blog 水声社 http://www.suiseisha.net/blog 水声社の新刊・出版情報をお届けします 2025年12月01日 07:08:29 +0000 ja hourly 1 http://wordpress.org/?v=3.5.1 11月の新刊:アートとエージェンシー——ある人類学的な理論《人類学の転回》 http://www.suiseisha.net/blog/?p=22046 http://www.suiseisha.net/blog/?p=22046#comments 2025年11月21日 08:31:47 +0000 suiseisha http://www.suiseisha.net/blog/?p=22046 アートとエージェンシー アートとエージェンシー
ある人類学的な理論
《人類学の転回》
アルフレッド・ジェル(著)
内山田康・中谷和人・吉田ゆか子・深川宏樹・渡辺文(訳)

判型:A5判上製
頁数:435頁
定価:5000円+税
ISBN:978-4-8010-0938-7 C0010
装幀:宗利淳一
11月下旬発売!試し読み◀/▶直接のご注文はこちらへ◀︎
エージェンシーの迷路を進む思考
アルフレッド・ジェルは美学的な観点から芸術作品を評価することから徹底して距離を置き、芸術を人類学的観点から社会の関係項としてみなす。そしてジェルは世界のさまざまな地域の芸術に目を向ける。ポリネシアのイレズミ、切り裂かれたヴィーナス、アフリカの呪物、デュシャン......時間と空間を縦横無尽に駆けながらジェルは芸術作品を生み出した人々の認知の過程に迫っていく。



目次

序文(ニコラス・トーマス)
謝辞(シメラン・ジェル)
第1章 問題を定義する――ある芸術の人類学の必要性について
第2章 芸術のネクサス理論
第3章 芸術のネクサスとインデックス
第4章 芸術のネクサスにおけるインデックスの内旋
第5章 インデックスの創始
第6章 インデックス批判
第7章 分配された人格
第8章 様式と文化
第9章 結論 拡張した心

原注
訳注
参照文献
索引
訳者あとがき(内山田康)

著者について
アルフレッド・ジェル(Alfred Gell)
1945年生まれ、1997年没。ロンドン・スクール・オブ・エコノミクスなどで教鞭をとった。主な著書に、Metamorphosis of the Cassowaries: Umeda Society, Language and Ritual(1975, The Athlone Press)The Anthropology of Time: Cultural Constructions of Temporal Maps and Images.(1992, Berg)、Wrapping in Images: Tattooing in Polynesia.(1993, Oxford University Press)などがある。

訳者について
内山田康(うちやまだやすし)
1955年、神奈川県に生まれる。ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス人類学博士課程修了。筑波大学名誉教授。専攻、社会人類学。主な著書に、『美しい顔――出会いと至高性をめぐる思想と人類学の旅』(春秋社、2024年)などがある。
中谷和人(なかたにかずと)
1981年、香川県に生まれる。京都大学大学院人間・環境学研究科博士課程修了。現在、京都先端科学大学非常勤講師。専攻、文化人類学。主な論文に、「物語る私のドローイング――ある心身障害者の例にみる、「線」が切り開く生の新たな可能性について」『文化人類学』81(3)などがある。
吉田ゆか子(よしだゆかこ)
1976年、京都府に生まれる。筑波大学大学院人文社会
科学研究科博士課程修了。現在、東京外国語大学准教授。専攻、文化人類学。主な著書に、『バリ島仮面舞踊劇の人類学――人とモノの織りなす芸能』(風響社、2016年)などがある。
深川宏樹(ふかがわひろき)
1981年、福岡県に生まれる。筑波大学大学院人文社会科学研究科博士課程修了。現在、神戸大学准教授。専攻、社会人類学。主な著書に、『社会的身体の民族誌――ニューギニア高地における人格論と社会性の人類学』(風響社、2021年、第50回澁澤賞、第21回日本オセアニア学会賞受賞)などがある。
渡辺文(わたなべふみ)
大分県に生まれる。京都大学大学院人間・環境学研究科博士課程修了。現在、同志社大学助教。専攻、文化人類学。主な著書に、『オセアニア芸術――レッド・ウェーヴの個と集合』(京都大学学術出版会、2014年、第14回日本オセアニア学会賞受賞)などがある。

