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【J1昇格PO】岡山・木山監督 16年目の悲願に涙「創設時から頑張ってきた人たちの歴史の積み重ね」

[ 2024年12月7日 15:23 ]

明治安田J2リーグ・J1昇格プレーオフ決勝 岡山2―0仙台 ( 2024年12月7日 岡山・シティライトスタジアム )

&l×ばつ仙台>J1昇格を決めガッツポーズの岡山・木山監督(撮影・後藤 大輝)
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ファジアーノ岡山が、クラブ史上初のJ1昇格を決めた。J2の今季3〜6位のクラブで争うJ1昇格プレーオフ(PO)決勝が7日に行われ、岡山(J2・5位)がホームでベガルタ仙台(同6位)に2-0で勝利。2006年にクラブ創設し、2009年のJ2初参戦から15年で悲願を達成した。

岡山を率いる木山隆之監督にとっては"5度目"の正直だ。J2千葉の監督に就任した12年にJ1昇格PO制度が導入された。決勝まで導いたが、大分に惜敗。昇格を逃した。

試合後、木山監督は目に涙を浮かべながら取材対応。「もう感無量です。もう何も言うことがない。キャプテンも言っていましたけど、全員がここにいるファン、サポーターじゃなくて、我々のチームの全てだと思う。全ての人たちと努力し合ってたどり着いた結果だと思うので、うれしいを通り越えて最高の気持ちです」と声を弾ませた。

決勝で完璧な試合運びを見せたことについては「試合が始まった時から選手たちを見ていて、何も恐れることなくプレーできていました。ベガルタ仙台さんの圧力の中で押し込まれるときもありましたけど、我々はしっかり守りをしながら前に出てプレーできていた。安心して見ていました」と振り返った。

ガッツポーズにも気持ちがこもっていたと問われると「今日はもう勝てば泣いていいし、全て出し切ろうと思って選手たちと頑張ったつもりです」と照れ笑いした。

Jリーグ参入16年目での初昇格。「我々が頑張れているのは創設時から頑張ってきた人たちの歴史の積み重ねだと思う。その人達の努力を僕たちは受け継いでいると思うし、それが我々ファジアーノの原点。一つ形にできて良かったと思います」とOBにも感謝していた。

その後は熱い声援を送ってくれたサポーターの前でイレブンとともにあいさつ。イレブンの手で胴上げをされると、満面の笑みを浮かべた。

木山監督はこれまでのPOを振り返り「(監督としてPOを戦うのは今回で)5回目。制度が始まった時にジェフ(千葉)の監督をしていた。当時のことは鮮明に覚えている」と振り返る。

誰よりも一発勝負の厳しさを理解している。15年にはJ2愛媛の監督に就任し、昇格POを戦うも準決勝でC大阪に敗れた。その後は19年にJ2山形の監督として、J1参入POに進むも2回戦敗退。岡山の監督に就任した22年にも参入POには進出したが、1回戦で敗れていた。

「僕自身が悔しい思いをしただけでなくて、クラブをJ1に押し上げられなかった思いと、一つの勝負でいろんなものが大きく変わっていくと身をもって感じた」。PO制度導入から12年。クラブにとっても木山監督にとっても悲願の達成となった。

◇木山 隆之(きやま・たかし)1972年(昭47)2月18日生まれ、兵庫県伊丹市出身の52歳。伊丹西―筑波大を経て94年にG大阪入団し97年までプレー。J2水戸に所属していた02年限りで現役引退。03年に筑波大監督就任し、05年に神戸ユース監督就任した。08年にJ2水戸で監督を務め、その後は千葉や愛媛、山形、仙台で指導。22年から現職。現役時代はDF。愛称は「きーやん」。

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