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「日中文化交流」と書いてオタ活動と読む

記憶が薄れる前に書いておこうと、北京において行った「文化交流」という名のオタク活動やその方面のネタを適当に綴っております。

2013年08月

学校の夏休みも終わりな今日この頃ですが、それは中国も一緒で今の時期は学校に人が戻ってくる時期ですね。しかし移動の時期ということでオタク関係のネタに関してはあんまり盛り上がりません。そんな訳で今回は貯まっているネタの消化で一つ。

日本刀はアニメや漫画、ゲームの中でもよく出てくる武器ですし、中国オタクの間でもよく知られた武器の一つになっていますが、具体的な取り回しやサイズとなるとちょっと分からなくなってくる所もあるようです。
中国のソッチ系のサイトでは
「日本刀の長さってどれくらいなの?」
といったことに関するやり取りが行われていましたので、その辺についてを例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


日本刀の長さってどれくらいなんだろうか?
アニメや漫画ではかなり長い感じがするが、日本刀の写真や持っている人間との比較で見るとそんなに長くないような感じなんだが。

そうそう、アニメや漫画だと日本刀は全般的に長めに描写されているような感じがするよね。FFのセフィロスみたいなのまでいけばさすがに誇張だとは思うが、現実ではどれくらいなんだろう。

「灼眼のシャナ」みたいに女の子が日本刀振り回す世界にツッコミを入れるのは野暮だけど、現実との違いについては私も気になるね。

日本刀の長さって結構短いよ。個々の差はあるけど、二尺二寸〜四寸が標準だから実際は70cmくらい。

日本刀は身長の低い日本人に合わせた武器だから実際は短い武器。それを使った剣術も非常に俊敏なものではあるが、アニメや漫画の中の一刀両断みたいなのとは違うな。

アニメはドキュメンタリーや時代考証を求められる歴史ドラマじゃないんだし、そんなのは気にしないで作られているんじゃないかな。「グレンラガン」とかを見て見ろよ。カミナの日本刀が長いことなんて気にならないレベルのスゴイことになっているじゃないか!

じゃあアニメの中の日本刀って誇張というか、ビジュアル優先なものだと思っていいのかね?あんな長いものは存在しなかったという認識でいいのかな?

そんな理由じゃなく、日本刀の長さに関しては単純に日本人がチビだから長く見えるだけだろ。

全部のキャラの頭身が低い東方の世界じゃないんだから、そういう話じゃねぇだろ。とりあえず二次元世界の刀が長めの描写になっている傾向なのは確かだと思う。
ただ長い日本刀も普通に存在する。例えば腰に下げるのではなく、背負う長さになる日本刀というのもあったし、普通に人間の身長程の長さのものもあった。

日本刀って時代ごとに長さが変わるから、長めの日本刀も存在するんだよね。大太刀や野太刀と呼ばれるものは長い。2m以上なんてのもあったはず。アニメの中の日本刀も、それと見れば間違いじゃないかもね。あと使う人間についてはまぁ......二次元の中だからということで?

日本刀の長さがある程度の範囲に定まったのは江戸時代になってからだったはず。二尺二寸とかのサイズになるのがその時期からだ。日本刀は近代になればなるほど短くなる傾向がある。

ウチの国の苗刀ってわりと長いんだけど、あれはどうなの?日本刀の長さとは違うもんなの?苗刀の長さだとアニメや漫画の日本刀に近いような感じもするんだけど......

苗刀は一般的な日本刀と比較した場合かなり長め。作られた時代に元にした日本刀が長かったのか、当時の中国人の体格が倭寇に勝っていたから長くできたのか、単に集団戦では長い方が良いということになったのかは分からんが。

短い刀だと忍者刀とか、脇差だと誤解されちゃうんじゃないか?
その辺の違いを明確にするためにアニメや漫画の中では誇張されているのでは。

脇差と勘違いと言うのはさすがに無いんじゃないか?日本の武士は刀を二本持っているのが標準だし。

なるほど。あとついでに教えて欲しいんだけど脇差って何に使うものだったの?自殺用?

脇差は二刀流の時の利き手じゃない方に持つ武器じゃなかったっけ?

違うって。脇差は単純に補助、予備の日本刀。場合によっては投げて使ったりもする。また中には長脇差にして予備の刀としての性質を強化したものもある。新撰組の近藤勇とかはほぼ同じ長さの刀(本差と脇差)にしていた。

ちょっと不思議なんだが、普通に戦うなら長い方が有利だろうになんで時代が進むとどんどん短くなるの?日本刀の強度なら長くしても問題ないだろうに。

アニメの中では武器の長さ関係ない......というか、銃より武器、武器より拳みたいなことにもなりかねんから気にしなかったが、確かにどんどん短くなるのは不思議かも。

日本刀の構造を考えて見ろ。あんまり長くなると重量とバランスがヤバくなる。
ウチの国の大刀や西洋のツヴァイハンダーみたいな構造ならともかく、日本刀の持ち手の構造では長すぎると現実的な武器ではなくなる。それに長さを求めるなら槍を使えばいいんだしね。

長くした場合は日本刀じゃなくて薙刀や長巻のカテゴリになるな。個人的には日本の武器だと薙刀や長巻が好みなんだが、あんまり使うキャラがいなくて寂しい。

短くなるのは時代の変化による需要、扱い易さや携帯性も影響していたんじゃないか。江戸時代になると戦場での戦いではなく少人数の戦闘になるし、場所も都市部や屋内が多くなってくるから短い方が良かったんだろう。

やはり長い方がカッコ良く見えるケースが多いし、構図の関係で長く見せるようなものもあるから、アニメや漫画の中では全般的に長めの描写になってるんだろうね。ところでアニメや漫画の中で一番長い日本刀って誰のだろ。もちろんロボとかは無し、人間の使うもので。

うーむ......なんだろ。市丸ギンの13キロのあれも実は別の能力だったしなぁ......女性キャラの使う日本刀でパッと見で長めに思えても、身長との比率で考えるとまた違ったりするだろうし......



とまぁ、こんな感じで。
中国では日本刀の実物を見る機会があんまり無いのもあってか、長さのイメージに関しては結構まちまちのようですね。

刀に限らずこの手の和装やその小物に関しては実物を見る機会があまりないことから、中国オタク内のイメージも混乱しているように感じられます。
コスプレをする際にも、小物の造りやサイズもそうですし、袴の襞の付け方などに関しても苦戦しているという話を聞いたことがあります。


とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。


中国オタク的疑問「日本の武士はなんで刀を二本持っているの?」


9/1追記:現在livedoorのブログのコメントのNGフィルタの調子がおかしくなっているようで、問題ないはずの書き込みでもNGと判断されてしまったりするようです。ご不便をおかけしてまことに恐れ入ります。
障害に関してはコチラのlivedoorのページをご参照いただければ幸いです。
ありがたいことに
「中国オタク内ではラノベ原作アニメはどのような流れで広まったのか?」
という質問をいただいておりました。

前回の記事に関してイロイロと調べている時にうまい具合に
「最初のラノベ原作アニメって何?」
といった話題などに関するやり取りを見かけることが出来ましたので、今回はその辺についてを例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


最近はラノベ原作アニメがかなりの勢力になっているけど、最初のラノベ原作アニメって何だろう?それとみんなが最初に見たラノベ原作アニメって何だった?

古いのは分からんが、私が最初に見たラノベ原作アニメは「灼眼のシャナ」だね。ラノベを読むきっかけになった作品でもある。

私が知っている中で一番古いのは「少年陰陽師」だ。
ただ「最も古い」となると分かんない。恐らく前世紀の作品になるんだろうけど。

ウチの国だと06年の「涼宮ハルヒの憂鬱」が最も影響が大きいラノベ原作アニメと言えるかもしれないが、古さとなるとちょっと分かんなくなってくるな。とりあえず「フルメタル・パニック」は「涼宮ハルヒ」より前の作品だったよな。

「フルメタル・パニック」の第一期は02年の作品だね。ただ、私が最初に見たのは「ふもっふ」の方だった。こっちは03年の作品。

お前ら「スレイヤーズ」もラノベ原作アニメだというのを忘れるな!

ああ、そうか......言われるまで忘れていたわ。私は「十二国記」が自分の見た中で一番古いラノベ原作アニメだと思ったが、「スレイヤーズ」の方が古いか。

「スレイヤーズ」ってラノベ原作アニメだったのか!?
今初めて知ったよ......私は子供の頃にラノベ原作アニメを既に見ていたのか......

「スレイヤーズ」もそうだし、その後に放映された「ロストユニバース」もラノベ原作アニメだね。この2作はウチの国のテレビでも放映されたし、特に「スレイヤーズ」は知名度が高いけど、ラノベ原作アニメだと意識されることは少ないと思う。

「スレイヤーズ」はウチの国だとアニメだけしか知られていないよね。しかも流行ったタイミングが00年代の最初の頃でウチの国でオタクが広まる直前だし、テレビの放映の仕方も途中から始まって途中で終わったりと微妙に不幸な作品だと思う。

ウチの国で原作ラノベまで意識されているとなると、何が一番古いんだろう。自分の記憶と百度で調べた感じでは「星界の紋章」っぽいような気がするけど。

「ガンダム」とかはどうなんだ?初期のシリーズは出版の時期が非常に古いはずだが。

ガンダムはラノベ原作アニメじゃなくて、アニメのノベライズ。
先にアニメがあってそこからラノベになるパターンだね。調べてみたがこのゲームや漫画のノベライズの作品の勢力の方が大きい時代もあったようだ。ウチの国で心の名作として有名な「天空戦記シュラト」とかにもノベライズされたライトノベルがある。

「ロードス島戦記」は?これは「スレイヤーズ」よりも更に前だろ?

検索したら「ロードス島戦記」の方が「スレイヤーズ」より後に制作されているぞ。

いや、それは98年のTV版の方でしょ。OVA版の「ロードス島戦記」は「スレイヤーズ」より前で90年から制作されている。

「銀英伝」のアニメは更に前、80年代から制作されているぞ。

「銀英伝」はラノベに含めることに違和感があるが......でもまぁ、とりあえずはそれが一番古いのかな?私の見た中ではそれになるのは確実だが。

そういうのって恐らく、日本で80年代に作られたアニメじゃないかと思うんだが、その時期はそもそもラノベどころかオタクに関して意識もされなかった時代だしねぇ。

その頃って日本でもまだライトノベルという定義が無いんじゃないか?
「銀英伝」とかもライトノベルの定義が広まってから後付ではめ込んだものだし、当時はライトノベルのレーベルから出版されたものではなかったはずだ。

とりあえず、ウチの国で多いのは最初に見たラノベ原作アニメとして意識されたのは「涼宮ハルヒの憂鬱」「灼眼のシャナ」「フルメタル・パニック」といった辺りで、ウチの国で広まった最も古いラノベ原作アニメは「スレイヤーズ」「ロードス島戦記」、定義によっては「銀英伝」といった所なんじゃないかね。



とまぁ、こんな感じで。
90年代〜00年代前半の作品に関しては中国オタク内ではラノベ原作だとは意識されていないラノベ原作アニメも結構あるようで、あとから「実はラノベ原作」と気付くなんてことも少なくないようです。

上の発言の中には出ていませんが、比較的早い時期のラノベ原作アニメで中国オタク内でマニア層での人気が高い作品の中には
「無責任艦長タイラー」
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なんかもあったりするのですが、この作品に関しても原作のライトノベルの存在はほとんど意識されていません。

まだライトノベルの情報が入っていなかった時代のライトノベル作品の場合、アニメ化されていない、或いはアニメ化されても中国で人気になっていなければ、中国オタク的にほぼ空白状態になっていますね。

例えばライトノベルの歴史の中では一時代を築いたと思われる
「魔術師オーフェン」
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や、オーフェンと同時期に日本で人気のあったライトノベル作品に関して中国オタク内ではほとんど知られていません。

ライトノベルが中国オタク内で広く意識されるようになるのは00年代後半、具体的には「涼宮ハルヒの憂鬱」以降になりますので、それ以前の作品に関しては
「後から原作ラノベの存在を知った」
「アニメの続きを求めてラノベというジャンルに手を出した」

というケースも多いそうです。

そんな訳で、中国オタクの間でライトノベルとアニメが一緒に意識されるようになったのは、本当に最近の事なのではないかと思われます。


とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。
思い出した頃やネタが出来た頃にまとめてみる「オタ中国人の憂鬱アップデート」ですが、今回は中国オタク事情の変化や今の状況についても見て取れた作品
「俺の妹がこんなに可愛いわけがない」
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に関して少々書かせていただきます。
後の方には最終巻の展開に関するネタバレも混じっておりますのでお気を付け下さい。


先日、アニメ第二期の14〜16話の配信が行われアニメも無事完結した「俺の妹がこんなに可愛いわけがない」ですが、この作品は中国オタク内での人気の高さもさることながら、中国本土における作品展開や内容への中国オタクの面々の反応などでもイロイロなことがあって非常に面白い作品でした。

