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2009年09月29日

四万川ダム見学・事後拾遺

四万川ダム訪問記、ちょっと間が空いてしまいましたが追記です。

奥四万湖夏祭りは、群馬県中之条土木事務所がメインで関わっていた模様で、ニジマスの塩焼きやら焼きソバづくりやらをしている方々は皆さんお揃いのナッパ服着用でした。いや、お揃いっていうかきっと制服(?)ですよね、あれ。
で、堤体内見学から戻るとちょうどビンゴ大会がはじまるところでした。
食券を購入するとビンゴカードがもらえるので、私もいそいそと食券を買って参加。
ほのぼのとした雰囲気で始まったビンゴ、気がつくと
群馬最強の脱力系キャラ、ぐんまちゃん
このお二方も参加していました(笑)

えーと。
ぐんまちゃん(注1)って主催者側の人では?と思ったらニジマスの塩焼き焼いてる人達もみんな参加してる。
食券買えばみな平等ってことね。
さらに、頑張って演奏してくれた中学生のブラスバンドのみんなも特別参加。

私は3等(正しい景品が何だったか忘れました)でビンゴになったのですが、総勢5名によるじゃんけんに敗れ、ニジマスの塩焼きGETという結果に。
これって運がいいんだか悪いんだか。美味しかったからきっと運がいいんだということにします。
ちなみに、ぐんまちゃんの相方(司会者は「ゆまこちゃん」と呼んでいましたが実際なんていう名前なんでしょうか?検索したけどどこからも出てきませんでした...)も見事ビンゴ、景品をGETしていました。

ダムに人が集まって、和んでる。

こんな光景って、ダム好き的には至福です。
大事にされて頑張ってる(注2)ダム、四万川@王子様は素敵なダムでした。
四万川ダム
やっぱ端正だわー。



注1・ぐんまちゃんはもともと、平成6年に開催されたゆうあいピック群馬にて「ゆうまちゃん」という名でデビューしたキャラクターです。
キャラクターとしての実力(?)は確かなもので、ゆうまちゃん時代の平成17年に行われた「全国対抗キャラクターコンテスト」では、2位の鳥取県代表「トリピー」に実に5倍の得票差をつけ、ぶっちぎりの優勝を果たしています。
つい最近になって二代目ぐんまちゃんを襲名したのですが、この襲名(改名)は群馬県内でも賛否両論の模様。
ちなみに公式サイト等ではぐんまちゃんは単独で活躍していますが、各地のイベント等ではぐんまちゃんと対になる頭にリボンをつけた女子キャラが登場することもあります。
女子キャラについては、想像ですが、ゆうまちゃんを補完する位置づけで誕生したキャラなので「ゆまこちゃん」と呼ばれていたのではないかと考えますが、真相は前述のとおり不明です。
教えて群馬県庁の中の人〜。

注2・四万川ダム建設後の平成11年8月、群馬県で豪雨が観測されました(8/13〜16)。
四万川ダムでも累計雨量274mm、最大時間雨量54mmを観測し、最大流入量98.5立方m/sを記録。
このとき四万川ダムは流入量の79%をカットし、一時的に113万立方mの水を貯留しています。
その結果、下流観測地点における水位をダムがない場合と比較して97cm低減させました。
ホントに頑張ってるんですよ。

2009年09月15日

景観破壊って言葉のほうがよほど破壊的だ

天端に到着してエレベーターを降りると、もわっと熱気が襲ってきました。
暑い。暑すぎる。

で、天端上で水位の説明とインクラインの説明を受けたのですが、ここでアクシデント発生。
見学に合わせてインクラインのシャッターを開けておいてくれる手はずだったらしいのですが、それが開いてない...
P1010209.JPG
「あー、開いてないので次行きますね」と案内の人も華麗にスルー。
えー。見せてくれないのー?

ちなみにこの日の水位はEL729.0m。
洪水期制限水位より50cm高い水位ということで、常用洪水吐から放流中です。
でも、夏の四万川ダムって水が少ないんですよね。
常時満水位がEL751.50mですから、普通に考えて夏は23mも水位を下げてるわけで。
せっかく青い綺麗なお水なんだから、いっぱい貯めておけばいいのにと個人的には思ったりもしてました。
少なくとも、この時点では。

天端には地元小学生の描いた陶版画。
いや、いいんだけど。
地域に開かれたダムの指定を受けている所って、ここといい浦山といい、どーして妙なゲージツ作品やら子供の絵やら飾りたがるんですかね。
もしかしてそういう仕様なんですか?地域に開かれたダムはこれこれこういうものを飾らないといけない、とかいうような。
親近感を持たせる効果を狙っているのなら、もっと違う方法があると思うんですよね。

