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気象予報士Kasayanのお天気放談

故郷長野に帰ってきたヨットオタクの気象予報士Kasayan。 天気予報は当たるのか?天気予報がハズレたらどうなるのか?天気予報の安全マージンは? 一般的な天気予報とは異なる視点からの解説をモットーに、日々の天気を放談?します。

2013年08月

Twitterでは、今日の記事の内容をひとことでまとめています。お時間の無い方・更新時間を知りたい方はご利用ください。https://twitter.com/kasayangw

昨日、九州に入ってから動いている電車を乗り継ぐこと5本・・・20時過ぎに雷が花火のごとく光っている長崎県佐世保に到着することができました。
長野を発って11時間・・・佐世保はハワイより遠かったっけ???

その後・・・ヨット仲間の手厚い?歓迎を受け、すきっ腹にウィスキーをがぶ飲み・・・・3人で2本半を空けて地獄の朝を迎えることになりました。


そして昼・・・佐世保在住のSさんが連れて行ってくれた展望台から見た九十九島。
とりあえず明後日、風光明媚ですけど、ヨットにとっては浅瀬や岩の迷路のようなこの海を抜けて旅立つ予定です。

ただ・・・


台風が過ぎ去ったといっても今度は秋雨前線がずーっと停滞。
おまけに秋雨前線に暖湿気=雨の原料を送り込む熱帯低気圧が先島諸島方面で複雑な動きをすることが予想されています。

複雑な動きを示すと言うことは・・・計算値が大きく変動しやすいということですから、正直なところ今後の空模様の予想は目安のようなもの。
そして・・・Kasayanの航海計画もまったく先の読めないものになっています。

(スマホ版のブログではアニメが動きません。PC版に設定してご覧ください)

これは明日1日の空模様をMSMシミュレーションでアニメにしたもの。

明日も佐世保に滞在することになりそうです。

府県天気予報(更新5時・11時・17時): http://www.imocwx.com/yohoud.htm
府県天気予報(マークの予報 天気分布をチェック): http://www.jma.go.jp/jp/yoho/
気象庁時系列予報: http://www.jma.go.jp/jp/jikei/
(マークの予報は府県天気予報の括弧内(テロップ番号)をマーク表示したもの)

府県週間天気予報(更新11時・17時): http://www.imocwx.com/weekd.htm
府県週間天気予報(マークの予報): http://www.jma.go.jp/jp/week/
(マークの予報は府県週間予報の括弧内(テロップ番号)をマーク表示したもの)

専門の天気図は以下のURLで、無料で入手可能です。
http://n-kishou.com/ee/exp/exp01.html?cd=fxfe502&cat=e2

いつもと異なり、不定期、内容軽薄?な更新で申し訳ありません。

ご意見・ご質問等は、コメント欄・メール(kasayangw@yahoo.co.jp)にてどうぞ。
可能な限り返信いたします。

航海のための天気予報利用学バナー121212

(当ブログに引用の天気図等は、気象庁、WNI、プログラム配布先より使用許諾を得ています)
(当ブログはリンクフリーです。ご自由にリンクしてください。)
(私が撮影した映像・動画は無断転載OKです。連絡をいただければ原本を差し上げます。)

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#台風15号
#秋雨前線
#太平洋高気圧
#熱帯低気圧
#佐世保
#九十九島

Kasayanはこれから長崎県佐世保に向かいます。
家を出る前にザックリとまとめた天気図を掲載しておきますので、昨日の記事を参考にして最新の情報で頭の中の空模様のイメージをアップデートしておいてください。

明日以降も毎日更新する予定ですが、更新時間・内容とも不確定になりますのでご了承ください

16時55分追記
博多駅発着の在来線全線運転見合わせ。
徐行運転開始しそうですが、どこまで動けるのか未定だそうです。

短期予報解説資料 (気象庁発表のプロ用の資料 30日03時40分発表)、明日夜までの空模様の概要をチェックしておいてください。
発達した低気圧が北海道を通過し、前線が日本海沿岸に停滞することによる影響がポイント。



今朝(30日朝)、気象庁から発表された「大雨と雷及び突風に関する全般気象情報 」(「・・・と気象庁は注意を呼び掛けています」というニュース原稿のもとネタ)。
今後発表される新しい情報もチェックしておいてください(次回は本日17時頃)。