関連書
部分的つながり/マリリン・ストラザーン/3000円+税
自然と文化を越えて/フィリップ・デスコラ/4500円+税
わたしの声――一人称単数について/アルフォンソ・リンギス/3200円+税

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12月の新刊:美学のアップデート http://www.suiseisha.net/blog/?p=22003 http://www.suiseisha.net/blog/?p=22003#comments 2025年11月21日 02:46:59 +0000 suiseisha http://www.suiseisha.net/blog/?p=22003 美学のアップデート_書影 美学のアップデート
吉岡洋(著)

判型:四六判並製
頁数:196頁
定価:1800円+税
ISBN:978-4-8010-0941-7 C0010
装幀:齋藤久美子
12月上旬発売!試し読み◀/▶直接のご注文はこちらへ◀︎
OS(オペレーティング・システム)としての美学を更新せよ!

反省的思考
(リフレクション
)を許さない時勢に抗い、価値判断の根拠を問い直すことこそ美学である――
既成概念ではなく私たちの日常経験によってたつ、新しい美学入門。



目次

はじめに

第1章 「無関心性」への関心
第2章 炭鉱のカナリア、または「弱さ」について
第3章 アルス・エクス・マキナ(機械仕掛けの芸術)
第4章 天才と英雄
第5章 自然が芸術を模倣する?
第6章 目的なき合目的性
第7章 死なないために
付論 「おもろい」――興趣の関西語表現をめぐって

あとがき

著者について
吉岡洋(よしおかひろし)
1956年、京都府生まれ。京都大学大学院文学研究科修士課程修了。現在、京都芸術大学文明哲学研究所所長。専攻は美学・芸術学、情報文化論。主な著書に『〈思想〉の現在形――複雑系・電脳空間・アフォーダンス』(講談社選書メチエ、1997年)、『〈こころ〉とアーティフィシャル・マインド』(共著、創元社、2021年)、『AIを美学する――なぜ人工知能は「不気味」なのか』(平凡社新書、2025年)などがある。

関連書
すべてがアートになったあと――現代美術と理論の戦略/マリオ・ペルニオーラ/2200円+税
君自身のアートへ/小林康夫/1800円+税
美術史とその外側/坂本満/3500円+税

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11月の新刊:交響するテクスト――文学・メディア・翻訳 http://www.suiseisha.net/blog/?p=22031 http://www.suiseisha.net/blog/?p=22031#comments 2025年11月21日 02:45:18 +0000 suiseisha http://www.suiseisha.net/blog/?p=22031 交響するテクスト_書影 交響するテクスト
文学・メディア・翻訳
杉本章吾・江口真規(編)

判型:A5判上製
頁数:414頁
定価:6000円+税
ISBN:978-4-8010-0889-2 C00098
装幀:齋藤久美子
11月下旬発売!試し読み◀/▶直接のご注文はこちらへ◀︎
書かれた言葉が聞こえる
小説、映画、ドラマ、漫画、教典、劇......
多様な地域・時代が紡ぎ出したあらゆる言葉を糸として、交織されたテクスト群。
そこに聞こえる多層的な声と思想・文化の響きが、比較文学研究のダイナミズムを作り出す。



目次

序文
青柳悦子

第1部 翻訳と翻案、メディアミックスの多層性
連続テレビ小説『なつぞら』に描かれた「漫画映画」と動物
――戦後の酪農業とアニメーション産業の発展に着目して
江口真規