でも天端にうちの子の絵が飾ってあったら、きっと母親としての自分は狂喜乱舞する。それは間違いない。
えーっと。
それ、なんてダブスタ(笑)

閑話休題。

天端から今度は管理事務所に向かいます。
上流面左岸に、四万川ダム管理事務所はあります。
そこの2階でダムの概要についての説明を受けたのですが。

度肝を抜かれた、と申し上げたらいいのか
水もっと貯めてとか思ってた自分を殴りたくなったと言えばいいのか。


ダムの直下流に著名な温泉地・四万温泉を抱えるこの四万川は、利根川の支流らしく(と言ったら語弊があると思いますが)、暴れ川でした。
過去に何度も水害に見舞われ、そのたびに家屋の損壊や怪我人、時には死者すらも出ていたのです。
利根川水系流域と荒川水系流域に壊滅的な打撃を与えた昭和22年のカスリーン台風は言うに及ばず、昭和10年9月の台風では四万川流域だけで64人の死者を出したとのこと。
近年でも昭和56年8月、57年8月、63年8月、平成元年7月に台風や豪雨による水害が発生しました。

管理事務所で1枚のパネルを見せていただきました。
それは、昭和56年8月23日の台風15号によっておこされた水害の写真。

酸性度が高いため植物プランクトンが少なく、それゆえに美しい青さを誇る四万川の水が。
あの青さの面影すらない茶色い濁流となって住宅地を襲っていました。

この台風は、床下浸水487戸 床上浸水17戸 流失全壊3戸という被害を出し、農地13.33haが冠水しました。
被害総額は中之条町全体で14億5千万円に上ったそうです。

暴れ川故、何度も河川改修計画が出たものの、上流部に四万温泉街を抱えているため大規模な改修ができず、治水目的でダム建設という手段が選択されたとのこと。

だから、あれだけ水位を下げてるんですね。
下げねばならないんですね。

美しく流れる減勢工は、もしかして地元が「こうあってほしい」と望む四万川の姿そのものなのかもしれないとふと思いました。
もしもそうなら、四万川ダムのデザインもまた、地元の方々の祈りの姿。
暴れ川ではなく、水の恵みを齎す川であってほしいという祈り。
もう二度と水害が起こってほしくないという祈り。

そして、ダムは流域を守る城砦であってほしいという祈り。

それらを具現化したのが四万川ダムサイトの姿なのではないでしょうか?

妄想です。
どう考えても妄想です。

でも、写真を見ながらそう考えたら涙が出てきてしまいました。(思い込み強すぎです)

ダムは景観を破壊するという批判があるのは知ってる。
ちょっと前にプチ炎上したブログで、ダムが好きだというのは本当に美しいものがどんなものか知らないか想像力が貧困だからだとか何とか言う主張がなされていたのも承知してる。

じゃあ聞きたいんだけど、景観が良ければそれでいいのですか。
景観破壊って言葉でダムのすべてを無力化できると思わないでください。
そこにあるダムは、今も粛々とダムが任された仕事をしているのです。
私に言わせてもらえば、景観破壊だと一義的に断じてしまうことのほうがよほど破壊的な言動です。


個人的に盛り上がってしてしまった説明の後は、お楽しみの堤体内見学。
数十mを階段で下る、膝関節と大腿四頭筋を破壊せんばかりのコースでした。
P1010225.JPG
すげえ急階段でございましたですよ。

そして階段中程に、こんな張り紙が。
「洪水期制限水位
(7月〜9月)
728.5m」
つまり、この張り紙以下、壁の向こうは青い水。
そしてさらに階段は下るのです。
ここは、水の中なんだと思うと非常に不思議な気持ちでした。

それにしても階段が急。
しかも下り。一段の高さも結構あります。
写真に写ってますが、お子さん抱えて階段下りをしていたお父様もいましたが...他人事ながら、翌日あたり筋肉痛は大丈夫だったのかとちょっと心配です。

疲労が足に来ると、そもそも腕のない私に、ろくな写真が撮れるはずはありません。
プラムライン、漏水量計などの写真を撮りまくっていたのに、使い物になるのが一枚もないという有様。
疲れてても撮りたいものを撮りたいように表現できるカメラが欲しいよう、どくろまるえもーん。
(そんなのないってば)


ということで、堤体内見学は私的にグダグダに終わりました。
もうすこしきちんと写真が撮れないと、伝えたいもんがちゃんと伝わらないよなーと反省しています。

やっぱ、ちゃんと写真の勉強しようっと...

