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40歳の上井邦浩 男子ゴルフ史上最遅初Vあるぞ!1差2位 デビューから18年93日

[ 2023年7月30日 04:33 ]

男子ゴルフツアー日本プロ選手権第3日 ( 2023年7月29日 北海道 恵庭CC=7441ヤード、パー72 )

18番、ティーショットの行方を見つめる上井邦浩(撮影・会津 智海)
Photo By スポニチ

4位から出た上井邦浩(40=三好CC)が7バーディー、2ボギーの67と伸ばし、首位と1打差の2位に浮上した。予選会で出場権を得ての優勝となれば大会史上初。また、プロデビュー戦から18年93日を要してのツアー初Vとなれば、データが残る85年以降では史上最スロー記録となる。平田憲聖(22=ELECOM)が通算10アンダーで首位を守り、完全優勝に王手をかけた。

面白いようにパットが決まった。1番で8メートル、2番パー5では7メートル、続く3番でも4メートルを沈め、圧巻の3連続バーディー発進。「ラインが読めてましたね。ショットが良くなかったのをパターがカバーしてくれた」。後半も勢いは止まらず、ツアー未勝利の40歳がムービングデーの主役に躍り出た。

左腕には大きな手術痕が残る。5年前に骨折し、今もプレートが入ったままだ。昨秋、左母指腱鞘(けんしょう)炎を発症し、欠場が続いた。特別保証制度による資格で今季4戦に出場も、5月には資格を喪失。それでも「何も変わらないよ」と明るい。予選会からの優勝となれば大会初の快挙となる。

05年4月のプロデビュー戦から18年93日。ツアー初Vとなれば、野中茂の17年94日を超える最スロー記録となる。悔しい経験も数知れず、過去2位は5度ある。8年前には知人から「名前のせいでケガするかもしれない」と言われ、登録名を「邦裕」に変更。だがその後にケガに見舞われ、今季から再び本名に戻した経緯もある。

メジャー制覇なら5年シードを手にする。オフには左腕のプレートも除去する予定だ。2年ぶりの最終日最終組。「意識しても仕方ない。自分のやるべきことをやる」。不惑を迎えた男に、惑いはない。

◇上井 邦浩(かみい・くにひろ)1982年(昭57)10月28日生まれ、大阪府出身の40歳。15歳でゴルフを始め、名古屋商大時代の04年には池田勇太らと世界アマに出場。05年からツアープレーヤーとなり、10年VanaH杯KBCオーガスタでは8番パー3で初日、3日目に世界初の同一大会同一ホールのホールインワンを達成し、ギネス世界記録に認定された。生涯獲得賞金は3億2740万6874円。1メートル80、78キロ。

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