ドリトル先生ソ連へ行く
――コルネイ・チュコフスキーの再話と創作
加藤百合

『罪と罰』の初期マンガ翻案が語るもの
――ルーディー・パレから大島弓子まで
平石典子

「角川アイドル映画」と戦後日本映画産業の再編
――拡張する映画体験と混成的な映像世界
金普慶

日本の若者世代におけるK‐エッセイの受容
梁智英

第2部 人種・ジェンダー表象の再編
シェイクスピア崇拝とサラ・シドンズ
松田幸子

『ウエスト・サイド・ストーリー』から考える、人種、ジェンダー、植民地支配
吉原ゆかり

桜庭一樹の『赤朽葉家の伝説』
――古代から戦後における大陸と日本の間の権力関係
チェリッキ・メレキ

〈大衆天皇制〉から読む三島由紀夫文学
――近代家族と女性表象
李佳呟

『嫌われ松子の一生』における「主体性」の問題
――日本社会の変遷を中心に
洪潤杓

第三部 帝国の残響と災厄の記憶
村山知義の1945年における朝鮮・満洲滞在
――植民地への共感から共生へ
李正旭

戦後日本の引揚者問題と「民主主義」教育
――消去される帝国の記憶
黄益九

何とも知れない未来への言葉
――ヴァージニア・ウルフと竹西寛子
齋藤一

高度成長期における冷戦の後景化と怪獣映画の脱歴史化
――1950―60年代の特撮映画ゴジラ・シリーズを中心に
徐東周

災害の記憶を紡ぐ
――「3・11」をめぐる震災マンガの可能性と限界
杉本章吾

第四部 テクストの生成と知の編成
「金光明経」と日本古代
――三一神論の黎明
秋山学

概念的思考と第二次の意味作用
――ロラン・バルトの『テクストの快楽』と「テクストの出口」での「中性」の概念を手がかりにして
金谷壮太

書けない小説家、小説を書く
――金南天「灯火」における書簡体形式の羅列と「自己犠牲者化」の戦略
李珠姫

「空中の殺人」にみる科学の語られ方
――大正・昭和初期の『科学画報』における科学小説連載の試み
区小勤

弱い人間と弱いロボットと――平田オリザのアンドロイド版『三人姉妹』試論
金牡蘭

編者/執筆者について
杉本章吾(すぎもとしょうご)
昭和女子大学准教授。専攻は、マンガ研究、戦後日本大衆文化。主な著書に、『岡崎京子論――少女マンガ・都市・メディア』(新曜社、2012年)、『東アジア冷戦文化の系譜学――1945年を跨境して』(共著、筑波大学出版会、2024年)などがある。
江口真規(えぐちまき)
筑波大学准教授。専攻は、比較文学。主な著書に、『日本近現代文学における羊の表象――漱石から春樹まで』(彩流社、2018年)、『環境と文学の彼方に――エコクリティシズムと新しい創造の時代』(共著、彩流社、2025年)などがある。
*
加藤百合(かとうゆり)
筑波大学教授。専攻は、比較文学。主な著書に、『ロシア史の中の日本学』(東洋書店、2008年)、『明治期露西亜文学翻訳論攷』(東洋書店、2012年)などがある。
平石典子(ひらいしのりこ)
筑波大学教授。専攻は、比較文学。主な著書に、『煩悶青年と女学生の文学誌――「西洋」を読み替えて』(新曜社、2012年)、Gabriele D’Annunzio and World Literature: Multilingualism, Translation, Reception(co-authored, Edinburgh University Press, 2023)などがある。
金普慶(キム・ボギョン)
韓国放送通信大学校副教授。専攻は、日本映画、日本近現代文学。主な著書に、『東アジアの災害ナラティブ』(共著、寶庫社、2020年)などがある。
梁智英(ヤン・ジヨン)
嘉泉大学校アジア文化研究所研究員。専攻は、比較文学、比較文化。主な著書に、『近代日本の朝鮮ブーム』(共著、亦樂、2013年)などがある。
松田幸子(まつだよしこ)
