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3_1951 ←真空管(12AX),最近でも秋葉原で売っているお店がある。上部に真空度を維持するためにゲッターと呼ばれる活性金属の薄膜が蒸着されている。今は真空管式アンプのマニアが買い求めることが多い。
シリコンのpn接合の順電圧は0.6〜0.7Vといわれる。この値は個別部品の小信号用ダイオードやトランジスタの普通の使い方での値である。
チップの電流密度次第で大きく変わる。電流密度が1桁変化すると60mV〜120mV程度,順電圧が変わる。
超高インピーダンスの電圧計を使って,非常に低い電流密度(小信号用ダイオードで1nA)で測定すると,順電圧は0.1Vくらいまで低下する。
整流用ダイオードでは,チップサイズの割りに高い電流密度で使用するとともに,直列寄生抵抗分が寄与するので清流平滑回路で使われるダイオードの順電圧が1.5V程度になることもある。
アナログ集積回路中のダイオードやトランジスタでは,一昔前ではあるが,回路特性から逆算すると,順電圧が0.8V程度であったらしい。
化合物半導体を用いるLEDでは発光色や品種により異なるがである20mAで12〜3.5V位の順電圧をもつ。
直列抵抗成分が大きい品種があるので,順電圧が実使用状態でいくらになるかは,数式モデルを計算しないと決まらない。
かくしてpn接合の順電圧は,一概に何Vとは言えないのである。使い方によってはシリコントランジスタのVBE(ベース・エミッタ間電圧)が0.2V以下になることもある。
0.5〜0.7Vの順電圧となるのは,小信号用ダイオードやトランジスタをデータシート付近で使用するときのみと考えた方がよい。
アナログエンジニアはpn接合の順電圧を一定値とはふつう考えない。電流の変化幅を考えて簡略的に一定値として概算するか,もっと精密に計算するかを決める。
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投稿: 世界一の不動産王 | 2007年10月14日 (日) 18時36分