気象庁と米軍の台風15号予想進路図
最新の予想進路図をコマメにチェックしてください。



気象庁台風予想進路図: http://www.jma.go.jp/jp/typh/typh5.html
米軍台風予想進路図: http://www.usno.navy.mil/JTWC/



気象庁発表のGSMモデル(シミュレーション)の概要。
難しいかもしれませんが、図中のコメントと昨日の記事を参考にしてください。

8月30日

8月31日

9月1日


明日朝(31日06時)までの予想降水量は「大雨と雷及び突風に関する全般気象情報 」に掲載されていますから、今夜21時〜明日21時の24時間に予想される降水量を考えるための参考資料を掲載しておきます。
同じ場所で雨が降り続き、全般気象情報掲載の予想降水量がさらに増えることがわかります。





日本海沿岸に停滞する前線帯に流れ込む暖かく湿った空気(暖湿気=雨の原料)の様子。


12時40分追記
名古屋で新幹線に乗り換えました。
異常な暑さと湿度・・・雨の原料が太平洋からタップリ流れ込んでいますから、暖湿気が冷涼乾燥空気とぶつかる前線付近では、さぞかし雨雲が活発になっていることでしょう。
岩国付近の大雨のため、のぞみ25号は5分程度遅れるそうです・・・


最後は明日朝までのMSMモデル(シミュレーション)。

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府県天気予報(更新5時・11時・17時): http://www.imocwx.com/yohoud.htm
府県天気予報(マークの予報 天気分布をチェック): http://www.jma.go.jp/jp/yoho/
気象庁時系列予報: http://www.jma.go.jp/jp/jikei/
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府県週間天気予報(更新11時・17時): http://www.imocwx.com/weekd.htm
府県週間天気予報(マークの予報): http://www.jma.go.jp/jp/week/
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専門の天気図は以下のURLで、無料で入手可能です。
http://n-kishou.com/ee/exp/exp01.html?cd=fxfe502&cat=e2


簡単で申し訳ありません。
それでは行ってきます!!!

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#JTWC
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#秋雨前線
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#短期予報解説資料
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ヨットクルージングに出かける予定のKasayanですが・・・明日、ヨットの台風対策のお手伝いをすべく長崎県は佐世保に行く予定。
早朝に長野を発って名古屋経由で博多に向かい、電車を乗り換えて佐世保に到着するのは夕方になりそうですが・・・問題は台風接近前に予想される前線南下に伴う大雨。
交通機関に影響が出ないことを祈るのみですが・・・・そんな時ほど、天気が良い方向にバイアスがかかって客観的に天気図をチェックできなくなるんですよね・・・・・

でも・・・冷静に・・・
今朝も台風15号に特化して天気チェックを進めていくことにしましょう。

まず予報のスタートライン・・・今朝の実況ですが・・・


テレビの天気予報では・・・台風の北上に伴って、台風(東側)からの暖湿気が流入・・・同じタイミングで朝鮮半島方面から前線を伴った低気圧が日本海を通過して北日本へ(北日本は荒れ模様)・・・南下する前線が活発化して日本海側から雨が強まる・・・なんて伝えられていると思いますが・・・・
実況3点セットで見る今朝の空模様は、そんなシナリオのスタートラインと言えます。

そして・・・気になるのは現在の偏西風の位置
ゆっくりと北上してくる台風をキャッチして、台風を一気に北東方向に押し流すということでご存じの方も多いと思いますが・・・・


昨夜21時の高層実況天気図ですが・・・偏西風の風速が特に強い強風軸は東北付近に位置していて、ある程度幅がある強風帯の南の端っこが九州北部付近を南東方向にかかっていることがわかります。

この偏西風の強風帯が今後どのように変化してくるのか?によって、台風が日本に接近・上陸?するタイミングが決定されることになるわけですが・・・・

計算値はどうなっているのか?気象庁や米軍は進路をどのように予想しているのか?
その前に、普通の天気図を使って、明日夜までの空模様のストーリーを大ざっぱに把握しておきましょう。

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天気予報番組の解説と同じだと思いますけど、付け加えるとしたら、明日夜にかけて日本海を北東進する低気圧の後ろ側にこの秋一番の寒気(冷気)が南下してくるということ。

