10月2010のアーカイヴ

10月の新刊/『また君に恋をした』

2010年 10月 22日

matakimi_cover9アンドレ・ゴルツ/杉村裕史 訳

また君に恋をした

Lettre à D. Histoire d’un amour
四六判変形上製144頁/定価1500円+税
ISBN 978-4-89176-805-8 C0097 10月28日頃発売!

「君はもうすぐ82歳になる......それでも
変わらず美しく, 優雅で, いとおしい」




83歳の哲学者は, 長年連れ添った不治の病の
妻に宛てて, 最後のラブレターを書き上げた。ふたりは
互いを補い合いながら人生を歩み, 共に幕を閉じた......。

にじゅうまる サルトルが「ヨーロッパで最も鋭い知性」と評した
哲学者アンドレ・ゴルツが, 2007年9月22日,
58年間一緒に暮らした妻と手を取り合ってこの世を去った。
本書はその一年前, パリで出版されて話題をよび,
ベストセラーとなった「愛の物語」で, 妻へのオマージュ,
感謝の気持ちをこめて書かれた最後の手紙である。

ンドレ・ゴルツ(André Gorz)
1923年, ウィーン生まれのオーストラリア人。スイスに亡命したあと,
1954年にフランスに帰化。哲学者, 経済ジャーナリスト,
政治的エコロジーの先駆者として世界的に名を知られ,
ヨーロッパ左翼の良心と呼ばれた。主な著書に,
『裏切者』(1958), 『エコロジスト宣言』(1975),
『資本主義・社会主義・エコロジー』(1991)などがある。

小島信夫批評集成、まもなく配本開始!

2010年 10月 19日

『漱石を読む』に攫われて、私はなんだかいい気分です。
なんなら元気になったと言ってもいいくらい。ほんとうに楽しかった。
——千野帽子


*

kojimanobuo_8_cover30年におよぶ小島信夫の
文学/芸術評論を全8巻に集成する、
水声社ならではの画期的な試み、
『小島信夫批評集成』が、
ついに今月末から刊行開始です。
記念すべき第1回配本は、
長らく復刊が待望されてきた
『漱石を読む』(1993年)です。

『明暗』のいいしれぬエロスとは?
漱石作品が先取りしている日本文学の未来を予見し、
さまざまな先行研究や同時代批評を吸収しながら、
ついには徳田秋声と一体化する(!)、晩年の代表作。
2,000枚近くに及ぶ長篇のため、第1回配本ながら
かなり重厚な1冊となってしまいましたが、
少部数の製作となっておりますので、
ぜひこの機会にお求めください。(編集部 Na)

小島信夫さんのご命日10月26日に書店搬入、
以降、全国の書店で発売予定です。


『漱石を読む 小島信夫批評集成 第8巻』
A5判上製688頁/定価8000円+税
ISBN978-4-89176-818-8 C0395

*全巻ご購読者特典として、
もれなく非売品の『小島信夫読本』をプレゼント。
くわしくは内容見本をご覧ください。


*内容見本は全国の書店で配布中です。
直接お申し込みいただくには、小社営業部へお願いいたします。
郵便切手80円分を同封のうえ、
〒112-0002 文京区小石川2-10-1-202
水声社営業部・内容見本係 まで。

10月の新刊/『人生 使用法〈新装版〉』

2010年 10月 18日

jinsei_coverジョルジュ・ペレック/酒詰治男訳

『人生 使用法』新装版

四六版上製736頁/定価5000円+税
ISBN978-4-89176-804-1 10月27日頃発売
装幀=宗利淳一

『煙滅』で話題を呼んだペレックの代表作、
『人生 使用法』が新装版として再登場!



『人生 使用法』は、小説の歴史上最後の、真の「事件」である
——イタロ・カルヴィーノ


その知的なワナ、秘密の言語システムは、おそろしく愉快!
——ポール・オースター


500枚の水彩画を描き、それをパズルに作らせた男。
伝説を盲信していた考古学者。
贋の聖杯を買った薬剤師。
謎の部族を追い続ける人類学者。
辞書から死語となった言葉を抹殺する男。
〈降霊術〉で暮らす脱走将校とその愛人。
空中ブランコから降りないアクロバット芸人......。

めくるめく冒険譚、奇譚の数々。
ラブレー、ジャリ、ルーセル、カフカ、
フロベール、プルースト、ジョイス、
ボルヘス、ガルシア=マルケスなどの
テクストの断片を象嵌しつつ、
交響する物語を織りあげた壮大なメタフィクション。

登場人物 1,000人以上! 奇想天外な百物語が、
いま、わたしたちの目の前で繰り広げられる——。

10月の新刊/『田舎のミューズ 他:バルザック芸術狂気選集3』

2010年 10月 15日

e38390e383abe382b6e38383e382afefbc93e69bb8e5bdb1026バルザック芸術/狂気小説選集3
【文学と狂気】

田舎のミューズ 他

加藤尚宏・芳川泰久訳

四六判上製392頁/定価3500円+税
ISBN978-4-89176-793-8 C0397 10月25日頃発売!


