2005年12月19日
バジリコのトラウマ
十年ひと昔といいますが、その伝で行くとふた昔前くらいになりますか。
その頃、看護学校といえば専門学校が普通でした。
しかも全寮制がデフォルトってトコもそこそこ残ってましたっけ。
今や大学の看護学部が雨後の筍の如く乱立している状態ですが、月日がたつのは早いとしみじみ。
わたくしが受験する頃は、首都圏で看護学部がある大学なんて片手で数えられましたもん。
わたくしの母校は、その頃には少なくなりはじめていた全寮制をデフォルトで採用していたため、同じ県内に自宅があり、おそらく通えば1時間かからずに通えたはずのわたくしも入寮を余儀なくされました。
学生寮は学校のまん前にあり、通学に時間が取られない、3食付というメリットがありましたが、もちろんデメリットもありました。
授業もプライベートもいつも同じ顔に囲まれていることから来るストレス、同年代の、しかも同じ職業を目指す同性だけの集団(母校は男子を募集していませんでした)といういわば「歪んだ環境」。
実際にストレスから心を病んで辞めていった先輩後輩もいました(わたくしの同期は全員心臓に毛が生えたよーなツワモノ揃いだったのか、退学者ゼロで揃って卒業することが出来ましたが)。
しかしそんなことより何より、あの寮生活最大のデメリットは食事でした。
3食自分で調達しなくてよいことは、メリットであるのと同時に、そのメリットを打ち消してなお余りあるデメリットでした。日本語がなんか変ですが(汗)。
よーするに、メシがまずい。
有体に言うとそれだけの話なんですけど。
しかしそのまずさたるや、インド人もびっくりですよ!
すべてのメニューがほぼ例外なくまずいというのもとんでもないクオリティですが、数あるまずいメニューの中でも、ほぼ全寮生に恐れられていたメニューがあります。
バジリコスパゲティです。
バジリコつーたらバジルの葉っぱを使ったパスタだと思いますでしょ?
違うんですよそれが!
どういう茹で方をしたらこうなるのかという絡まり方をした、アルデンテとは対極に存在するコシのない麺。
バジルの香りなんか一切しません。
はい、ジェノベーゼを想像して「ニンニクが多すぎるんじゃ...?」とか思った方、ぜんぜん違います。
バジルの香り?ええ、しないのが当たり前です。
だって、あの寮でバジリコといって提供されていた物体は
青ジソの千切りを混ぜ込んで塩コショウした茹ですぎスパゲティ
だったんですから。
これ、本気でまずかったです(涙)。
今でも「バジリコ」の文字を見るとフラッシュバックであの味が蘇ります。
さてと。
先日浜松に行ってきての一番の収穫は、前の記事に書いた楽器博物館に行けたことです。
そして二番目に収穫だったのは、実はこのトラウマから解放されたことでした(笑)。
浜名湖畔の舘山寺温泉に一泊、翌日は浜名湖の遊覧船を満喫したり、フュージング体験でガラス工芸に初挑戦したりといろいろやったんですが、昼食は遠州鉄道沿いのイタリアンレストランでした。
浜名湖といえばウナギですが、宿の夕食で出ちゃったんですよね、ウナギご飯。
そこで、ガイドブックで絶賛されていたこのお店を訪ねることにしたわけです。
これが大正解でした。
ランチタイムだというのにソースの種類も多く、ここに通いつめたらきっとパスタマニアになれそうな感じでした。
わたくしはニョッキのジェノバ風ソースをランチセットで、友人はニョッキのゴルゴンゾーラソースをランチセットで注文。
いや〜、バジルに対する認識を思い切り変えて頂きました。
いやそもそもわたくしには「正しいバジルの味」という情報がなく、誤った認識が植えつけられていたわけですから、バジルの美味しさを教えてもらったというのが正しいでしょう。
ごちそうさまでした。
十数年来のバジリコのトラウマからも解放され、すっきりした気分で浜松を後にしたわたくしだったのでありました。