低気圧の南側に流れ込む強い暖湿気と、低気圧後面に流れ込む寒気がぶつかって、両者が混じり合おうとするチカラによって低気圧が発達することになりますが・・・
それと同時に、南下してくる前線帯に取り込まれる台風15号にも寒気が流れ込むことになって・・・台風の性質が早々と(暖気と寒気が混じり合うチカラによって発達する)温帯低気圧の性質を帯びてくることが考えられます。

でも・・・なーんだ、台風じゃなくなっちゃうのか?と考えるのは早合点。
前線上の台風(低気圧)付近で南海上から台風が運んできた強い暖湿気=雨の原料と、寒気ぶつかるわけですから雨雲がものすごく活発化・・・記録的!という大雨になっても不思議ではありません。


では、ざっくりと天気変化のストーリーを理解したところで・・・気象庁が普通の天気予報(短期予報)や週間予報の作成に使っているGSMモデル(シミュレーション)を使って、ストーリーを詳しく読み解いていきましょう。

まずは今日(29日)の空模様から。


必要なことは書き込んでありますが・・・今日いっぱい、上空の太平洋高気圧が台風の北上をブロックするので・・・台風の直接の影響を受ける先島諸島方面は別として・・・日本付近で着目すべきは日本海を北東進する低気圧や前線の影響

低気圧を取り巻く等圧線の本数だけを見れば台風よりすごいじゃん!という感じがしますけど・・・今夜以降、北日本で大荒れになることは想像に難くありません。

目先、重要なコトなので、いつものMSMモデル(シミュレーション)でアニメも作っておきましたが・・・

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北海道方面の雨・・・局地的だった先日の大雨と異なり、広範囲の激しい雨になりそうですよね。

また、明日朝にかけて日本海を南下してくる寒冷前線帯・・・シャープで活発な雨雲を連れてくるようですから、明日朝の天気の急変には要注意
普通の天気図で見たように、寒気と暖湿気が前線付近で激しくぶつかり合うからですが・・・・前線帯付近では、教科書に書かれている寒冷前線通過時の注意点そのまま・・・風速が急激に強まり、風向も急変
前線帯がシャープなので、条件次第では竜巻の発生も考えられます。


ということで・・・今日〜明日朝にかけては日本海を進む低気圧や前線が主役で、台風はまだ脇役のようですけど・・・明日以降、空模様の役者はどのような振る舞いをするんでしょうか?
明日(30日)、明後日(31日)の空模様について、天気図にアレコレ書き込みをしておきました。

まずは明日(30日)


書き込みをお読みになればわかりますが・・・明日は台風と前線帯が暖湿気を仲立ちにしてお見合いを始める段階・・・といったところでしょうか?
前線が上陸する日本海側ではまとまった激しい雨・・・前線の南側では西日本中心に強い雨が降ったりやんだりして台風の接近を予感させるような空模様になることが考えられます。

そして明後日(31日)


上空の太平洋高気圧が東に勢力を弱め・・・上空の気圧の谷が南東進するのに伴って偏西風の強風帯(前線帯対応)が南下・・・いよいよ台風と前線が合体
台風の西側に寒気が流れ込んで温帯低気圧に変化する公算が高くなっていますが、台風(低気圧)や前線帯を中心に活発な雨がピークを迎えることになります。

ただ、どこで?どの程度?雨が活発化するのか・・・は、台風(低気圧)が進む場所によって微妙に異なりますから、明日夜あたりにならないとハッキリしてきません
あくまでこの図は目安と思ってくださいね。


ところで、天気予報番組では「台風から流れ込む暖かく湿った空気」として赤矢印で天気図に書きこまれるだけの暖湿気=雨の原料の様子ですが・・・GSMモデル(シミュレーション)でまとめておきましたが・・・・


明日以降西日本から前線帯や日本海の低気圧に向かってグイグイと流れ込んでくることがわかります。

雨の原料がタップリ・・・寒気とぶつかる前線帯でシャープで活発な雨雲が発生し、前線の南側では暖湿気が直接ぶつかる山岳風上(西南西)斜面付近で雨雲が活発化する様子・・・イメージできますよね?

また、台風とくれば強風も気になるはず・・・・


地上付近の風速は極端に強い感じはしませんけど・・・それでも台風(低気圧)付近では20m/s前後の強風が予想され、瞬間では30m/s以上の突風も考えられます。
計算上の風速がちょっと弱めな感じもしますから、あくまで風が強まるエリアをイメージするのにとどめて、最新の台風情報を参考にしてください。

なお、沿岸の波浪の予想


まもなく東シナ海はかき混ぜたどんぶり鉢になりそうですが・・・計算値以上の波高になることも予想されますから、これも目安と思ってくださいね。


で・・・最後・・・気象庁と米軍はどのような予想進路を発表しているんでしょうか?