すべて新訳となる新シリーズ第3弾!

愛ゆえに真実を捏造する女=作家たち。
吝嗇家の夫との田舎暮らしの虚しさを埋めるため、
詩を書きはじめたディナ。それが話題となり、
批評家ルーストーの愛人となった彼女は、
とうとう夫を捨て、パリへと出てくるが......。
ジョルジュ・サンドを彷彿させるような
女性作家を主人公とした表題作など、
「文学」と「狂気」が交錯する2篇を収録。

—–
目次
—–
田舎のミューズ(加藤尚宏訳)
ド・カディニャン公妃の秘密(芳川泰久訳)
*
解説:言語の使用価値を超えて——〈女性=作家〉の誕生

—-
既刊2冊 も大好評発売中!

編集部通信/パリの読書界の話題をさらった「手紙」、まもなく刊行!

2010年 10月 9日

君はもうすぐ82歳になる。身長は6センチも縮み、
体重は45キロしかない。それでも変わらず美しく、優雅で、
いとおしい。僕たちは一緒に暮らし始めて58年になる、
しかし今ほど君を愛したことはない。僕の胸のここには
ぽっかりと穴が空いていて、僕に寄り添ってくれる
君の温かい身体だけがそれを埋めてくれる——。

_

gorz日本ではあまり知られていませんが、
ジャン=ポール・サルトルが
「ヨーロッパで最も鋭い知性」と
評した哲学者/経済ジャーナリスト/
エコロジストのアンドレ・ゴルツが、
2007年9月22日、パリ近郊の
ヴォスノン村の自宅で、長年連れ添った
不治の病の妻とともに自ら人生の幕を閉じました。

ふたりは手を取り合って亡くなっていたのですが、
スキャンダル扱いされることはなく、
その一年前に刊行された
話題作 Lettre à D.(Dへの手紙)が
俄然また注目を浴びることになったのです。

小社刊行予定の『また君に恋をした』はその邦訳版で、
83歳の哲学者アンドレ・ゴルツが、人生を共に歩んだ妻への
オマージュ、感謝の気持ちをこめて書き上げた
「最後のラブレター」であり、「究極の愛の物語」です。

冒頭に引用した美しい文章ではじまり、「僕たちは二人とも、
どちらかが先に死んだら、その先を生き延びたくはない......」という言葉で
締めくくられる本書は、妻への愛惜の情に満ちた語りと
哲学的モノローグが交錯する、きわめて短い作品ですが、
二人の58年間にわたる愛の歴史がずしんと胸に迫ってきて、
読後の余韻がなかなか消えませんでした。

今から18年前にパリ近郊の田舎の家にゴルツ夫妻を
訪れたことのある杉村裕史氏が、
追悼の想いをこめて翻訳した『また君に恋をした』は、
10月下旬に発売予定。四六判変形上製/144頁という、
ちょっと小さめの瀟洒な本で、定価も1500円(税抜)と
お求めやすくなっていますので、
ぜひ本屋さんでご覧になってみてください。(編集部So)

写真: 若き日のゴルツ夫妻、セーヌ河畔にて。(c)éditions Galilée

10月の新刊『日本探偵小説論』

2010年 10月 7日

nihontantei_cover野崎六助

日本探偵小説論

四六判上製/444頁/定価4000円+税
ISBN978-4-89176-801-0 C0095 10月8日頃発売!


真犯人、それは《近代日本》なのか !?



関東大震災の瓦礫のなかから、純文学やプロレタリア文学、
そして映画や写真などの新興メディアをも巻き込んで
自立してゆく《探偵小説》。そのスリリングな通史にして、
名著『北米探偵小説論』と双璧をなす、著者畢生の長篇文学論!
《探偵小説》なくして近現代の日本文学はありえない......。

『ミステリ・マガジン』2005年1月号〜10年6月号まで、
足かけ6年、66回にわたって好評連載された、
「夜の放浪者たち—-モダン都市小説における探偵小説未満」に
加筆し、まったく新たに再構成した決定版、ついに刊行!