2009年09月12日

理想の電化に電源群馬

上毛かるたの「り」は「理想の電化に電源群馬」です。

全くもってかるたの通りで、群馬県はホントに発電所が多いんです。
中でも水力発電所の数は群を抜いていて、2008年3月のデータによると、群馬県内の水力発電所は76ヶ所(うち、東京電力41ヶ所、県営30ヶ所、その他5ヶ所)あり、発電出力合計267万kwとのこと。
群馬支店が抱える東京電力の発電所は、数と総発電量で全支店中第1位、発電総出力で第2位だそうです。
ちなみに発電総出力第1位は松本支店。
高瀬ダムと梓川シスターズ(私の中では三姉妹に決まっているのです。なっちゃんみーちゃんいっちゃんは、日本最強のアーチダムシスターズですっ!)を抱えたあの支店だそうですが、神流川発電所がフル稼働したら群馬が1位になるんじゃないかなぁ...と妄想してるんですが、いかがでしょうか。
よーするに、群馬は関東の水源地であるとともに、関東の電源地帯でもあるわけですね。

で。
脱線しすぎてしまいましたが四万川ダム。
ここは県企業局の日向見発電所を堤体直下に抱えており、利水放流を利用して発電を行っています。
といっても発電がメインのダムではないからなのか、発電所の建物のデザインセンスがかなり残念な事態になっていたりします。

美しいお城のような堤体と、まるで庭園のような日向見公園。
そして公園脇には、親水公園としても売り出せそうな美形の減勢工。
超美形の減勢工
綺麗すぎる。

そこにちょこんと鎮座する、まるで門番の小屋のような日向見発電所。

うーん、アンバランス(汗)
ま、でも、いっか。

今回訪問した7月26日は、先にも記したとおり奥四万湖(ダム湖)の夏祭りでした。
日向見公園では地元の中学生のブラスバンドの発表が行われたり、地元の団体などが出店する模擬店に行列ができるなど非常に賑わっていました。
参加している人は皆、「ダム好き(ダム愛好家でもダムファンでもダムマニアでも同義)」でこそなくても、「ダムがそこにあること」を自然に受け入れている人々のようでした。
ダムに批判的な人は、そもそもこういったダムという場での催しに参加すらしないのかもしれませんが...

さて。
時は10時20分。
奥四万湖夏祭りにおける(私的な)目玉イベント、堤体内見学の時間がやってきました。

この堤体内見学、20分刻みで約20人ずつの実施です。
私が参加したのは2グループめでした。
群馬県の方から簡単なガイダンスがあったのち、いよいよクロスギャラリー(ダム監査廊のうち、上下流方向のもの)に突入です。
P1010207.JPG

...入ったとたんに気温が激しく低下し、レンズが曇りまくってしまったのでクロスギャラリーの写真はありません(しょぼーん)
そして堤体内のエレベーターでEL769.50mの天端に上がり、一行は管理事務所に向かったのでした。


次回・管理事務所で夕顔が目にしたものは?
「看護師は見た!温泉の湯けむりに隠されたダムの秘密」お楽しみに。


...すみません、1回やってみたかったんですこれ(土下座)

2009年09月11日

世のちり洗う...

四万川ダム堤体下
世のちり洗う四万温泉@上毛かるた


どーしても白い堤体に青い水という四万川ダムの美しい姿を再び見たくなって、ダムめぐりのいつもの相方に駄駄こねて、四万温泉で温泉につかるという条件付きで付き合ってもらいました。

時は7月26日。
折しも全国各地では「森と湖に親しむ旬間」のメインイベント開催真っただ中。
今年、ダム愛好家が集うイベントが開催される横山ダムは岐阜県。
群馬からは遠すぎて、端から行くのを諦めていました。
それでもどうしてもダムが見たくて四万川ダムに行ったわけですが、なんと当日、森と湖に親しむ旬間のイベントが四万川ダムで開催されていました。
四万川ダムの堤体下は、日向見公園という綺麗に整備された公園になっています。
そこを会場に「奥四万湖夏祭り」という名前で開催されたイベントで、
地元・中之条町的に目玉だったのはおそらく「四万温泉ペア宿泊招待券」があたるビンゴだったんじゃないかなと。

が。

私的には、四万川ダム堤体内見学のほうがよほど目玉でした。
あと、群馬が誇る脱力系キャラにして県の公式マスコット・二代目ぐんまちゃんが来るというのもかなりポイントが高かった...

