センサ関連回路などでは,信号源が低mVかつ信号源インピーダンスが変化する場合が多い。オペアンプの裸利得は10万〜1000万倍程度であるので,閉ループ利得を最大でも1万倍程度以下とするのが通常の選択である。
回路形式は非反転増幅形を多用する。信号源インピーダンスの影響を受けにくいためである。
初段増幅器で電圧利得を稼ぎ,1段でVオーダーまで増幅する。サブVで低インピーダンスになれば,アース・電源回りあるいは外来ノイズに対しそれなりに頑健になる。次段以降は各種演算のやりやすい反転増幅器形式が大きな選択肢であろう。
コンピュータが発達し,市場の大きいA/Dコンバータのコスト/パフォーマンスが高くなった現在では,数Vまで増幅すれば高度な演算処理ができるので,電圧増幅率のみの観点からは初段で大きく増幅し,一気にVオーダーまで増幅することが多い。
ただし,位相補償形オペアンプでは利得を稼ぐと,周波数帯域が狭くなる。GB積の同じオペアンプを使用するなら,必要利得Aをn段で増幅する場合にはAのn乗根を各段に配分することが最適解に近い。
多段増幅器での初段回路はセンサ回路の性能をほとんど左右する。
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