気象庁台風予想進路図: http://www.jma.go.jp/jp/typh/typh5.html
米軍台風予想進路図: http://www.usno.navy.mil/JTWC/

両者とも、ほぼ似たようなコースと進行速度を予想しています。

速度に関してはGSMモデルより若干遅いかな?という感じがしますけど、予報円の範囲内のズレにすぎません。
台風の進行に伴う空模様の変化は、予報円の大きさで安全マージン考慮してイメージしてくださいね。

府県天気予報(更新5時・11時・17時): http://www.imocwx.com/yohoud.htm
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府県週間天気予報(更新11時・17時): http://www.imocwx.com/weekd.htm
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テレビの天気予報番組でも台風15号の予想進路図がバンバン放送されるようになってきましたから・・・
長崎方面にヨットクルージングに出かける予定のKasayanじゃなくても、台風15号の予想進路や上陸のタイミング、影響について気になり始めた方も多いと思います。

そこで、今日は"台風15号(T1315KONG-RAY)の動向と影響"と題して、台風15号に特化して気象情報をまとめておくことにしました。

とはいっても、予報のスタートラインは実況ですから・・・まずは今朝の実況からチェック。


秋雨前線が南下したので、昨日に引き続き、今朝も西日本、東日本は大陸の高気圧に覆われて快適な朝を迎えているようですが・・・・上空に寒気を伴った低気圧と前線北日本を通過中
このため、北海道や、前線の南側の山陰や北陸で、局地的に活発な雨が降っています。

もっとも、衛星の水蒸気画像を見ると、地上に悪天パワー(低気圧や雨雲を活発にするチカラ)をもたらす上空の気圧の谷が北海道を通過中ですから、上空の気圧の谷が通過した日本海側から回復に向かうと思われます(南下中の寒冷前線も消滅)。

一方、台風15号台湾付近へと北上中
太平洋高気圧が沖縄方面に張り出し、台風を日本付近に押し流す偏西風が東日本に位置しているので・・・今朝の段階では台風の北上はブロックされている状態と考えられます。

こんな実況を踏まえて、普通の天気図を使って、まずは今日から明日夜にかけての空模様を簡単にチェックしておきましょう。

(スマホ版のブログではアニメが動きません。PC版に設定してご覧ください)

今日〜明日の空模様については、西〜東日本で晴天ベース、北海道も夜には回復に向かうので・・・書き込みを読んでいただくとして(「Esc」ボタンを押すとアニメがストップします。再読み込みでアニメスタート)・・・

台風の北上をブロックしていた太平洋高気圧ですが・・・明日にかけて弱まってくる模様。
このため、台風は太平洋高気圧西側の南風に流されてジワジワ速度をアップ・・・明日(29日)夜には沖縄の西の海上に達することが予想されています。

また、このタイミングで、低気圧が発達しながら日本海を東進し、前線が南下
台風東側から流れ込む暖湿気=雨の原料によって、前線が活発化してくることが考えられます。

そんな様子を気象庁発表のGSMモデル(シミュレーション。明日29日夜まで)で詳しくチェックしておきましょう。






必要なことは全部書き込んでおいたのでお読みいただくとして・・・・
GSMシミュレーションから読み取れるポイントを確認しながら、今日から明日朝にかけての空模様MSMモデル(シミュレーション)で詳しくイメージしておきましょう。

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紫色は下層雲。
ポイントは北海道を通過する寒冷前線の活発な雨内陸部の局地的な夕立・・・そして九州西岸付近で予想されている明日朝の雨
あくまで計算値ですから、安全マージンは考慮しておいてくださいね。


では明日夜、沖縄の西の海上まで進む台風15号の行く末・・・気象庁発表のGSMモデルがはじき出している台風15号のその後(30日〜31日)を見ておきましょう。
こちらも必要なことは全部図中に書きこんであります。