大雑把に言えば「俺妹」は
「中国本土における様々な展開で中国オタクの日本との距離を縮めると共に、作中の内容によって日本との違いを際立たせた作品」
だったように思えます。

中国本土における作品展開では原作ライトノベルの簡体字翻訳版の出版、現地向け関連グッズの販売、現地動画サイトでの公式アニメ配信などの、現時点の中国で行える正規の展開がほぼ全て行われていた感がありますが、なかでも公式のアニメ配信の最終エピソード世界同時配信は今までにないものでした。

この最終エピソードをネットで公開、
しかも世界同時配信というのは今までにない試みでしたが、
「中国本土での配信が日本の公式情報できちんと事前に告知された」(公式ページ)
という点も中国オタク事情的には非常に珍しいものでした。
少なくとも、ここ最近の中国におけるアニメの公式配信の流れではこういった告知は無かったように思います。

契約の関係か広報の関係かそれとも他の事情によるものなのかハッキリしませんが、基本的に中国本土におけるアニメ配信に関して日本中国問わず事前にきちんとしたニュースが流れることは少なく、また実際に配信する中国現地の動画サイトでも配信直前の告知になるケースがほとんどです。
そんな中で「俺妹」のアニメが日本の公式サイトにおいて中国での配信も含めての情報がしっかり告知されたというのはちょっとした驚きの事態でした。

またこの最終エピソードのネット配信が
「中国でもきちんと話題になり人気を獲得できた」
というのが中国オタク業界的には大きいという話もあります。

中国オタク内の人気の傾向として、新番組扱いでアニメが放映中の間は追っかける人も多く人気が保たれるものの、放映が終わってしまうと次の新番組への興味や話題に一気に埋もれてしまう......というのがあります。

日本では劇場版やアニメ以外の作品展開の情報でまだ盛り上がっている作品でも中国オタク内では既に過去の存在で話題にならない......といったことが頻繁にありますし、単発のアニメも「新番組アニメ」の話題に埋もれがちでした。

「俺妹」は第2期アニメのテレビ放映及びネットでの毎週の配信が終了してから最終エピソードのネット配信までの期間が比較的短いという点もありますし、それ以前の作品と単純に比較はできませんが、それでも
「番組放映終了後に間をおいて出た作品でも話題になって人気を獲得できた」
という成功の事例ができたというのは大きいそうです。


次に内容への反応についてですが、作中で出てくる個別のエピソードやネタへの反応、各ヒロインのファンによる派閥闘争なども面白かったのですが、中でも
「最終巻の展開とそれに対する大炎上」
が印象的でした。

この大炎上に関しては以前の記事
俺妹最終巻の展開に発狂する中国オタクが出ている模様
でも紹介させていただきましたが、現在の中国オタク内における作品の受け取り方がイロイロと出ていました。

この炎上は作品に対するモノとしては今までにないほどの荒れっぷりでしたが、炎上に至った情報についてはネタバレ情報が日本のネットにのると、ほぼタイムラグ無しで中国オタク界隈にも伝わっていたようです。大手の現地ポータル系オタクニュースサイトにも発売日当日頃には既にネタバレ情報が載っていました。

こういった情報のタイムラグはどんどん無くなっていますが、その結果日本と同じように情報につられて炎上するのも避けられなくなっています。しかも、こういった情報が伝わる場合、細かい部分がどんどんそぎ落とされたり、分かり易く「釣れる」部分だけが強調されるようになっていきますので、最終的には現地の人間が「炎上し易い」形に加工されたり尾びれ背びれ胸びれがついたりしていくのが何とも難しい所ですね。

この炎上の反応を大雑把に見た所では
「黒猫エンドが良かった或いは黒猫エンドならまだ納得できた」
「桐乃が嫌い」
「妹とくっつく展開がありえない、桐野エンドなんか認められない」

という反応が多いようでした。

こういった反応に関しては日本でも多かれ少なかれあったかと思いますが、中国ではネガティブな方向でかなり強烈に出ていました。中でも日本との違いが目についたのは
「妹とくっつく展開がありえない、認められない」
ということについてですね。

中国オタク内でのヒロイン人気は、黒猫が一番人気で次があやせ、後はドングリの背比べ状態だったようですし、それに加えてハーレム系、ラブコメ系の作品というよりも、「生徒会の一存」のようにオタクネタを作中で扱うコメディ寄りの作品、オタク関係のネタやオタク趣味を中心とした生活を疑似的に味わうことのできる作品といった形で捉えている人も多い作品でしたから、「妹エンド」というマニアックな、倫理に抵触しそうなネタ、言ってみればある種の危険球が来るとは思いもしなかった......という人が少なくなかったそうです。

この原作小説の結末に関しては、安全だと思っていた作品が突然安全ではなくなった、覚悟や予想をしていた痛み(精神的に痛い展開、鬱系の展開、「桐乃以外の」自分の意中では無いヒロインとくっつく或いは誰ともくっつかない結末)によるダメージとは違った方向からの衝撃だと感じられたりもしたそうです。

また「俺妹」という作品はその最初からして未成年とエロゲー、妹との関係などといった、かなりアングラよりと言いますか、危ない橋を渡る作品ではあったと思うのですが、その辺りのことに関して中国オタクのファンの間ではあまり意識されていなかった......というのもあるのだとか。
考えてみれば「エロゲーと妹」という作品の第一歩に関して、既に中国オタクの間での捉え方が日本とは違うのですよね。

中国オタク内ではネットなどの違法流通ルートが主流なこともあり、ヒロインや恋愛要素の目立つ一般PC作品、家庭用ギャルゲー、18禁エロゲーの区別があまり意識されていませんし、それらを「galgame」という名前で一緒くたにしてしまっていますから、オタク内でのエロゲー作品の取り扱い、エロゲーとそれ以外のゲームの間に存在する「壁」についての感覚が日本とは全く異なります。
中国オタク内ではエロゲーを遊ぶことのヤバさというのが、せいぜい「エロ本見ている」「エロサイトを見ている」のに近いレベルでしかないという話もありますね。

それに加えてショップ流通というのが中国には無いことから、未成年がエロゲーを買うことの難しさ、恥ずかしさというのが想像できない人も多いようです。
そんな訳で、中国オタクの面々の中でこの作品において出てくる
「エロゲーという趣味の危うさ」
に関して本当の意味で理解している、日本の感覚で描かれているものを理解できている人がどれだけいるかとなると疑問が残ります。

そして、この作品の原作小説最終巻のエンディングで唐突に「中国の感覚でも理解できる」「中国の感覚では逆に日本よりも強烈なものになる」、妹エンドにぶつかって、突如として「理解できる危うさ」と向き合ってしまっての混乱になっている......といった所もあったようです。

それからこの炎上に関しては日本と中国の情報の差、体験の違いというのが改めて浮き彫りになっていたようにも思います。
「俺妹」はエロゲーをはじめとする各種ゲームや関連商品展開などを作中のネタに使っている上に、ゲームなどの関連作品でもそういった作品の要素を取り入れていますし、サブキャラへのサービスや個別のエンドなどもゲームや特典小冊子などで行っています。

そういったこともあり、私も原作小説の最終巻が出る前は
「原作小説が自分の好きなキャラ以外のエンドになる」
というケースに関して、中国オタク内でちょっとした炎上は起きるかもしれないがダメージに関してはそこまで大きくないのでは......などと考えていました。

しかし、中国オタク内では
「原作小説での終わり方が自分の望むものではなかった」
というのがかなりのダメージになってしまったようです。
一応中国オタク内でも「この結末が気に入らないならゲームやれば?」といった声も無いわけではなかったのですが、炎上の中では埋もれてしまっていました。

もちろん「俺妹」の中国における人気の高さからして、こういった情報や体験、感覚の違いが作品を楽しめるかどうか、人気になるかどうかという点に関して必ずしも影響するわけではないと分かりますが、「俺妹」のような作中で様々なオタクコンテンツをネタとして扱う作品であっても、まだこのような違いが強く出て来るというのにはイロイロと考えさせられました。


とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。


8/28修正:誤字脱字などを修正しました。ご指摘ありがとうございます。
ありがたいことに
「中国オタクの人達は、ネット以外ではどういう風にオタクの知り合いを作るのでしょうか?」
という質問をいただいておりますので、今回はそれについてを。

中国では9月から新学年が始まるので、今の時期はそろそろ新しい学校の準備が始まる、或いは一足先に学校が始まっている頃ですね。

また、進学するタイミングの人は新しい学校で趣味の合う友達ができるか不安半分期待半分だったりもするようです。
中国のソッチ系のサイトでもそういった流れなのか
「オタクな友達との出会いはどんな感じだった?」
といったことに関するやり取りを見かけますので、例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


いよいよ夏休みも終わり学校が始まるが、大学入学はやはり何かと不安でしょうがない。そこで聞きたいんだが、みんなはオタクな友人に出会ったきっかけってどんな感じだった?参考までに聞かせてくれ......

ルームメイトの着メロで初音ミクが響き渡り、それがきっかけで同好の仲間になりました。

入学したばかりの顔合わせの時に近くでゲームの話が始まって、そこに加わってという流れだったと思う。

私の場合は講義で隣に座ったヤツの携帯の壁紙が自分の好きな作品だったんで、「アニメ見るの?」と声かけてそのまんま盛り上がったのが最初で、あとは段々と仲間が増えてったように思う。

すいません......私はまだ見つけていません......

宿舎で下のベットにいるやつがアニメを見始めて、そのままルームメイト一同で観賞会。

入学直後の軍事訓練でオタクの仲間に出会いました。共通の話題の探り合いで、いつの間にかアニメの話に。

俺も大学入学当初の軍事訓練の時、やたらとオタクの趣味が合うヤツに出会ったっけな。今のオタクな付き合いの流れはそれがきっかけだ。

軍事訓練の時、ふと口をついて出たアニメの新番組の話に食いついてきたヤツがいて、そこからみんなでオタ話で盛り上がった。当初は周囲はリア充ばかりだと思っていたが、実はどいつもこいつもオタクだった......

私の所もそうだったわ。
自己紹介のときにネタ混じりでオタクの趣味をぶちまけるヤツがいて、それに乗るヤツが自分も含めて多数。結局、ちょっとカッコつけているヤツ以外はみんな同好の士状態だったのが判明。

大学で最初に顔合わせして集団行動するわけだから、軍事訓練の時に知り合ったって人は案外いるんじゃないかな。私も軍事訓練の時に携帯をいじっていて、ふと隣を見ると自分と同じく携帯の壁紙がアニメのヤツが......という流れだった。

大学に入ったばかりの頃、暇つぶしで余白になんとなくパンチラの絵を描いていたら、「そうかお前も変態なんだな......」と語りかけてくるヤツが出現。その後、アホで熱い仲間ができました。

うーむ......思い出せない。今の仲間との付き合いは大学に入ってからなのは間違いないんだが......高校の頃はアニメの内容についてガチで語れるヤツはいなかったんだよね。

私も最初のきっかけってのはもう思い出せない。高校のクラスメートと一緒にアニメ見てていつの間にかオタク仲間になって、その後も続いている。

高校の頃からの関係が続いているのか。良いね。
私は大学進学で高校の時のオタク仲間とは距離が離れちゃったんだよね......大学の仲間と遊んでいる時も楽しいが、ネットが無い時代にハマった作品の思い出と共に昔の仲間を思い出す時がある。

大学進学でその後の様々なモノも決まっちゃうし、ずっと良い友達というわけにもいかなくなってしまうからね。「あの花」とかを見ていて、良い話だと思うと同時に自分にはもう絶対無理な関係だと寂しくなる。

私の最初のオタクの仲間は中学のときに遊んでいた仲間だけど、高三、大学受験になったらどうしても難しいことになってしまったな。

私は高校でとなりの席になったヤツとのアホなオタクとしての関係が大学、社会人とずっと続いている。恐らくエロや萌えの趣味の方向性が非常に合致しているのが今でも続いている理由なんだと思う。

私は逆に昔の知り合いと大学になってからネットで出会って改めて仲良くなったね。メッセンジャーのアイコンがアニメで、そこからお互いの趣味が判明。

親戚の集まりに行ったら久しぶりに会った同年代の親戚が凄いレベルのオタクになっちゃってた。まぁ、おかげで親戚の付き合いが楽しくなった訳だが。

何かよく分からんが、アニメ見ているとやたらと話しかけられる。そしていつの間にかオタクの知り合いが増えていく。

いいなー......自分は周りに同好の士がいなくて寂しいよ。たまにオタクな話をするヤツがいても中途半端なレベルでキツイ。

ウチの大学はあんまりオタクなヤツっていないんだけど、学校関連のBBSでうまいこと仲間を釣り上げることができた。

軍事訓練の時にゲームの話をしていたら「東方って知っている?」と言う話が飛び出してきた。その話題のおかげで「分かる」ヤツの存在が判明したっけ。

突然女の子に「アニメに詳しいんだって?」と話しかけられて、仲良くなった。その後一時期付き合ってから別れたんだけど、オタクな友達としての関係だけはなぜか今でも続いている。

学食で飯食ってる時にオタクなネタを振ったら、斜向かいの席で飯食ってた関係無いヤツがリアルに茶を吹いた。その後仲良くなってしまった。

それ何て俺。となりで飯食っている連中がビリー兄貴のネタを話し出して、不意打ちでマジに吹いた。その後はビリー兄貴ネタで盛り上がって、お互いダメなオタクだと確認できた。

私はイベントに行って、そこで趣味の合う人に会って...・...という感じ。

みんなの環境が羨ましい。私は三次元での仲間がいまだに存在しない。

いなければ自分で育てるのも一つの手だぞ。私の仲間の一人は私がこっちの道に引きずり込んだ。そして今では私を越え、逆に私に面白い作品やネタを教えてくれるくらいになっている。

そういや、いつの間にか仲の良い友人全員(俺も含めて)がオタク趣味にハマっているな......最初の感染源は誰だ!?