—–

《目次》





第1章 亂歩変幻
1 泥棒にもプロレタリアにもなれず
2 恐ろしき分身ゲームの果てに
3 空の空なる空気男
4 青の時代前史 黒石と綺堂
5 帝国主義下の探偵小説


第2章 天使のいない街
1 モダン都市の前景
2 川端康成における探偵小説未満
3 地震の娘と『浅草紅団』
4 『雪国』への撤退は何を意味するか
5 地震の天使もう一人
6 大震災余話
7 赤いプロレタリアの天使


第3章 夜の放浪者たち
1 江戸川乱歩「屋根裏の散歩者」
2 地味井平造「煙突奇談」
3 稲垣足穂「瓶詰奇談」
4 大阪圭吉「デパートの絞刑吏」
5 花田清輝「七」
6 尾崎翠『第七官界彷徨』
7 ブラッサイと夜の眼
8 写真家から探偵へ
9 遊民から探偵へ ベンヤミンの天使
10 内田百間、債鬼に追われる放浪者
11 残夢三昧・百間三昧
12 谷崎潤一郎、妻殺しの放浪者
13 谷崎潤一郎『黒白』
14 幻の女に焦がれて


第4章 上海された男たち
1 私には上海が絶対に必要であった。
2 映画のなかの〈上海〉
3 魔都としての上海
4 放浪と故郷喪失と帰還と
5 マボロシの上海小説ひとつ
6 金子光晴「芳蘭」とはどういう小説か
7 金子光晴から横光利一へ
8 横光利一『上海』ヴァリアント
9 天使と糞


第5章 放浪の終わり 探偵小説の完成
1 浜尾四郎における昭和十年代前期
2 浜尾四郎「彼が殺したか」
3 木々高太郎と漱石
4 木々高太郎「完全不在証明」
5 木々高太郎『人生の阿呆』
6 探偵小説の形式はいまだ発見されていない
7 木々高太郎「文学少女」
8 木々高太郎『折蘆』
9 小栗虫太郎「三重分身者の弁」
10 小栗虫太郎「完全犯罪」
11 小栗虫太郎『黒死館殺人事件』
12 『黒死館殺人事件』とユダヤ人問題
13 小栗虫太郎「寿命帳」
14 小栗虫太郎「白蟻」


第6章 消されたレポート



第7章 戦後探偵小説の一側面
1 小栗虫太郎「悪霊」
2 久生十蘭『ココニ泉アリ』
3 橘外男『妖花 ユウゼニカ物語』
4 ポストコロニアル小説としての『雪国』
5 ポストコロニアル小説としての『浮雲』
6 江戸川乱歩『ぺてん師と空気男』
7 内田百間「東海道刈谷駅」
8 谷崎潤一郎『残虐記』
9 谷崎潤一郎『鍵』
10 橘外男『私は前科者である』
11 野口赫宙『ガン病棟』

出典・参考文献
人名索引


あとがき

編集部通信/『絵本の子どもたち』その後

2010年 10月 5日

今年4月に『絵本の子どもたち』を刊行してから約半年、
地道ながらも確実に読者が増え、評判をきいて
買い求めるひとが後を絶ちません。
そのようななか、関西の大学生協のかたが本を読んで感動し、
「『絵本の子どもたち』と14人の絵本作家」フェアを企画、
来月あたりから大阪教育大学の生協店舗を皮切りに
展開していくという話も入ってきています。

9月28日発売の『ユリイカ』10月号では、
「子どもをめぐる冒険」と題した、
『絵本の子どもたち』についての著者自身による短いエッセイが、
巻末の「われ発見せり」というコーナーに掲載されました。

そして、九州の『西日本新聞』10月3日付朝刊に、
「ページをめくれば楽しい王国」という見出しで、
歌人の松村由利子氏による素晴らしい書評が載りました。
「電子書籍元年」に『絵本の子どもたち』が出たことの
意義についてふれておられますので、
ぜひご覧になってみてください。こちら→* (編集部 So)


ehon_cover寺村摩耶子著

『絵本の子どもたち 14人の絵本作家の世界』

ISBN 978-4-89176-779-2 C0095
A5判上製320頁+カラー口絵8頁 定価3500円+税
全国書店絵本・芸術書コーナーほかで好評発売中!





子どもの本を舞台に、
美しい作品を作りつづけている絵本作家たち。
14人のクリエイターたちの魅力あふれる世界を
200点以上の絵本をとおしてみつめた
注目の絵本作家論集!
貴重な資料であると同時に、
驚きと楽しさにみちた生のドキュメント。
カラー口絵8頁ほか図版多数収録。

——絵本の森への招待。14の入口——
片山健/長新太/スズキコージ/井上洋介/
荒井良二/飯野和好/たむらしげる/
宇野亜喜良/酒井駒子/沢田としき/
谷川晃一/島田ゆか/南椌椌/木葉井悦子

10月の新刊:《シュルレアリスムの25時》第4回配本

2010年 10月 4日

dupley星埜守之著

ジャン=ピエール・デュプレー 黒い太陽

四六版上製/232頁/定価2500円+税
ISBN978-4-89176-764-8 C0398 10月10日頃発売

心揺さぶる、絶望のなかの無垢さ
——アンドレ・ピエール・ド・マンディアルグ




死者、分身、怪物たち......
黒いユーモアを描く闇の詩人

遺稿『終焉と流儀』ほか、関係者の証言も収録!