これらの図を見ると、台風15号は、遅くとも8月31日の未明には九州西岸に上陸するんじゃないか!!とお考えになる方が多いと思いますし、そう考えるのが自然です。

では、気象庁発表の台風予想進路図はどのようになっているんでしょうか?
米軍の台風予想進路図見比べながらチェックしておきましょう。


台風予想進路図は、新しい観測値に基づいて時々刻々と新鮮な図が発表されるので、あくまで今朝(28日朝)の予想だということを前提にお考えいただきたいのですが・・・

気象庁台風予想進路図: http://www.jma.go.jp/jp/typh/typh5.html
米軍台風予想進路図: http://www.usno.navy.mil/JTWC/

気象庁は自らが発表しているGSMモデルの予想進路を採用せず・・・・気象庁の予想進路図では、9月1日の未明頃、九州北部をかすめるように台風が北東進するということ予想されていますが・・・

米軍の予想進路図では、先にチェックしたGSMモデルと同様31日の未明頃に九州西岸に上陸することが予想されています。

いったいどちらを信じたらイイのか?と思われたかもしれませんけど、気象庁の予想、米軍の予想、どっちに転がっても、予報円の範囲内の出来事・・・想定される誤差範囲の違いにすぎません。
どちらかを都合のよいほうを選択するのはもってのほか・・・台風の予想進路が不確定と考えて、身の置かれた状況に対応して、最悪の条件を採用するべきか否かを判断するしかないのです。

ちなみに気象庁のGSMモデルと同様に、アメリカ海洋大気局(NOAA)が作成しているGFSモデル(シミュレーション)を見ると・・・


台風をキャッチして日本付近を北東進させる偏西風の南下が遅くなるためでしょうか?・・・台風を沖縄付近で足踏みさせていて・・・GSMモデルに大きく遅れること9月2日頃に九州西岸に上陸させています。
とういうことは・・・同じアメリカでも米軍はこれを採用せず、全く異なる予想進路図を作成しているわけですから・・・それだけ台風の進路予想が難しくなっていることを現れといえるでしょう。

気象庁も米軍も自国のモデル(シミュレーション)を採用しておらず、むしろ米軍が気象庁のGSMモデルに近い予想進路図を発表しているのが・・・なんか変ですよね??

また、もうひとつ不思議なのは・・・東シナ海の海面水温が極めて高くなっている割には、GSMモデル、GFSモデルともに台風の発達がイマイチ弱いということ。
一般に海面水温が高いと台風が発達しやすいと言われていますけど・・・これだけ海面水温が高くなっているとシミュレーションのプログラムが対応しきれないんじゃないか???なんて根拠もないことを考えたくなってきます。

それだけに・・・繰り返しになりますけど・・・今回の台風15号は不確定要素が多いですから、十分に用心しておく必要があると思います。


なお、早々と影響が出始める先島諸島方面・・・・
波が高まってくる様子をまとめておきましたので、気になる方は目を通しておいてください。


で・・・Kasayanは長崎(佐世保)にいつ行けばイイの??
最悪の場合、30日から交通に支障が出始めるかもしれませんよね????

府県天気予報(更新5時・11時・17時): http://www.imocwx.com/yohoud.htm
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気象庁時系列予報: http://www.jma.go.jp/jp/jikei/
(マークの予報は府県天気予報の括弧内(テロップ番号)をマーク表示したもの)

府県週間天気予報(更新11時・17時): http://www.imocwx.com/weekd.htm
府県週間天気予報(マークの予報): http://www.jma.go.jp/jp/week/
(マークの予報は府県週間予報の括弧内(テロップ番号)をマーク表示したもの)

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(今朝の長野市 菅平高原方面)

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昨日の記事にも書きましたけど、長崎方面にヨットクルージングに出かける予定のKasayan。
今回のクルージング中はスキッパー(船長)ではなくお気楽な?気象担当兼雑用として過ごすことになりそうなので、モバイルでブログは更新する予定です。

ただ、海の上での更新になりますから・・・航海中・停泊中の気象状況を備忘録として淡々と記録するつまらないブログになってしまうと思いますので(今でもつまらない??)、あらかじめお断りしておきます。
(単なる天気担当ヨットオタクの航海日記になってしまうかもしれませんけど・・・・)

で・・・乗艇する予定のヨットは今朝福岡を出港し平戸へ向かっているはず。
Kasayanは30日あたり佐世保付近で合流、乗艇することになりそうですが・・・ご存じのように昨日フィリピン東方で台風15号が発生・・・ジワジワと東シナ海方面に北上中



