歩いているじゃないですか。

鉄ヲタはどうでしょう。

関口知宏の鉄道紀行番組がヒットし、くるりが「赤い電車」を歌おうとも、鉄ヲタ(マニアでもファンでも同義)がメジャーになることもまた、ないでしょう。

そう、鉄道という趣味は、二次創作や「萌え」と同様、サブカルチャーの1カテゴリでしかないし、それ以上でもそれ以下でもありません。

鉄ヲタは鉄道に対する愛だけを共通項に、今日も鉄道に揺られる(笑)
それでいいのだと思うのです。
いちいち恥ずかしくなってたら、マイノリティの上塗りである鉄ヲタ女子は、存在すら許されなくなってしまうでしょう。

だから胸張りましょうよ。

「鉄道大好きですが、何か?」
そう言って堂々とボックスシートで車窓を楽しみましょうよ。ね。

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