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電子回路で用いる抵抗は、コンデンサやインダクタンスに比べて比較的寄生素子の少ない部品である。
しかし、低抵抗や高抵抗では周波数依存性がある。
低抵抗では、リード線インダクタンスや抵抗器の構造(巻き線抵抗の様にコイル状になっている)に依存して、周波数とともにインピーダンスが上昇する。数W10オーム程度の巻き線抵抗で数μHの直列寄生インダクタンスがある。従って、電流検出に巻き線抵抗を用い高い周波数の電流を測ろうとすると、微分波形が観測されることもある。
高抵抗ではパターン間の容量があるので、抵抗に並列に寄生抵抗が存在する。従って、周波数の増加とともにインピーダンスが低下する。高抵抗では1MHz以下でもインピーダンスの低下が認められる。
ICで使われる高抵抗には種々のプロセスで作られる抵抗があるが、たとえばピンチ抵抗だと寄生容量とFET効果があり、電圧にも周波数にも依存してそのインピーダンスが変化する。IC設計者の新人教育に抵抗の周波数特性を測定させるところから始める例もある。
比較的純粋な形で得られる抵抗部品だが、抵抗器にもインダクタンスや容量その他が帰省することを必要に応じて想起することは大切である。
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