2015年01月
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(追記) (追記ここまで) (追記) (追記ここまで)
南岸低気圧が通過した後・・・気圧配置は西高東低 冬型へ。
ということで・・・今朝の長野市は、冬型の気圧配置のお約束・・・日本海側の雪の天気分布の中に入って、午前8時現在、8センチの積雪が観測されています。
最低気温は-1.2°C(06時33分)。
寒気の影響はそれほどでもなく、これでも平年を上回る気温です。
そんな今朝の実況・・・・
南岸低気圧が三陸沖を北上中。
気圧配置は低気圧の西側から西高東低 冬型に変化していて・・・
山陰〜北陸を中心に降雪が活発化していることがわかります。
衛星の水蒸気画像を見ると・・・大陸の寒気を運ぶ偏西風が日本付近で南側に大きく蛇行していて、悪天パワー(地上の低気圧や雨雲を活発にするチカラ)の親分といえる寒冷渦(寒気を運ぶ偏西風が大きく蛇行し、ついには流れから切り離された寒気の渦)が東北付近を東進中。
偏西風に沿って寒冷渦の南側を、これまた悪天パワーを持った上空の気圧の谷も断続的に通過しているようですから・・・
低気圧はますます発達し・・・日本海の降雪も断続的に強まったり弱まったりを繰り返すことになりそうです。
ということで・・・
いつもなら、ここで普通の天気図をご覧いただいて、明日夜までの気圧配置の変化と空模様の関係を把握していただいているのですが・・・・
先日・・・以前、Kasayanが書いた本(ブログ右側にバナーを掲載してあります)が電子書籍化されることが決まり、久々に原稿を見直していたところ・・・
ブログでも本のエッセンスを表現してみようかな?という気持ちになりましたので・・・今日だけ思いつきで変則的なブログ更新をしてみたいと思います(かなり長く・重くなるかも?)。
つまらない記事になってしまう可能性もありますが・・・ブログの良いところは読み飛ばせること。
興味のある図だけを見て、今日の天気チェックにお役立てください。
さて・・・これからの空模様・・・気象庁が発表している普通の天気図は・・・
テレビやネットの天気予報で使われている天気図と同じものですが・・・
低気圧や高気圧、前線の位置がどのように変化するのか?はわかりますけど・・・棒の先端にピンポン玉がついた指し棒で、お馴染みの「冬将軍の寒気」や、傘マーク、つむじ風のようなイラストの強風マークなどを書き込んでもらわないと、天気図だけで空模様の変化をイメージするのは難しいものです。
では、そんなマークを天気図の上に描き込む解説者は、どんな気象情報をチェックしているんでしょうか?
それさえチェックできれば、わざわざ天気予報番組を見る必要もありませんし、自分の知りたいことを深く調べることも可能です。
そんな気象情報の基本になる図がこれ(最新のモノです)。
FXFE502という専門の天気図で、気象予報士試験の問題にも使われたりする図です。
このブログでもほぼ毎日、この図に色塗りや書きこみをしてご紹介していますから、お馴染みの方もいらっしゃいますよね?
ただ・・・この図がホワイトボードに貼り付けてあると、気象会社の予報部門という雰囲気が盛り上がるんですけど・・・最近の気象会社では、この図の素になる計算値そのものをパソコン上に表示して予報を検討するので、あまり使われなくなっています。
でも、アウトドアの現場では、たった1枚の天気図で一日の天気傾向を読み取れるこの図は非常に便利ですし・・・この図をしっかりと読み込むことで、パソコン上のデータでは見落としてしまいやすい天気傾向に気付くことも可能です。
そこで、このブログでは、時代遅れになりつつあるFXFE502を使っているわけですけど・・・
これだけでは、多くの方が、日本がどこのあるの?何時の予想図なの?ということから考えなくてはならないでしょう。
そこで・・・まずは上段の図・・・地上の空模様の骨格にあたる上空の気圧配置から検討を始めます(初めてこのブログをご覧になった方は、一昨日(29日)の記事をご覧ください)。
最初、日本の位置をはっきりさせて・・・偏西風の強風帯(特に風速の強い場所)と、渦を巻いている場所を描き込むわけですが・・・
偏西風の強風帯は、天気図上の縦線で色塗りされているエリア(正渦度域といって反時計回りの・・・低気圧を強めるチカラを持っている空気のエリア)の南側(渦度ゼロの線といいます)に対応しているので、その場所に機械的に水色の線を引くだけ。
渦を巻いている場所には、多くの場合「L」という文字が書き込まれているので簡単に判別できますよね。
その後・・・特に低気圧を強めるチカラ・・・このブログでは悪天パワーという表現をしていますけど・・・が集まっている上空の気圧の谷(赤の点線:偏西風の南側への蛇行域)をチェックします(正確には上空の気圧の谷のやや東側に最も悪天パワーが集まる傾向にあります)。
ついでに好天パワー(高気圧や晴天域を強めるチカラ)を持った上空の気圧の尾根(水色の点線:偏西風の北側への蛇行域)もチェック。
さらに、必要に応じて(気分次第で?)上空の太平洋高気圧(高度5880m)にも色を塗ります。
そうすると・・・上空の寒気を運んでくる偏西風の位置や、地上の低気圧を発達させる上空の気圧の谷や渦(多くの場合、渦に寒気が閉じ込められているので寒冷渦なんて呼ばれます)の位置や、やってくるタイミングが一目でわかるようになりますよね?
ですから・・・このブログではこの図を・・・地上の空模様の変化の原因やタイミングを知ることが出来る、地上の空模様の骨格と呼んでいるわけです。
以前書いた本の挿絵の残骸があったので・・・
空模様の骨格と地上の気圧配置の関係・・・イメージできますでしょうか?
図で表現すると・・・
わかりにくくて申し訳ありませんが・・・予報を作るわけでなく、予報を深く理解するために「知っておいたら役立つかも」という知識ですから、わからなくてもぜんぜんOK。
興味のある方は偉い先生方が書かれた本をお読みください。
続いて空模様の骨格に対応する地上の気圧配置や降水・風の様子を、FXFE502の下段の図でチェックします。
気象予報士試験を勉強されている方の多くは、図中の点線内を色塗りして「降水域」と判断していると思いますが・・・
Kasayan的には、まず一番外側の点線に沿って線を引いて、その内側を「ぐづつきエリア」と呼んでいます。
というのもの、経験上多くの場合、一番外側の点線付近は、体感的に雨や雪というよりは「くもりで一時的にパラッ」という程度の空模様に過ぎず、そのまま「雨」「雪」と予想すると体感にそぐわない予報になってしまうからです。
そして、さらに外側から2本目の点線の内側を色塗り。
降水(雨・雪)がシッカリと降るエリアが見えてきます。
挿絵の残骸で簡単にまとめると、こんな感じです。
さらに、低気圧や高気圧の位置をマーキング。
難しい・・・と思われる方・・・気象庁がキチンと普通の天気図を発表してくれていますから、普通の天気図をカンニング?(試験じゃないのでバンバンやってください)をすれば誰でもできるはずです。
ということで・・・以上の作業をすることで・・・
いつもご覧いただいている専門の天気図・・・FXFE502が完成します。
そして・・・空模様の骨格にあたる上段の図と、普通の天気図と同じ地上の空模様(気圧配置・降水・風)が描かれている下段の図を照らし合わせながら、あれこれ気付いたことをメモします。
上段の図と下段の図を合成してメモを書き込むと・・・今日の空模様はこんな感じ。
北日本を通過する寒冷渦に、低気圧が取り込まれて猛発達。
冬型の気圧配置が強まって・・・等圧線が混雑し、北日本中心に風雪が強まって、海上は大シケに。
さらに上空の気圧の谷が通過する日本海側では雪雲が活発になって、日本海沿岸で降雪が強まる・・・
ザッとですけど・・・こんなことが読み取れますよね。
また、冬場は冬将軍の寒気・・・夏場は上空の寒気や地上の暖気をチェックして、雪の降り方や大気が不安定になる様子を考える必要もあるわけですけど・・・
そんなときに用いるのがFXFE5782という専門の天気図。
これも、そのまんまだと何が書かれているのかわからないですよね?
そこで・・・
色塗りをすると、上空の気温の様子が描かれているということがわかります。
本当は気温に加えて、上空3000m付近の湿数(曇りエリアを知ることができる情報)や、上昇流(雲が空高く発達する程度を知ることができる情報)も描かれていますが、そこまで突っ込んで作図する時間が無いんです。
以前、色塗りをしてご紹介したことがあるので覚えている方もいらっしゃるかも?
ただ、この図だけでは、寒いね・・・暑いね・・・程度しかわかりません。
そこで・・・
頭の中で、先にチェックしたFXFE502という天気図と重ね合わせて・・・空模様をより具体的にイメージします。
今日の空模様は・・・雪雲が活発化し・・・冬晴れのエリアも寒くなりそうですよね。
あとは・・・気になった情報を、別の専門の天気図やスーパーコンピューターのシミュレーションでチェックするだけ。
今日は風が強いと思われますから、FXFE502に描かれている矢羽根に加えて、GSMモデル(気象庁のスパコンで計算されたシミュレーション)をチェックすると・・・
解説不要で・・・誰でも風が強くなることがわかります。
また、風が強ければ波が高まることも予想されますから・・・
FWJPという専門の天気図を見ますけど・・・それがどの程度大変なのモノなのか?・・・わかりにくいですから・・・
気象庁が定めている基準に基づいて、色塗りをして、風と波・・・さらには気圧配置との対応を考えます。
そして・・・最後は、GSMモデルより解像度の高い(でも計算される予想期間は短い)MSMモデル(シミュレーション)で、最終仕上げ。
紫色は下層雲を意味していますが・・・
風がぶつかって雪雲が特に活発化する場所(収束線)はどこか?・・・なんて調べながら・・・
その理由などを、先にチェックした空模様の骨格・・・上空の気圧の谷や寒冷渦の通過、寒気の南下などから考えるわけです。
その上で・・・イメージした未来の空模様をもとに・・・・
普通の天気図にイメージを集約。
ここまで全部お読みいただいた方なら・・・普通の天気図と空模様の関係がうーんと深く読めるんじゃないでしょうか?
(天気予報の解説者もこんな作業をした上で、魔法の杖?を振って天気図上にマークを描いているはずですから・・・その努力を汲み取ってあげてくださいね。)
ただ、このブログをお読みいただいている方は・・・これでチェックが終わりではありません。
最後は、専門の天気図を読み解くプロ中のプロ・・・気象庁の予報官の天気図解析結果・・・つまり、普通の天気予報をキチンとチェックしておいてくださいね。
今日は気まぐれで、長〜い(わかりにくい?)記事になってしまい、更新も遅れて申し訳ありませんでした。
なお、Kasayanの本に興味をもたれた方・・・わざわざ本を買っていただく必要はありません。
最近は図書館への蔵書も増えているようですから、お近くの図書館の蔵書検索をしてご覧いただければ幸いです。
府県天気予報(更新5時・11時・17時): http://www.imocwx.com/yohoud.htm
府県天気予報(マークの予報 天気分布をチェック): http://www.jma.go.jp/jp/yoho/
気象庁時系列予報: http://www.jma.go.jp/jp/jikei/
(マークの予報は府県天気予報の括弧内(テロップ番号)をマーク表示したもの)
府県週間天気予報(更新11時・17時): http://www.imocwx.com/weekd.htm
府県週間天気予報(マークの予報): http://www.jma.go.jp/jp/week/
(マークの予報は府県週間予報の括弧内(テロップ番号)をマーク表示したもの)
専門の天気図は以下のURLで、無料で入手可能です。
http://n-kishou.com/ee/exp/exp01.html?cd=fxfe502&cat=e2
(追記) (追記ここまで)
(当ブログに引用の天気図等は、気象庁、WNI、プログラム配布先より使用許諾を得ています)
(当ブログはリンクフリーです。ご自由にリンクしてください。)
(私が撮影した映像・動画は無断転載OKです。連絡をいただければ原本を差し上げます。)
航海のための天気予報利用学バナー121212
[画像:江差エンドタイトル]
[画像:検索ワード]
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(追記) (追記ここまで) (追記) (追記ここまで)
南岸低気圧が通過した後・・・気圧配置は西高東低 冬型へ。
ということで・・・今朝の長野市は、冬型の気圧配置のお約束・・・日本海側の雪の天気分布の中に入って、午前8時現在、8センチの積雪が観測されています。
最低気温は-1.2°C(06時33分)。
寒気の影響はそれほどでもなく、これでも平年を上回る気温です。
そんな今朝の実況・・・・
南岸低気圧が三陸沖を北上中。
気圧配置は低気圧の西側から西高東低 冬型に変化していて・・・
山陰〜北陸を中心に降雪が活発化していることがわかります。
衛星の水蒸気画像を見ると・・・大陸の寒気を運ぶ偏西風が日本付近で南側に大きく蛇行していて、悪天パワー(地上の低気圧や雨雲を活発にするチカラ)の親分といえる寒冷渦(寒気を運ぶ偏西風が大きく蛇行し、ついには流れから切り離された寒気の渦)が東北付近を東進中。
偏西風に沿って寒冷渦の南側を、これまた悪天パワーを持った上空の気圧の谷も断続的に通過しているようですから・・・
低気圧はますます発達し・・・日本海の降雪も断続的に強まったり弱まったりを繰り返すことになりそうです。
ということで・・・
いつもなら、ここで普通の天気図をご覧いただいて、明日夜までの気圧配置の変化と空模様の関係を把握していただいているのですが・・・・
先日・・・以前、Kasayanが書いた本(ブログ右側にバナーを掲載してあります)が電子書籍化されることが決まり、久々に原稿を見直していたところ・・・
ブログでも本のエッセンスを表現してみようかな?という気持ちになりましたので・・・今日だけ思いつきで変則的なブログ更新をしてみたいと思います(かなり長く・重くなるかも?)。
つまらない記事になってしまう可能性もありますが・・・ブログの良いところは読み飛ばせること。
興味のある図だけを見て、今日の天気チェックにお役立てください。
さて・・・これからの空模様・・・気象庁が発表している普通の天気図は・・・
(スマホ版のブログではアニメが動きません。PC版に設定してご覧ください)
テレビやネットの天気予報で使われている天気図と同じものですが・・・
低気圧や高気圧、前線の位置がどのように変化するのか?はわかりますけど・・・棒の先端にピンポン玉がついた指し棒で、お馴染みの「冬将軍の寒気」や、傘マーク、つむじ風のようなイラストの強風マークなどを書き込んでもらわないと、天気図だけで空模様の変化をイメージするのは難しいものです。
では、そんなマークを天気図の上に描き込む解説者は、どんな気象情報をチェックしているんでしょうか?