高崎健康福祉大学准教授。専攻は、初期イギリス演劇。主な著書に、『異文化理解とパフォーマンス Boarder-crossers』(共編、春風社、2016年)などが
ある。
吉原ゆかり(よしはらゆかり)
筑波大学教授。専攻は、イギリス文学。主な著書に、『東アジア冷戦文化の系譜学――1945年を跨境して』(共著、筑波大学出版会、2024年)などがある。
チェリッキ・メレキ(ÇELİK Melek) チャナッカレ・オンセキズ・マルト大学助教授。専攻は、比較文学。主な論文に"Katakana and Power in the Deconstructive Analysis of Miyazawa Kenji’s Poem Ame Ni Mo Makezu"(Nevşehir Hacı Bektaş Veli Üniversitesi SBE Dergisi, 14)などがある。
李佳呟(イ・カヒョン)
高麗大学研究教授。専攻は、日本近代文学・文化。主な著書に、『韓流の境界――Kカルチャーのハイブリッド性と拡張性』(共著、亦樂、2024年)などがある。
洪潤杓(ホン・ユンピョ)
誠信女子大学校教授。専攻は、日本近現代文学。主な著書に、『MISHIMA! 三島由紀夫の知的ルーツと国際的インパクト』(共著、昭和堂、2010年)、『敗戦・憂国・東京オリンピック――三島由紀夫と戦後日本』(春風社、2015年)などがある。
李正旭(イ・ジョンウク)
全州大学副教授。専攻は、植民地文化。主な著書に、『村山知義――劇的尖端』(共著、森話社、2012年)、『全羅北道の歴史と共存の人文学』(共著、韓国古典学研究所、2025年)などがある。
黄益九(ファン・イック)
東亜大学校助教授。専攻は、日本近現代文学・文化。主な著書に、『交錯する戦争の記憶――占領空間の文学』(春風社、2014年)などがある。
齋藤一(さいとうはじめ)
筑波大学准教授。専攻は、イギリス文学。主な著書に、『帝国日本の英文学』(人文書院、2006年)、主な訳書に、酒井直樹『過去の声――18世紀日本の言説における言語の地位』(共訳、以文社、2002年)などがある。
徐東周(セオ・ドンジュ)
ソウル大学副教授。専攻は、日本近現代文学。主な著書に、『例外的オリエンタリズムの風景――帝国日本の不穏な他者たちと対抗の文学』(ソウル、ソミョン出版、2025年)などがある。
秋山学(あきやままなぶ)
筑波大学教授。専攻は、古典古代学。主な著書に、『ハンガリーのギリシア・カトリック教会――伝承と展望』(創文社、2010年)、『律から密へ――晩年の慈雲尊者』(春風社、2018年)などがある。
金谷壮太(かなやそうた)
東洋大学非常勤講師、常磐大学非常勤講師。専攻は、文学理論、英語教育(TESOL)。訳書に、『バルザックの『サラジーヌ』について――セミナーのための未刊のノート』(共訳、水声社、2023年)がある。
李珠姫(イ・ジュヒ)
早稲田大学高等研究所講師。専攻は、日本近現代文学、植民地朝鮮・韓国文学。主な著書に、『越境する革命――『吠えろ、中国!』と東アジアの左翼芸術運動』(共著、森話社、2025年)などがある。
区小勤(オウ・ショウキン)
筑波大学非常勤職員。専攻は、日本近代大衆文学・文化。主な論文に、「大正期における紙上建築小説としての探偵小説――江戸川乱歩『屋根裏の散歩者』および『鏡地獄』を例として」(修士論文、筑波大学、2020年)がある。
金牡蘭(キム・モラン)
早稲田大学文学学術院非常勤講師。専攻は、朝鮮文学、比較文学。主な著書に、『東アジア冷戦文化の系譜学――1945年を跨境して』(共著、筑波大学出版会、2024年)などがある。
*
青柳悦子(あおやぎえつこ)
筑波大学名誉教授。専攻は、文学理論、北アフリカ文学。主な著書に、『デリダで読む『千夜一夜』――文学と範例性』(新曜社、2009年)、主な訳書に、ブアレム・サンサール『ドイツ人の村/シラー兄弟の日記』(水声社、2020年)などがある。

