中国湖南省■しかく州(■しかくは林へんにおおざと)に「80後(1980年代生まれ)」の李金梅さんという一人の女性がいる。彼女は元々は旅行テレビ番組の記者という、傍から見れば仕事をしながら旅行もできるという憧れの職に就いていた。しかし7年前、突然その職を辞し、催乳師(母乳マッサージ師)となった。そして今ではこの州の全ての地区に彼女の経営する産後母子ケアの店舗があるほか、ほかの省にも加盟店ができるほどのカリスマ催乳師となっている。
1985年生まれの李金梅さんが、7年前に仕事を辞めてまで、催乳師になったそのきっかけを語ってくれた。当時、彼女の甥が誕生したので、甥に会うために帰省していたが、弟の嫁は母乳がうまく出ず非常に苦しんでいた。しかし、当時この州には催乳師が一人もいなかったため300キロメートル以上離れた同省の長沙市からわざわざ催乳師に来てもらう他なかった。この経験から李さんは湖南省の催乳師不足にビジネスチャンスがあると考えたのだそうだ。
しかし、起業はそれほど簡単ではなかった。一つは7年前当時人々はまだ催乳師というものに馴染みがなかったこと、そして、李金梅さんが大学で学んでいたのは旅行管理だったため、若い母親たちは彼女の専門的な能力に疑いの目を向けていたためだ。この難関を切り抜けるため、李さんは効果が無かったら報酬は受け取らないという条件で一軒一軒セールスして行くしかなかった。
その後、最初に行ったセールスが徐々に若い母親たちの間で話題となり、今では、産後母子ケアのカリスマと呼ばれるにまでなった。7年間の決して楽ではなかった起業の道のりは李さんに継続することの大切さを教えた。「1度やると決めたら、継続、努力することで、起業の夢と人生の価値は実現できる」と李さんは語った。(編集TK)
「人民網日本語版」2016年8月30日
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