それさえチェックできれば、わざわざ天気予報番組を見る必要もありませんし、自分の知りたいことを深く調べることも可能です。
そんな気象情報の基本になる図がこれ(最新のモノです)。
FXFE502という専門の天気図で、気象予報士試験の問題にも使われたりする図です。
このブログでもほぼ毎日、この図に色塗りや書きこみをしてご紹介していますから、お馴染みの方もいらっしゃいますよね?
ただ・・・この図がホワイトボードに貼り付けてあると、気象会社の予報部門という雰囲気が盛り上がるんですけど・・・最近の気象会社では、この図の素になる計算値そのものをパソコン上に表示して予報を検討するので、あまり使われなくなっています。
でも、アウトドアの現場では、たった1枚の天気図で一日の天気傾向を読み取れるこの図は非常に便利ですし・・・この図をしっかりと読み込むことで、パソコン上のデータでは見落としてしまいやすい天気傾向に気付くことも可能です。
そこで、このブログでは、時代遅れになりつつあるFXFE502を使っているわけですけど・・・
これだけでは、多くの方が、日本がどこのあるの?何時の予想図なの?ということから考えなくてはならないでしょう。
そこで・・・まずは上段の図・・・地上の空模様の骨格にあたる上空の気圧配置から検討を始めます(初めてこのブログをご覧になった方は、一昨日(29日)の記事をご覧ください)。
最初、日本の位置をはっきりさせて・・・偏西風の強風帯(特に風速の強い場所)と、渦を巻いている場所を描き込むわけですが・・・
偏西風の強風帯は、天気図上の縦線で色塗りされているエリア(正渦度域といって反時計回りの・・・低気圧を強めるチカラを持っている空気のエリア)の南側(渦度ゼロの線といいます)に対応しているので、その場所に機械的に水色の線を引くだけ。
渦を巻いている場所には、多くの場合「L」という文字が書き込まれているので簡単に判別できますよね。
その後・・・特に低気圧を強めるチカラ・・・このブログでは悪天パワーという表現をしていますけど・・・が集まっている上空の気圧の谷(赤の点線:偏西風の南側への蛇行域)をチェックします(正確には上空の気圧の谷のやや東側に最も悪天パワーが集まる傾向にあります)。
ついでに好天パワー(高気圧や晴天域を強めるチカラ)を持った上空の気圧の尾根(水色の点線:偏西風の北側への蛇行域)もチェック。
さらに、必要に応じて(気分次第で?)上空の太平洋高気圧(高度5880m)にも色を塗ります。
そうすると・・・上空の寒気を運んでくる偏西風の位置や、地上の低気圧を発達させる上空の気圧の谷や渦(多くの場合、渦に寒気が閉じ込められているので寒冷渦なんて呼ばれます)の位置や、やってくるタイミングが一目でわかるようになりますよね?
ですから・・・このブログではこの図を・・・地上の空模様の変化の原因やタイミングを知ることが出来る、地上の空模様の骨格と呼んでいるわけです。
以前書いた本の挿絵の残骸があったので・・・
空模様の骨格と地上の気圧配置の関係・・・イメージできますでしょうか?
図で表現すると・・・
わかりにくくて申し訳ありませんが・・・予報を作るわけでなく、予報を深く理解するために「知っておいたら役立つかも」という知識ですから、わからなくてもぜんぜんOK。
興味のある方は偉い先生方が書かれた本をお読みください。
続いて空模様の骨格に対応する地上の気圧配置や降水・風の様子を、FXFE502の下段の図でチェックします。
気象予報士試験を勉強されている方の多くは、図中の点線内を色塗りして「降水域」と判断していると思いますが・・・
Kasayan的には、まず一番外側の点線に沿って線を引いて、その内側を「ぐづつきエリア」と呼んでいます。
というのもの、経験上多くの場合、一番外側の点線付近は、体感的に雨や雪というよりは「くもりで一時的にパラッ」という程度の空模様に過ぎず、そのまま「雨」「雪」と予想すると体感にそぐわない予報になってしまうからです。
そして、さらに外側から2本目の点線の内側を色塗り。
降水(雨・雪)がシッカリと降るエリアが見えてきます。
挿絵の残骸で簡単にまとめると、こんな感じです。
さらに、低気圧や高気圧の位置をマーキング。
難しい・・・と思われる方・・・気象庁がキチンと普通の天気図を発表してくれていますから、普通の天気図をカンニング?(試験じゃないのでバンバンやってください)をすれば誰でもできるはずです。
ということで・・・以上の作業をすることで・・・
いつもご覧いただいている専門の天気図・・・FXFE502が完成します。
そして・・・空模様の骨格にあたる上段の図と、普通の天気図と同じ地上の空模様(気圧配置・降水・風)が描かれている下段の図を照らし合わせながら、あれこれ気付いたことをメモします。
上段の図と下段の図を合成してメモを書き込むと・・・今日の空模様はこんな感じ。
北日本を通過する寒冷渦に、低気圧が取り込まれて猛発達。
冬型の気圧配置が強まって・・・等圧線が混雑し、北日本中心に風雪が強まって、海上は大シケに。
さらに上空の気圧の谷が通過する日本海側では雪雲が活発になって、日本海沿岸で降雪が強まる・・・
ザッとですけど・・・こんなことが読み取れますよね。
また、冬場は冬将軍の寒気・・・夏場は上空の寒気や地上の暖気をチェックして、雪の降り方や大気が不安定になる様子を考える必要もあるわけですけど・・・
そんなときに用いるのがFXFE5782という専門の天気図。
これも、そのまんまだと何が書かれているのかわからないですよね?
そこで・・・
色塗りをすると、上空の気温の様子が描かれているということがわかります。
本当は気温に加えて、上空3000m付近の湿数(曇りエリアを知ることができる情報)や、上昇流(雲が空高く発達する程度を知ることができる情報)も描かれていますが、そこまで突っ込んで作図する時間が無いんです。
以前、色塗りをしてご紹介したことがあるので覚えている方もいらっしゃるかも?
ただ、この図だけでは、寒いね・・・暑いね・・・程度しかわかりません。
そこで・・・
頭の中で、先にチェックしたFXFE502という天気図と重ね合わせて・・・空模様をより具体的にイメージします。
今日の空模様は・・・雪雲が活発化し・・・冬晴れのエリアも寒くなりそうですよね。
あとは・・・気になった情報を、別の専門の天気図やスーパーコンピューターのシミュレーションでチェックするだけ。
今日は風が強いと思われますから、FXFE502に描かれている矢羽根に加えて、GSMモデル(気象庁のスパコンで計算されたシミュレーション)をチェックすると・・・
解説不要で・・・誰でも風が強くなることがわかります。
また、風が強ければ波が高まることも予想されますから・・・
FWJPという専門の天気図を見ますけど・・・それがどの程度大変なのモノなのか?・・・わかりにくいですから・・・
気象庁が定めている基準に基づいて、色塗りをして、風と波・・・さらには気圧配置との対応を考えます。
そして・・・最後は、GSMモデルより解像度の高い(でも計算される予想期間は短い)MSMモデル(シミュレーション)で、最終仕上げ。
(スマホ版のブログではアニメが動きません。PC版に設定してご覧ください)
紫色は下層雲を意味していますが・・・
風がぶつかって雪雲が特に活発化する場所(収束線)はどこか?・・・なんて調べながら・・・
その理由などを、先にチェックした空模様の骨格・・・上空の気圧の谷や寒冷渦の通過、寒気の南下などから考えるわけです。
その上で・・・イメージした未来の空模様をもとに・・・・
(スマホ版のブログではアニメが動きません。PC版に設定してご覧ください)
普通の天気図にイメージを集約。
ここまで全部お読みいただいた方なら・・・普通の天気図と空模様の関係がうーんと深く読めるんじゃないでしょうか?
(天気予報の解説者もこんな作業をした上で、魔法の杖?を振って天気図上にマークを描いているはずですから・・・その努力を汲み取ってあげてくださいね。)
ただ、このブログをお読みいただいている方は・・・これでチェックが終わりではありません。
最後は、専門の天気図を読み解くプロ中のプロ・・・気象庁の予報官の天気図解析結果・・・つまり、普通の天気予報をキチンとチェックしておいてくださいね。
今日は気まぐれで、長〜い(わかりにくい?)記事になってしまい、更新も遅れて申し訳ありませんでした。
なお、Kasayanの本に興味をもたれた方・・・わざわざ本を買っていただく必要はありません。
最近は図書館への蔵書も増えているようですから、お近くの図書館の蔵書検索をしてご覧いただければ幸いです。
府県天気予報(更新5時・11時・17時): http://www.imocwx.com/yohoud.htm
府県天気予報(マークの予報 天気分布をチェック): http://www.jma.go.jp/jp/yoho/
気象庁時系列予報: http://www.jma.go.jp/jp/jikei/
(マークの予報は府県天気予報の括弧内(テロップ番号)をマーク表示したもの)
府県週間天気予報(更新11時・17時): http://www.imocwx.com/weekd.htm
府県週間天気予報(マークの予報): http://www.jma.go.jp/jp/week/
(マークの予報は府県週間予報の括弧内(テロップ番号)をマーク表示したもの)
専門の天気図は以下のURLで、無料で入手可能です。
http://n-kishou.com/ee/exp/exp01.html?cd=fxfe502&cat=e2
ご意見・ご質問等は、コメント欄・メール(kasayangw@yahoo.co.jp)にてどうぞ。
可能な限り返信いたします。
可能な限り返信いたします。
(追記) (追記ここまで)
(当ブログに引用の天気図等は、気象庁、WNI、プログラム配布先より使用許諾を得ています)
(当ブログはリンクフリーです。ご自由にリンクしてください。)
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(追記) (追記ここまで) (追記) (追記ここまで)
今朝はおそるおそるカーテンを開けて外を見たという方・・・多いんじゃないでしょうか?