その頃、看護学校といえば専門学校が普通でした。
しかも全寮制がデフォルトってトコもそこそこ残ってましたっけ。
今や大学の看護学部が雨後の筍の如く乱立している状態ですが、月日がたつのは早いとしみじみ。
わたくしが受験する頃は、首都圏で看護学部がある大学なんて片手で数えられましたもん。
わたくしの母校は、その頃には少なくなりはじめていた全寮制をデフォルトで採用していたため、同じ県内に自宅があり、おそらく通えば1時間かからずに通えたはずのわたくしも入寮を余儀なくされました。
学生寮は学校のまん前にあり、通学に時間が取られない、3食付というメリットがありましたが、もちろんデメリットもありました。
授業もプライベートもいつも同じ顔に囲まれていることから来るストレス、同年代の、しかも同じ職業を目指す同性だけの集団(母校は男子を募集していませんでした)といういわば「歪んだ環境」。
実際にストレスから心を病んで辞めていった先輩後輩もいました(わたくしの同期は全員心臓に毛が生えたよーなツワモノ揃いだったのか、退学者ゼロで揃って卒業することが出来ましたが)。
しかしそんなことより何より、あの寮生活最大のデメリットは食事でした。
3食自分で調達しなくてよいことは、メリットであるのと同時に、そのメリットを打ち消してなお余りあるデメリットでした。日本語がなんか変ですが(汗)。
よーするに、メシがまずい。
有体に言うとそれだけの話なんですけど。
しかしそのまずさたるや、インド人もびっくりですよ!
すべてのメニューがほぼ例外なくまずいというのもとんでもないクオリティですが、数あるまずいメニューの中でも、ほぼ全寮生に恐れられていたメニューがあります。
バジリコスパゲティです。
バジリコつーたらバジルの葉っぱを使ったパスタだと思いますでしょ?
違うんですよそれが!
どういう茹で方をしたらこうなるのかという絡まり方をした、アルデンテとは対極に存在するコシのない麺。
バジルの香りなんか一切しません。
はい、ジェノベーゼを想像して「ニンニクが多すぎるんじゃ...?」とか思った方、ぜんぜん違います。
バジルの香り?ええ、しないのが当たり前です。
だって、あの寮でバジリコといって提供されていた物体は
青ジソの千切りを混ぜ込んで塩コショウした茹ですぎスパゲティ
だったんですから。
これ、本気でまずかったです(涙)。
今でも「バジリコ」の文字を見るとフラッシュバックであの味が蘇ります。
さてと。
先日浜松に行ってきての一番の収穫は、前の記事に書いた楽器博物館に行けたことです。
そして二番目に収穫だったのは、実はこのトラウマから解放されたことでした(笑)。
浜名湖畔の舘山寺温泉に一泊、翌日は浜名湖の遊覧船を満喫したり、フュージング体験でガラス工芸に初挑戦したりといろいろやったんですが、昼食は遠州鉄道沿いのイタリアンレストランでした。
浜名湖といえばウナギですが、宿の夕食で出ちゃったんですよね、ウナギご飯。
そこで、ガイドブックで絶賛されていたこのお店を訪ねることにしたわけです。
これが大正解でした。
ランチタイムだというのにソースの種類も多く、ここに通いつめたらきっとパスタマニアになれそうな感じでした。
わたくしはニョッキのジェノバ風ソースをランチセットで、友人はニョッキのゴルゴンゾーラソースをランチセットで注文。
いや〜、バジルに対する認識を思い切り変えて頂きました。
いやそもそもわたくしには「正しいバジルの味」という情報がなく、誤った認識が植えつけられていたわけですから、バジルの美味しさを教えてもらったというのが正しいでしょう。
ごちそうさまでした。
十数年来のバジリコのトラウマからも解放され、すっきりした気分で浜松を後にしたわたくしだったのでありました。
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