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【沼津巡業】十両Vの熱海富士が地元凱旋に感慨「皆さんの応援が染みます」霧島の胸を借りてぶつかりも

[ 2023年7月30日 18:14 ]

飛龍高1年の岸本一路に胸を出す熱海富士(撮影・前川 晋作)
Photo By スポニチ

大相撲夏巡業が30日、静岡・沼津市総合体育館で行われた。静岡県熱海市出身の熱海富士(20=伊勢ケ浜部屋)は名古屋場所で十両優勝を果たし、秋場所(9月10日初日、東京・両国国技館)での再入幕を確実として地元に凱旋。この日一番の大きな歓声を浴びた。

稽古では、十両と幕内の申し合い両方に参加。関取ではこの日最多の計16番取った。土俵に上がる度に大きな拍手が沸き起こり、その中で幕内上位の明生(28=立浪部屋)や王鵬(23=大嶽部屋)らの胸を借りて挑んでいった。

最後のぶつかり稽古では大関・霧島(27=陸奥部屋)に指名されてかわいがられた。「"地元だから胸を出してやる"と言ってもらえてうれしかった」。それでも最後は何度も転がされて息も絶え絶え。「キツかったけど、地元に帰ってこられたうれしさの方がギリギリ勝ってます」と笑いながら充実の稽古を振り返った。

関取衆の稽古後には、母校・飛龍高相撲部の後輩たちにぶつかり稽古で胸を出した。卒業からまだ2年半しか経っていない20歳は「(同校の先輩の)翠富士関とか自分を見て大相撲に行きたいと言ってくれている子もいる。みんな頑張っているので、自分も先輩として良いところを見せたい」と決意を新たにした。

熱海富士は飛龍高1年だった18年8月、三島市で行われた巡業に地元の高校生として参加していた。その時は幕内・玉鷲(片男波部屋)の胸を借りたという。それから5年、関取として高校生に胸を出す立場に。「当時はプロになって帰ってくるなんて思ってなかったのでうれしい」と感慨深げだった。

静岡で巡業が行われるのは4年ぶりで、熱海富士にとっては初めての地元巡業。「皆さんの応援がいつもより染みますね。十両優勝という手土産を持って来れたかなと思います」。故郷に錦を飾った20歳は、いつも以上に笑顔満開だった。

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