午前3時の実況ですが・・・
いわゆる南岸低気圧は、まだまだ九州の南岸付近。
活発な降水域は西日本にあって、九州では標高のかなり高い所だけで雪。
中国地方では、平地でも雪や雪混じりの雨が降っているようです。
また、低気圧に先行して、東日本にも降水域がかかっていますが、これは低気圧東側に延びる前線帯の降水。
東海は雨になっているようですが、関東甲信では、千葉県や神奈川県の沿岸部で一部雨になっているほかは、雪になっているところが多いようです。
いずれにしても、まだ大雪という状況にはなっていないようですが・・・
衛星の水蒸気画像を見ると、朝鮮半島付近に悪天パワー(地上の低気圧や雨雲を活発にするチカラ)を持った上空の気圧の谷(偏西風の南側への蛇行域)が南下していますから、まだまだ天気は下り坂。
雨・雪は別として、低気圧や前線に伴う降水が活発化してくると思われます。
それが雪として活発化するのか?雨として活発化するのか?・・・問題になるわけですが・・・
もはや降りだしてしまった以上、微妙な予報をあてにするよりも、目先の状況をコマメに把握しながら対応するのが一番。
これは午前3時のアメダスの気温と、ウェザーニューズ社のウェザーリポート(サイト視聴者からの天気リポート)をまとめたもの。
午前3時の段階では、気温2°Cを境にして、雪のエリアと雨混じりの雪のエリアに分かれていることがわかります。
午前6時の様子をチェックしてみると、冷たい北寄りの風の影響が強まって関東の気温はさらに下がり、暖かな海に近い沿岸部を除いて、ほとんどのところで1°C未満・・・雪が優勢になっているようです。
で・・・今後、低気圧が関東に接近してくると、低気圧に吹き込む(比較的暖かい)南風が強まってくると思われますから・・・沿岸部から南風が観測され始め・・・南から気温が上昇し・・・雪が雨に変化してくる可能性があります。
もっとも、低気圧が通過する位置が南寄りになると、南風があまり強まらず・・・気温が上昇せずに・・・雪のまま推移するおそれも。
ですから・・・防災重視で考えるなら・・ご自分でレーダーやアメダスの風向風速・気温・・・そしてウェザーリポート等をコマメにチェックして・・・上の図のように判断して対応する・・・ということを、Kasayan的にはお勧めしておきます。
そのほうが早めの対応が可能だと思いますから。
気象レーダー: http://www.jma.go.jp/jp/radnowc/
アメダス(風向・風速、気温等): http://www.jma.go.jp/jp/amedas/
WNI社 ウェザーリポート: http://weathernews.jp/report/#//c=30
とはいっても、予報がまったく役立たないわけがありませんから・・・
気象庁が発表する予報を具体的な空模様としてイメージできるよう・・・気象庁が予報の作成に用いているGSMモデル(スーパーコンピューターによるシミュレーション)を使って、これからの空模様を詳しくチェックしていきましょう。
まずは上段の図・・・地上の空模様の骨格にあたる上空の気圧配置ですが・・・午前中、山陰沖と九州南岸を上空の浅い気圧の谷(偏西風の南側への浅い蛇行域)が東進。
ただ、上空の浅い気圧の谷が持っている悪天パワー(地上の低気圧や雨雲を活発にするチカラ)は少なく、今夜にかけて早々に東海上にぬけてしまうので・・・下段の図・・・日本海の低気圧はあまり発達せずに北陸沖へと東進。
また、九州南岸の低気圧もあまり発達せず、ノロノロと東進し、今夜にかけて消滅してしまうことが予想されています(ちょっと驚きですよね)。
ただ、東海沖に低気圧になりきれない低圧部が発生。
そして、今夜にかけて・・・再び上段の図・・・朝鮮半島方面から上空の気圧の谷が南下し、日本海を北東進。
上空の気圧の谷の南端に位置する偏西風の強風帯が太平洋沿岸まで南下し、太平洋側にも悪天パワーが供給されるようになるので・・・
地上では・・・下段の図・・・午前中、東海沖に発生した低圧部が低気圧に昇格。
急速に発達し、日本海の低気圧を取り込みながら、三陸沿岸へと北東進することが予想されています。
低気圧の等圧線が混雑し・・・降水域も活発化・・・風雨・風雪が強まり、波も高まってくると思われますが・・・
問題の・・・雪になるのか?雨になるのか?・・・ですが・・・
上段の図・・・今日の段階で、-30°C以下の上空の冬の寒気は北日本に流入するだけ。
今日いっぱい、上空の寒気はあまり問題になりませんが・・・
一方、地上付近(地形の影響を受けにくい上空約1500m)の寒気は・・・下段の図・・・図中に雪に目安を書き込んでおきましたけど・・・太平洋側の地域では、地上の気温次第で雨にも雪にもなる状態。
これだけでは断定的な判断はできません。
ということで・・・もう少し詳しく・・・
ここまでのチェックポイントを確認しながら、解像度の高いMSMモデル(シミュレーション)を使って、今日〜明朝の空模様を、具体的にイメージしておきましょう。
今夜にかけて、太平洋側で低気圧の世代交代があって・・・夕方以降、低気圧と降水域が急発達。
計算値通りになるとすれば・・・0°Cラインが関東北部付近まで北上してきますから、首都圏の雪は次第に雨に変化し、関東甲信北部では雪が降り続く・・・という空模様の変化になるはずです(テレビの予報と同じですよね)。
ただ・・・計算値通りに暖気が流れ込まず、かえって寒気の流れ込みが強まる(寒気が残る)ということも経験上多々ありますから、これでハイ終わりというわけにはいきません。
やはり・・・先にご紹介したように実況重視で目先の対応をするのが吉。
ちなみに気象庁が発表している全国を対象とした気象情報(「・・・と気象庁は注意を呼び掛けています」というニュース原稿のもとネタ)を抜粋たものがこれ。
夕方以降急発達する低気圧による暴風雪・暴風・高波、そして大雪に警戒が呼びかけられているわけですが・・・
その中にあって、関東甲信地方を対象とした気象情報 (リンク)には・・・
気温が低いまま経過し、雪が降り続いてしまう可能性についても言及されています。
気象庁まで安全マージンを大きくとった予想をしているわけですから・・・実況重視で対応するのが吉、ということ・・・ご理解いただけますよね。
なお、東京都を対象とした気象情報 (リンク)にも、予想降雪量(積雪量じゃないですよ)に加えて、同じことが書かれています。
ということで・・・あまり役に立たない天気チェックになりましたが(これが予測の限界です)・・・
週末ですから、明日以降の空模様にも目を通しておきましょう。
明日、低気圧が北海道の東に進んで猛烈に発達し、西高東低 冬型の気圧配置に。
今夜以降、北海道では暴風雪や大シケが予想されます。
さらに、強い寒気が南下してきて・・・なんと5日連続・・・4日(水)立春の朝まで冬型の気圧配置に。
日本海側で断続的に活発な雪が降り続いて、大雪になるおそれがあります。
そして5日(木)・・・冬型がゆるみますけど・・・なんだか太平洋側に降水域が計算されていることがわかります。
そこで、5日(木)の空模様を詳しくチェックしてみると・・・
今日より南寄りを・・・あまり発達しない?・・・低気圧が通過していく模様。
再び南岸低気圧???
計算値に大きな変化があるかもしれませんが・・・来週も太平洋側の雪があるのか?ないのか?週間予報とにらめっこすることになりそうです。
なお、北半球上空の寒気は・・・
まだまだタップリ。
そして、現時点のシミュレーションでは、シベリアに流れ出した-42°C以下の強い寒気が、2月8日頃に日本付近にやってくることが予想されています。
昨日発表された1か月予報 (リンク)では・・・向こう一ヶ月、北日本と西日本は「ほぼ平年並」の気温で推移するものの、東日本は「平年並か低い」ということが予想されています。
本来、これからが南岸低気圧の季節。
昨年2月15日のような大雪がないことを祈りたいですね。
今日はあれこれ野暮用があって、いつもと異なる内容・・・それもまとまりを欠く更新になりましたが・・・ご容赦ください。
なお、長野市街地は午前8時過ぎから雪が降り始めました。
府県天気予報(更新5時・11時・17時): http://www.imocwx.com/yohoud.htm
府県天気予報(マークの予報 天気分布をチェック): http://www.jma.go.jp/jp/yoho/
気象庁時系列予報: http://www.jma.go.jp/jp/jikei/
(マークの予報は府県天気予報の括弧内(テロップ番号)をマーク表示したもの)
府県週間天気予報(更新11時・17時): http://www.imocwx.com/weekd.htm
府県週間天気予報(マークの予報): http://www.jma.go.jp/jp/week/
(マークの予報は府県週間予報の括弧内(テロップ番号)をマーク表示したもの)
専門の天気図は以下のURLで、無料で入手可能です。
http://n-kishou.com/ee/exp/exp01.html?cd=fxfe502&cat=e2
(追記) (追記ここまで)
(当ブログに引用の天気図等は、気象庁、WNI、プログラム配布先より使用許諾を得ています)
(当ブログはリンクフリーです。ご自由にリンクしてください。)
(私が撮影した映像・動画は無断転載OKです。連絡をいただければ原本を差し上げます。)
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(追記) (追記ここまで) (追記) (追記ここまで)
今朝はおそるおそるカーテンを開けて外を見たという方・・・多いんじゃないでしょうか?
午前3時の実況ですが・・・
いわゆる南岸低気圧は、まだまだ九州の南岸付近。
活発な降水域は西日本にあって、九州では標高のかなり高い所だけで雪。
中国地方では、平地でも雪や雪混じりの雨が降っているようです。
また、低気圧に先行して、東日本にも降水域がかかっていますが、これは低気圧東側に延びる前線帯の降水。
東海は雨になっているようですが、関東甲信では、千葉県や神奈川県の沿岸部で一部雨になっているほかは、雪になっているところが多いようです。
いずれにしても、まだ大雪という状況にはなっていないようですが・・・
衛星の水蒸気画像を見ると、朝鮮半島付近に悪天パワー(地上の低気圧や雨雲を活発にするチカラ)を持った上空の気圧の谷(偏西風の南側への蛇行域)が南下していますから、まだまだ天気は下り坂。
雨・雪は別として、低気圧や前線に伴う降水が活発化してくると思われます。
それが雪として活発化するのか?雨として活発化するのか?・・・問題になるわけですが・・・
もはや降りだしてしまった以上、微妙な予報をあてにするよりも、目先の状況をコマメに把握しながら対応するのが一番。
これは午前3時のアメダスの気温と、ウェザーニューズ社のウェザーリポート(サイト視聴者からの天気リポート)をまとめたもの。
午前3時の段階では、気温2°Cを境にして、雪のエリアと雨混じりの雪のエリアに分かれていることがわかります。
午前6時の様子をチェックしてみると、冷たい北寄りの風の影響が強まって関東の気温はさらに下がり、暖かな海に近い沿岸部を除いて、ほとんどのところで1°C未満・・・雪が優勢になっているようです。
で・・・今後、低気圧が関東に接近してくると、低気圧に吹き込む(比較的暖かい)南風が強まってくると思われますから・・・沿岸部から南風が観測され始め・・・南から気温が上昇し・・・雪が雨に変化してくる可能性があります。
もっとも、低気圧が通過する位置が南寄りになると、南風があまり強まらず・・・気温が上昇せずに・・・雪のまま推移するおそれも。
ですから・・・防災重視で考えるなら・・ご自分でレーダーやアメダスの風向風速・気温・・・そしてウェザーリポート等をコマメにチェックして・・・上の図のように判断して対応する・・・ということを、Kasayan的にはお勧めしておきます。
そのほうが早めの対応が可能だと思いますから。
気象レーダー: http://www.jma.go.jp/jp/radnowc/
アメダス(風向・風速、気温等): http://www.jma.go.jp/jp/amedas/
WNI社 ウェザーリポート: http://weathernews.jp/report/#//c=30
とはいっても、予報がまったく役立たないわけがありませんから・・・
気象庁が発表する予報を具体的な空模様としてイメージできるよう・・・気象庁が予報の作成に用いているGSMモデル(スーパーコンピューターによるシミュレーション)を使って、これからの空模様を詳しくチェックしていきましょう。
まずは上段の図・・・地上の空模様の骨格にあたる上空の気圧配置ですが・・・午前中、山陰沖と九州南岸を上空の浅い気圧の谷(偏西風の南側への浅い蛇行域)が東進。
ただ、上空の浅い気圧の谷が持っている悪天パワー(地上の低気圧や雨雲を活発にするチカラ)は少なく、今夜にかけて早々に東海上にぬけてしまうので・・・下段の図・・・日本海の低気圧はあまり発達せずに北陸沖へと東進。
また、九州南岸の低気圧もあまり発達せず、ノロノロと東進し、今夜にかけて消滅してしまうことが予想されています(ちょっと驚きですよね)。
ただ、東海沖に低気圧になりきれない低圧部が発生。
そして、今夜にかけて・・・再び上段の図・・・朝鮮半島方面から上空の気圧の谷が南下し、日本海を北東進。
上空の気圧の谷の南端に位置する偏西風の強風帯が太平洋沿岸まで南下し、太平洋側にも悪天パワーが供給されるようになるので・・・
地上では・・・下段の図・・・午前中、東海沖に発生した低圧部が低気圧に昇格。
急速に発達し、日本海の低気圧を取り込みながら、三陸沿岸へと北東進することが予想されています。
低気圧の等圧線が混雑し・・・降水域も活発化・・・風雨・風雪が強まり、波も高まってくると思われますが・・・
問題の・・・雪になるのか?雨になるのか?・・・ですが・・・
上段の図・・・今日の段階で、-30°C以下の上空の冬の寒気は北日本に流入するだけ。
今日いっぱい、上空の寒気はあまり問題になりませんが・・・
一方、地上付近(地形の影響を受けにくい上空約1500m)の寒気は・・・下段の図・・・図中に雪に目安を書き込んでおきましたけど・・・太平洋側の地域では、地上の気温次第で雨にも雪にもなる状態。
これだけでは断定的な判断はできません。
ということで・・・もう少し詳しく・・・
ここまでのチェックポイントを確認しながら、解像度の高いMSMモデル(シミュレーション)を使って、今日〜明朝の空模様を、具体的にイメージしておきましょう。
(スマホ版のブログではアニメが動きません。PC版に設定してご覧ください)
今夜にかけて、太平洋側で低気圧の世代交代があって・・・夕方以降、低気圧と降水域が急発達。
計算値通りになるとすれば・・・0°Cラインが関東北部付近まで北上してきますから、首都圏の雪は次第に雨に変化し、関東甲信北部では雪が降り続く・・・という空模様の変化になるはずです(テレビの予報と同じですよね)。
ただ・・・計算値通りに暖気が流れ込まず、かえって寒気の流れ込みが強まる(寒気が残る)ということも経験上多々ありますから、これでハイ終わりというわけにはいきません。
やはり・・・先にご紹介したように実況重視で目先の対応をするのが吉。
ちなみに気象庁が発表している全国を対象とした気象情報(「・・・と気象庁は注意を呼び掛けています」というニュース原稿のもとネタ)を抜粋たものがこれ。
夕方以降急発達する低気圧による暴風雪・暴風・高波、そして大雪に警戒が呼びかけられているわけですが・・・
その中にあって、関東甲信地方を対象とした気象情報 (リンク)には・・・
気温が低いまま経過し、雪が降り続いてしまう可能性についても言及されています。
気象庁まで安全マージンを大きくとった予想をしているわけですから・・・実況重視で対応するのが吉、ということ・・・ご理解いただけますよね。
なお、東京都を対象とした気象情報 (リンク)にも、予想降雪量(積雪量じゃないですよ)に加えて、同じことが書かれています。
ということで・・・あまり役に立たない天気チェックになりましたが(これが予測の限界です)・・・
週末ですから、明日以降の空模様にも目を通しておきましょう。
明日、低気圧が北海道の東に進んで猛烈に発達し、西高東低 冬型の気圧配置に。
今夜以降、北海道では暴風雪や大シケが予想されます。
さらに、強い寒気が南下してきて・・・なんと5日連続・・・4日(水)立春の朝まで冬型の気圧配置に。
日本海側で断続的に活発な雪が降り続いて、大雪になるおそれがあります。
そして5日(木)・・・冬型がゆるみますけど・・・なんだか太平洋側に降水域が計算されていることがわかります。
そこで、5日(木)の空模様を詳しくチェックしてみると・・・
今日より南寄りを・・・あまり発達しない?・・・低気圧が通過していく模様。
再び南岸低気圧???
