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2端子定電流源のことを「定電流ダイオード」と称しているらしい。
I社の「定電流ダイオード」を入手したので,V-I特性を測定した。
LEDの電流制御に使われることが多い素子だが,接合型電界効果形トランジスタのソースに抵抗を接続し,その点にゲートを接続した回路の挙動に近い特性を示した。
サンプルが小信号用DHDパッケージなので,自己加熱による影響を受けて,2Vからほぼ定電流性を示し,より高電圧では負の温度係数がある。
J-FETとすれば,ゼロ温度係数となるプロセス条件があるが,そこまでの管理は行われていないようである。温度係数のデーターにはアクセスできなかった。
USP 4,507,600によれば,バイポーラプロセスによるTWO-Terminal Current Regulator に関する記載がある。約40トランジスタを用いた集積回路構成である。3端子レギュレータの2端子バージョンである。1985年当時には高精度2端子定電流回路のニーズがあった。
その特徴は,AK間電圧2Vでほぼ理想的な定電流領域に入る。
残念ながら,この回路は当時の量産規模では実用にならなかった。個別トランジスタでの性能確認まではしているが,予想量産個数がIC化の数量に到達できなかった。
特許の切れた現在,どこかで誰かがこのコンセプトに基づいた2端子定電流回路の実現を望むアナログエンジニアである。
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