とまぁ、こんな感じで。
中国の学生は大学受験で受験戦争に一区切りがつく、親元を離れて大学の寮生活になるといった事情もあってか、オタク趣味に本格的にハマるのは大学生になってからだという人も多いですし、オタク趣味の仲間に関しても大学で出会うというのが比較的多いようです。

それと、上の方で軍事訓練に関する話が結構出ていますが、中国の学校では国防教育のカリキュラムとして軍事訓練が義務付けられていまして、大学では数週間〜1か月程度の間軍事訓練が行われます。

この軍事訓練の時期は大学によってまちまちですが、入学直後、9月の授業が始まる前から10月の国慶節にかけてのタイミングで行う所が多いようです。
中国の大学では軍事訓練が実質的に新入生の顔合わせになっている面もあるので、そこでオタク趣味の同志を見つけたという人も結構いるのかもしれませんね。


とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。


中国の学校生活における重要イベント「軍事訓練」
以前、知り合いの中国オタクに
「日本人の間で東京って特別な大都市という扱いだよね」
と言われたのですが、言われてみれば確かにそういう所がありますよね。

先日、中国のソッチ系のサイトを巡回して
「日本人の間では東京ってどれだけ憧れられているの?」
と言ったことに関するやり取りを見かけましたので、今回はそれについてを例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


アニメや漫画の中では、都会から田舎に来る転校生に対して「東京(或いは都会)から来たんだって!」と質問攻めにしたり、「やっぱ都会の子は違うよな」みたいな展開がわりとあるけど、日本人の間では東京ってどれだけ憧れられているの?都会ってどれくらい憧れているもんなのかな?

繁栄している大都市に憧れる、そこに住みたいっていうのは普通の感情なんじゃないの?そこまで不思議なものには思えないが。

いや、日本のアニメや漫画ではもうちょっと扱いが違うように思う。少なくとも、アニメや漫画の中の東京がどうこうという話をウチの国の北京や上海に置き換えて想像するのは何か違うように思う。

言いたいことはなんとなく分かる。そう言えば日本人の東京と大阪、京都といった都市についての扱いの違いも気になるね。「東京から来た」というのでクラスが盛り上がるのはあっても、「大阪から来た」で同じような反応になる作品は見たことが無い。京都や大阪の場合は、特色のある転校生といった扱いになる傾向があると思う。

ストーリーやキャラ立て上の関係......とするには多すぎるように思うし、日本では一般的なもの、あるいは有りがちなパターンなんじゃないかな。

大都市は便利で住み心地が良いから憧れられているんじゃないの?私も北京に出てきて、自分の故郷の微妙なレベルの都市と比べて何でもあるのには驚いたし。

ああいった反応の底には大都市というか、大都市からイメージされる豊かさへの憧れや反発とかの感情があるんじゃないかな?

ウチの国の感覚だとそれが分かり易い所だけど、日本の作品におけるやり取りを見た感じではちょっと違わないか?私は豊かさの他に文化的なものへの感情も混じっているように感じる。

東京が日本で最も発展している地域で、日本の中枢だからじゃないか?
ウチの国の上海や北京とは都市の機能もイメージも異なる。

確かに「大都市から来た」という風に考えればウチの国の感覚でも似たような所はあるけど、「東京から来た」はなんかちょっと違うんだよな。アニメの中のキャラの反応はこう、ずいぶんと好意的と言うか、純粋と言うか......

ウチの国では上海から来たというと、まずモノスゴイ対立というか、ドロドロしたものが起こるような。

地方ごとにわりと反発というか対立とかがあるからね。アニメや漫画の中のような憧れや期待っぽいのは無いかもしれん。

作り手の多くが東京に出て成功するために頑張っているだろうし、その感情が作品に影響を与えているとかなんじゃないの?

大都市の人間の地方への優越感や、逆に都会の人間を地方の人間が嘲るとか、中国でも似たような感覚は普通にあるだろ。

日本の作品でも都会と地方のドロドロした対立とかしているのが普通にあるね。ただ、ウチの国に比べると摩擦の原因となる要素は少なめというかすり合わせ可能なモノに感じたりもするかな。人間関係や習慣の問題はともかく、経済や文化的な面ではそこまで大きな違いはないみたいだし。

上海人がそれ以外の地方の人間全てから嫌われ、上海人がそれ以外の地方の人間を全て見下しているようなものが東京にはあったりするのだろうか?

日本人の感覚では東京と他の都市ではかなり扱いが違う。言ってしまえば日本では東京のみが「都会」だ。大阪は規模的には日本第二の大都市ではあるけど、扱いに関しては大きな違いがあったりする。

現実だとそれなりに矛盾や摩擦もあるんだろうけど、クラスで「東京から来た」というので一目置かれる存在になったり、友達ができるきっかけになるってのはちょっと不思議だね。ウチの国だと、あてこすりされたりするなどの嫌な目に遭うばかりなのに。

そういった反応になるのは日本の都市部と農村部の差が小さいからじゃないか?
日本に来て感じたんだけど、日本って都市部と農村部の格差というか、意識の違いが小さいというか......ウチの国のように隔絶したものではないみたいなんだ。だからアニメや漫画のように、興味と期待をもった態度で盛り上がるのも可能なんだと思う。

うーん......私はああいう展開はストーリーのためのご都合主義事情、二次元独自のものだと思えてしまうんだよね。よそ者が普通に友好的な対応をしてもらえるわけないんだから、東京から来たというのを拡大解釈してストーリーを進めるんだと思う。

日本は田舎も余裕があるからじゃないかね。ウチの国の農村とか場所によってはヒドイことになってるし。中国人は富を憎むから、その象徴と見做せる都会の人間が来たら、そら面倒なことになるよ。

やはり日本人の東京への感覚に独特なものを感じるなぁ......文化的な面と、栄えているという面での憧れがあるような感じが。あと私は「東京から来た」と同じくらいよく出てくる、「その地方の名家」の存在の方が気になるんだが......

個人的には大都市の何が良いのか分からんわ。自分はオタクだから、オタクイベントが頻繁にある上海とかが羨ましいってくらいかな!

ああ、何となくわかったぞ。あれは俺達が日本の秋葉原に感じるようなもんなんじゃないだろうか?たぶん、ウチの国でもオタク相手に「東京(主に秋葉原)から来た」となったら、アニメや漫画の中の反応に近くなるのではないかと思うんだが!



とまぁ、こんな感じで。
中国では全国各地に一定以上の規模と文化を誇る都市があるので、日本における東京の存在感に関してもピンと来ない所があるのかもしれません。

それに加えて、最近では縮小傾向にあるとは言っても中国の都市部と農村部の格差は非常に大きいですし、日本の作品において見られる
「東京から田舎に来た転校生と、盛り上がるクラスメート」
といった展開に関してちょっと引っかかるものを感じてしまったりもするようですね。

とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。
中国語の方言には
「熊孩子」
という言葉があり日本語で言うと「悪ガキ」「クソガキ」といった意味になるそうなのですが、現在中国のネットではある種のスラング的な使われ方になったりもしているそうです。

ちょっと前に起こったこの「熊孩子」に関するある事件が中国オタクの間で大きな話題になっているそうです。ありがたいことにその件に関する情報&質問をいただきましたので、今回はそれについてを。

この熊孩子事件(?)の発端は中国のSNSへの投稿で、
内容について大雑把に説明しますと、

ある中国オタクの女性が家に帰ると部屋がトンデモナイ惨状になっていた。彼女がイベントで購入したり日本から取り寄せたりするなどの長年の苦労の末に集めた二十数体のフィギュアがほとんど壊され、PCのアニメデータは全部削除され、残っていたのはブラウザのエロサイトの閲覧履歴。机の上に置いてあった1万元(約16万円)したヘッドホンも行方不明。

慌てて親に聞いたら、午後に来た客(遠い親戚)が10歳くらいの子供を連れて来て、その子供をその女性の部屋のPCで遊ばせたというのが判明。ちなみにヘッドホンはその子供の親が「自分の家のものじゃない」ということで捨てたというのも判明。

その子供の親は笑いながら「子供はまだ小さいし落ち着きが無いからお人形を壊しちゃったんだよ。なんならかわりに100元(約1600円)あげようか」と言い、最後には「いい歳して、まだお人形遊びなんてしてるんだ」と嫌味の一言を忘れずに付け加えてきた。
そしてその女性の父親は苦笑しながら「子供ってのは分別が無いし、諦めよう」と言ってくる。この女性は身近に理解のある人間やオタクの友人もいないのでこのことを誰に言うこともできず、親戚である報告者に泣きながら一連の事を吐き出した......
ということだそうです。
この件に関してはコチラコチラのニュース(中国語ですが)などでも紹介されていますね。

実家にコレクションを置いている、実家の部屋を自分の趣味で染めている中国オタクの人も多いですし、この件を他人事には思えないようで現在も中国のネットではこの件についてのやり取りが飛び交っています。
以下に中国のソッチ系のサイトなどで見かけたこの件に関するやり取りを、例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


アニメや漫画を愛する者の一人として、許すことのできない事件だ
二次元を愛する者として自らの愛するものの為に反撃を行わなければならない!!

「熊孩子」関連の事件の話を聞くようになって久しいが、今回は私の知る中でも最も悲惨で怒りを覚える事件だ。子供の親が話にならないなら法律的な手段を用いてでも解決し、多くの「熊孩子」の親に理解させるべきだ。

これは殺意が湧いてくる事件だ......
二十数個のフィギュアを壊されるなんて......それに費やした金額、時間、そして共にいた思い出が全て壊されるなんて......!

壊されたフィギュアのリストを見ると殺意による報復も止む無しという気がしてくる。もうこれは金の問題じゃない!

想像に余りある怒りだろうが、まずは冷静になろう。残念ながらアイテムへの愛を金銭で評価するのは難しい。しかし、価格面からの評価は可能だ。怒りを抑えてこのガキと親から金を取り返すんだ。親戚だろうが何だろうが関係なくだ。

想像するだけで胸が痛む。もし自分のフィギュアにこんなことをやられたら私は狂ってしまう自信がある。被害者の方には心からのお悔やみを申し上げる。そしてこのガキは相応の報いを受けるべきだ。

こういう「熊孩子」の原因はその家の教育だ。普通、いや少なくとも私が小さい頃は人の家にいったらその家にあるものを触る前に聞いて許可をもらってからでないとダメだったはずだ。
私の親戚の子供もヒドイもんで、家に来ると何も言わずにいきなり私のゲーム機で遊びだす。一度私のセーブデータまで消されたから強く注意したが聞きゃしないし、その親戚の親も逆ギレ。それがあってから、私はその親戚一家とは絶縁状態だよ。

うわー......こういう親子って最近ホントに増えてないか?
私もPGとMGのガンプラを勝手に私の部屋に入った親戚の「熊孩子」に壊されたことがあるが、親が賠償に応じてくれただけ私の時はまだマシだったのか......

フィギュアによってはもう手に入らないかもしれないが、受けた損失は絶対に取り返すんだ!子供のやった事は親の責任だ。「子供のやった事だから」許せるのは子供だけで、子供が与えた損害に関して教育している親の責任が消えるわけではない!

こういう子供、ホント増えたよね。もう物的損害の面だけじゃなく、精神的損害の面でも賠償を請求していいだろう。

フィギュアじゃないが、俺はガンプラをやられたことがある。MGで当時数百元したがコツコツ貯めて手に入れた。それを親戚の「熊孩子」は放り投げてぶっ壊した。あの時は本気でブチ切れたがそのおかげで俺のプラモに触る人間はいなくなった。
ちなみに親に弁償を要求したら海賊版のやっすいプラモ買って来たんでそれに更にブチ切れたのはまた別の話。

子供ってのは「自分が子供だということによる有利さ」を分かって利用している所もあるからな。子供が純粋だとかいう幻想を持つのは良いが、それを他人に与えた被害にまで適用すんじゃねぇよ。

フィギュアを集めるのにどれだけの金時間手間がかかったか......心血を注いだコレクションを破壊された悲しみ、自分にも少しは理解できるし、怒りを覚える。
中国の親はオタク関係のアイテムを「子供のモノ」と思い込み、「大人になってまで遊ぶなんて幼稚だ」と決めつける人間が多過ぎる。これは法律で解決してきちんと分からせるべきだし、多くの人間い宣伝して同じような悲劇が起こらないようにするべきだ。

心の痛む話だ。ただ、その、あまりこだわり過ぎるのもよくない。
私も自分のコレクションを親戚のガキに盗まれてゴミにされたことがある。その時は私も狂って激怒してイロイロとやったが、結局一番良かったのは新しくコレクションを始めることだった。失ったものは戻らないが、コレクションを集め始めるという行為はまた始められる。すぐには難しいだろうけど、一区切り付いたら新しい趣味をはじめられることを祈るよ......