四万川ダムは群馬県が建設した重力式コンクリートダムで、堤高89.5m、堤頂長330m。
目を引くのは堤体の白さと、奥四万湖の水の青さ。
そして、堤体下流面に施された石積み風の化粧コンクリート。
一見してお城のようだと思い込んでしまい、以降私の中では

お城→王子様→及川光博

という変換がなされ(謎)
四万川ダム=みっちー王子というやたら具体的な擬人化が起こっています。

余談ですが、私、みっちー王子と同い年です。あ、あと福山も。ビバ酉年〜〜。

妄想はこの辺にして。

堤体内レポ、次回以降思い出せる限りで記してみます。

2009年09月09日

ダム好きさん発見法

この人鉄道ファンかなと思う瞬間のランキングに触発されて、ちょっと考えてみました。

この人ダム好きさんかな?と思う瞬間ベストテン

10位:雨が降ると落ち着きがなくなる
川の上流に雨が降ると、放流の可能性がある。
ダム好きさん的に放流はぜひ見たい。
でも仕事中だったり、ご飯の支度中だったりと行くに行けない状態におかれたダム好きさんは落ち着きがなくなる率が高い。
ただし、実は正体が河童とか蛙だとかで雨に打たれたいだけの人もいるかもしれないので鑑別には注意が必要。

9位:山道ドライブに慣れている
ダムは基本、山奥にある。
よって、ダム好きさんは山道ドライブに慣れざるを得ない(中には私のように、いつまでたっても地図読みが下手で山道は鬼門という邪道もいるが)。
ただし、酷道ファンや廃道ファンといった人々も非常に山道には慣れているため、この要件だけでは鑑別が難しい。

8位:ダムの右岸と左岸をきちんと説明できる
これ、意外と知らない人が多いんじゃないかと思うんですが。
右岸左岸は、上流から見たときの右左をいいます。

7位:元某県知事が嫌い
これは私だけか(笑)
「脱ダムうんたらかんたら」なんてもんを発信するなら、河川法上におけるダムと堰堤の区別くらいつけてからにしろ。
以上個人的意見でした。
でも7位。まあ、個人のブログですから。

6位:電力会社のPR館があるととりあえず入りたがる
ダムは水力発電を目的に作られているものも多く、電力会社のPR館には発電所見学ができるところが結構ある。
お勧めは梓川テプコ館。奈川渡ダムの美しさに圧倒されるがよい。
...誰か私を井川展示館に連れてってください。

5位:旅行の目的がダムに行くこと
各自治体の観光課は、もっとダムの観光資源としての魅力を発信すべきだとすら思う。

4位:ダムカードを集めている
最近結構有名になってきましたね、これ。
国土交通省直轄ダム、水資源機構のダム、あと自治体管理のダムの一部で配布してます。
もし仮に電力会社バージョンが出たら、もう絶対に貰いに行きます。
奈川渡とか水殿とか稲核とか上野とか。って全部東京電力のダムじゃんか。

3位:ダム便覧が「お気に入り」に登録されている
いつもお世話になってます。

2位:ダムのゲートやバルブから水を下流に流すことに対して、「放流」という単語を使用する
ダム好きさんでない方は「放水」って言いますね、ほぼ100%。
一部、違う意味において放流という単語を使用される方もいるよーなので、くどいようですが用法を限定させていただきました。
例)「アユの稚魚放流」とか、「引っかけたおねーちゃんが好みじゃないから放流した」、とか。

1位:ダムの形式に詳しい

こんなところでしょうか。
で、別格としてはこれ
別格:ダム年鑑を持っている。
ダム年鑑持っててダム好きじゃないとか言わせませんよ。


というわけで、個人的な見解にまみれたベスト10でしたがどーでしょーか。

なお、文中で「ダム好きさん」と表記したのは、鉄子時代に刻まれた「鉄道マニア」という言葉に対する忌避感がそのまま現在も尾を引いているという、非常に個人的な事情によるものです。
万一ご気分を害された方がいらっしゃいましたら申し訳ありません。

鉄道ファン発見法?



gooランキングでこんなん見つけたんですが。

どっちかってと、これに該当する人物は「鉄道ファン」とは呼ばんだろーなぁ、普通。
雑誌「鉄道ファン」の愛読者率はすっげー高いかもだけど。


どうみても鉄ヲタです。本当にありがとうございました。

ちなみに私、ベストテンの4位と7位以外は該当します...

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