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絶縁型スイッチングコンバータ回路では、いくつかの箇所に寄生インダクタンスを嫌う場所がある。主スイッチとパルストランスとスナバ回路は太く短いパターンを必要とする。もっと厳しいのは、2次側コイルと整流ダイオードと平滑コンデンサだ。
いずれも電流が大きく、太く短いパターンにしたいところであるが、発熱体であるトランスとダイオード(FRD)のそばに、電解コンデンサが並ぶ。2次側電圧が小さければ、整流損が相対的に大きく、ダイオードには放熱フィンが必要になる。フィンは体積で放熱容量が決まるから、小さくはならない。フィンの形状を工夫するとある程度は接近させた配置ができるが・・・。
寄生インダクタンスを嫌う場所は回路構成によって若干異なるが、スイッチングコンバータやインバータ回路ではしばしばこのようなことが生じる。
発熱部品と電解コンデンサはある程度の距離をとり、部分加熱、全体的な温度上昇を避けなければ、信頼性に直接響く箇所である。
出力が小容量なら甘い配置でも致命的なトラブルにはなりにくいが、中容量以上では「太く短く」と発熱部品の配置と温度で寿命の影響を受ける部品の配置が問題になる。トレードオフ関係が強いのだ。
レイアウト上のバランス感覚がないスイッチング回路装置も現実には存在する。ひどいものは放熱フィンと電解コンデンサが接触している量産品も市販されている。結果は短寿命!
こんな課題、見ればわかる箇所であるけど、実践できていない。
昨今の就職戦線ではないが、回路的に1側面だけの理想を追い求めると他の部分に弱点が出やすいものだろう。
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