安定に動作する電子回路は、回路定数の比がほぼ一定の多次元空間の線上近傍にあるとアナログエンジニアは考えている。
自分の手掛けた回路を自分なりの定数セットと回路構成を標準化して思考する。
例えばOPアンプ回路なら、目的に応じた汎用OPアンプと回路構成の組み合わせで、頭の中にデフォルト値を持っている。それをベースに回路図を読む。自分のデフォルト回路と比較しながら、差分を見ているのだ。
回路デフォルトのライブラリはかなり蓄積した。
技術指導をする場合などでは、かなり短時間で問題個所を見出さなくては商売にならない。そこで、自分ならこの場合はこうするというデフォルト値から出発して、検討すべき個所をピックアップするのだ。
回路のデフォルトセットを持つことにより、無駄な検討、過去に行って結果の出た課題を排除して行く。残った部分は未知のアイデアによる回路か、量産に耐えない回路定数あるいは部品なのである。そこが私にとっての急所である。
勿論、初心者が犯しやすい間違いパターンも承知したうえである。
問題は受け手のレベル把握だが、受け手の出す情報の揃い具合などが鍵になる。
情報が不完全で実験手法が論理的でない場合には、データーそのものも疑うことを忘れてはならない。
工学として初歩的かつ重大な誤りは、矛盾の中に見出すことができる可能性が高い。
しかし、本当に面白い仕事はフィージビリティを評価しきれない課題に出会ったときである。場合によっては、数か月は楽しめる。
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