関連書
耳のために書く――反散文論の試み/野田研一編/4500円+税
『バルザックの『サラジーヌ』について――セミナーのための未刊のノート』/桑田光平・石川典子・金谷壮太・河野美奈子・佐藤園子・福井有人・村中由美子・森田俊吾訳/7000円+税
物語の詩学――続・物語のディスクール G・ジュネット/和泉涼一・青柳悦子訳/3000円+税
ブアレム・サンサール『ドイツ人の村/シラー兄弟の日記』/青柳悦子訳/3000円+税

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11月の新刊:私の名はソリチュード《フィクションの楽しみ》 http://www.suiseisha.net/blog/?p=22014 http://www.suiseisha.net/blog/?p=22014#comments 2025年11月20日 06:13:51 +0000 suiseisha http://www.suiseisha.net/blog/?p=22014 私の名はソリチュード書影 私の名はソリチュード
《フィクションの楽しみ》
アンドレ・シュヴァルツ゠バルト(著)
中里まき子(訳)

判型:四六判上製
頁数:171頁
定価:2500円+税
ISBN:ISBN978-4-8010-0899-1 C0097
装幀:宗利淳一
11月下旬発売!試し読み◀/▶直接のご注文はこちらへ◀︎
火山の森に燃える、孤独の炎。
奴隷船での暴力の果てに生まれた孤児は、妊娠中の身でありながらグアドループの森で解放の烽火を灯す。奴隷たちを率い処刑された実在の女性を描いた、『さらばボゴタ』へと続くカリブ海連作の一編。



著者について
アンドレ・シュヴァルツ゠バルト
1928年、仏北東部のメッスに生まれる。2006年、グアドループのポワンタピートルにて没する。ユダヤ系ポーランド人の両親をもち、両親と兄弟を強制収容所で失った経験をもとに書いた『最後の義人(Le Dernier des Justes)』(Seuil, 1959)でゴンクール賞を受賞。黒人奴隷とその子孫をめぐるシモーヌとの共作、『青バナナ入り豚肉の料理(Un plat de porc aux bananes vertes)』(Seuil, 1967)、『孤独の祖先( L’Ancêtre en Solitude)』(Seuil, 2015)などがある。

訳者について
中里まき子 (なかざとまきこ)
1975年、福島県に生まれる。トゥールーズ第二大学大学院博士課程修了。博士(文学)。現在、岩手大学人文社会科学部教授。専攻、フランス文学。著書に、『トラウマと喪を語る文学』(共著、朝日出版社、2014年)、『無名な書き手のエクリチュール:3・11後の視点から』(共著、朝日出版社、2015年)、訳書に『バタイユ書簡集 1917―1962年』(共訳、水声社、2022年)などがある。

関連書
さらばボゴタ/シモーヌ&アンドレ・シュヴァルツ゠バルト/中里まき子/2700円+税

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11月の新刊:亡命ロシア演劇——ウクライナ侵攻後の亡命演劇とロシア国内の演劇《水声文庫》 http://www.suiseisha.net/blog/?p=21987 http://www.suiseisha.net/blog/?p=21987#comments 2025年11月20日 05:33:28 +0000 suiseisha http://www.suiseisha.net/blog/?p=21987 亡命ロシア演劇_書影 亡命ロシア演劇
ウクライナ侵攻後の亡命演劇とロシア国内の演劇
《水声文庫》
岩田貴(著)