ガキはむかつくが、それ以上にその親の態度が許せん。
「熊孩子」の後ろにはそれぞれ「熊父母」がいる!

私の叔父とその子供がこの件と似たような存在だ。
その子供は私の家に来て散々に暴れて、更に親戚以外の他人にまで迷惑かけて、親は親で注意されると「子供のやった事」と言い訳して逆ギレ。私がその子供よりもっと小さい時でも、まだ周りの言うこと聞いたし分別もあったよ......

しかしこれ、どうするべきだったんだろうな。セキュリティの問題というか、ちゃんとしまっていなかった方が悪いなんて指摘も出ているけど......しかしそれにしたって親戚の悪ガキに壊される、しかも相手は逆ギレとか被害がでかすぎるし。

せめて親に趣味の内容と、アイテムの金銭的価値は知らせておくべきだったのかもね。そうすれば少しは対応が違ったと思う。実際、私が作ったプラモを欲しがって泣きわめく「熊孩子」が来て親も「あげちゃえばいいじゃない」と言い出したが「このプラモの完成品は1万元はするんだけど」と言ったらみんなおとなしくなったなんてことがあった。
まぁ、この値段はもちろんレベルの高い完成品のオークションでの値段で、俺の作ったのはそこまでの値段がつくものじゃなかったけどな!

フィギュアとかのオタク系グッズの実際の価格を親にキッチリ知らせている人って少ないよな。なんとなく後ろめたいものを感じたり、言ってもあまり理解してもらえないだろうという感情もあるし。しかしこういう悲劇を避けるためには、ある程度親に価値というか値段を知らせておくべきなのかもしれないな。

この手の子供って、物を勝手に持ってたりもするんだよね。アレ何なんだ?記念品とでも思ってんのか?なんか毎回モノが無くなるから気を付けていたら、案の定親戚の子供が盗んでいた。現行犯で捕まえられたからよかったが、そうでなければ周りは相手にしてくれ無かったろうな。

このガキを二次元の趣味の世界に連れ込んで、自分がどんなに大きな間違いを下のか教えてやるんだ!そして大きくなったらそいつが自分で買ったコレクションを爆破してやろうぜ!

お前ら、こんな「熊孩子」のやったことにいちいちキレるなよ。めんどくさい。
そもそもちゃんとしまってなかったのが悪いのに何を恨んでんだ?お前らも子供を持てば分かるが子供は色んなものを壊してしまうんだから、きちんとフィギュアを管理していなかった自分を反省しないと。

自分の子供が自分の家庭内でやる分にはその考えで問題ないし勝手にどうぞ。
ただし他の家の人間に迷惑かけんなよ。あと生じた損失と子供がやったかどうかってのは無関係だからな。

熊の親さんいらっしゃい。自分の家で自分の物を好きに置けないってどういうことですかね。よその家の子供に勝手に部屋に入られて破壊行為をされたのに、注意してないのが悪いと?自分の家の部屋に侵入されて略奪行為をされても、注意していない方が悪い、子供は悪くないと?

子供がやった事が「子供だから」で全て済まされるわけじゃないし、「まだ小さい子だから」というのも理由にならない。親には教育する義務があるし、子供のやった事に責任を取る義務がある。そもそも、10歳の子供でこの態度は無いわ......

こういうのって、自分の親も味方にならない、むしろ足引っ張ってくるケースもあるからね。この件は親戚の親子もヒドイが、勝手に部屋に入れてPCをいじらせる、しかも目を離したままにするとか、被害者の親も何気にヒドイ。

ウチがそんな感じだったよ。親戚のガキにPC壊されて修理に千元以上かかったし、その間の作業も滞ったが、この件に関して一番の敵は私の親だったよ。子供を止めないどころか、大丈夫だから遊びなさいと勧めた挙句にぶっ壊されて、しかも相手には直せるし弁償いらないと言い切ってそれまで。もちろん修理したのは俺だしかかった費用も俺の負担だ。

ヒドイ話だ。私が子供の頃は人に迷惑かけたら親に怒られたし、時にはぶっ叩かれて相手に謝りに行かされたりもしたんだがなぁ......子供が小さいからって溺愛するだけではダメだろう。子供の礼節ってのはすぐに形成されるものじゃないんだから。



とまぁ、こんな感じで。
今回紹介させていただいたのは比較的冷静なコメントでして、なんか燃え上り過ぎているコメントが飛び交っていました。また、この件はその後弁護士へ相談して法的手段をとる......という展開になってきているそうです。

私が中国に留学していたときの経験でも、中国の子供は結構トンデモナイ子が少なくないと言う印象でしたが、最近は昔に比べて更に大変なことになっているという話も聞こえてきます。

それから、日本ならば実家でこういった被害が出るなら家を出て外に住むというのが比較的簡単な手段かと思いますが、中国では最近不動産の値段が跳ね上がっているので、すぐに家を出て外に住むわけにもいかないといった事情もあり、実家でコレクションに被害を受けると言う話は枚挙に暇が無いそうです。


とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。


中国オタク「オタクグッズの値段を、家族にどう教えてる?」
アニメ化も発表されているライトノベルの
「ノーゲーム・ノーライフ」
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の中国本土での出版が中止となった件が、作者の榎宮祐先生のtwitterでその理由も含めて発表されたそうです。
榎宮祐さんのライトノベル「ノーゲーム・ノーライフ」が"体制崩壊を想起させる"として中国で出版中止(ニコニコニュース)

ありがたいことにこの件について、
「中国オタクの反応はどうなのか?」
という質問をいただいておりますので、今回は中国のソッチ系のサイトなどで見かけたその辺に関するやり取りを例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


ライトノベルの「ノーゲーム・ノーライフ」が中国での出版が絶望的になったそうだ......

理由は「体制の問題」?なんなんだ?

出版の方は難しいからな......残念だわ。

榎宮祐という名前がなんか見慣れた名前だと思ったら、うどんげの人か!ラノベまで書いていたのか! !

榎宮祐はラノベもラノベの挿絵もやっているよ。この「ノーゲーム・ノーライフ」は本文、イラスト両方とも榎宮祐だ。

本文の内容がダメなら、もう挿絵だけでもいいから出してくれよ!

これ、私はかなり期待していた作品なんだが......アニメ化もあるし、これから来る!と思っていたのに、なんでこんなことに。。こっちでファンをやるのもめんどくさい話になりそうな気がするなぁ。

アホらしい話だが、ウチの国でこういうリスクを言い出したらどうしようもない。こういう話になってくるとマジでお手上げだ。

ある種のネタにしか思えないよな。実際俺は大笑いしてハラが痛くなってしまったよ!

うーむ......大まかな説明でしか分からないが、そこまでやるほどの内容か?

ネタな話ではあるが、ちょっと考えてしまう事件でもある......

これくらいの内容だったらウチの国のネットにもあふれているように思うんだが・。

ネット小説でもっとヤバイのあるよね。そっちの方は訴えられたり消されたりしていないのに。日本だから、出版だから気にしているのか?

日本のアニメや漫画の過去の作品でもこの手の内容のものはイロイロとあるけど、普通にこっちで人気になってるよな。

でもリスク0とは言い切れないし、今の空気では問題になる可能性があるのも確かだ。何ともアレな話ではあるが、実際にそうなった時のダメージを考えると出版中止というのも分からなくはない。

中国ではあんまり売れ行きが見込め無さそうだという判断も混じっていたりして。それに加えてリスクがあるのも間違いないから、いい撤退の口実にしたんじゃないかとも思ってしまう。

「魔法科高校の劣等生」がこっちで普通に正規出版やらなにやらが展開されているのに、なんで「ノーゲーム・ノーライフ」はダメなんだ?

「ソードアート・オンライン」だってウチの国的にヤバイ内容の所があるよな!

「ソードアート・オンライン」や「魔法科高校の劣等生」は問題になりそうな個所は後の方だし、十分人気が見込める作品だから少々違う話になるんじゃないか?

問題点はどこだ。「体制」についての話もそうだし、「すべての国に対して宣戦布告する...」というのが日本軍国主義的だとか、そんな話になるのかね?こんなの言い出したらなんだってこじつけできてしまう気もするが。

作者のtwitterや日本のネットのニュースの情報を見た感じでは、中国本土で出版できないってのは政府機関の審査で......と言う話ではないみたいだね。出版社の自主的な判断によるもののようだし、リスクを避けようという面が強いのではないだろうか。

台湾版を待つとするか。あっちがどうなるかは分からんが。

私は榎宮祐のイラストのファンだから、もし出たらイラストだけでも買う価値はあると思っていたが、まさかこんなことになるとは想像もしなかったよ......

なんかこういうニュースを聞くとウチの国のめんどくさい現実に引き戻されてしまうね
ネット小説とかではこんなの問題にもならない、てかもっとヤバイ話だってあるのに。

なんか台湾版の続きが出るのか心配になってきたわ。

台湾は大陸の方と違うから全く影響受けないってば。
コンテンツに関してはやはり台湾が良い。

それにしても作者のtwitterでの言葉、カッコイイな。「なんかもう、中国語版が出るよりこっちの方が面白いから、いいっす。」「何はともあれ面白いので良し!」と来たか!

こんなことになったら、読者としても胸が熱くなっちゃうわ!もう言葉も無いよ!!



とまぁ、こんな感じで。
受け入れざるを得ない事情ではあるものの、なんとも微妙な気分になってしまったりするようです。

中国では書籍に限らずドラマやアニメなどでも、もし「挙報」(通報)されてしまったら、実際に上が動いて影響が出てしまう可能性も高いですし、出版関係は政治に直結する分野と見做されているので管理が厳しいというのもありますから、リスクを考えるとこういう選択もしょうがないのかもしれませんね。

この件に関しては
「たかが娯楽に何を本気になっているのか」
という印象を受ける方もいらっしゃるのではないかと思いますが、中国では
「たかが娯楽だから簡単に規制してもいい」
「少しでもボヤになりそうな気配があればとりあえず潰しておく」
といったスタンスなので、何かと手軽かつ迅速に規制されてしまう所もありまして......

中国でもあまり注目されていない分野であれば結構自由にやれたりもするのですが、一旦話題になって上の目にとまるレベルの話になってしまうとかなり面倒なことになります。この件に関してはそういった方面でのリスク回避という話もあるのかもしれませんね。


とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。
ありがたいことに
「中国オタクの間では中国語タイトルの訳の正しさのようなものに関してツッコミが出たりするのでしょうか?」
という質問をいただいていますので、今回はそれについてを。

当然ながら中国で広まるタイトルは中国語になったものがほとんどですが、ご質問にあるように中国オタクの面々の納得のいかない中国語タイトルになるケースもあるようで、時折中国語タイトルに関するツッコミの声が上がったりもしています。

例えば最近の話題作である「進撃の巨人」「風立ちぬ」
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は直訳では正確に訳すのが難しい作品ということもあってか、現在も中国のネットでは中国語タイトルに関するイロイロな討論やツッコミが飛び交っているようです。
そんな訳で今回は中国のネットで見かけたその辺に関するやり取りを例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


日本語がある程度使えるようになると日本語の情報に直接アクセスできるんで見えるものが一気に増えて面白くなるが、それと同時に疑問や意識してしまうツッコミ所も増えてちょっと困る。
作品名の中国語タイトルなんかもそれだ。例えば最近の大作「進撃の巨人」や「風立ちぬ」でも訳名に関してゴタゴタと話題が尽きない。みんなはどう感じている?

その悩みは分かるぞ!
実際、「進撃の」や「立ちぬ」って中国語に訳すのが難しいよな......
作品名として意識されるものだから、直訳で正確であればいいわけでもないし、冗長なものでもダメだし。

進撃の巨人は「進撃」という言葉が中国語には無いのもややこしいんだよね。「進撃」という日本語の単語は意味的には中国語の「進攻」「攻撃」になると思うんだが厳密に考えると語感に少々の違いもある。

「進撃の巨人」はそのまんま「進撃的巨人」になっちゃっているけど、「進撃」という言葉、に加えて「の」をどうするかという問題もあるんだよな。日本語の「の」って中国語の「的」に置き換えればいいみたいな捉え方もされているが、場合によっては「的」に置き換えられない言葉だし。

こういうのって「そんなことまで気にするな」と言われればそれまでだが、ハマってしまった作品だし「日本語の意味を正確に訳したらどんなものになるのか?」というのは気になってしまうよね。

「進撃」という言葉の意味もそうだし、その言葉がどこにかかるかというのも問題だ。

確か公式の英語タイトルは「Attack on Titan」だっけ。ただこれだと日本語とはまたちょっと違うように思えるんだよね。元の日本語のタイトルの凄い所は「進撃」と「巨人」という言葉が敵味方どちら側のものなのか、話の進展によって印象が変わってくることだと思う。

あと最初のどっかのファンサブ翻訳だと「Advancing Giants」になってたな。これはこれでストーリー展開やエレンの立ち位置の変遷を考えると間違っていないように思えるし......