気象庁も米軍も台風15号の予想進路図を発表し始めたので両者を比較してみたんですが・・・・
いずれも台湾の東を北上し、沖縄の西を通過することを予想しており、アメリカ軍の予想進路図に至っては、31日頃に九州西岸に上陸することを示唆しています。

気象庁台風予想進路図: http://www.jma.go.jp/jp/typh/typh5.html
米軍台風予想進路図: http://www.usno.navy.mil/JTWC/

ありゃりゃぁ〜という状況ですけど・・・・

気象庁も米軍も台風専用のシミュレーションプログラムを利用して台風の予想進路図を作成しているわけですが、そのものズバリの計算値を入手することができないので・・・気象庁が通常の予報や週間予報に使用しているGSMモデル(シミュレーション)と、アメリカ海洋大気局(NOAA)GFSモデル比較しつつ、その影響をザックリとまとめてみました。


気象庁の台風予想進路図の先・・・31日の計算値を見ると・・・台風15号は九州の西岸に最接近・・・米軍の予想進路図と同様、上陸を示唆。
昨日の記事に掲載した計算値より早めに九州に接近することを予想しています。


こちらは気象庁と同初期値のアメリカGFSモデル
米軍の予想進路図そのまんま・・・そして、GSMモデルと同様、台風接近前に秋雨前線が活発になることを予想しています。


これは30日21時のGSMモデル・・・地上気圧と降水量、そして台風を日本方面に押し流す上空の偏西風の様子ですが・・・

台風15号の進路のポイントになるのは、同日、朝鮮半島方面に進んでくる上空の気圧の谷
上空の気圧の谷の南下に伴って偏西風も南下してくるので・・・太平洋高気圧西側縁辺の南風(指向流)に乗ってノロノロと北上してくる台風15号をどのタイミングで偏西風が捕まえるのか?・・・ということが台風の接近・上陸を考える上で重要になってきます。

この上空の気圧の谷の位置の計算値にバラつきがあると予想進路図も大きく変化するので・・・台風の予想進路はまだまだ変化する可能性があるわけですけど・・・偏西風の蛇行が大きい現在(今年の傾向も)・・・そんなことがあっても不思議ではありません。

ただ・・・足の遅いヨットなど、早めに最悪の状況を想定しておかなければならないのであれば、現時点のこのコースやタイミングを考慮して航海計画の立案、台風対策をしておく必要があります。

こうなると・・・Kasayanとしては・・・どう考えても、30日には万全にヨットの台風対策を終える必要がありそう。
できれば南西強風とともに雨が強まる30日より前にメンドウな作業は終えておきたいところです。
また、辺ぴな場所にある漁港やマリーナに行くことを考えると・・・29日には長野を発ったほうがイイかも知れません・・・
とーっても悩ましい状況になってきちゃいました(台風などどうでもイイという方・・・長々と申し訳ありませんでした)。


さて、いつものように今日の空模様ですが・・・


昨夜、Kasayanの頭の中のイメージ以上にまとまった雨が降ってしまった長野市ですが・・・青空が広がってきたものの、早朝まで北からアヤシイ雲が流れ込んでいました。
で・・・今朝も最低気温は20°Cを下回り18.9°C(06時41分)・・・極めて快適!!

そんな今朝の実況ですが・・・


各地に記録的な大雨をもたらした秋雨前線は太平洋上まで南下
前線上の低気圧に近い関東甲信付近に活発な雨雲が観測されていますが、夜明けとともに雨雲は東海上に抜けています。

衛星の水蒸気画像を見ると、大陸から乾燥したエリアが南下していますから、今日は大陸から張り出してくる高気圧に覆われて、広範囲でカラッとした晴天・・・広範囲でクルージング日よりになりそうですが・・・

北に目を向けると北海道の西岸に活発な雨雲が接近中
天気図を見ると、小さな低気圧が接近しているようですが、小さくてもピリリと辛い低気圧???・・・北海道の天気が気になります。

ということで・・・まずは普通の天気図を使って、明日夜までの気圧配置の変化と空模様の関係を大ざっぱに把握しておきましょう。

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今日から明日・・・大陸から張り出してきた高気圧に覆われる西日本や東日本・・・基本は晴れベースですから、せいぜい夕立の可能性を考えておけば良さそうですが・・・・

問題は北日本・・・特に北海道には、この秋?一番の寒気が南下してきます。
また寒気の南下と同時に低気圧と前線が北海道の通過が予想されていますから・・・低気圧や前線が通過するタイミングで大気の状態が不安定になって、雷を伴う激しい雨や突風、場合によっては竜巻が発生することが考えられます。

