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楽天・則本昂でCS王手 V完全消滅しても下向かない!エース執念の8回118球

[ 2021年10月21日 05:30 ]

パ・リーグ 楽天5ー2オリックス ( 2021年10月20日 京セラD )

<オ・楽>7回2死一、三塁、ピンチを切り抜け雄叫びをあげる則本昴(撮影・後藤 正志)
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敵地のファンも、どよめいた。楽天・則本昂の渾身(こんしん)の1球。6回2死・杉本への初球だった。ファウルになった外角寄りの直球は自己最速タイの158キロ。17年WBCや球宴ではマークしているが、レギュラーシーズンでは自己最速で、勝利への執念が数字になって表れた。

7回を投げ終えて110球。しかし、スタミナも気力も十分に残っていた。「ブルペン陣も登板過多になっているし、前回登板は5回で終わってしまった。長いイニングを投げたかった」。志願して8回のマウンドに上がると、2死走者なしでジョーンズに投じた2球目の直球は156キロ。8回118球を投げ抜き、6安打2失点で11勝目を挙げ、チームの連敗を3で止めた。

今季のオリックス戦は4勝0敗、防御率2・30。通算でもカード別で最多の22勝目となった。「この球場(京セラドーム)は投げやすい」と話すように、7月6日に同球場で157キロを計測。自己最速を更新しても「今の打者はレベルが高いので、もっと質の高さを求めたい」と向上心が尽きることはない。

前夜の敗戦でリーグ優勝の可能性が消滅。則本昂が「下を向いている選手は誰もいなかった。まだモチベーションは高い。勝ってもう一回やり直す」と話すように、一夜明けて全員がCS進出へ気持ちを切り替えていた。

CSクリンチナンバーを1とし、21日にも3位以上が確定する。その先に、8年ぶりの日本一奪還に挑む舞台が広がる。「僕らは勝っていかないといけない」と則本昂。残り4試合は全て本拠地で戦う。ホームの声援を力に変え、最後の力を振り絞る。(重光 晋太郎)

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