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電子部品の着目した特性項目がシステムとして最終出力にどの程度及ぼすかの指標が素子感度である。
部品の特性が1%変化したとき、出力が1%変化するなら素子感度は1である。おもに部品のばらつきに対する回路の頑健性の評価に使う。
この評価においては、出力特性が部品群の関数として表現されているか、または、シミュレーションにより部品のバラツキを入れて繰り返し計算する必要がある。
しかし、多くの回路では着目した特性が部品特性の積の形/(部品特性の和)の形になるので、素子感度は1以下になるケースが多い。
素子感度が高くなるケースは、回路内で実質的に引き算を行った結果を出力している場合と、オペアンプのオフセット電圧のように積の形にならない場合がほとんどである。
抵抗素子感度が高くなる例を挙げると、オペアンプを用いた加減算器で大きな入力電圧差を増幅する場合などがある。
素子感度の高い部品では、同じ性能を出すにもばらつきの少ない部品を使う必要がある。
アナログエンジニアは抵抗素子以外ではほとんど素子感度解析はやらない。
特定の部品特性を考慮して、入出力関係がどのように変化するかを1項目づつ解析することが多い。例えば、オペアンプ回路のオフセット電圧の影響やオペアンプのやや高い周波数での利得誤差などが対象となる。
素子感度解析は類似回路を一度解析したら、類似回路では基本的に再計算はやらない。少し習熟すれば、素子感度の高い場所が一目瞭然となるからだ。
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