「進撃の巨人」の日本語原題ってそれ自体が伏線になっている、非常に良いタイトルだと思う。ただそれを中国語に訳す、しかも簡潔に......となるとホント難しい。

「進撃の巨人」はまだなんとなく分かるからいいだろ。最近の作品でダントツに難しいのは「風立ちぬ」だよ。「風立ちぬ」の「ぬ」は難しすぎる。

「風立ちぬ」は「進撃の巨人」より更にゴタゴタしている印象だな。しかも商業レベルの問題にまでなっているようだし。

結局、台湾と香港で別の中国語タイトルで上映になったからなぁ......
香港が「起風了」で台湾が「風起」で上映になったんだっけ?

「風立ちぬ」は日本語を勉強している人間の間でも理解が分かれたよね。中国語翻訳名でよく出ていたのは「起風了」、「風起」、「風起了」、「風起之時」、「風吹了」、「風雪黄昏」、「逝風残夢」といった辺りか。

「風不停」、「不停風」、「不会停歇的風儿」というのもあったな。

「風雪黄昏」、「逝風残夢」はなんか違うけど、これどういう理由で出たの?

「風雪黄昏」、「逝風残夢」は山口百恵の同名の映画の中国語タイトル。そちらもジブリのアニメと同じく堀辰夫の同名小説が原作の映画。ただジブリの今度のアニメは堀辰夫の小説を参考にしてはいるが、小説をそのままアニメ化しているわけでもないらしいから、そこもまたややこしいことになっている。

「となりの山田くん」みたいなタイトルだったら何の問題も無いが、「風立ちぬ」とかだと混乱するよね。考えれば考えるほど難しくなる。こりゃもう訳者のセンス次第だろうな。

正確に訳す、内容を説明するとなるとグダグダな訳になりかねないからね。
そもそも「風立ちぬ」の「ぬ」をどう理解するかで印象がかなり変わるわけだし......

正確に訳そうというのも分からなくはないが、私は「風雪黄昏」とかも詩的で良いと思う。これにならなかったのは翻訳した人間或いは配給会社が山口百恵の名作映画とかぶるのを嫌ったんだろうか?

装飾しすぎるというか、原題の短い言葉によるシンプルな語感を崩すのもどうかと思うんだけどね。私は意味が若干抜け落ちても「風起」や「起風」とかでいいと思う。

ネットでは「風起之時」と言うタイトルでも広まっているが、これでもいいんじゃないの?

いや、それだと明らかな誤訳になるはず。この場合は「ぬ」は完了形になるはず。また日本の古文だと「ぬ」が連用接続系になったりするが、それでも「風が起こったばかり」という意味の訳ではまずい。

私は「不会停歇的風儿」が良いタイトルに思える。
語感まで正確に訳すのは難しいんだし、直接翻訳のタイトルにする必要はない。中国語タイトルは作品のストーリーにあったものであればいいだろ。

そうなると余計にややこしくなるぞ。タイトルと内容の関連をどう見るかは個人の感性次第だし。

「不会停歇的風儿」だとさすがに脳内補完しすぎじゃないか?
「風立ちぬ」の意味が消えているし、「不会停歇」とかちょっと違いすぎるだろ。

(訳注:「不会停歇」は日本語では「休むことのできない」といった意味になります)

横から言わせてもらうけど、「不会停歇的風儿」も根拠が皆無ではないぞ。1954年版の同名の映画の中国語タイトルがこれなんだ。訳が正確かどうかはともかく、映画の内容に沿ったものではある。

「千と千尋の神隠し」が「千与千尋」と「神隠少女」など複数の中国語タイトルで知られていったように、この「風立ちぬ」も複数の中国語タイトルで広まっていくことになるんじゃないかな......

まぁ、こういう話題が出てきちんと納得のいくタイトルを探そうとしたりする意識が広がるのは悪いことじゃないと思うよ。
ジブリ作品は過去にアレな中国語タイトルで広まっちゃったのもあるだろ?そう......「魔法公主」という中国語タイトルでも広まっちゃった「もののけ姫」のことだ!最近は別の中国語タイトルである「幽霊公主」の方がきちんとメジャーになってきているので少しほっとしている。



とまぁ、こんな感じで。
漢字が共通しているとはいってもそれをそのまま持って来ればいいという話ではありませんし、日本語のタイトルを語感まで含めて完全に訳すのも難しい話ですから、中国語のタイトルに関してもイロイロと納得のいかない部分が出てしまうようです。

ちなみに上の方でも出ている中国で比較的よく知られている
「もののけ姫」
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の中国語タイトルの一つである「魔法公主」ですが、
これは日本語の語感的には「魔法のプリンセス」みたいな意味にも取れてしまいますね。


とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。


中国オタク「元が想像できないレベルになった中国語タイトルってどう思う?」
まだまだ暑い日が続いておりますが、
涼しげな話題はないかなー......と思っていた所、ありがたいことに
「河童って中国ではどうなんでしょう?」
という質問と情報をいただきました。

そんな訳で、今回は中国のソッチ系のサイトなどで行われていた
「河童」
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に関するやり取りを例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


日本の妖怪モノの作品において比較的よく見かける存在として「河童」があるけど、あの河童って何者?どんな存在なんだ?他の妖怪と比べてなんか扱いが良い、メジャーな存在になっているような気がするんだが......

河童か。確かによく見かけるし扱いが良いというか、作中では特に説明も無くみんな「河童」という存在を受け入れているよね。日本人の間では一般常識的な妖怪のように感じる。

そういや「河童のクゥと夏休み」や「カッパの飼い方」という、河童が主役の作品もあるね。

「河童のクゥと夏休み」は良い作品だったなぁ。感動したよ。

「河童のクゥと夏休み」はCCTVでも放映されたからウチの国でも見た人多いだろうし、あれで河童について知った人も多いんじゃないかな。私も現在の河童のイメージの多くはあの作品の影響によるものだな。

オタクの場合は東方の河城にとりの存在もでかいぞ。

私は「スクールランブル」の烏丸大路の持ちネタというイメージだわ。

河童に関する情報で私が知っているのは、頭に皿があってそこが弱点なのと、尻子玉なるものを狙うということくらいか。

尻子玉......具体的に何を指しているのかはイマイチ不明だが、字のインパクトは凄いよな!

あと好物がキュウリというのもあるね。理由についてはよく分からないが。
それと光学迷彩や金に汚いというのは東方ネタの方だからな!

光学迷彩の元ネタは芥川龍之介の河童だ。あと技術者としての面とかも。東方の河城にとりは芥川龍之介のアレンジの面が濃い。

河童ってウチの国の野人みたいなもんなのかな?

野人とはちょっと違うんじゃね?
目撃報告や河童関係の伝説のアイテムみたいなのはあるらしいが......

野人はイエティのようなUMAだから現代系の存在だけど河童は伝承上の妖怪だろ?カテゴリ的には違うものなんじゃないかね。

野人に近いカテゴリだと、日本ではヒバゴンだろ。河童は妖怪だ。

なんかネットで探した情報には河童の元は中国だというのもあったんだけど、山海教とかに河童っていたりするの?なんか混乱してきた。

水猴子、水鬼のことか?
そういや百度百科の水猴子のページには「日本では河童と呼ばれる」と書いてあるが......

日本だと河童ってホントにメジャーな存在だよ。
なんでそうなったのか分からんが西遊記の沙和尚(沙悟浄)役まで占領しているし。

本当になんで日本では西遊記にまで出演しているんだろうな、河童は!

水関係なのと、禿頭で頭頂部分に髪が無いイメージで混同されたのかね?

河童の存在というか、イメージって日本の生活に根付いているように感じる。例えば、河童の好物だからって、キュウリの寿司を「河童巻」と呼んだりするしね。

いいか、よく聞け。
恐らくお前らの頭の中の河童のイメージは日本お得意の萌え化された河童だと思う。しかし、昔からの伝統的な河童はかなりグロいぞ!河童の存在について考えるなら、そこん所も把握しておけよ!



とまぁ、こんな感じで。
やはり河童という存在に関しては混乱するようですね。中国オタク内での河童のイメージはアニメや漫画、それから東方シリーズの影響も大きい模様です。

それから、以前教えていただいた話によれば、日本の河童は中国の「河伯」の影響があり、西遊記の沙悟浄が河童になっちゃったのもこの流れが影響しているそうなのですが、コチラの方に関してが中国オタクの間でほとんど意識されていないようでした。

とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。


中国人「日本の沙悟浄が謎すぎる。何あの怪物?」
ありがたいことに
「中国で禁書目録のパクリ作品が出たようですが、それについて何か」
と言う質問を複数いただいておりますので今回はそれについてを。

さて、この話題になっている「とある魔術の禁書目録」
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のパクリっぽい作品ですが、先日中国で開催されたChinajoyに出ていたポスターだそうです。
中国のIT企業金山の副総裁陳睿氏のweiboにおける
「我が国の会社のパクリ能力を体現しているゲームだ」
という寸評(?)と一緒に広まっているそうです。
中国語ですが、コチラのニュースなどでも紹介されています。

またこの作品の日本での反応等に関しては、以下のサイト様の記事などをご参照ください。
【画像】中国で禁書目録のパクりアニメwwwww(なお、まにあわんもよう@なんJ)

【VIP】中国で発見された「とある禁書目録」のパクリアニメのクオリティwwwww(るふわ速報)

この件に関しては、現在中国オタクの間では
「日本のネットユーザーからのツッコミを受けている」
といった感じでも話題になっているようです。

そんな訳で今回は中国のソッチ系のサイトなどで見かけたその辺に関するやり取りを例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


この間のChinajoyで情報が出たという禁書のパクリゲー、やはり日本にバレたらしいぞ!

いかん、また世界のオタクに笑いのネタを提供し、我々は面子を失ってしまう......!

俺はあと何度「救いようが無い」という言葉を言えばいいんだ!

こんなの作ったのどこのアホ会社だよ?海外にまでアホっぷりを晒すとか、ホントどうにかならんのか?

ウチの国の業界はパクらないと死んじゃう病にでもかかっているのかよ!?

......さすがだ!我が国はパクリに関しては世界のトップを走っている!!

しかしパクリにしても、もう少し、なんとか......
こいつら誰だよ。どんなストーリーでどこに向かっているんだ!?

まぁ、嘆く気持ちも分かるがとりあえず笑っておこうぜ。
俺は深夜にこのパクリ作品の画像を見て大爆笑して大変なことになった。

今回の海外にまで恥をさらすシリーズはこちらですか。

さすがウチの国!他の国にできない事を平然とやってのけるッそこにシビれない!あこがれない!

(訳注:原文もジョジョのあのセリフが元ネタの発言です)

あーもう、なんかスゲェ汚い言葉がいくつも思い浮かんじまう。もうね、人間の作るモノだと思いたくないわ!

そうか、これが何とも言えない微妙な感覚と言うヤツか......

なんか日本のネットの反応を見たら、前に出たパズドラのパクリゲームと一緒にネタにされているな。中国産ゲームのイメージは、もう......

こんなもんばかり作っていて、どの口で日本を超えるとか言ってんのか。ウチの国の人間の、ウチの国のゲーム業界に対する絶望の表情が見えないのか。

これアニメの企画だっけ?私はてっきりブラウザゲームだと思っていたが。

アニメじゃなかったっけ?どういうストーリーになるかは想像したくないが。

ゲームだろ、確か。日本のネットを見た感じでは画像とパクリ「アニメ」ということで広まっているみたいだが。
日本への伝わり方を見るに、完全にバレてるわけではないのかもしれない。ツッコミ所多数ということに変わりは無いけどね!

このポスターだけだとアニメかゲームか分からんけど、確かゲームだったと思う。以前動画サイトで広告を見たような気がするし。

アレな連中に言ったらきっと「微妙な違いがある」「ちょっと参考にしただけでパクリじゃない」と言う言い訳が出て、そして最後に「中国の数千年の歴史において、日本はずっと中国からパクリ続けているじゃないか」と言うんだろう。どうしようもねぇなぁ。

そんな話は今パクリ作品を出すことを肯定する理由にはならないよな。パクリ作品を出す、しかもパクッたのにレベルの低い作品になる、しかもそれで問題ないとする姿勢とかが大問題だ。
日本が中国の影響を受けているのは間違いないが、あっちはきちんとそこから独自に発展させている。大元だけを主張して発展させられない、パクって劣化しているんじゃダメだろ......

しかし......タイトルまで含めてここまであからさまだと、版権とかそういう面で大丈夫なんだろうか?