判型:四六判上製
頁数:299頁
定価:3200円+税
ISBN:978-4-8010-0939-4 C0074
装幀:宗利淳一
11月下旬発売!試し読み◀/▶直接のご注文はこちらへ◀︎
ロシア演劇2022-2025
ウクライナ侵攻開始後に亡命したロシア演劇人たちは、侵略を続ける祖国と混迷を極める世界情勢に対して、いかなる演劇を作り出しているのか? そして、国内にとどまった演劇人たちの運命は? 最新のロシア演劇のレポート。



目次

はじめに

第1部 亡命ロシア演劇
序章 ロシア・ウクライナ戦争とロシア演劇
I ウクライナ侵攻前夜――ゴーゴリ・センターの一〇年
II ウクライナ侵攻後のロシアの演劇状況――文化の中央集権化
芸術監督の辞任・解任
〈演出家の劇場〉から〈支配人の劇場〉へ
劇場の統廃合/演劇人同盟の改組
第1章 ロシアにおける亡命
I ロシアにおける亡命の歴史
亡命の〈波〉
新しい亡命の波
II ロシア人にとっての亡命
ノスタルジア
〈帰還〉への誘い
ボゴモーロフのエッセー
亡命者に対するロシア社会の見方
第2章 亡命した演劇人たち――それぞれの場合
I 亡命した演出家たち
ドミトリイ・クルィーモフ
キリール・セレブレンニコフ
チモフェイ・クリャービン
ユーリイ・ブトゥーソフ
マクシム・ディデンコ
リマス・トゥミナス
ユリヤ・アウグ
マリーナ・ダヴィドワ
II 亡命した俳優たち
チュルパン・ハマートワ
マクシム・スハーノフ
アナトリイ・ベールイ
マリヤ・マシコーワ
III 亡命した劇作家たち
イワン・ヴィルィパエフ
ミハイル・ドゥルネンコフ
アーシャ・ヴォローシナ(エステル・ボール)
IV 亡命したフェスティバル、あるいは亡命者のためのイベント
亡命フェスティバル〈リュビーモフカ〉
〈読み合わせ〉の演劇化
V とりあえずの総括
〈亡命演劇〉はロシア文化の一部
〈亡命演劇〉の主要テーマ
広がる〈亡命演劇〉

第2部 ロシア・ウクライナ戦争下の演劇――シーズンの総括
第1章 2021/2022年シーズン
I 国内演劇
クルィーモフ作・演出『二人』
トゥミナス演出『戦争と平和』
マトヴェーエワ作・演出『異国の岸』
その他の注目作品
II 亡命演劇
ハマートワ主演『追伸』
セレブレンニコフ演出『黒衣の僧』
第2章 2022/2023年シーズン
I 国内演劇
『美しき勇士フィニスト』事件
古典への逃避
ソビエト回帰
ボゴモーロフ演出『新楽天的悲劇』
II 亡命演劇
クリャービン演出『プラトーノフ』
セレブレンニコフ演出『ヴィイ』
クルィーモフ演出『断片』
第3章 2023/2024年シーズン
I 国内演劇
『美しき勇士フィニスト』事件――続報
フォーキン作・演出『メイエルホリド。無縁の劇場』
ボゴモーロフ演出『バリ島の別荘の人々、あるいは三〇年後の〝アッサ〞』
モグーチイ演出『奴隷たち』
フョードロフ演出『犬の心臓』
II 亡命演劇
ブトゥーソフの〈亡命演劇〉
クルィーモフ演出『ピーター・パン・シンドローム』と『レクイエム』
第4章 2024/2025年シーズン
I 国内演劇
プロジェクト「特別軍事作戦(自分たちのこと)。ノンフィクション」
II 亡命演劇
アレクサンドル・モロチニコフ
セレブレンニコフ作・演出『伝説』
クルィーモフ作・演出『狂人たちの日記』