「ぼくはこの惑星にアレルギーがあるんだ」
といい残し、29歳で自ら命を断った
ジャン=ピエール・デュプレー。
単語の解体/捏造/増殖によって、
ことばに新次元の可能性をつけ加える、
その戦略的な詩を精読するとともに、
あらたな局面を迎えつつあった
当時のシュルレアリスム運動全体の動向をたどる。

《小島信夫批評集成》全8巻、10月下旬より刊行開始!

2010年 10月 1日

《批評家》小島信夫の誕生——

kojima_collection近年、著しく再評価が進む
稀代の作家・小島信夫(1915 – 2006)。

ほとんどの既刊本が入手困難でありながら、
「小説以上に小説的」と評され、
いまなお熱烈な読者を持つ
彼の《文芸評論/批評活動》に
スポットライトをあて、
その文業を全8巻に集成する画期的な新シリーズ。
小社創立30周年記念出版。


第1回配本は、長らく絶版で復刊が待望されていた
晩年の大著『漱石を読む——日本文学の未来』(初版=1993年)。
詳細な年譜および著作目録を併載し、10月下旬、全国書店で発売予定。

ISBN978-4-89176-818-8 C0395 A5判上製680頁 予価8000円+税

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全8巻ご購読者には、もれなく『小島信夫読本』
(仮題、非売品、50〜60頁予定)をプレゼント!
単行本未収録作品などを収録した必携本です。
詳細は内容見本をごらんください。

*ご希望の方は、80円切手を同封のうえ、
下記の宛先までお申し込みください。
(10月中旬より全国の書店でも配布予定です)

112-0002 東京都文京区小石川 2-10-1-202
水声社営業部・小島信夫係


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小島信夫批評集成 全8巻

編集委員——千石英世、中村邦生、山崎勉(五十音順)


【本集成の特色】


・既刊単行本を定本に、小島信夫の評論・批評を集成する初めての試み。
これによって、批評家、文学理論家としての小島信夫を再発見することが
ようやく可能になります。

・1960年代から晩年にいたるまで、しばしば
「小説以上に小説的」と評された、小島信夫ならではの
文学観・文学論を時系列で俯瞰できる構成です。

・新しい読者の便宜を考慮して、新字新かなを採用します。

・各巻に充実した解説を付し、小島文学への理解を深めます。

・付録月報には各界第一人者によるエッセイを収載。
作家の人間像を浮かびあがらせます。


【体裁】

A5判上製/各巻400〜700頁/予価4,000〜8,000円(+税)

第1回配本=第8巻『漱石を読む』2010年10月下旬刊。
以後、毎月1冊配本、2011年5月に全巻完結予定。


【各巻の内容】


第1巻 現代文学の進退 *第6回配本(2011年3月)


『小島信夫文学論集』(晶文社、1966)
『現代文学の進退』(河出書房新社、1970)
*解説=中村邦生(小説家、大東文化大学教授)


第2巻 変幻自在の人間 *第7回配本(2011年4月)


『小説家の日々』(冬樹社、1971)
『変幻自在の人間』(冬樹社、1971)
『文学断章』(冬樹社、1972)
*解説=都甲幸治(アメリカ文学者、早稲田大学准教授)


第3巻 私の作家評伝(全) *第5回配本(2011年2月)

『私の作家評伝 I』(新潮社、1972)
『私の作家評伝 II』(新潮社、1972)
『私の作家評伝 III』(新潮社、1975)
*解説=千石英世(批評家、立教大学教授)


第4巻 私の作家遍歴 I/黄金の女達 *第2回配本(2010年11月)

『私の作家遍歴 I /黄金の女達』(潮出版、1980)
*解説=保坂和志(小説家)


第5巻 私の作家遍歴 II /最後の講義 *第3回配本(2010年12月)


『私の作家遍歴 II /最後の講義』(潮出版、1980)
*解説=宇野邦一(哲学者、立教大学教授)


第6巻 私の作家遍歴 III /奴隷の寓話 *第4回配本(2011年1月)


『私の作家遍歴 III /奴隷の寓話』(潮出版、1981)
*解説=阿部公彦(英文学者、東京大学准教授)


第7巻 そんなに沢山のトランクを *第8回配本(2011年5月)


『そんなに沢山のトランクを』(創樹社、1982)
『原石鼎』(河出書房新社、1990。増補新版、1992)
『X氏との対話』(立風書房、1997)
*解説=堀江敏幸(小説家、早稲田大学教授)


第8巻 漱石を読む *第1回配本(2010年10月)


『漱石を読む』(福武書店、1993)
+書誌・年譜=柿谷浩一(近代日本文学、早稲田大学助手)
*解説=千野帽子(文筆家)

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