中国まで来て訴訟起こされるわけがない、とか考えているんじゃないか?でもその考えって現在ではもう甘すぎるんじゃないかね。
確かにウチの国では上から下までパクリだし、大企業もパクリ製品ででかくなったりしてはいるが、段々と状況は変わってきているし。

そうだね。昔は大手もパクリを利用していたが、最近はそういう所もパクリゲーはやめて正規の版権や代理関係で展開するようになってきている。企業間の競争における材料にできるから、中国国内企業同士できっちり対応してくるケースも十分に考えられる。
しかしそういうの無しにしても、こういうパクリ作品はもうそろそろ勘弁してほしいわ......

言葉が出ない......ウチの国って、実はパクリの技術の歴史も五千年とかなんじゃねえの!?

またしても、他国の人間の考える下限のラインを更新した模様。

ところで、こんだけしょっちゅうネタを提供しているんだから、日本はいい加減ウチの国の海賊版ネタに慣れたりしないの?

既に慣れているというか、パクリ、海賊版のイメージは日本で広まりまくっているぞ。そして今回の件も早速ネタにされている。しかも怒るよりも笑いのネタになっちゃっている模様。
あと、あいつら中国産のモノは必ず爆発すると思ってやがるぞ!

それにしたって、話題になるのが早いな......
Chinajoyで出たネタで、こっちのネットで話題になったのは昨日今日くらいの話なのに、もう日本まで伝わっているとは。

日本人或いはその関係者でChinajoyに参加した人経由とか?それにweiboとかで一定以上の規模の話題になったら簡単に目に付くし、日本まで伝わるのも不思議な話じゃない。
画像ネタなんかは日本のネタがこっちにほぼリアルタイムで入って来るようになってるけど、当然その逆もあるってことなんだろうね。



とまぁ、こんな感じで。
中国オタクの面々も、あきれ半分頭痛半分といった感じのようでした。

それにしても、上の方にもありますがこういったネタ情報の伝わるスピードが昔に比べて随分と早くなってきているように感じられますね。
この「魔禁」と言う作品のポスターが出たというChinajoyは7月24〜28日にかけて開催され、その後中国のネットでポスターが話題になったのは7月末辺りらしいのですが、それから間をおかずに日本のネットにも伝わっていたそうです。

最近は日本のネットのまとめサイトなどで大きく話題になったニュース、ネタがその次の日には中国のネットで話題になったり炎上したりしていますし、それとは逆に中国のネットにおいて現在進行形で大きく話題になっているネタが日本のニュースサイトできっちり取り上げられていたりもします。
こういった状況の変化がどのような影響を及ぼすのか、当ブログとしてもイロイロと興味深いですね。

とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。


8/15修正:誤字脱字誤訳を修正しました。ご指摘ありがとうございます。
ありがたいことに
「ドラえもんのウソ最終回が中国のネットでも広まっているようですが、その辺りの反応についてを」
という情報&質問を教えていただきましたので、今回はそれについてを。

教えていただいた情報によれば、ドラえもんのウソ最終回は中国のネットでも定期的に話題になり、知らない人が驚いては周りに確かめて否定されるも、中には信じてしまう人がいて更に広まっちゃったりする模様です。

そんな訳で今回は中国のソッチ系のサイトなどで見かけた
「ドラえもんなどの有名作品のウソ最終回」
に関するやり取りを、例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


「ドラえもん」ってウソ最終回の話が妙に多いよね。
アニメや漫画の有名な作品の中でも、ドラえもん程ウソ最終回が話題になる作品は無いんじゃないだろうか?

「ドラえもん」で多いのは、「実は病人だったのび太の妄想」のパターンだっけ?自閉症だとか、死ぬ寸前だとか、細かい違いはあるようだが。

なんであんなに楽しく美しいストーリーを、自閉症だとか死ぬ直前のび太の妄想とか、突然ドラえもんが壊れたとかにするんだろうね。

「ドラえもん」のようにうまくいかない現実からの不満をぶちまけているんじゃないの?現実がうまくいかないからって、創作に当たっても意味ないと思うんだが。

作者が明確な終わりを描かないまま亡くなってしまったというのが原因なんじゃないかな。オフィシャルも「ドラえもん」に最終回があることを否定するような発言をしているし。

作者的には明確な終わりであっても、読者がストーリーはまだ途中、続編があるように感じられる作品はそういうウソ最終回が出るぞ。例えば「スラムダンク」なんかも「ドラえもん」ほどじゃないがウソ最終回の話が多かったと思う。

あー、「スラムダンク」も確かに多いな。
私は確か流川楓が練習のし過ぎで死んだとか言うのを聞いた覚えが。今にして思えばネタにしか思えないが、当時はわりと信じてしまっていたっけ。

俺が聞いたのは流川楓が麻薬で死亡とかだったような。アメリカの薬物スキャンダルなんかの知識もあったから、一時期信じてしまった。

薬物ネタ多いよな。それと事故ネタも多い。
俺が聞いたのはドラえもんが壊れて、のび太以外は全員飛行事故のパターンだった。

「スラムダンク」では流川楓がアメリカ行きの飛行機で事故で死亡、流川楓以外の桜木花道達が事故で死亡して流川楓だけがアメリカに向かうという2パターンがあった。

完結していない作品に関してもそういうウソ最終回ネタあるぞ。「名探偵コナン」とか。

「名探偵コナン」だと阿笠博士黒幕説とそれに関するエンドの話とかもあるね。阿笠博士黒幕説はコラ画像があるから、妙に説得力がある。ただあれはネットの普及でかなり広まったタイプじゃないかな。それに対して「ドラえもん」や「スラムダンク」はネット以前からちょくちょくあったように思う。

私は「犬夜叉」のウソ展開とウソエンドに騙されたっけなぁ......

この手の話で多いのは、実は病人や死人の妄想、主人公格や主要キャラの誰かが安易な事件や理由で死んで終わりだとか、そういうのだよね。

ウチの国で一般層まで含めて大人気になっている作品は、探せば何らかのウソ最終回は見つかると思う。

実は全部、主人公の妄想だったというのがなぜこんなに多いのか。

妄想もそうだし死亡ネタも多いよなぁ。分かり易いし、ショッキングなネタだしということなんだろうか。

ウソ最終回の内容の傾向はともかく、小さい時にハマったけどキッチリ最終回まで見ていないとか、大きくなっていつの間にか見なくなってしまったという人が多いというのも原因だろう。そういう場合は、うっかり信じてしまう可能性もある。

しかも、昔はウチの国から日本の最新情報を調べる、作品展開の噂の真偽を確認するなんてのはできなかったからね。ウソが広まる理由は十分にあったと。

中には堅く信じて、ウソ最終回だと認めないレベルな人もいるからね、というか私はあったことがある。恐らく言い過ぎていつの間にか自分の中で真実になっちゃったんだろうね。

この手の鬱なウソ最終回は大嫌いだ。
純真な子供の頃、信じて悪夢にうなされたこともある。

ウチの国のテレビで放映されたアニメって、最終回まで放映されないとか、途中から急に放映開始だとか、放映スケジュールが安定しないからそれも影響しているんじゃないかな。最初から最後まできちんと放映された、それをキッチリ見れたって人間は案外少ないんじゃないだろうか。

私はそういうニセっぽいと思われる最終回の話を聞いたら、とりあえず信じないでまずネットで検索してみる。今のオタクの先輩たちが小さかった頃はネトが無かったから、大変だったんだろうな。

いや、拡散力に関してはネットと言うルートのある今の方がスゴイぞ。
ネットが普及してこの手の話は広まり易くなると同時に、否定できる情報も見つけやすくなった。どちらの効果が大きいのかは分からんけど。

こういうのが出て来るのって、現実はこんなにうまくいかないという否定の感情もあるのかなーと思ってしまう。それに加えて「有り得ないこと否定する自分は現実的でカッコイイ」といったある種の中二病の側面とかも。

この手の話が出るのって、それが人気作品であるからこそってことなのかな。小さい頃の記憶に深く刻まれているからこそ話題になるわけだしね。

「ドラえもん」に関してはなんか感動できるウソ最終回もなかったっけ?ドラえもんがある日突然壊れて、その後のび太がドラえもんを修理できるように努力して学者になり、実はドラえもんは......と言う話。あれは鬱ではないし、結構感動できてしまうよく出来た話だったように思う。

あれ?横からスマンがその話ってウソ最終回だったの!?
私は漫画版も確かに見たんだが......

あれもニセモノだよ。ニセ最終回の中では一番出来がいい話だとは思うけどね。恐らく見たのは同人版の漫画だろう。



とまぁ、こんな感じで。
定期的に広まる鬱エンドっぽい話には中国オタクの面々も辟易しているようでした。

上の方でも出ている通り、この手の話は昔から口コミで広まっていたようですし、最近ではネットのフォーラムやQQなどのインスタントメッセンジャー、weiboのつぶやきなどを通じて広まっているようです。

また日本発のコラ画像をご丁寧に中国語版に加工したものが出回っていたりもするそうなので、この手のウソ最終回ネタに対する耐性がない人がうっかり信じてしまったりすることも珍しくないそうです。

しかしまぁ、中国でこういったウソ最終回が話題になるというのは、中国においてその作品がそれだけ有名であり、作品に関する共通認識が形成されているということでもあるのでしょうね。

とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。
ぼちぼちお盆や夏コミの時期が近付いてきましたが皆様いかがお過ごしでしょうか。
私も休み直前の少々ごたついている最中なので、今回は簡単に紹介できるもので一つ。

ありがたいことに
「中国オタクの間で、八重歯キャラというのはどんな感じで認識されているのでしょうか?欧米圏のようにネガティブなイメージが有ったりしませんか?」
という質問をいただいております。

中国語で八重歯は
「虎牙」
というのですが、日本ほど好意的ではないもののそこまでネガティブなイメージも無かったように思います。

またアニメや漫画におけるデフォルメされた八重歯の表現に関しては、中国オタク内でもそれなりに認識されている模様です。
とりあえず中国のソッチ系のサイト等で見かけた八重歯や八重歯キャラに関するやり取りを例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


八重歯のあるキャラってどう?萌える人いる?
ちなみに自分は、とても萌えるポイントになっている......!

その感覚はなんとなく理解できる。
現実だと微妙なこともあるが、あの不思議な歯は良い萌えポイントだと思う。

うむ。現実だと直視するのは厳しいモノがあったりするけど、二次元の中だと十分いけるよな。

八重歯って、口の片方の上の方にちょこっと三角の歯を描くというようなのでいいんだよな?

ああ、あれって八重歯だったのか......今まで知らなかった。歯の表現の一種だと思って気にしなかったが、あれだったら萌えとしアリだな。

三次元でも萌える八重歯がいないわけじゃないよ。少ないとは思うが。

私は高坂桐乃のイメージが強いかな。わりと萌える。

俺......Mだから、八重歯のキャラに噛みつかれたいと思ってしまうわ......

おい、ディープなのが来たな!?
とりあえず自分はレミリア・スカーレットで八重歯キャラにハマったかな?

レミリアとかの吸血鬼系キャラは基本的にあの三角のとがった歯の描写あるよね。でも、あれって八重歯じゃなくて牙じゃないの?

少なくとも二次元内だと似たような描写になっているし、そこまで明確な分け方はしていないと思う。吸血鬼関係無い作品の中にも、吸血鬼より立派な八重歯のキャラがいたりするし。

八重歯は男性キャラの萌えポイントとしても良いモノだと思う。

実は、俺も八重歯あるんだけど萌えキャラになれるかな!?

八重歯持ってる人間からすると、あんまり自慢するようなもんでもないんだが......私の場合は笑うと目立つし、ちょっと困った特徴という感じだよ。

自分の顔を見てどう思うか、それが答えだよ......

三次元だと......AKBに八重歯の子いなかったっけ?その子は確かわりと可愛かった覚えがあるし、萌えになる人間もいるんじゃないだろうか?

声優の豊崎愛生の八重歯はカワイイと思うぞ!

現実で考えると、顔が良ければ八重歯は萌えポイントになるんじゃないかねぇ。

親戚のお姉さんの八重歯が可愛かったので、自分はいつの間にか八重歯萌えになったんだと思う。

八重歯に関してはネコミミとセットになっているイメージだな。アリかナシかで言えば、もちろんアリだ!!

ここにも一人、八重歯萌えはいるぞ!!

八重歯、悪くないよね。私は活発というか好戦的、一癖あるキャラ、トゲを隠しているキャラのイメージとして捉えている。



とまぁ、こんな感じで。
八重歯とキバが混同状態で認識されているような所もあるようですが、中国オタク的には特に問題のあるポイントでは無いようです。

中国では歯の矯正に関する考えがそこまで厳格ではないようですし、八重歯に関してもあまりネガティブなイメージは無いのかもしれませんね。

とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。
少し前の記事のコメントで
「管理人が料理ネタをやるのは大体ネタ切れか、ネタ探しができないとき」
「艦これのイベントが始まってるから、そこに突っ込んでいると見た!」
という、そのものズバリな指摘をいただいてしまいました。

そんな訳で、私も艦これイベントのE-4をどうにかクリアできましたし、今回は中国オタク内での艦これの反応についてを......