計算値に大きな変化があるかもしれませんが・・・来週も太平洋側の雪があるのか?ないのか?週間予報とにらめっこすることになりそうです。
なお、北半球上空の寒気は・・・
まだまだタップリ。
そして、現時点のシミュレーションでは、シベリアに流れ出した-42°C以下の強い寒気が、2月8日頃に日本付近にやってくることが予想されています。
昨日発表された1か月予報 (リンク)では・・・向こう一ヶ月、北日本と西日本は「ほぼ平年並」の気温で推移するものの、東日本は「平年並か低い」ということが予想されています。
本来、これからが南岸低気圧の季節。
昨年2月15日のような大雪がないことを祈りたいですね。
今日はあれこれ野暮用があって、いつもと異なる内容・・・それもまとまりを欠く更新になりましたが・・・ご容赦ください。
なお、長野市街地は午前8時過ぎから雪が降り始めました。
府県天気予報(更新5時・11時・17時): http://www.imocwx.com/yohoud.htm
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ご意見・ご質問等は、コメント欄・メール(kasayangw@yahoo.co.jp)にてどうぞ。
可能な限り返信いたします。
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(追記) (追記ここまで)
(当ブログに引用の天気図等は、気象庁、WNI、プログラム配布先より使用許諾を得ています)
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(追記) (追記ここまで) (追記) (追記ここまで)
天気予報では早くも「南岸低気圧」「関東平野部でも雪」・・・なんていうコトバが連呼されるようになっています。
もちろんこのブログでも、今夜から明日にかけて予想されている南岸低気圧の影響(雪)についてチェックしますけど・・・
まずは南岸低気圧が通過した後・・・について、ご紹介しておきたいと思います。
まずは向こう一週間の気温の傾向(平年差)。
明日30日(金)に、南岸低気圧が通過し・・・低気圧に南から吹き込む暖かく湿った空気(暖湿気=雨の原料)の影響で気温が上がるわけですが・・・
その後は2月4日(立春)にかけて、東日本中心に低温傾向が続くことが予想されています。
というのも、南岸低気圧が通過した後・・・日本上空にズーッと寒気が居座って、西高東低 冬型の気圧配置が続くからですが・・・
その後・・・立春直後の2月5日(木)頃、ようやく気温が上昇し始めることがわかります。
とすると・・・明日30日(金)と同様、冬型の気圧配置がゆるんで、再び南岸低気圧が通過するかも・・・ということが気になってきます。
そこで、気象庁が普通の天気図(短期予報・週間予報)の作成に用いているGSMモデル(スーパーコンピューターによるシミュレーション)を見ると・・・
なんと・・・2月5日(木)、明日30日(金)の天気図と見間違えたかと思うほどそっくりな南岸低気圧が計算されています。
そして、降水が雪になるか?雨になるか?・・・判別に用いられる上空1500m付近の気温は、明日よりも低めに予想されていることがわかります。
あくまでシミュレーションの一例ですから、ホントに来週も南岸低気圧がやってくるのかは、まだまだ断定できませんけど・・・
その可能性はあるということを記憶にとどめて・・・右往左往することの無いよう、早めの対応をしていただきたいと思います(天気予報番組でも、「予報士泣かせ」なんていう言い訳をする前に、雪の可能性を科学的・客観的に伝えてもらいたいものです)。
さて・・・今日の記事は・・・今日の空模様に加えて、南岸低気圧の通過が予想されている明日の空模様についてチェックしていきたいと思いますが・・・
Kasayanの住む長野市の今朝の最低気温は-7.2°C(06時19分)。
快晴の空が、放射冷却現象を強めています。
西には、雪の北アルプスがハッキリ。
研ぎ澄まされた日本刀に似た美しさが感じられます。
そんな今朝の実況ですが・・・
高気圧が西〜東日本に張り出し、冬晴れエリアが拡大しているようですが・・・
北日本はまだ西高東低 冬型の気圧配置。
北陸以北の日本海側には、引き続き降雪域が観測されています。
ただ・・・衛星の水蒸気画像を見ると・・・悪天パワー(地上の低気圧や雨雲を活発にするチカラ)を持った上空の気圧の谷(赤の点線:偏西風の南側への蛇行域)が東海上に抜け・・・代わって、好天パワー(地上の高気圧や晴天域を強めるチカラ)を持った上空の気圧の尾根(水色の点線:偏西風の北側への蛇行域)が朝鮮半島方面から南東進中。
今日は降り注ぐ好天パワーによって、張り出してくる高気圧の晴天域が優勢になると思われます。
これだけ見ると・・・明日、予想されている南岸低気圧など、全く見られませんけど・・・
まずは普通の天気図を使って、明日夜にかけての気圧配置の変化と空模様の関係を、大ざっぱに把握しておきましょう。
今日は時間の関係上、簡単な書きこみになっていますのでご容赦を。
明日予想されている南岸低気圧ですが・・・今朝の実況天気図をよーく見ると、東シナ海の等圧線が高気圧側に湾曲していて・・・そこに弱い気圧の谷(周囲より相対的に気圧の低い場所)があることがわかります。
そして・・・今夜、弱い気圧の谷が深まり・・・九州南部と日本海に低気圧が発生。
明日は2つの低気圧が北東に進み・・・太平洋側を進む低気圧が、いわゆる南岸低気圧になって、太平洋側にも雪をもたらすことが予想されています。
日本海側の低気圧には大陸の寒気が・・・太平洋沿岸の低気圧には暖かく湿った空気(暖湿気=雨の原料)が流れ込み・・・両者がぶつかって低気圧付近で雨雲が活発化。
地上付近の寒気が優勢な場所で、雪になるわけですけど・・・普通の天気図だけでは、どこで雪になるのか?わかりません。
ということで・・・専門の天気図を使って・・・高気圧が張り出し、冬晴れエリアの拡大が予想される今日の空模様から詳しくチェックしていきましょう。
まずは上段の図・・・地上の空模様の骨格にあたる上空の気圧配置ですが・・・実況でチェックしたように、悪天パワー(地上の低気圧や雨雲を活発にするチカラ)を持った上空の気圧の谷(偏西風の南側への蛇行域)が東海上に抜けて・・・西から好天パワー(地上の高気圧や晴天域を強めるチカラ)を持った、上空の気圧の尾根(偏西風の北側への蛇行域)が日本を通過することがわかります。
このため地上では・・・下段の図・・・高気圧が勢力を強めながら東〜北日本を通過。
日本海側の降雪(青の点線内)も解消し、晴天域が拡大してくることが予想されています。
ただ・・・再び上段の図・・・上空の気圧の尾根のすぐ後ろ側を、上空の比較的浅い気圧の谷(蛇行が浅い)が通過することがわかります。
このため、上空の浅い気圧の谷から降り注ぐ弱めの悪天パワーによって・・・下段の図・・・東シナ海の弱い気圧の谷がやや深まって、九州南岸と日本海北西部に低気圧が発生。
さらに、朝鮮半島南岸に低気圧になりきれない低圧部が発生することが予想されています。
そして、これら低気圧等の周辺で降水域が活発化・・・今夜、九州方面で雨が降りだすことになりそうですが・・・
九州方面で降りだす雨が・・・雪に変わる可能性があるのか?
今朝はかなり冷え込みましたから・・・上空の寒気の予想にも目を通しておきましょう。
こちらも上段の図から・・・空模様の骨格と同じ上空約5500mの気温分布ですが・・・東海上に抜ける上空の気圧の谷とともに、-30°C以下の寒気の谷(寒気が南側に流れ込んでいる場所)も東海上へ。
北海道を除いて、日本上空の冬の寒気が抜けることがわかります。
一方、地上付近(地形の影響を受けにくい上空約1500m)では・・・下段の図・・・東シナ海の弱い気圧の谷に、南から暖気が流れ込むものの・・・その勢いは弱く・・・今夜になっても、0°C以下の寒気は九州中部付近まで南下したまま。
そして、降水が平地でも雪になる目安=-6°C以下の寒気は、東海上に抜ける高気圧東側を経由して、山陰〜関東南部付近に流れ込み続けることが予想されています。
このため・・・今夜、九州方面で降りだすモノは・・・広範囲で雨主体。
阿蘇山周辺など、標高が1000mを越えるような地域に限って雪になると思われます。
でも・・・-6°C以下の寒気が流れ込み続ける関東甲信付近・・・ちょっとイヤーな感じがしますよね?
