判例時報2015年8月11日 面接交渉に関する記事あり
実用法律雑誌
判例時報
発 行 平成27年8月11日
発行通巻2260号
編集人 下平健一
発行人 判例時報社
発行・発売所 株式会社 判例時報社
雑誌 26332-8/11
ISSN0438-5888
細目次
◆だいやまーく記事◆だいやまーく
子ども中心の面会交流論(原則的実施論批判)
第一章 面会交流の実体法上・手続法上の
諸問題 梶村 太市
第二章 子どもの監護と離別後別居親の関
わり 長谷川京子
第三章 高葛藤事案における代理人弁護士
の任務 渡辺 義弘
現代型取引をめぐる裁判例(377) 升田 純
◆だいやまーく判決録◆だいやまーく本誌掲載時に、上訴等の状況が詳らか
でない場合は、判示事項直後にある事
件名等の情報欄に記載しておりません
─行 政─
▽当時八五歳の女性がいわゆる東日本大震災発
生から約五か月後に播種性血管内凝固症候群
により死亡したことと同震災の発生との間に
相当因果関係があるとして災害弔慰金不支給
決定が取り消された事例
(仙台地判26・12・9)
─民 事─
○しろまる臨海用地造成事業護岸工事において、契約と
異なる材料が混入していたとしても、同工事
の目的物に瑕疵があるとはいえないとされた
事例
(名古屋高判27・3・24)
○しろまる銀行の預金払戻請求に対する拒絶につき正当
な理由がないとして遅延損害金の支払請求が
認容された事例
(福岡高判27・2・12)
▽建物建築請負契約が基礎部分まで施工された
段階で請負人の債務不履行を理由に解除され
た事案において、補修不可能な不具合のある
基礎部分の工事のみの解除が認められ、既施
工の杭部分の工事及び設計業務までの解除が
認められなかった事例
(東京地判26・12・24)
▽弁護士照会に対する回答拒否による不法行為
が否定された事例
(東京地判27・3・27)
▽賃貸マンションの賃借人らの六歳の子がマン
ション内で迷惑行為をしたことについて両親
の監督義務者としての責任が肯定された事例
(東京地判27・2・24)
▽保険契約者が死亡保険金の受取人を被保険者
の「法定相続人」と指定した場合において、
被保険者の死亡後に法定相続人の一部の者が
相続放棄に加えて保険金請求権の放棄又は受
取拒絶の意思表示をしたとしても、特段の事
情がない限り、これによってその者の保険金
請求権が他の法的相続人に帰属するとも被保
険者の相続財産に帰属するともいえないとさ
れた事例
(神戸地尼崎支判26・12・16)
▽面会交流を月二回程度実施する旨の調停が成
立したにもかかわらず、別居中の妻とその代
理人弁護士が誠実協議義務に違反して、原告
からの面会実施協議の申し入れに対し、速や
かに回答せず、殊更に協議を遅延させたの
は、原告の子との面会交流権を侵害する違法
な行為であるとして、監護妻と代理人弁護士
の共同不法行為責任が肯定された事例
(熊本地判27・3・27)
▽一 親権者である監護親に調停条項に基づく
面会交流債務の不履行がある場合におい
て、監護親に監護権を留保しつつ、非監護
親への親権者変更を認めた事例
二 面会が実現しなかった月の養育費の支払
義務を免除する旨の調停条項を、面会交流
債務の不履行に対する間接強制決定類似の
給付命令に変更した事例
三 調停条項に基づく面会交流債務の不履行
がある場合において、その債務の内容を一
部緩和した事例
(福岡家審26・12・4)
―知的財産権―
▽一 品種登録を受けた「なめこ」の品種又は
同品種と重要な形質に係る特性により明確
に区別されない「なめこ」の種苗の生産等
を認めることはできないとして、育成権者
の侵害が否定された事例
二 品種登録後、後発的取消事由(種苗法四
九条一項二号)が発生したことが明らかな
登録品種に係る育成者権の行使は、権利の
濫用に当たり許されないとされた事例
(東京地判26・11・28)
―刑 事―
◎にじゅうまる準強制わいせつ被告事件において保釈を許可
した原々決定を取り消して保釈請求を却下し
た原決定に刑訴法九〇条、四二六条の解釈適
用を誤った違法があるとされた事例
(最三決27・4・15)