亡命ロシア演劇を上演した劇場とその作品
図版出典一覧
索引

あとがき

著者について
岩田貴(いわたたかし)
1948年、東京都に生まれる。ロシア演劇研究家、翻訳家。主な著書に、『街頭のスペクタクル――現代ロシア゠ソビエト演劇史』(未来社、1994年)、『スラヴャンスキイ・バザアル――ロシアの文学・演劇・歴史』(水声社、2021年)、『現代ロシア演劇――ソ連邦崩壊からパンデミックとウクライナ侵攻まで』(水声社、2022年)などが、主な訳書に、『ロシア・アヴァンギャルド I・II』(共編訳、国書刊行会、1988年、1989年)、『メイエルホリド・ベストセレクション』(共訳、作品社、2001年)、スタニスラフスキー『俳優の仕事』全三部(共訳、未来社、2008-2009年)などがある。

関連書
現代ロシア演劇——ソ連邦崩壊からパンデミックとウクライナ侵攻まで 岩田貴/3200円+税

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11月の新刊:戦争の手紙 1914-1918 http://www.suiseisha.net/blog/?p=21977 http://www.suiseisha.net/blog/?p=21977#comments 2025年11月14日 01:49:36 +0000 suiseisha http://www.suiseisha.net/blog/?p=21977 戦争の手紙_書影 戦争の手紙 1914-1918
ジャック・ヴァシェ(著)
後藤美和子(訳)

判型:A5判上製
頁数:405頁
定価:6500円+税
ISBN:978-4-8010-0890-8 C0097
装幀:宗利淳一
11月下旬発売!試し読み◀/▶直接のご注文はこちらへ◀︎
《僕は生き延びる、気も狂わずに生き延びるつもりだ》
旧来の価値観が砕け散った第一次世界大戦の最前線で、まったく新しい精神に目覚めた一人の若者は、手紙を通して、己の輪郭を作り変え、悲惨な現実をユーモアで転覆させ、不条理な世界への絶対的な反抗を体現した。シュルレアリスムをはじめ、アヴァンギャルド運動に絶大な影響を及ぼした15通に加え、現存する書簡を網羅し、計158通を完全収録!



目次

序文――手紙の世界と戦争の機械/パトリス・アラン
ジャック・ヴァシェ年譜
校訂者による覚書

戦争の手紙
1914年
1915年
1916年
1917年
1918年

原註/書誌/謝辞/人名索引
訳者あとがき

著者について
ジャック・ヴァシェ(Jacques Vaché)
1895年、フランスのロリアンに生まれ、1919年、ナントに没する。ナント高校を卒業後、1914年に動員され第一次世界大戦に従軍。翌15年、負傷のため移送された臨時病院で、アンドレ・ブルトンとテオドール・フランケルと出会う。以後、文通を重ねるなかで、特にブルトンに大きな影響を与えた。没後、ブルトンの編集で書簡集『戦争の手紙』が刊行され、シュルレアリスム運動の誕生に寄与した人物として知られる。
訳者について
後藤美和子(ごとうみわこ)
1964年、埼玉県に生まれる。早稲田大学大学院文学研究科博士課程満期退学。現在、早稲田大学非常勤講師。専攻、20世紀フランス文学。主な著書に、『評伝ジャック・ヴァシェ』(水声社、2022年)、主な訳書に、フランソワ・ビュオ『トリスタン・ツァラ伝』(共訳、思潮社、2013年)、『ダダ・シュルレアリスム新訳詩集』(共編訳、思潮社、2016年)、ルネ・ドゥペストル『ハイチ女へのハレルヤ』(共訳、水声社、2018年)、『ケベック詩選集』(共編訳、彩流社、2019年)などがある。

関連書
評伝ジャック・ヴァシェ/後藤美和子/6500円+税
崇高点/ジョルジュ・セバッグ/3000円+税
バタイユ書簡集1917-1962/ジョルジュ・バタイユ/10000円+税
語るタンギー/イヴ・タンギー/2800円+税