ということで・・・今日は九州方面で下り坂に向うものの、その他の地域は冬晴れベース。
問題の・・・明日の空模様を詳しくチェックしていきましょう。
同じく上段の図から・・・空模様の骨格にあたる上空の気圧配置。
今日、上空の気圧の尾根のすぐ後ろ側を通過する上空の浅い気圧の谷ですが・・・明日朝には早くも東海上へ。
サッサと通り過ぎてしまうので・・・悪天パワーが十分に降り注ぐことができず・・・低気圧を東にドリブル?することもできません。
また、明日日中、太平洋沿岸を上空の気圧の谷が通過するようですが・・・これもあまり深い谷ではなく、夜には関東の東海上に抜けてしまうことがわかります。
このため地上では・・・下段の図・・・今夜、九州南岸に発生する低気圧の動きはノロノロで、あまり発達する気配が見られません。
ただ、明日の夜になると・・・再び上段の図・・・上空の深い気圧の谷が日本海を南下。
このため・・・下段の図・・・今度は日本海の低気圧が発達しながら北東進を始め、日本海で降水域が活発化。
さらに太平洋側の低気圧も上空の気圧の谷のつま先?にはじかれるように・・・夜にかけて、やや発達しながら速度を上げ始め・・・上空の深い気圧の谷の溢れる悪天パワーにって、低気圧の降水域も太平洋側中心に活発化することが予想されています。
ということで・・・低気圧の動きが遅いので、明日は早朝から太平洋側中心に降水域がかかり続けることになりますが・・・
長時間かかり続ける降水が雪になるとしたら・・・トータルでまとまった雪になってしまうおそれがあります。
そこで、雨を雪に変える上空の寒気の様子もチェック。
上段の図・・・上空約5500mの気温分布は・・・明日夜、日本海を南下する上空の気圧の谷の後ろ側から-30°C以下の冬の寒気が南下してくることがわかりますが・・・とりあえず、明日いっぱい、西〜東日本に直接の影響はなさそう(南岸低気圧通過直後、長引く寒さのスタートラインになりますけど)。
ただ、地上付近(地形の影響を受けにくい上空約1500m)では・・・下段の図・・・地上の気温が低い午前中、0°C以下の寒気が関東の南海上まで南下していて、関東南部には-3°Cの等温線がかかっていることがわかります。
この場合、過去の例からすると・・・地上の気温が2°C前後まで下がっていれば、平地でも湿った雪になる可能性アリ。
空気が乾燥していれば、もう少し気温が高くても雪になるおそれがあります。
もっとも、低気圧が関東沿岸を通過する夜・・・低気圧南東側から暖気が流れ込むので、地上付近の気温も上昇。
関東の雪は次第に雨に変わると思われます。
でも・・・長野県や関東北部はずっと0°C以下の寒気に覆われたまま。
関東南部より標高も高いですから・・・降水は一日雪になって・・・大雪になるおそれもありますからご注意を。
ちなみに明日の関東甲信越の予想気温ですが・・・
朝の気温は、どこも2°C以下。
雪か雨の可能性云々に期待するのではなく・・・
明日朝の関東は雪で・・・積もる可能性も十分あり・・・と、考えておいたほうがイイでしょうね。
さらに、日中も雪が続くのではないか?ということを心配して対策しておくのが吉・・・かもしれません。
それでは、最後・・・以上のチェックポイントを確認しながら、解像度の高いMSMモデル(シミュレーション)を使って、今日〜明朝の空模様を、具体的にイメージしておきましょう。
紫色は下層雲。
先にチェックした専門の天気図と同様、今夜、九州南部に低気圧が発生し、風の収束線に沿って降水が活発化・・・西から雨が降り出すことがわかりますが・・・
等温線の位置からすると・・・上空約1500m 0°C以下の寒気の影響を受ける高地中心に雪になる模様。
そして、専門の天気図ではよく分からなかった、今日、上空の気圧の尾根のすぐ後ろ側を通過する上空の浅い気圧の谷の影響が・・・
東海沖に風の収束線の発生と、低気圧に先行した降水域の活発化というカタチで表現されていることがわかります。
とすると・・・関東甲信付近では、気温が一番下がる未明から降水が始まることになり・・・低気圧に吸い込まれる暖気も、十分に流れ込んでこないということですから・・・雪になる可能性はますます高いと考えることができます。
このような状態なら・・・あれこれ悩まず、空振り覚悟で雪を前提とした予定を立てておくのがイイでしょうね。
なお、統計的手法等も用いて気象庁が発表している天気分布予報(リンク)を引用しておきますが・・・
この状態で・・・雨になればラッキーですけど・・・雨に期待するのはちょっと・・・
今日は新しい情報が発表され次第、この記事に追記することにいたします(時間に余裕があればですが)。
府県天気予報(更新5時・11時・17時): http://www.imocwx.com/yohoud.htm
府県天気予報(マークの予報 天気分布をチェック): http://www.jma.go.jp/jp/yoho/
気象庁時系列予報: http://www.jma.go.jp/jp/jikei/
(マークの予報は府県天気予報の括弧内(テロップ番号)をマーク表示したもの)
府県週間天気予報(更新11時・17時): http://www.imocwx.com/weekd.htm
府県週間天気予報(マークの予報): http://www.jma.go.jp/jp/week/
(マークの予報は府県週間予報の括弧内(テロップ番号)をマーク表示したもの)
専門の天気図は以下のURLで、無料で入手可能です。
http://n-kishou.com/ee/exp/exp01.html?cd=fxfe502&cat=e2
(追記) (追記ここまで)
(当ブログに引用の天気図等は、気象庁、WNI、プログラム配布先より使用許諾を得ています)
(当ブログはリンクフリーです。ご自由にリンクしてください。)
(私が撮影した映像・動画は無断転載OKです。連絡をいただければ原本を差し上げます。)
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(追記) (追記ここまで) (追記) (追記ここまで)
天気予報では早くも「南岸低気圧」「関東平野部でも雪」・・・なんていうコトバが連呼されるようになっています。
もちろんこのブログでも、今夜から明日にかけて予想されている南岸低気圧の影響(雪)についてチェックしますけど・・・
まずは南岸低気圧が通過した後・・・について、ご紹介しておきたいと思います。
まずは向こう一週間の気温の傾向(平年差)。
明日30日(金)に、南岸低気圧が通過し・・・低気圧に南から吹き込む暖かく湿った空気(暖湿気=雨の原料)の影響で気温が上がるわけですが・・・
その後は2月4日(立春)にかけて、東日本中心に低温傾向が続くことが予想されています。
というのも、南岸低気圧が通過した後・・・日本上空にズーッと寒気が居座って、西高東低 冬型の気圧配置が続くからですが・・・
その後・・・立春直後の2月5日(木)頃、ようやく気温が上昇し始めることがわかります。
とすると・・・明日30日(金)と同様、冬型の気圧配置がゆるんで、再び南岸低気圧が通過するかも・・・ということが気になってきます。
そこで、気象庁が普通の天気図(短期予報・週間予報)の作成に用いているGSMモデル(スーパーコンピューターによるシミュレーション)を見ると・・・
なんと・・・2月5日(木)、明日30日(金)の天気図と見間違えたかと思うほどそっくりな南岸低気圧が計算されています。
そして、降水が雪になるか?雨になるか?・・・判別に用いられる上空1500m付近の気温は、明日よりも低めに予想されていることがわかります。
あくまでシミュレーションの一例ですから、ホントに来週も南岸低気圧がやってくるのかは、まだまだ断定できませんけど・・・
その可能性はあるということを記憶にとどめて・・・右往左往することの無いよう、早めの対応をしていただきたいと思います(天気予報番組でも、「予報士泣かせ」なんていう言い訳をする前に、雪の可能性を科学的・客観的に伝えてもらいたいものです)。
さて・・・今日の記事は・・・今日の空模様に加えて、南岸低気圧の通過が予想されている明日の空模様についてチェックしていきたいと思いますが・・・
Kasayanの住む長野市の今朝の最低気温は-7.2°C(06時19分)。
快晴の空が、放射冷却現象を強めています。
西には、雪の北アルプスがハッキリ。
研ぎ澄まされた日本刀に似た美しさが感じられます。
そんな今朝の実況ですが・・・
高気圧が西〜東日本に張り出し、冬晴れエリアが拡大しているようですが・・・
北日本はまだ西高東低 冬型の気圧配置。
北陸以北の日本海側には、引き続き降雪域が観測されています。
ただ・・・衛星の水蒸気画像を見ると・・・悪天パワー(地上の低気圧や雨雲を活発にするチカラ)を持った上空の気圧の谷(赤の点線:偏西風の南側への蛇行域)が東海上に抜け・・・代わって、好天パワー(地上の高気圧や晴天域を強めるチカラ)を持った上空の気圧の尾根(水色の点線:偏西風の北側への蛇行域)が朝鮮半島方面から南東進中。
今日は降り注ぐ好天パワーによって、張り出してくる高気圧の晴天域が優勢になると思われます。
これだけ見ると・・・明日、予想されている南岸低気圧など、全く見られませんけど・・・
まずは普通の天気図を使って、明日夜にかけての気圧配置の変化と空模様の関係を、大ざっぱに把握しておきましょう。
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今日は時間の関係上、簡単な書きこみになっていますのでご容赦を。
明日予想されている南岸低気圧ですが・・・今朝の実況天気図をよーく見ると、東シナ海の等圧線が高気圧側に湾曲していて・・・そこに弱い気圧の谷(周囲より相対的に気圧の低い場所)があることがわかります。
そして・・・今夜、弱い気圧の谷が深まり・・・九州南部と日本海に低気圧が発生。
明日は2つの低気圧が北東に進み・・・太平洋側を進む低気圧が、いわゆる南岸低気圧になって、太平洋側にも雪をもたらすことが予想されています。
日本海側の低気圧には大陸の寒気が・・・太平洋沿岸の低気圧には暖かく湿った空気(暖湿気=雨の原料)が流れ込み・・・両者がぶつかって低気圧付近で雨雲が活発化。
地上付近の寒気が優勢な場所で、雪になるわけですけど・・・普通の天気図だけでは、どこで雪になるのか?わかりません。
ということで・・・専門の天気図を使って・・・高気圧が張り出し、冬晴れエリアの拡大が予想される今日の空模様から詳しくチェックしていきましょう。
まずは上段の図・・・地上の空模様の骨格にあたる上空の気圧配置ですが・・・実況でチェックしたように、悪天パワー(地上の低気圧や雨雲を活発にするチカラ)を持った上空の気圧の谷(偏西風の南側への蛇行域)が東海上に抜けて・・・西から好天パワー(地上の高気圧や晴天域を強めるチカラ)を持った、上空の気圧の尾根(偏西風の北側への蛇行域)が日本を通過することがわかります。
このため地上では・・・下段の図・・・高気圧が勢力を強めながら東〜北日本を通過。
日本海側の降雪(青の点線内)も解消し、晴天域が拡大してくることが予想されています。
ただ・・・再び上段の図・・・上空の気圧の尾根のすぐ後ろ側を、上空の比較的浅い気圧の谷(蛇行が浅い)が通過することがわかります。
このため、上空の浅い気圧の谷から降り注ぐ弱めの悪天パワーによって・・・下段の図・・・東シナ海の弱い気圧の谷がやや深まって、九州南岸と日本海北西部に低気圧が発生。
さらに、朝鮮半島南岸に低気圧になりきれない低圧部が発生することが予想されています。
そして、これら低気圧等の周辺で降水域が活発化・・・今夜、九州方面で雨が降りだすことになりそうですが・・・
九州方面で降りだす雨が・・・雪に変わる可能性があるのか?
今朝はかなり冷え込みましたから・・・上空の寒気の予想にも目を通しておきましょう。
こちらも上段の図から・・・空模様の骨格と同じ上空約5500mの気温分布ですが・・・東海上に抜ける上空の気圧の谷とともに、-30°C以下の寒気の谷(寒気が南側に流れ込んでいる場所)も東海上へ。
北海道を除いて、日本上空の冬の寒気が抜けることがわかります。
一方、地上付近(地形の影響を受けにくい上空約1500m)では・・・下段の図・・・東シナ海の弱い気圧の谷に、南から暖気が流れ込むものの・・・その勢いは弱く・・・今夜になっても、0°C以下の寒気は九州中部付近まで南下したまま。
そして、降水が平地でも雪になる目安=-6°C以下の寒気は、東海上に抜ける高気圧東側を経由して、山陰〜関東南部付近に流れ込み続けることが予想されています。
このため・・・今夜、九州方面で降りだすモノは・・・広範囲で雨主体。
阿蘇山周辺など、標高が1000mを越えるような地域に限って雪になると思われます。
でも・・・-6°C以下の寒気が流れ込み続ける関東甲信付近・・・ちょっとイヤーな感じがしますよね?