とは言え、日本のメディアの報道でも艦これに関する大きな動きというのはまだ出ていませんし、中国オタクの間では艦これに関する詳しい情報はほとんど出回っていないようです。
以前の記事で
中国オタクの「艦これ」への反応と、そこから見えてくる中国オタク界隈の情報の流れ
で書いた状態から大きな変化は出ていません。

しかし、pixivを使っている中国オタクの間では最近妙に艦これ関連の作品が増えているというのが気になっているようで、
「艦これとはどんな作品か?最近よく見かける島風とはどんなキャラか?」
といったやり取りも行われているようです。今回はその辺についてを例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


最近pixivとかで島風をはじめとする「艦隊これくしょん」という作品のキャラがやたらと目立つようになってきているんだけど、艦これっていったい何?島風って何で人気なの?

そういや島風をよく見かけるようになったよね。
この「艦隊これくしょん」ってゲームって日本のゲーム業界における新たな注目作品だったりするのだろうか?

私も島風が人気な理由がどうも分からない。
日本の軍事ネタを把握しているとハマるキャラなのか?私はその方面は詳しくないから、詳しい人がいたら教えて欲しい。

軍事ネタだとなんか政治関係に及びそうなんでちょっとめんどくさい話になりそうな予感が。

見た感じでは漫画原作でゲーム化されたっぽい雰囲気だけど。

勢いがあるってことはゲーム化だけじゃなくアニメ化までいったりするのかな?とりあえず、今年の新番組での発表はまだないみたいだが。

戦艦の擬人化ってことは「うぽって!!」みたいな作品なのかな?ストーリーとかどうなってんだろ。

艦隊モノというので思いつくのは「ジパング」や「蒼き鋼のアルペジオ」だが、どうなんだろうなぁ。「蒼き鋼のアルペジオ」もある種の艦船擬人化だけど。

「萌え萌え2次大戦(略)」みたいなもんなのかね?
ネットゲームらしいから、恐らくコンシューマー版のとは違うんだろうけど。

詳しい人、いないのかね。
日本のネットではpixiv以外でもこの「艦隊これくしょん」に関するやり取りは増えているようなんだが、ゲームの詳しい特徴や人気になった理由がハッキリしないんだよね......

ちょっと通りがかりましたよっと。
艦これは現在日本で一番勢いのあるブラウザゲーム。あまりにも人気が出過ぎて、サーバ増設と新規受け付け停止が繰り返されている。ただdmmのゲームだからウチの国から普通の手段で遊ぶことはできない。

このゲーム......気になるんだが、日本のip限定かよ......

私は今遊んでるけど、確かにこれは日本の海軍ネタを知っていると非常に楽しめるというか、心に来るものがある作品だ。扶桑と山城が姉妹で、山城が姉を探しているとかいうのはなんか泣けてくる。

そうそう、重要なことを一つ言い忘れた。駆逐艦はロリキャラ天国だ!

でもこのゲームにも問題あるよね。日本のゲームにありがちなものなんだが、相互作用というか、プレイヤー同士の連動要素が薄すぎる。ほとんど一人用ゲームを遊んでいるようなプレイ感覚だ。
もっとも、ゲームシステム自体は面白いし海戦をやっている感覚もわりとうまく再現していると思う。更にカード収集ゲームなのに課金しなくても問題なく遊べる、課金関係無く普通にレアが手に入るというのもスバラシイ。

レア艦はよく出るよね。私もボス戦とかで結構手に入った。
それから私も艦これに関する情報を一つ付け加えさせてもらおう。ダメージを受けて中破状態になると......服が脱げる!

......更に興味が湧いてきました!!

長門や赤城とかはいないの?日本で非常に有名な艦だと聞いた覚えがあるんだが。

長門も赤城もいるよ。現時点で大和は実装されていないからゲーム内では長門が最強の戦艦という扱いになっている。
それから赤城は長門と並んで最高クラスのレア艦なんだが、新規ユーザー任務で普通にもらえる。このゲームがプレイヤーに優しいことに関する例の一つだね。赤城は強いし所有率も高いからpixivでも人気が高いよ。

しかし島風が流行っているのはなんでだろ?縞ニーソがウケているのか?

艦隊これくしょんタグのキャラを見た感じでは、他のキャラに比べて露出度は高めっぽいが......どうも理由が分からないな。

pixivで島風が多いのは島風が最強クラスの駆逐艦だということが影響していると思う。まぁ、カワイイというのも非常に大きな理由だとは思うがな。

主人公はてっきり雪風だと思ってたが、違うのか。
まぁでもこの島風も萌えるし、調べてみたら特殊な艦船のようだし主人公的な存在ではあるな。

雪風もいいけど、私の中では時雨も主人公っぽいイメージだ。
公式の紹介の中には見当たらないが、時雨はいるのかな?

時雨ももちろんいるし、非常に多くの艦船がいる。pixivで探してもいいし、他にも艦船の名前で画像検索すると艦これのキャラになった艦船が出て来るよ。

ありがとう。日本帝国海軍オタをやっている身としては非常に気になる作品だし、ちょっと見に行ってくるわ!



とまぁ、こんな感じで。
艦これが日本で人気になった流れや人気になっている理由、そもそもどんなゲームなのかがハッキリしなくて困惑しているような所もありました。
それから主人公格(ですよね?)の吹雪に関しては全く話題になっていませんでした......

考えてみれば、ここ数年で日本の人気コンテンツに関してはネットを探せばだいたい情報が集まる状態になってきています。
最近はネットで配信される公式のニュースも増えていますし、日本のネットのまとめ系サイトをチェックする中国オタクも少なくありません。

「艦これ」はそういった情報の流れが確立されつつあった中で出た久々の
「中国からはハッキリ分からない日本の人気コンテンツ」
となっているようですし、中国オタクの面々も戸惑ってしまうのかもしれませんね。


とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。


中国オタクの「艦これ」への反応と、そこから見えてくる中国オタク界隈の情報の流れ
2013年08月05日19:05
カテゴリ
オタクin中国
今年も夏コミが近付いてきました。
例によって中国オタクのツワモノが日本を目指したり、日本に滞在する中国オタクの元に様々なお願いやら指令やらが飛んでいるようです。

ここ数年、中国国内でもオタク向けのイベントが非常に多くなっていますし、この夏に中国国内の各地で開催される或いは既に開催されたイベントはちょっとした数になっているようです。

ただそれでも、世界最大の同人イベントであるコミケは中国オタクにとって特別な存在だそうですし、それに参加するというのがある種のステータスになっている模様です。

そんな訳で今回は夏コミに参加する中華系サークルさんを紹介......といきたいのですが、実は今回の夏コミ、私の知っている中華系のサークルさん達が軒並み落選してしまいました。
とりあえず、紹介できるサークルさんは一つだけですが簡単に紹介を。

「機動戦士聯盟」
10日(土) 東5 ホ-31a
中国の最大手ガンダム系BBSの有志によるサークルで、昨年の夏コミにも参加するなどイロイロと活発に動いている所です。
新刊は「ガールズ&パンツァー」と中国で大人気の戦車ネットゲーム「ワールドオブタンクス」をテーマにしたイラスト集だそうで、内容は主にガルパンのキャラと戦車、それから擬人化とのことです。
サークルリーダーの方のpixivに新刊のサンプルがあるそうなのでご参照ください。

【C84新刊】鋼鐵乙女 by 紫夏 土曜日東ホ31a on pixiv




とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。

ありがたいことに先日の記事
中国オタク「虚淵玄が仮面ライダー脚本!?日本の子供の心が大ピンチだ!」
に関連して、
「最近の中国の特撮ファンってどのような状態なんでしょうか?」
という質問をいただいておりますので、今回はそれについてを。

中国では「ウルトラマン」が大人気になったりはしていますが、
それ以外の特撮作品に関しては中国に最初に入った
「恐竜戦隊コセイドン」
[フレーム]
以外の知名度はイマイチで、中国オタク内でもごく一部の特撮マニア以外の層で「特撮」というジャンルがきちんと意識されるようになったのは本当にここ最近の話のようです。

そんな訳で、今回は中国のソッチ系のサイトなどで見かけた
「中国で特撮が流行らないのはなぜ?」
ということに関するやりとりを、例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


ウチの国で特撮が流行らないのは何故?
とても面白いコンテンツだと思うのに。本当に分からない......

子供向けだから人気にならないんだろ。

今の特撮って子供がメインターゲットではあるけど、子供だけしか楽しめない作品ではないと思うんだけど......

子供向けというより「幼稚」というイメージが付いちゃっているのがマズイんじゃないだろうか?

特撮か......一応「ウルトラマン」や「コセイドン」は大人気だったよな。でも、確かにオタクというか一定以上の年齢になると特撮系の作品は意識されなくなるな。

ウチの国の大多数の人間の中の特撮作品のイメージって「ウルトラマン」や「コセイドン」で止まってる。そしてそのイメージのままに「特撮=幼稚」「小学生の見るもの」と切って捨てられているわけで......そりゃ人気出ないよ。

特撮なんて日本でだけしか流行っていないし、その日本でも緩やかに下火になっているじゃないか。ウチの国で流行るのを期待するのが間違っている。

正直な話、私は特撮ってのはガキが見るものだと思っている。確かに小さい頃はハマったけど今思い返すと、あんなのに夢中になっていたのかと少々憂鬱になる。

特撮なんて毎回同じパターンの繰り返しだし、出て来るキャラも間抜けなセリフばかりだろ?そりゃ幼稚と言われるよ。

お前、それ、いつの特撮の話だよ......現在の特撮作品にも定番の流れはあるが、作品全体を通じてのストーリーもあるしその伏線も散りばめられている。
アニメだって一昔前の同じパターンの繰り返しから現在のような作品に変化しているように、特撮だって変化しているんだぞ。

でもそれって定番のパターン内でのものなのは間違いないだろ?怪獣が出て問題起こしてそれに対して変身して戦う。これで大まかに説明できてしまうから、あえて手を出そうという人は少ないだろう。以前「電王」がちょっと人気になったけど、あれは声優というプラスの面もあったわけで。

まぁ......特撮はお約束のパターンというか様式美が特徴の一つだからその範囲から完全に逸脱するのも難しいんだよな。でも内容が進化しているのは間違いないよ。私も最初は敬遠していたんだが、「龍騎」の詳しいストーリー紹介を見て驚いて見始めて、その結果特撮にハマった。

自分は最近「牙狼-GARO-」を見て特撮にハマってしまった人間なんだが、最近の面白い特撮作品を実際に見てみれば案外ハマる人は出て来ると思うんだよね。じわじわとファンが増えているのはそういうことだと思う。

日本は小さい頃から特撮に触れる機会が多いが、ウチの国ではそうじゃない。ウチの国はそういう特撮の定番パターンを楽しむ土台が出来ていないんじゃないかね。
ウルトラマンの人気を見る限り、特撮系作品の需要が無いわけではないと思うが......

触れる機会か。確かに特撮は二次創作とかイラストなんかの、オタク関係の活動における燃料不足はあるかもね。二次元での描写が多いオタク内では、残念ながら実写というだけでちょっと難しくなってしまうのは確かだ。

特撮見るならアニメの方が良いって人が多いからじゃないかな。
私は昔「電王」の二次創作絵を見て非常に萌えたんで番組の方にも手を出してみたけど、実写だったのでどうも......当時の感想は「アニメで出してくれたらどれほど良かったか」というものだった。

ウルトラマンを卒業して、アニメに行くからじゃないの?
特撮に対する考えの一つに「自分はもうウルトラマンみたいな作品を見る年齢は過ぎた」というのがあるのは間違いない。

ウチの国ではカテゴリ的に特撮が「アニメ」の一種になってるのがいけないんじゃないか?アニメオタクなら深夜枠のアニメと特撮、どっちを選ぶかみたいなことにもなっているような気がする

ウチの国で特撮ファンとアニメファンを分けて考えるような扱いが出てきたのってホントここ最近だよな。カテゴリの扱いとしても「真人動画」としてアニメの一ジャンル的な扱いだったし。本当にディープな層はともかく、普通〜マニア寄りな層でも以前はあまり区別していなかったような......

ウチの国では子供向けアニメの一ジャンル的な扱いの時期もあったから、今の主要な世代のオタクの間では子供向けから卒業するときに一緒に切り捨てられてしまったような感じも。日本ではアニメと特撮は別ジャンルで、同時にハマっていても問題ないという扱いっぽいんだけどね。

特に理由は無いのかもしれないが、ウチの国の主観的なイメージでは「特撮は幼稚なものだ」というのが間違いなく存在する。特撮見るならアニメ見るって人が多い。例えば「ウルトラマン」見るなら「進撃の巨人」を見るとか。

悪いんだが、私はなんか特撮=幼稚な作品というイメージがどうしても抜けない。
知り合いに最近の仮面ライダーを薦められても見る気がしない。小さい頃にウルトラマンが好きだったのはあるけど、大きくなってからは興味が無くなったし、そのまま今に至っている。

一目見てハマるとかでもない限り、特撮に手を出す気にはならないんだよね......
特撮作品で興味を覚える作品はあるけど、私はそういうのに関して「アニメの中で見てみたい」と思ってしまう。私みたいな二次元中毒者は三次元のドラマを嫌う傾向があるし、アニメファンの多い中で特撮ファンの増加を求めるのは厳しいのでは?

