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【逸ノ城断髪式】鳥取城北高・石浦総監督の止めばさみに号泣 今後は未定も「家族を作って暮らしたい」

[ 2024年2月11日 22:20 ]

<逸ノ城断髪式>鳥取城北高相撲部・石浦総監督の止めばさみが入り感極まる逸ノ城(撮影・沢田 明徳)
Photo By スポニチ

昨年夏場所前に現役を引退した大相撲の元関脇・逸ノ城(30)の断髪式が11日、都内のホテルで行われ、角界や母校・鳥取城北高の関係者ら約400人がはさみを入れて大銀杏との別れを惜しんだ。

22年名古屋場所で初優勝を果たすなど幕内で活躍も、昨年夏場所直前の5月4日に突然引退を発表。その日の会見以来となる公の場に姿を現した。現役時と変わらない200キロ超えの大きな体。断髪中も土俵上と同じような無表情を崩さなかったが、最後の大銀杏に別れを告げる時に感極まった。

止めばさみを入れたのは、鳥取城北高の校長で相撲部総監督の石浦外喜義氏。「日本の父」と慕う恩師が壇上に上がると「今までの思い出をいろいろ考えたら我慢できなくて...」と涙があふれた。

角界からは同郷・モンゴル出身の大関・霧島(27=陸奥部屋)や音羽山親方(元横綱・鶴竜)らが駆けつけた。さらに、SNSで応募した一般のファンも100人以上出席。「こんなにたくさんの方に応援してもらえてよかった。今日集まってくれた皆さんのおかげで最高の相撲人生を送れたと思います。相撲以外でもいろいろなことを教えてもらいました。皆さんと出会えてよかったです」と感謝の気持ちを述べた。

引退の理由に挙げていた腰痛は癒えており、体重は減ってないものの現在は問題なく生活できているという。今後については未定で「痩せたい。いろいろ考えたいと思います」と第二の人生の夢を探していくつもりだ。断髪式を終え「ホッとしますね」と安どの表情。そして最後に「これからは家族を作って暮らしていきたいですね」と少し笑顔を見せた。


◇逸ノ城 駿(いちのじょう・たかし)本名=三浦駿(出生名はアルタンホヤグ・イチンノロブ)。1993年(平5)4月7日生まれ、モンゴル・アルハンガイ県出身の30歳。2010年春、のちの照ノ富士や水戸龍らとともに来日し、鳥取城北高に相撲留学。2年時の夏からレギュラーとして活躍し、全国選抜十和田大会優勝、全国選抜宇佐大会優勝、国体少年の部準優勝、全国選抜弘前大会優勝、全国選抜大会優勝。3年時に全国高校総体3位、全国選抜十和田大会優勝。高校卒業後は鳥取県体育協会に就職。13年9月、全日本実業団選手権で優勝(実業団横綱)。湊部屋に入門し、幕下15枚目格付け出しで14年初場所初土俵。同年夏場所で新十両優勝。同年秋場所で新入幕。同場所で13勝を挙げ、殊勲賞、敢闘賞、史上最速金星を獲得。翌九州場所、史上最速で新三役昇進。その後は腰痛や右膝、右肩などのケガとも闘いながら幕内で活躍。21年9月、日本国籍を取得。22年名古屋場所で幕内優勝。23年春場所で十両優勝。同年5月4日、現役引退を発表。幕内成績334勝298敗73休。通算成績408勝328敗73休。幕内優勝1回、十両優勝2回。殊勲賞3回、敢闘賞1回。金星9個(歴代10位タイ)。三役在位13場所。幕内在位48場所。最高位は関脇。1メートル91、219キロ(引退時)。

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