ということで・・・今日は九州方面で下り坂に向うものの、その他の地域は冬晴れベース。
問題の・・・明日の空模様を詳しくチェックしていきましょう。
同じく上段の図から・・・空模様の骨格にあたる上空の気圧配置。
今日、上空の気圧の尾根のすぐ後ろ側を通過する上空の浅い気圧の谷ですが・・・明日朝には早くも東海上へ。
サッサと通り過ぎてしまうので・・・悪天パワーが十分に降り注ぐことができず・・・低気圧を東にドリブル?することもできません。
また、明日日中、太平洋沿岸を上空の気圧の谷が通過するようですが・・・これもあまり深い谷ではなく、夜には関東の東海上に抜けてしまうことがわかります。
このため地上では・・・下段の図・・・今夜、九州南岸に発生する低気圧の動きはノロノロで、あまり発達する気配が見られません。
ただ、明日の夜になると・・・再び上段の図・・・上空の深い気圧の谷が日本海を南下。
このため・・・下段の図・・・今度は日本海の低気圧が発達しながら北東進を始め、日本海で降水域が活発化。
さらに太平洋側の低気圧も上空の気圧の谷のつま先?にはじかれるように・・・夜にかけて、やや発達しながら速度を上げ始め・・・上空の深い気圧の谷の溢れる悪天パワーにって、低気圧の降水域も太平洋側中心に活発化することが予想されています。
ということで・・・低気圧の動きが遅いので、明日は早朝から太平洋側中心に降水域がかかり続けることになりますが・・・
長時間かかり続ける降水が雪になるとしたら・・・トータルでまとまった雪になってしまうおそれがあります。
そこで、雨を雪に変える上空の寒気の様子もチェック。
上段の図・・・上空約5500mの気温分布は・・・明日夜、日本海を南下する上空の気圧の谷の後ろ側から-30°C以下の冬の寒気が南下してくることがわかりますが・・・とりあえず、明日いっぱい、西〜東日本に直接の影響はなさそう(南岸低気圧通過直後、長引く寒さのスタートラインになりますけど)。
ただ、地上付近(地形の影響を受けにくい上空約1500m)では・・・下段の図・・・地上の気温が低い午前中、0°C以下の寒気が関東の南海上まで南下していて、関東南部には-3°Cの等温線がかかっていることがわかります。
この場合、過去の例からすると・・・地上の気温が2°C前後まで下がっていれば、平地でも湿った雪になる可能性アリ。
空気が乾燥していれば、もう少し気温が高くても雪になるおそれがあります。
もっとも、低気圧が関東沿岸を通過する夜・・・低気圧南東側から暖気が流れ込むので、地上付近の気温も上昇。
関東の雪は次第に雨に変わると思われます。
でも・・・長野県や関東北部はずっと0°C以下の寒気に覆われたまま。
関東南部より標高も高いですから・・・降水は一日雪になって・・・大雪になるおそれもありますからご注意を。
ちなみに明日の関東甲信越の予想気温ですが・・・
朝の気温は、どこも2°C以下。
雪か雨の可能性云々に期待するのではなく・・・
明日朝の関東は雪で・・・積もる可能性も十分あり・・・と、考えておいたほうがイイでしょうね。
さらに、日中も雪が続くのではないか?ということを心配して対策しておくのが吉・・・かもしれません。
それでは、最後・・・以上のチェックポイントを確認しながら、解像度の高いMSMモデル(シミュレーション)を使って、今日〜明朝の空模様を、具体的にイメージしておきましょう。
(スマホ版のブログではアニメが動きません。PC版に設定してご覧ください)
紫色は下層雲。
先にチェックした専門の天気図と同様、今夜、九州南部に低気圧が発生し、風の収束線に沿って降水が活発化・・・西から雨が降り出すことがわかりますが・・・
等温線の位置からすると・・・上空約1500m 0°C以下の寒気の影響を受ける高地中心に雪になる模様。
そして、専門の天気図ではよく分からなかった、今日、上空の気圧の尾根のすぐ後ろ側を通過する上空の浅い気圧の谷の影響が・・・
東海沖に風の収束線の発生と、低気圧に先行した降水域の活発化というカタチで表現されていることがわかります。
とすると・・・関東甲信付近では、気温が一番下がる未明から降水が始まることになり・・・低気圧に吸い込まれる暖気も、十分に流れ込んでこないということですから・・・雪になる可能性はますます高いと考えることができます。
このような状態なら・・・あれこれ悩まず、空振り覚悟で雪を前提とした予定を立てておくのがイイでしょうね。
なお、統計的手法等も用いて気象庁が発表している天気分布予報(リンク)を引用しておきますが・・・
この状態で・・・雨になればラッキーですけど・・・雨に期待するのはちょっと・・・
今日は新しい情報が発表され次第、この記事に追記することにいたします(時間に余裕があればですが)。
府県天気予報(更新5時・11時・17時): http://www.imocwx.com/yohoud.htm
府県天気予報(マークの予報 天気分布をチェック): http://www.jma.go.jp/jp/yoho/
気象庁時系列予報: http://www.jma.go.jp/jp/jikei/
(マークの予報は府県天気予報の括弧内(テロップ番号)をマーク表示したもの)
府県週間天気予報(更新11時・17時): http://www.imocwx.com/weekd.htm
府県週間天気予報(マークの予報): http://www.jma.go.jp/jp/week/
(マークの予報は府県週間予報の括弧内(テロップ番号)をマーク表示したもの)
専門の天気図は以下のURLで、無料で入手可能です。
http://n-kishou.com/ee/exp/exp01.html?cd=fxfe502&cat=e2
ご意見・ご質問等は、コメント欄・メール(kasayangw@yahoo.co.jp)にてどうぞ。
可能な限り返信いたします。
可能な限り返信いたします。
(追記) (追記ここまで)
(当ブログに引用の天気図等は、気象庁、WNI、プログラム配布先より使用許諾を得ています)
(当ブログはリンクフリーです。ご自由にリンクしてください。)
(私が撮影した映像・動画は無断転載OKです。連絡をいただければ原本を差し上げます。)
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(追記) (追記ここまで) (追記) (追記ここまで)
昨日の記事に引き続き、今日も30日(金)に予想されている南岸低気圧の影響(太平洋側でも雪?)について、気象庁発表の最新のGSMモデル(スーパーコンピューターのシミュレーション)を使ってまとめておきたいと思います。
ただ、全国的な影響については、昨日の記事 でご紹介した計算値と大きな違いが見られないので・・・
今日は、中部地方をクローズアップ。
南岸低気圧による関東南部の降水が雪になる目安は・・・地形の影響を受けにくい上空1500m付近の気温が-3°C〜-4°C前後なんて言われたりしますけど・・・地面付近の気温が1°C前後まで下がったり、湿度が低かったりすると、もっと高い気温でも雪になったりします(反対に上空がかなり冷えていれば地上付近が5°C前後でも雪に)。
ですから、上空約1500mの気温が明らかに0°Cを下回るようなら要注意。
さらに、強い寒気が流れ込んだ冬型の気圧配置がゆるんだタイミングで南岸低気圧がやってくるとき・・・それも1日でも気温が最も下がる未明に降水が始まる場合には・・・念のため雪になると考えておくべきです。
南岸低気圧の発達の程度や関東との位置関係によっては、低気圧に吹き込む北東風が東北地方の寒気を引き込んで、地上付近の気温が予想以上に下がり、雪になることもしばしば。
となると・・・30日(金)の朝は、念のため関東南部でも雪になると考えて予定を立てておくのが吉・・・でしょうね。
一方、Kasayanの住む長野県は・・・標高が高く、関東より北側に位置しているので・・・一日を通して湿った重い雪が降る可能性大。
イヤーな感じがしています。
ところで、昨年2月の大雪の際は、南岸低気圧が関東付近を朝方に通過しましたが・・・(今のところ)今回は夜になることが予想されていますから、それだけで状況は大きく異なります。
つきなみですけど、直前まで予報をコマメにチェックしてくださいね。
なお、南岸低気圧が通過した後は、次の寒波がやってくる・・・ということが多いですけど・・・
昨日の記事 でもご紹介したように、特に東日本では、南岸低気圧が通過した後、平年を大きく下回る低温が続く模様。
現在、中国の西域(西遊記の舞台ですね)を通過中の-36°C以下の寒気が日本付近にやってくるからですが、その後も・・・・
シベリアに溜まっている-42°C以下の寒気が、上空の低気圧(寒冷渦)を反時計回りに回転しながら・・・北極を中心に反時計回りに流れている偏西風に乗って・・・2月上旬(立春直後)に日本付近にやってくることが予想されています。
さすがに-42°C以下の大きな寒気の塊が日本上空にドカンとやってくるのではなく、細切れにチギレながらやってくることになりそうですけど・・・
30日(金)の南岸低気圧通過後から寒波が始まり・・・立春(2/4)以降も寒さが続くと考えておいたほうがイイでしょう(5日あたりに再び南岸低気圧があるかも???)。
そうそう・・・ついでですけど・・・ニュースでアメリカ東部(ニューヨーク)の暴風雪のことが伝えられていますが・・・
上の図を見る限り、ニューヨーク付近の寒気は-30°C程度で、日本付近の寒気と比較しても、それほど強烈なものではありません。
アメリカの気象機関のGFSモデル(スパコンのシミュレーション)を見ると・・・
発達した低気圧がニューヨークの北東にあって、大西洋の温かい海上で発生した雨・雪雲が、低気圧の北側から・・・すでに寒気が流れ込んでいるニューヨーク方面に流れ込むことが予想されています。
ちょうど日本の南岸低気圧と同じですが・・・低気圧の発達の程度が段違い。
南岸低気圧による雪が横殴りで降るようなイメージになるのかもしれませんね。
ということで・・・ずいぶん遠回りしちゃいましたけど・・・
ここからは、いつものように今日の空模様をチェック。
今朝の長野市は、周辺から雪雲が流れ込んで、時々チラチラと小さな雪粒が舞うものの、空に穴が開いたような青空。
最低気温は-3.2°Cで、ほぼ平年並の気温になっています。
そんな今朝の実況ですが・・・
気圧配置は西高東低 冬型・・・が・・・完成する直前の段階。
衛星の水蒸気画像を見ると、冬型の気圧配置の幕開けを次げる(悪天パワー=地上の低気圧や雨雲を活発にするチカラ、を持った)上空の気圧の谷(偏西風の南側への蛇行域)が三陸沖と関東付近を通過中で・・・
雪雲を活発化させる悪天パワーと上空の寒気を運び込む後続の上空の気圧の谷が、山陰と沿海州付近を東進していることがわかります。
したがって、後続の上空の気圧の谷が日本付近を通過する今日日中(午前中?)、冬型の気圧配置が完成し・・・日本海側の降雪がピークを迎えることになりそうですが・・・
まずは普通の天気図を使って、明日夜までの気圧配置の変化と空模様の関係を、大ざっぱに把握しておきましょう。
今朝午前3時の実況天気図と、今夜9時の予想天気図を見比べると・・・今夜にかけて大陸の高気圧が張り出し、西高東低 冬型の気圧配置は、早くもゆるんでくることがわかります。
また、東〜北日本に上陸しかけている上空の寒気が、今夜北日本を通過する模様。
ということは、やはり今日日中、冬型の気圧配置が完成し、日本海側の降雪が強まることが予想されます。
そして明日夜・・・冬型の気圧配置は完全に消滅し・・・高気圧が本州上を移動。
日本海側の降雪は解消し、冬晴れエリアが拡大するはずですが・・・
早くも九州付近に南岸低気圧の子供?が発生。
冒頭でご紹介したように、明後日30日(金)にかけて太平洋沿岸を北東進することが予想されています。
今回の冬型・・・ほぼ1日で解消することになりそうでですが・・・
専門の天気図を使って、詳しくチェックしていきましょう。
まずは上段の図・・・地上の空模様の骨格にあたる上空の気圧配置ですが・・・悪天パワー(地上の低気圧や雨雲を活発にするチカラ)の親分といえる寒冷渦(寒気を運ぶ偏西風が大きく蛇行し、ついには流れから切り離された寒気の渦)がサハリン付近を東進。
この寒冷渦直下の地上では・・・下段の図・・・低気圧が発達のピークを迎え、サハリンの北にと北上。
西高東低・・・というよりは・・・南西高北東低の冬型の気圧配置が完成します。
そして、西〜北日本では・・・再び上段の図・・・日中、たっぷりの悪天パワーを持った上空の深い気圧の谷(偏西風の南側への蛇行域)が通過。
偏西風の南側への蛇行域が寒気も南下させるますから・・・日本海では雪雲が空高く成長・・・日本海沿岸には、今夜にかけて、シッカリと降水(雪)域が予想されています。
等圧線も混雑しますから、全国的に風が強まり、波も高まることになりそうですが・・・
上空の気圧の谷の通過とともに流れ込むことが予想される上空の寒気の様子にも目を通しておきましょう。
こちらも上段の図から・・・空模様の骨格と同じ上空約5500mの気温分布ですが・・・午前中、上空の深い気圧の谷とともに、-30°C以下の寒気が関東北部?南部?付近まで南下。
さらに、大雪の目安になる-36°C以下の寒気が北陸付近に流れ込む模様。
また、寒冷渦の東進とともに、-39°C以下の寒気が青森県付近へ。
道北には-42°C以下の強烈な寒気が流れ込んでくることが予想されています。
これらの寒気・・・上空の気圧の谷の通過とともに北上するようですけど・・・寒気が通過する日中は雪雲が空高く成長することに。
また、地上付近(地形の影響を受けにくい上空約1500m)でも・・・下段の図・・・降水が平地で雪になる目安=-6°C以下の寒気が太平洋上まで南下し・・・
北陸以北には、-12°C以下の、この時期としても強い寒気が南下してくることがわかります。
このため・・・・日中、空高く成長する雪雲から落ちてくる雪は・・・フワフワの積もりやすい粉雪に。
パウダースノー大望のスキーヤーやボーダーはウハウハでしょうけど・・・多雪地帯では積雪がみるみる増加するおそれがあるので要注意。
そして明日朝は・・・冬晴れの太平洋側を含めて、かなり厳しい冷え込みが予想されます。
(この寒気の抜け方が遅いと、明後日の南岸低気圧にも影響してきそうです)
それでは最後・・・以上のチェックポイントを確認しながら、解像度の高いMSMモデル(シミュレーション)を使って、今日〜明朝の空模様を、具体的にイメージしておきましょう。
紫色は下層雲。
