_1107 回路の起動時の出力の時間変化を見れば、温度試験が必要か否かの見当が付く。早い変化はアーリー効果などの電子的要因、遅い変化は自己加熱による温度変化の可能性が高い。
夏場でも、指で半導体を掴めば局部的に+数°Cの変化を与えることができる。小さい個別部品の熱時定数は数秒程度あるので、1分くらい指で暖めてさっと測定。
もっと温度を大きく広範囲の部品が寄与するなら、家庭用ドライヤーを使って暖める。これで、+40°Cの環境が作れる。低レベルの信号を扱っているなら、ゼーベック効果を少なくするためにティッシュを被せて風が直接当たらないようにする。
この方法、アナログ計測回路に堪能な多くの方は自力で発見し、実践使用している方法だ。
その他に、実験室の空調温度を変える方法もある。
アナログエンジニアは恒温槽を使用した温度試験の前に、温度が影響する部位とその大きさを有効数字1桁で、温度影響を把握しているのだ。
環境温度の変化を有効利用すれば、さまざまな方法で電子回路の温度依存性を事前把握できる。そのぶん、測定値の時間変化に目を光らせるのだ。
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