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【コスプレ図鑑】魔法の掛け声「だってばよ!」 みおまよが作った共鳴の波は国境も越えた

[ 2024年9月25日 11:45 ]

【画像・写真1枚目】「だってばよ!」日本の祭りをテーマに迫真のパフォーマンスをするナルト(まめまよ)
Photo By 提供写真

8月3日に愛知県名古屋市で開かれたコスプレ世界一決定戦「ワールドコスプレチャンピオンシップ2024」。36カ国・地域の代表が作品の仕上がりやパフォーマンスを競った中、日本代表のコスプレパフォーマンスユニット「みおまよ」は世界的人気作品「NARUTO」で挑み、グランドチャンピオンに輝いた。日本勢にとって実に12年ぶりとなる"金メダル"を手にした勝利の裏にはどんな物語があったのか。まめまよさん、みおしさんの2人がスポニチアネックス「コスプレ図鑑」の独占インタビューでアツく語った。第2回は観客、そしてライバルの海外勢も巻き込んだ魔法の掛け声についてです。

みおまよ世界一の軌跡 課題克服のヒントは歌舞伎の「ぶっ返り」にあった!

灼熱の名古屋、8月の夜空に響いた歓声。決勝の舞台で、誰もが息を呑む中、「みおまよ」が歴史的な瞬間を迎えた。その勝利の鍵となったのは、ナルトの口癖として知られる「だってばよ!」。その響きが、彼女たちのパフォーマンスのラストピースとなり、観客との絆を深め、ついには世界一への道を切り開いた。

日本の祭りをテーマに、ナルト(まめまよ)、サスケ(みおし)が躍動する迫真のパフォーマンス。その見せ場で、祭り囃子のような軽快なBGMが流れ、「だってばよ!だってばよ!」とあおると、客席に駆けつけた約100人もの「チームジャパンサポーター」(応援団)の口から「だってばよ!だってばよ!」が一斉に飛び出す。もはや単なる掛け声ではない。彼女たちの思いが詰まったこの「だってばよ!」は、観客をステージに引き込み、会場全体を一体と化した。その声援こそがみおまよの無限の力となり、"金メダル"をたぐり寄せた。

まめまよ「日本代表選考会では、お客さんにやりたいことを押し付けすぎると、引かれてしまう恐れがあったため、控えめにしました。コスプレサミットは厳かな雰囲気があると思われがちですが、声を出しても良いということを強調し、コールアンドレスポンスのシーンを取り入れたんです。絶妙な距離感を保ちつつ、お客さんが手拍子や歓声を上げやすいように配慮しました。そして、本番までにお客さんが参加しやすいように選考会よりも音楽のテンポをゆっくりにしました。さらにSNSで呼びかけたり、ペンライトの振り付けなども発信しています。こうしたSNSでの発信の積み重ねによって、こちらの世界にお客さんを引き込み、声を出しやすくする雰囲気を作りました」

共鳴の波は国境をも越えた。ステージの裏側では、世界中から集まったコスプレイヤーやスタッフたちが、この言葉を何度も口にしていた。「どうしよう...だってばよ!が耳から離れなくなっちゃった」「頭の中でだってばよ!がグルグル流れてくるんだ」「Dattebayo♪Dattebayo♪」。言葉の壁を超え、異なる文化や背景を持つ人々の心に火をつけたのは彼らの反応から明らかだった。

根幹となるコスプレには涙するライバルもいた。「ねぶた」と名付けた手作りのバルーンを駆使してナルトの尾獣「九喇嘛(くらま)」と、宿命のライバルうちはサスケによる最強の術「須佐能乎(すさのお)」が死闘を演じるパフォーマンスについて、こう振り返る。

みおし「韓国代表の子から言われた感想が嬉しかったです。大会前に、私たちの"ねぶた"の写真がSNSやインスタグラムにアップされているのを見て『見ただけで感動して泣いちゃった』とすごく評価してくれて『今日会えるのを楽しみにしていた』と言ってくれたんです。一度も会ったことがないのに、その写真だけで感動したり、褒めてくれる反応をもらえたことは、本当に嬉しかったです。前回出場した2018年には無かった反応なので、注目されていたのだと実感しました。豪華絢爛な衣装を身に纏った代表たちの中、私たちだけボロボロで煤けて、爪の中まで真っ黒でとても汚い格好だったんです(笑)でも『本当にこの衣装は焼けてるみたい』とか『ダメージ具合は見れば見るほど素晴らしい』とか。"ねぶた"のインパクトで興味を引くことができましたし、実際に会うと『実物を見ても衣装の汚しが素晴らしい』と褒めてくれました。クリエイターとして誇らしかったです」

みおまよのコスプレが生み出した一体感。それはただの掛け声ではなく、彼女たちが本番で作り上げた奇跡の瞬間だった。

(コスプレ図鑑取材班)

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