日中、日本海はビッシリと下層雲(雪雲)=いわゆる筋状の雪雲に覆われ、日本海側は活発な降雪に。
上空の気圧の谷が東海上に抜け、高気圧が張り出してくる今夜以降、雪が弱まってくることがわかります。
ただ・・・-6°C以下の寒気の北上はちょっと鈍い感じ。
明日朝、晴天域が拡大するぶん、放射冷却現象が強まる地域が広がって、今季一番の冷え込みになる地域が出るんじゃないかと思います。
太平洋側の地域の方も、明日朝の予想気温・・・チェックしておいてくださいね。
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府県天気予報(マークの予報 天気分布をチェック): http://www.jma.go.jp/jp/yoho/
気象庁時系列予報: http://www.jma.go.jp/jp/jikei/
(マークの予報は府県天気予報の括弧内(テロップ番号)をマーク表示したもの)
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専門の天気図は以下のURLで、無料で入手可能です。
http://n-kishou.com/ee/exp/exp01.html?cd=fxfe502&cat=e2
(追記) (追記ここまで)
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昨日の記事に引き続き、今日も30日(金)に予想されている南岸低気圧の影響(太平洋側でも雪?)について、気象庁発表の最新のGSMモデル(スーパーコンピューターのシミュレーション)を使ってまとめておきたいと思います。
ただ、全国的な影響については、昨日の記事 でご紹介した計算値と大きな違いが見られないので・・・
今日は、中部地方をクローズアップ。
南岸低気圧による関東南部の降水が雪になる目安は・・・地形の影響を受けにくい上空1500m付近の気温が-3°C〜-4°C前後なんて言われたりしますけど・・・地面付近の気温が1°C前後まで下がったり、湿度が低かったりすると、もっと高い気温でも雪になったりします(反対に上空がかなり冷えていれば地上付近が5°C前後でも雪に)。
ですから、上空約1500mの気温が明らかに0°Cを下回るようなら要注意。
さらに、強い寒気が流れ込んだ冬型の気圧配置がゆるんだタイミングで南岸低気圧がやってくるとき・・・それも1日でも気温が最も下がる未明に降水が始まる場合には・・・念のため雪になると考えておくべきです。
南岸低気圧の発達の程度や関東との位置関係によっては、低気圧に吹き込む北東風が東北地方の寒気を引き込んで、地上付近の気温が予想以上に下がり、雪になることもしばしば。
となると・・・30日(金)の朝は、念のため関東南部でも雪になると考えて予定を立てておくのが吉・・・でしょうね。
一方、Kasayanの住む長野県は・・・標高が高く、関東より北側に位置しているので・・・一日を通して湿った重い雪が降る可能性大。
イヤーな感じがしています。
ところで、昨年2月の大雪の際は、南岸低気圧が関東付近を朝方に通過しましたが・・・(今のところ)今回は夜になることが予想されていますから、それだけで状況は大きく異なります。
つきなみですけど、直前まで予報をコマメにチェックしてくださいね。
なお、南岸低気圧が通過した後は、次の寒波がやってくる・・・ということが多いですけど・・・
昨日の記事 でもご紹介したように、特に東日本では、南岸低気圧が通過した後、平年を大きく下回る低温が続く模様。
現在、中国の西域(西遊記の舞台ですね)を通過中の-36°C以下の寒気が日本付近にやってくるからですが、その後も・・・・
シベリアに溜まっている-42°C以下の寒気が、上空の低気圧(寒冷渦)を反時計回りに回転しながら・・・北極を中心に反時計回りに流れている偏西風に乗って・・・2月上旬(立春直後)に日本付近にやってくることが予想されています。
さすがに-42°C以下の大きな寒気の塊が日本上空にドカンとやってくるのではなく、細切れにチギレながらやってくることになりそうですけど・・・
30日(金)の南岸低気圧通過後から寒波が始まり・・・立春(2/4)以降も寒さが続くと考えておいたほうがイイでしょう(5日あたりに再び南岸低気圧があるかも???)。
そうそう・・・ついでですけど・・・ニュースでアメリカ東部(ニューヨーク)の暴風雪のことが伝えられていますが・・・
上の図を見る限り、ニューヨーク付近の寒気は-30°C程度で、日本付近の寒気と比較しても、それほど強烈なものではありません。
アメリカの気象機関のGFSモデル(スパコンのシミュレーション)を見ると・・・
発達した低気圧がニューヨークの北東にあって、大西洋の温かい海上で発生した雨・雪雲が、低気圧の北側から・・・すでに寒気が流れ込んでいるニューヨーク方面に流れ込むことが予想されています。
ちょうど日本の南岸低気圧と同じですが・・・低気圧の発達の程度が段違い。
南岸低気圧による雪が横殴りで降るようなイメージになるのかもしれませんね。
ということで・・・ずいぶん遠回りしちゃいましたけど・・・
ここからは、いつものように今日の空模様をチェック。
今朝の長野市は、周辺から雪雲が流れ込んで、時々チラチラと小さな雪粒が舞うものの、空に穴が開いたような青空。
最低気温は-3.2°Cで、ほぼ平年並の気温になっています。
そんな今朝の実況ですが・・・
気圧配置は西高東低 冬型・・・が・・・完成する直前の段階。
衛星の水蒸気画像を見ると、冬型の気圧配置の幕開けを次げる(悪天パワー=地上の低気圧や雨雲を活発にするチカラ、を持った)上空の気圧の谷(偏西風の南側への蛇行域)が三陸沖と関東付近を通過中で・・・
雪雲を活発化させる悪天パワーと上空の寒気を運び込む後続の上空の気圧の谷が、山陰と沿海州付近を東進していることがわかります。
したがって、後続の上空の気圧の谷が日本付近を通過する今日日中(午前中?)、冬型の気圧配置が完成し・・・日本海側の降雪がピークを迎えることになりそうですが・・・
まずは普通の天気図を使って、明日夜までの気圧配置の変化と空模様の関係を、大ざっぱに把握しておきましょう。
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今朝午前3時の実況天気図と、今夜9時の予想天気図を見比べると・・・今夜にかけて大陸の高気圧が張り出し、西高東低 冬型の気圧配置は、早くもゆるんでくることがわかります。
また、東〜北日本に上陸しかけている上空の寒気が、今夜北日本を通過する模様。
ということは、やはり今日日中、冬型の気圧配置が完成し、日本海側の降雪が強まることが予想されます。
そして明日夜・・・冬型の気圧配置は完全に消滅し・・・高気圧が本州上を移動。
日本海側の降雪は解消し、冬晴れエリアが拡大するはずですが・・・
早くも九州付近に南岸低気圧の子供?が発生。
冒頭でご紹介したように、明後日30日(金)にかけて太平洋沿岸を北東進することが予想されています。
今回の冬型・・・ほぼ1日で解消することになりそうでですが・・・
専門の天気図を使って、詳しくチェックしていきましょう。
まずは上段の図・・・地上の空模様の骨格にあたる上空の気圧配置ですが・・・悪天パワー(地上の低気圧や雨雲を活発にするチカラ)の親分といえる寒冷渦(寒気を運ぶ偏西風が大きく蛇行し、ついには流れから切り離された寒気の渦)がサハリン付近を東進。
この寒冷渦直下の地上では・・・下段の図・・・低気圧が発達のピークを迎え、サハリンの北にと北上。
西高東低・・・というよりは・・・南西高北東低の冬型の気圧配置が完成します。
そして、西〜北日本では・・・再び上段の図・・・日中、たっぷりの悪天パワーを持った上空の深い気圧の谷(偏西風の南側への蛇行域)が通過。
偏西風の南側への蛇行域が寒気も南下させるますから・・・日本海では雪雲が空高く成長・・・日本海沿岸には、今夜にかけて、シッカリと降水(雪)域が予想されています。
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これらの寒気・・・上空の気圧の谷の通過とともに北上するようですけど・・・寒気が通過する日中は雪雲が空高く成長することに。
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北陸以北には、-12°C以下の、この時期としても強い寒気が南下してくることがわかります。
このため・・・・日中、空高く成長する雪雲から落ちてくる雪は・・・フワフワの積もりやすい粉雪に。
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そして明日朝は・・・冬晴れの太平洋側を含めて、かなり厳しい冷え込みが予想されます。
(この寒気の抜け方が遅いと、明後日の南岸低気圧にも影響してきそうです)
それでは最後・・・以上のチェックポイントを確認しながら、解像度の高いMSMモデル(シミュレーション)を使って、今日〜明朝の空模様を、具体的にイメージしておきましょう。
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日中、日本海はビッシリと下層雲(雪雲)=いわゆる筋状の雪雲に覆われ、日本海側は活発な降雪に。
上空の気圧の谷が東海上に抜け、高気圧が張り出してくる今夜以降、雪が弱まってくることがわかります。
ただ・・・-6°C以下の寒気の北上はちょっと鈍い感じ。
明日朝、晴天域が拡大するぶん、放射冷却現象が強まる地域が広がって、今季一番の冷え込みになる地域が出るんじゃないかと思います。
太平洋側の地域の方も、明日朝の予想気温・・・チェックしておいてくださいね。
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(追記) (追記ここまで) (追記) (追記ここまで)
天気予報では、今夜以降、気温が急降下・・・再び寒くなって、日本海側では雨が雪に変わる・・・なんて伝えられていますから・・・
まずは向こう一週間の気温の傾向から。
気温の平年差をグラフにしたものですが、明日、寒気の南下によってカックンと気温が低下。
当然冬の寒さが戻ってくるわけですが、その後30日(金)に、再び気温が急上昇することが予想されています。
そして・・・週末から再び気温が下がり、特に東日本では平年を大きく下回る状態が続く模様。
向こう一週間、平年を下回る寒い日が多くなりそうですから・・・今朝は気温が高めですけど、やはり季節は「寒」ですよね。
なお、気温が急上昇する30日(金)は、昨日の記事でもご紹介したように、太平洋側にも雪をもたらすおそれがある、いわゆる南岸低気圧が通過します。
これは気象庁が普通の予報(短期予報・週間予報)の作成に用いているGSMモデル(スパコンのシミュレーション)をまとめたものですが・・・
昨日の計算値に引き続き、気温が低い未明から降水が始まる関東付近では、降り出しが雪になる可能性があり・・・
一日中、(上空約1500mで)氷点下の気温が予想される関東甲信北部では、標高の高い長野県中心に一日湿った雪が降り続けることが考えられます。
ご存知のように、非常に微妙な南岸低気圧による降雪・・・・
でも、通勤時間帯への影響が予想されますから、引き続き週間予報から目が離せない状況です。
(ニュースによると北米で記録的な大雪になっているようですが、昨日の記事に掲載した北半球の寒気の様子を見ると、その理由がわかると思います。ご参考まで)
さて、今朝の長野市・・・
明け方まで雨が残っていましたが、日の出とともに雨は止み、太陽が一瞬顔を出しました。
朝日に照らされた北アルプスも見えたのですが・・・すぐにどんよりとした曇り空に戻りました。
最低気温はプラスの1.5°C(06時47分)。
暖かい朝になっています。
そんな今朝の実況ですが・・・
日本付近は東海上と大陸の高気圧に挟まれた気圧の谷。
気圧の谷の北と南を低気圧が発達しながら北東進していることがわかります。
そして・・・気圧の谷には南から暖かく湿った空気(暖湿気=雨の原料)が流入中。
暖湿気の入り口にあたる東海付近を通過中の低気圧東側を中心に雨が活発化しているわけですが・・・
この低気圧・・・関東など太平洋側に雪を降らせるおそれもある・・・いわゆる南岸低気圧。
ただ、今回は寒気の南下が弱く、低気圧に流れ込む暖湿気が優勢なので、降っているモノは極めて標高の高い所を除いてほぼ雨になっているようです(南岸低気圧とは異なる降水が観測されている北海道も、暖気の流れ込みが優勢なので雨)。
一方、日本海側に目を向けると、寒冷前線に伴うライン状の降水帯が南下中。
教科書どおりなら、寒冷前線の北側には寒気が南下しているはずですけど・・・・
衛星の水蒸気画像を見ると・・・大陸の寒気を運ぶ北西偏西風に沿って、上空の深い気圧の谷(偏西風の南側への蛇行域)が、沿海州方面に南下中。
どうやら上空の寒気が、悪天パワー(地上の低気圧や雨雲を活発にするチカラ)を持った上空の気圧の谷とともに、寒冷前線の後ろ側からやってくるようです。
ということで・・・気圧の谷が通過したあと・・・西高東低 冬型の気圧配置になり・・・寒冷前線が南下した後、寒気が南下してくると・・・冒頭の気温のグラフで見たように、カックンと気温が下がって、日本海側で雪が強まり始め・・・天気予報どおり再び真冬に戻ることになりそうですが・・・
まずは普通の天気図を使って、明日夜までの気圧配置の変化と空模様の関係を、大ざっぱに把握しておきましょう。
今夜、気圧の谷が東海上に抜けて、気圧配置は西高東低 冬型へ。
寒冷前線の後ろ側から上空の寒気が南下してきますから・・・日本海側中心の降水になり・・・標高の高い所から雨が雪に変化してくることが予想されます。
そして明日・・・夜にかけて西から高気圧が張り出してくる模様。
冬型は西からゆるんできますが、東〜北日本では、日中いっぱい冬型の気圧配置が続き、日本海側の降雪も続くと思われます。
今回の冬型・・・およそ1日〜2日の短いものになりそうですけど・・・
そんな様子、専門の天気図を使って、詳しくチェックしていきましょう。
まずは上段の図・・・地上の空模様の骨格にあたる上空の気圧配置ですが・・・朝の内、関東付近を悪天パワー(地上の低気圧や雨雲を活発にするチカラ)を持った上空の気圧の谷(偏西風の南側への蛇行域)が通過し・・・今夜にかけて三陸沖へ北東進。
このため地上では・・・下段の図・・・上空の気圧の谷直下で発達のピークを迎えた低気圧が東海・関東沿岸にまとまった雨(青塗りエリア)を降らせた後、あまり発達しないまま三陸沖に進むことが予想されています。