特撮が幼稚だというイメージを抱いている人でも、アニメはきちんと見ているんだよな。
特撮がウチの国で人気になるには、ヘンな話だが特撮が子供向けのものではないという認識を広める必要があるんじゃないだろうか?大人向けである必要はないが、少なくとも全年齢向けというくらいには認識されないと。

そんなことしても制作者の得にならないだろうから、無理じゃね?特撮は基本的に子供向けの玩具を売るのが目的の作品だし。
それとウチの国では特撮の玩具が日本と比べてあまり出回っていないというのも影響していると思うぞ。関連商品がなかなか手に入らないしイメージし難い。

昔の「ウルトラマン」のイメージが強すぎるのも問題だと思う。最近作られた劇場版の「ウルトラマン」は、私の昔のイメージと比べて非常に良いものだった。
ウチの国のテレビで放映され、みんなが小さい頃に見た「ウルトラマン」は基本的に80年代より前に制作された作品だ。そして比較対象になるアニメのほとんどが日本で90年代以降に制作された作品だから、比べるとどうしても厳しいものがある。

てか良い悪い以前に、純粋にコンテンツの量が不足しているんじゃないか?アニメは毎期ごとに何十作品もでるのに、特撮は定番シリーズだけじゃないか。それじゃあ人気にはならないよ。

特撮に触れるというか、話題にする場所、良い特撮作品に関して知ることのできる場所が不足しているのも問題かな。アニメと比べてフォーラムの規模が小さいし。日本の特撮も昔に比べて随分と変化しているし、最近は国産の特撮もかなり頑張って作っているんだけどね......

みんなが特撮を知るきっかけがもう少しあればなぁ......
ハマってみれば面白いジャンルなんだが、作品に触れる以前の問題がウチの国には存在する。ウチの国のオタクの視野がもうちょっと広くなってもいいんじゃないかと、時々愚痴りたくなるわ。



とまぁ、こんな感じで。
中国オタクは「子供向けのイメージが強い作品」というのを忌避する傾向が強いのですが、特撮はそのイメージがかなりネガティブな方向に作用しているようでした。

ウルトラマンシリーズは現在も中国でかなりの人気を誇っていますし、日本の特撮作品の代名詞としても知られていますが、中国オタク層の間ではウルトラマンからの流れで特撮の方にハマっていくという人はほとんどいない模様です。

アニメに関しては子供の頃に見た作品の流れでディープな方にハマっていったり、子供の頃に見た作品を「思い出の作品」として扱われていたりするようなのですが、特撮に関してはそういった思い出の作品になることが無く、むしろその「子供の頃にハマっていた作品」というイメージによって拒否されたりしているようなのはイロイロと興味深い所ですね。


とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。


8/4修正:誤字脱字の修正及び抜けていた部分の追加を行いました。ご指摘ありがとうございます。
今回は思い出したころにやってみる食べ物ネタについてを。

中国オタクの面々の日本の食べ物に関する知識は、アニメや漫画などの日本系コンテンツを通じて知ったものも少なくないそうです。
ただ、そういった食べ物の中にはアニメや漫画のイメージが強くなりすぎて、
「実際に食べてみたらそこまで美味しいものではなかった」
というのもあるそうです。

そんな訳で今回は中国のソッチ系のサイトなどで見かけた
「アニメや漫画のせいで過剰評価されていると思う日本の食べ物」
についてのやり取りを、例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


アニメや漫画の影響で過剰評価されている食べ物ってあると思うんだ。
マズイわけじゃない、むしろ美味しい部類に入る食べ物なんだけど、アニメとかで知ったせいでやたらと美化されてしまい、実際に食べた時にちょっとガッカリした経験ってない?
自分の場合はたい焼きがそれだった。いろんなヒロインが美味しそうに食べているし、中には窃盗するようなのまでいるくらいだから、期待し過ぎてしまった。

私もあるぞ。どら焼き!どら焼きだ!子供の頃ドラえもんの好物というだけで非常に期待して、そして食べてみてガッカリした記憶が鮮明に残っている。
ただ最近になって餡子の味が好みに感じるようになってまたハマっている。お茶と一緒に食べると特に良い感じだよ。

オムライスだな。様々な日本の作品に出て来る上に、母親に姉妹に幼馴染に恋人と、様々な女性が作ってくれる。更にはメイドカフェでも頻繁に登場するメニューだからかなり憧れた。
そして実際に食べた印象は......とても普通の美味しさでした......

オムライスには同意。まずい食べ物ではないけど自分は卵チャーハンの方が好き。まぁ、あれはケチャップで絵や文字を描いて楽しめるというのもあるから味が全てではないんだろうけど。

たこ焼きとかはどうだろう?日本のアニメの「お祭り」の中ではほぼ確実に出てくる。自分の経験では日本食のこの手のダンゴ系の食い物ってあんまり美味しくないと感じる。

私が食べたたこ焼きはそれなりに美味しかったな。アニメの中の印象程ではないが。ただ、たこ焼きに限らずこっちで食べることのできる同名の食い物は日本で食べられているものと本当に同じかという疑問が常にあるんだよなぁ。

たこ焼きは冷凍モノだとかなり味が落ちるぞ。私が日本で食べたのは非常に美味しかったよ。それ以前に中国で食べたものとかなり違ったので驚いて聞いてみたんだが、たこ焼きは材料や作り方で出来がかなり異なるらしい。

オムライスは確かにアニメや漫画で過剰な評価をされているね。
自分が食べたときは、なんか普通のレベルだと感じた。ただ、食べたのがそれほどきちんとした日本料理の店ではなかったので、もしかしたらもっと美味しいのかもという疑問は残っている。

オムライスは家庭料理というイメージもあるし、そんなに極端な差はでないんじゃないか?やはり評価され過ぎな所はあると思う。

私はオムライス嫌いじゃないんだけどねぇ。
個人的にはたい焼きが期待外れだったな。餡子と小麦粉だから別にマズイものでもないし良い感じのお菓子だとは思うんだが、自分の想像の中ではいつの間にかスゴイモノになっていたからその落差が......

タイ焼きは味も想像できるし、悪くないだろ。たい焼きに誇張があるのはサイズじゃないかな。なんかヒロインが食べてるのってもっとこう、両手でしっかりと持って食べる大きさだったから、初めて手に取った時はその小ささに面食らったよ。

俺の場合は味噌汁がそうかな。
アニメの食事の描写では基本的な存在の一つだし、どんなに美味しいんだろうと思っていた。そしてついに口にする機会に出会ったが.........自分には受け付けない味だった......!

味噌汁というか、味噌の味は慣れるまでキツイかもね。私も最初の一口はダメだった。ただ、いつの間にか慣れてハマっていたりする。

鶏のから揚げとかはどう?
日本食ではよく見かけるが、ちょっと評価が高すぎると俺は思うんだけど。

鶏のから揚げはアニメにそんなに出てこないし、過剰評価というレベル以前の話じゃないか?

弁当の中身としてはよく出て来るけど、そんなに注目されていないね。あれは逆に評価が不当に低いというか、あまり知られていない、名前が意識され難い料理だと思う。

弁当なら卵焼きの方が過剰評価じゃないか?
私は一時期アレに憧れていた。そしてその後ついに日本料理屋で食べたが、普通に卵の味だった......いや、期待しすぎた自分がいけないんだが!!

メロンパンとかは?「灼眼のシャナ」の原著を読んで、菠蘿包ではなく本場日本のメロンパンに憧れた。そしてある時実際に食べてみたら......私の口にはイマイチ合わなかった。

焼きそばパンとかはどうだろう。アニメや漫画での評価が高いけど。

焼きそばパンは名前の時点で見えている罠みたいなもんだから、そこまで期待はされないと思う。むしろ、なんであんなに評価が高いのかという疑問が出る類の食べ物だろう。

お祭りで和服の女の子が食べてるアイテムって美味しそうに見えるんだよね。
リンゴ飴とか、ずっと気になっていて、食べる機会があったのだが、食べてみて感じたのは「糖葫蘆っぽい」というだけだった......不味くは無いんだけど、夢に描いていたものではなかった。夢が壊れた瞬間だったわ......

(訳注:糖葫蘆はサンザシなどの果物をくしに刺して溶かした飴にくぐらせて固めたお菓子です)

私の場合はポッキーがそれだ。食べてみた感想は「うん、普通のチョコレート菓子だ」というものだった。その後もちょくちょく買って食べるようになってるし、嫌いではないんだが、普通の味というか......

クレープだね。材料が手抜きでガッカリ。なんであんなに評価高いの?

甘いモノで思い出したが、日本の作品によく出てくるスポンジの土台と生クリームが層になっていて上にイチゴが乗っているケーキ、あれが期待外れだったわ。

日本式のショートケーキのことか。
アニメで一般的に出てくるタイプのはそこまで飛びぬけて美味しいってわけではないかもしれないが、イチゴの乗ったケーキはイロイロあるし、きちんとした所で食うとホントにウマいし、非常に精緻なものが出てきたりするよ。

出てくる女性キャラが美味しそうに食べている甘いモノには、どうしても憧れてしまうね。ただ、実際にどのくらい美味しいのかという点については常に疑問が。

そりゃもう、寿司と刺身だろう。
生魚が食えない人間にとっては絶対にムリな食い物だ。ずっと憧れていてようやく食べることができて、そして自分が生魚がダメだと痛感してもう、ホントガッカリ来た。本当に美味しいものだと思っていたんだよ!

過剰に評価されているというなら、ラーメンとかカレーじゃないか?

日本式のラーメンはウチの国でもわりと簡単に食べれるようになっているし、普通に美味しい料理という扱いで極端な夢が混じったりはしていないと思う。
カレーはラーメンよりも食べる機会が少ないから、理想化されているかな?

私はカレー大好きだぞ。ありゃ普通に美味しい食い物だ。
恐らく、こういった誤解や誇張、過剰評価が想像に混じるのは「キャラ設定で好物になっているものを美味しそうに、幸せそうに食べている」からじゃないかな。

好物だったらそりゃ美味しく食べられるよね。好物ってことでリアクションも派手になるし、描写のクオリティも上がるし。やはりアニメや漫画における描写が危険なんだよな。最近だとたまごかけごはんがそんな感じになっていると思う。



とまぁ、こんな感じで。
美味しい部類に入る食べ物であっても、理想と現実の差を感じてしまうことが多々あるようです。

最近は中国でも日本系の食品がイロイロと売られるようになっている上に、セブンイレブンやローソンなどのコンビニも増えていますから、昔に比べてアニメや漫画の中に出てくる食べ物は手に入り易くなっているそうです。

ただそれでも、日本のアニメや漫画の中に出てくる食べ物が簡単に手に入る......といった状況ではありませんし、アニメや漫画に出てくる食べ物に関するイメージだけがどんどん肥大していったり、いざ食べてみると期待外れに感じてしまうこもちょくちょくあるのかもしれませんね。


とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。
百元籠羊
十数年の中国生活をとりあえず終えて帰国。のんべんだらりと生息中。
中国でのエネルギー源は刀削麺と煎餅果子(中華クレープ)でした。最近は日本でも刀削麺の美味しいお店が増えてきて嬉しいです。

中国に広まっちゃった日本のオタク文化や、中国のオタクな若者達に関する質問、更には当ブログへのネタ提供にツッコミなど大歓迎でございます。

コメントに書くのは何だというのでしたら、baiyuanlongyang「at」gmail.com (「at」を@にかえてください)の方にメールを送ってくださいませ。
このブログのまとめ+αな本 「オタ中国人の憂鬱 怒れる中国人を脱力させる日本の萌え力」 が出ています。
ちなみに「中國宅宅的憂鬱:日本萌力,平息中國人的怒氣」というタイトルで中国語繁体字版も出ております。 こちらの記事で書籍内容についての簡単な紹介をさせていただきました。
「日・韓・中 トンデモ本の世界」で、中国オタク事情に関するコラムを2本書かせていただきました。

ブログではまとめたり詳しく書いたりするのが難しい内容を書く機会をいただけたのはとても有難かったですし、トンデモ本シリーズなので読者層も濃いということで「ある程度濃い方向で書いてもOK」と、昔出したブログのまとめ本よりもツッコんだ内容を書けたのも楽しかったです。
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このブログの親玉やネタ元

北京留学日中交流

日本からだと存在そのものを疑われる事も有った北京の漫画喫茶B3は現地の制度変更や地価高騰の影響で伝説の彼方の存在となってしまいましたが、中の老板は相変わらず活発に動いてらっしゃいます。このブログもここのコンテンツの一つということになっている・・・のかしらん?

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