そしてこの状態は明日まで続く模様。

今日は北海道・・・そして北海道に近い北日本方面が要注意エリアということになりそうですから・・・このあたりに注意しながら専門の天気図を詳しくチェックしていきましょう。


まずは上段の図・・・地上の空模様の骨格にあたる上空の気圧配置ですが・・・太平洋高気圧は今朝も弱まったまま
夏と初秋(晩夏?)を分ける偏西風が太平洋側まで南下しているので、全国的に空気が入れ替わり、比較的すごしやすい朝になっているわけですが・・・

そのかわり偏西風の南側へのウネリ=上空の気圧の谷が日本上空を通過しやすくなっていて、今朝東日本や北日本をコマ切れでもチョッピリ深めの上空の気圧の谷が通過中
このため、上空の気圧の谷から地上に降り注ぐ悪天パワー(低気圧や雨雲を活発にするチカラ)によって・・・下段の図・・・前線上の低気圧が発達して北側で雨雲が活発化しています。

もっとも、上空の気圧の谷が東海上に抜けるので、西から天気が回復してくるわけですが・・・再び上段の図・・・次の上空の気圧の谷が今夜にかけて北海道に接近
これに対応して・・・下段の図・・・実況でチェックした北海道西岸付近の活発な雨雲が北日本を通過していくことが予想されています。


続いて大気の状態を不安定にして、雨雲を活発化させる上空の寒気の様子を見ると・・・・


上段の図・・・空模様の骨格と同じ上空約5800mでは・・・次の上空の気圧の谷の接近に伴い、北海道方面には-18°C以下の今期一番の強い寒気が流れ込むことが予想されています。
もちろん大気の状態が不安定になるわけですが・・・
普通の天気図で見たように、この寒気の東側前面、地上付近寒冷前線が発生して北海道を通過するので、前線通過時にはより激しい現象が発生することが考えられます。
今日の北海道・・・大気の状態が不安定といっても、ここ数日の不安定とは少々性質が異なりそうですから要注意。

なお、地上付近(地形の影響を受けにくい上空約1500m)では・・・下段の図・・・日射の強さ次第で猛暑日をもたらす可能性が高い18°C以上の暖気が南下していますから、日中も比較的すごしやすい気温で推移すると思いますけど・・・・15°C以上の暖気に覆われる西日本〜東海付近は、よく晴れることもあって、ジリジリの真夏日に戻ってしまいそうです。

続いて、よく晴れる地域での夕立の可能性ですけど・・・


夕立の雨の原料・・・暖かく湿った空気(暖湿気)は秋雨前線の南側
日本付近は大陸の乾燥した空気が優勢になっていますから、夕立の可能性はかなり低くなっていると思われます。

ただ・・・今夜以降、北日本に南下してくる寒気は今期一番の強さ
-6°C以下の寒気が関東甲信付近まで南下していますから、日中気温が上昇すれば局地的に大気の状態が不安定になって夕立が発生することは十分に考えられます。


SSIという大気の安定度の指数を見ると・・・強い寒気が南下してくる北海道が不安定になるのは当然ですが(前線に沿って不安定のオレンジの帯が計算されていますよね)・・・-6°C以下の寒気が南下している東日本も局地的に不安定傾向

今日こそは広範囲の激しい雨はないと思いますけど、上昇気流が強まりやすい山沿いでは雲行きに目配りが必要かもしれません。


ということで・・・以上のチェックポイントを確認しつつ、MSMシミュレーション明日朝までの空模様を具体的にイメージ。


紫色は下層雲。

北日本を通過する寒冷前線の影響が、明日未明には北陸あたりまで及びそう。
また、北海道を通過する前線帯の降水はかなり活発・・・ここ数日の不安定性の雨とは性質が異なりますから、注意したいところです。

あと・・・アニメ中に16時の関東甲信付近の降水の様子を掲載しておきましたが・・・計算値だけでなら、いつもの山沿いでチラッ・・・で済みそうですね。

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プロフィール

Kasayan

大昔、気象会社や東京の放送局で天気予報番組を作っていたこともありますが今は故郷長野で2回目の日本一周を夢見るただのヨット好き。山岳ガイドのタマゴたちと気象の勉強中。最近多くの時間を野尻湖畔の山小屋で過ごしています。

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