ということで・・・太平洋側の雨は朝の内までで、夜にかけて回復してくることになります。
一方、日本海側に目を向けると・・・再び上段の図・・・タップリの悪天パワーを持った上空の深い気圧の谷(偏西風の蛇行が大きい)が、日本海沿岸に南下してくることがわかります。
さらに、悪天パワーの親分といえる寒冷渦(寒気を運ぶ偏西風が大きく蛇行し、ついには流れから切り離された寒気の渦)が、サハリン方面に南東進。
このため・・・下段の図・・・寒冷渦から悪天パワーを受け取った低気圧が、発達しながらサハリン方面に進み・・・気圧配置は西高東低 冬型へ。
さらに、実況でチェックした寒冷前線に伴うシャープで活発な降水帯が日本海側に南下し・・・
冬型の気圧配置の形成によって、降水帯が日本海沿岸に張り付き、そのまま日本海側に雨や雪をもたらすと思われます。
南岸低気圧の通過と冬型の気圧配置が、間髪おかずに入れ替わるようですが・・・
実況でチェックしたように・・・大陸から南下してくる寒気の様子にも目を通しておきましょう。
こちらも上段の図から・・・空模様の骨格と同じ上空約5500mの気温分布ですが・・・寒冷前線のすぐ後ろ側を南下する(悪天パワーを持った)上空の気圧の谷とともに、雪雲を空高く成長させる-30°C以下の寒気が南下。
さらに、後続の上空の気圧の谷とともに大雪をもたらすおそれがある-36°C以下の寒気が南下してくることがわかります。
冬型の気圧配置の完成とともに、雪雲を成長させる寒気も間髪入れずに流入することになるわけですが・・・
地上付近(地形の影響を受けにくい上空約1500m)でも・・・下段の図・・・寒冷前線のすぐ後ろ側から高い山の雪の目安=0°C以下の寒気が南下。
さらに、距離にして100Kmほど遅れて、平地の雪の目安=-6°C以下の寒気が南下してくることが予想されています。
どうやら今日、日本海側から南下してくる寒冷前線が真冬の先端。
寒冷前線が通過した後、急速に寒気が南下して・・・標高の高い所から雨が雪に変化し・・・まさにカックンと気温が下がることになりそうです。
ということで、最後は以上のチェックポイントを確認しつつ、解像度の高いMSMモデル(シミュレーション)を使って、今日〜明朝の空模様を、具体的にイメージしておきましょう。
紫色は下層雲。
南岸低気圧の降水域が東に抜けた後・・・寒冷前線の降水帯が日本海沿岸に南下して、そのまま張り付き・・・上空の冬の寒気が太平洋側まで急速に南下し・・・雨が雪に変わってくる様子が、イメージしやすいと思います。
日本海側の平野部では夕方以降・・・雪になりそうですね。
また、関東沿岸部・・・風の収束線が停滞し、今夜以降は思いのほか天気悪目。
場合によっては雪がチラチラなんてこともありそうですから、まとまった雪にはならないにしても、夕方の天気予報は気にしておいてくださいね。
なお、予想される降雪量ですが・・・気象庁発表の短期予報解説資料(プロ用の資料)には以下のように書かれています。
いずれも多いところの予想ですが、降雪量は地形等によって大きく変化します。
最寄の地域の降雪量は、気象台発表の天気概況や注意報・警報(原文)などに記載されていますから、気になる方は必ずチェックしておいてくださいね。
府県天気予報(更新5時・11時・17時): http://www.imocwx.com/yohoud.htm
府県天気予報(マークの予報 天気分布をチェック): http://www.jma.go.jp/jp/yoho/
気象庁時系列予報: http://www.jma.go.jp/jp/jikei/
(マークの予報は府県天気予報の括弧内(テロップ番号)をマーク表示したもの)
府県週間天気予報(更新11時・17時): http://www.imocwx.com/weekd.htm
府県週間天気予報(マークの予報): http://www.jma.go.jp/jp/week/
(マークの予報は府県週間予報の括弧内(テロップ番号)をマーク表示したもの)
専門の天気図は以下のURLで、無料で入手可能です。
http://n-kishou.com/ee/exp/exp01.html?cd=fxfe502&cat=e2
(追記) (追記ここまで)
(当ブログに引用の天気図等は、気象庁、WNI、プログラム配布先より使用許諾を得ています)
(当ブログはリンクフリーです。ご自由にリンクしてください。)
(私が撮影した映像・動画は無断転載OKです。連絡をいただければ原本を差し上げます。)
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スマートフォンでご覧になる方は、ご面倒でも「PC版を表示」するよう設定願います。
(追記) (追記ここまで) (追記) (追記ここまで)
天気予報では、今夜以降、気温が急降下・・・再び寒くなって、日本海側では雨が雪に変わる・・・なんて伝えられていますから・・・
まずは向こう一週間の気温の傾向から。
気温の平年差をグラフにしたものですが、明日、寒気の南下によってカックンと気温が低下。
当然冬の寒さが戻ってくるわけですが、その後30日(金)に、再び気温が急上昇することが予想されています。
そして・・・週末から再び気温が下がり、特に東日本では平年を大きく下回る状態が続く模様。
向こう一週間、平年を下回る寒い日が多くなりそうですから・・・今朝は気温が高めですけど、やはり季節は「寒」ですよね。
なお、気温が急上昇する30日(金)は、昨日の記事でもご紹介したように、太平洋側にも雪をもたらすおそれがある、いわゆる南岸低気圧が通過します。
これは気象庁が普通の予報(短期予報・週間予報)の作成に用いているGSMモデル(スパコンのシミュレーション)をまとめたものですが・・・
昨日の計算値に引き続き、気温が低い未明から降水が始まる関東付近では、降り出しが雪になる可能性があり・・・
一日中、(上空約1500mで)氷点下の気温が予想される関東甲信北部では、標高の高い長野県中心に一日湿った雪が降り続けることが考えられます。
ご存知のように、非常に微妙な南岸低気圧による降雪・・・・
でも、通勤時間帯への影響が予想されますから、引き続き週間予報から目が離せない状況です。
(ニュースによると北米で記録的な大雪になっているようですが、昨日の記事に掲載した北半球の寒気の様子を見ると、その理由がわかると思います。ご参考まで)
さて、今朝の長野市・・・
明け方まで雨が残っていましたが、日の出とともに雨は止み、太陽が一瞬顔を出しました。
朝日に照らされた北アルプスも見えたのですが・・・すぐにどんよりとした曇り空に戻りました。
最低気温はプラスの1.5°C(06時47分)。
暖かい朝になっています。
そんな今朝の実況ですが・・・
日本付近は東海上と大陸の高気圧に挟まれた気圧の谷。
気圧の谷の北と南を低気圧が発達しながら北東進していることがわかります。
そして・・・気圧の谷には南から暖かく湿った空気(暖湿気=雨の原料)が流入中。
暖湿気の入り口にあたる東海付近を通過中の低気圧東側を中心に雨が活発化しているわけですが・・・
この低気圧・・・関東など太平洋側に雪を降らせるおそれもある・・・いわゆる南岸低気圧。
ただ、今回は寒気の南下が弱く、低気圧に流れ込む暖湿気が優勢なので、降っているモノは極めて標高の高い所を除いてほぼ雨になっているようです(南岸低気圧とは異なる降水が観測されている北海道も、暖気の流れ込みが優勢なので雨)。
一方、日本海側に目を向けると、寒冷前線に伴うライン状の降水帯が南下中。
教科書どおりなら、寒冷前線の北側には寒気が南下しているはずですけど・・・・
衛星の水蒸気画像を見ると・・・大陸の寒気を運ぶ北西偏西風に沿って、上空の深い気圧の谷(偏西風の南側への蛇行域)が、沿海州方面に南下中。
どうやら上空の寒気が、悪天パワー(地上の低気圧や雨雲を活発にするチカラ)を持った上空の気圧の谷とともに、寒冷前線の後ろ側からやってくるようです。
ということで・・・気圧の谷が通過したあと・・・西高東低 冬型の気圧配置になり・・・寒冷前線が南下した後、寒気が南下してくると・・・冒頭の気温のグラフで見たように、カックンと気温が下がって、日本海側で雪が強まり始め・・・天気予報どおり再び真冬に戻ることになりそうですが・・・
まずは普通の天気図を使って、明日夜までの気圧配置の変化と空模様の関係を、大ざっぱに把握しておきましょう。
(スマホ版のブログではアニメが動きません。PC版に設定してご覧ください)
今夜、気圧の谷が東海上に抜けて、気圧配置は西高東低 冬型へ。
寒冷前線の後ろ側から上空の寒気が南下してきますから・・・日本海側中心の降水になり・・・標高の高い所から雨が雪に変化してくることが予想されます。
そして明日・・・夜にかけて西から高気圧が張り出してくる模様。
冬型は西からゆるんできますが、東〜北日本では、日中いっぱい冬型の気圧配置が続き、日本海側の降雪も続くと思われます。
今回の冬型・・・およそ1日〜2日の短いものになりそうですけど・・・
そんな様子、専門の天気図を使って、詳しくチェックしていきましょう。
まずは上段の図・・・地上の空模様の骨格にあたる上空の気圧配置ですが・・・朝の内、関東付近を悪天パワー(地上の低気圧や雨雲を活発にするチカラ)を持った上空の気圧の谷(偏西風の南側への蛇行域)が通過し・・・今夜にかけて三陸沖へ北東進。
このため地上では・・・下段の図・・・上空の気圧の谷直下で発達のピークを迎えた低気圧が東海・関東沿岸にまとまった雨(青塗りエリア)を降らせた後、あまり発達しないまま三陸沖に進むことが予想されています。
ということで・・・太平洋側の雨は朝の内までで、夜にかけて回復してくることになります。
一方、日本海側に目を向けると・・・再び上段の図・・・タップリの悪天パワーを持った上空の深い気圧の谷(偏西風の蛇行が大きい)が、日本海沿岸に南下してくることがわかります。
さらに、悪天パワーの親分といえる寒冷渦(寒気を運ぶ偏西風が大きく蛇行し、ついには流れから切り離された寒気の渦)が、サハリン方面に南東進。
このため・・・下段の図・・・寒冷渦から悪天パワーを受け取った低気圧が、発達しながらサハリン方面に進み・・・気圧配置は西高東低 冬型へ。
さらに、実況でチェックした寒冷前線に伴うシャープで活発な降水帯が日本海側に南下し・・・
冬型の気圧配置の形成によって、降水帯が日本海沿岸に張り付き、そのまま日本海側に雨や雪をもたらすと思われます。
南岸低気圧の通過と冬型の気圧配置が、間髪おかずに入れ替わるようですが・・・
実況でチェックしたように・・・大陸から南下してくる寒気の様子にも目を通しておきましょう。
こちらも上段の図から・・・空模様の骨格と同じ上空約5500mの気温分布ですが・・・寒冷前線のすぐ後ろ側を南下する(悪天パワーを持った)上空の気圧の谷とともに、雪雲を空高く成長させる-30°C以下の寒気が南下。
さらに、後続の上空の気圧の谷とともに大雪をもたらすおそれがある-36°C以下の寒気が南下してくることがわかります。
冬型の気圧配置の完成とともに、雪雲を成長させる寒気も間髪入れずに流入することになるわけですが・・・
地上付近(地形の影響を受けにくい上空約1500m)でも・・・下段の図・・・寒冷前線のすぐ後ろ側から高い山の雪の目安=0°C以下の寒気が南下。
さらに、距離にして100Kmほど遅れて、平地の雪の目安=-6°C以下の寒気が南下してくることが予想されています。
どうやら今日、日本海側から南下してくる寒冷前線が真冬の先端。
寒冷前線が通過した後、急速に寒気が南下して・・・標高の高い所から雨が雪に変化し・・・まさにカックンと気温が下がることになりそうです。
ということで、最後は以上のチェックポイントを確認しつつ、解像度の高いMSMモデル(シミュレーション)を使って、今日〜明朝の空模様を、具体的にイメージしておきましょう。
(スマホ版のブログではアニメが動きません。PC版に設定してご覧ください)
紫色は下層雲。
南岸低気圧の降水域が東に抜けた後・・・寒冷前線の降水帯が日本海沿岸に南下して、そのまま張り付き・・・上空の冬の寒気が太平洋側まで急速に南下し・・・雨が雪に変わってくる様子が、イメージしやすいと思います。
日本海側の平野部では夕方以降・・・雪になりそうですね。
また、関東沿岸部・・・風の収束線が停滞し、今夜以降は思いのほか天気悪目。
場合によっては雪がチラチラなんてこともありそうですから、まとまった雪にはならないにしても、夕方の天気予報は気にしておいてくださいね。
なお、予想される降雪量ですが・・・気象庁発表の短期予報解説資料(プロ用の資料)には以下のように書かれています。
いずれも多いところの予想ですが、降雪量は地形等によって大きく変化します。
最寄の地域の降雪量は、気象台発表の天気概況や注意報・警報(原文)などに記載されていますから、気になる方は必ずチェックしておいてくださいね。
府県天気予報(更新5時・11時・17時): http://www.imocwx.com/yohoud.htm
府県天気予報(マークの予報 天気分布をチェック): http://www.jma.go.jp/jp/yoho/
気象庁時系列予報: http://www.jma.go.jp/jp/jikei/
(マークの予報は府県天気予報の括弧内(テロップ番号)をマーク表示したもの)
府県週間天気予報(更新11時・17時): http://www.imocwx.com/weekd.htm
府県週間天気予報(マークの予報): http://www.jma.go.jp/jp/week/
(マークの予報は府県週間予報の括弧内(テロップ番号)をマーク表示したもの)
専門の天気図は以下のURLで、無料で入手可能です。
http://n-kishou.com/ee/exp/exp01.html?cd=fxfe502&cat=e2
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可能な限り返信いたします。
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Kasayan
大昔、気象会社や東京の放送局で天気予報番組を作っていたこともありますが今は故郷長野で2回目の日本一周を夢見るただのヨット好き。山岳ガイドのタマゴたちと気象の勉強中。最近多くの時間を野尻湖畔の山小屋で過ごしています。
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