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イベントのお知らせ:伊敷の病院&哲学ウェブセミナー http://www.suiseisha.net/blog/?p=21965 http://www.suiseisha.net/blog/?p=21965#comments 2025年11月13日 05:39:49 +0000 suiseisha http://www.suiseisha.net/blog/?p=21965 ジャン゠リュック・ナンシー『世界の可能性――ピエール゠フィリップ・ジャンダンとの対話』の訳者の一人、伊藤潤一郎先生が伊敷の病院&哲学ウェブセミナーにご登壇されます。

【セミナー概要】
伊敷の病院&哲学ウェブセミナー自己愛としての眠り

〈自己愛としての眠り〉
健康にとって、眠りはさまざまな役割を担っています。不眠や過眠といった睡眠障害を対象に、独立した診療科として睡眠医療を確立する動きもすすんでいます。
講師の伊藤先生は、現在、集英社新書プラスのウェブサイト上において、「睡眠を哲学する」というエッセイを連載されています(現在第9回まで)。
今回のウェブ講演では、コメンテーターの方々とともに、ルソーやディドロが語った自己愛(amour de soi)から眠りについて考える機会となるでしょう。

講師:伊藤 潤一郎先生(新潟県立大学 国際地域学部講師)
コメンテーター:縣 由衣子さん(慶應義塾大学)
:松葉 類さん(立正大学)

【眠りと自己愛 伊藤先生】1114_伊敷セミナーフライヤー 伊敷の病院&哲学ウェブセミナー自己愛としての眠り
日時:2025年11月14日(金)19時00分〜21時00分
形式:Zoom meetings 登録不要
Zoom ミーティングに参加する
https://us02web.zoom.us/j/83725132796?pwd=iPlCiaOIhLaRSOLeMw2ZKAgJuCTZsS.1
ミーティング ID: 837 2513 2796
パスコード: 469206

お問合せ先:伊敷病院 医局 阿部 abepsy@yahoo.co.jp

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細川瑠璃『フロレンスキイ論』、第47回サントリー学芸賞を受賞 http://www.suiseisha.net/blog/?p=21952 http://www.suiseisha.net/blog/?p=21952#comments 2025年11月11日 05:02:38 +0000 suiseisha http://www.suiseisha.net/blog/?p=21952 小社より2025年4月に刊行した細川瑠璃『フロレンスキイ論』が、第47回サントリー学芸賞を受賞いたしました。著者の細川先生、おめでとうございます!
また、選考委員の皆様をはじめ、このたびの選考に関わられた皆様に感謝を申し上げます。

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11月の新刊:バルザック 《人間喜劇》第1巻 風俗研究—私生活情景* http://www.suiseisha.net/blog/?p=21930 http://www.suiseisha.net/blog/?p=21930#comments 2025年11月11日 04:27:31 +0000 suiseisha http://www.suiseisha.net/blog/?p=21930 人間喜劇1巻書影 バルザック 《人間喜劇》第1巻
風俗研究—私生活情景*

オノレ・ド・バルザック(著)
柏木隆雄・鎌田隆行・澤田肇・私市保彦・芳川泰久・岩村和泉(訳)

判型:A5判上製
頁数:820頁
定価:12000円+税
ISBN:978-4-8010-0900-4 C0397
装幀:西山孝司
11月中旬発売!試し読み◀/▶直接のご注文はこちらへ◀︎
壮麗なる文学的記念碑、刊行開始
第1巻では《人間喜劇》の劈頭を飾る『鞠打つ猫の店』に先立ち、未完に途絶した3作品を解説。さらに、責任編集の解説をはじめ、「総序」、社交界の舞踏会で露わになる野心と誤解の悲喜劇を描く『ソーの舞踏会』、異なる運命を歩む二人の若妻が綴る書簡体小説『二人の若妻の手記』、貧しい画家と老婦人の娘の愛と誤解の物語『財布』、純真な娘の恋と策略を繊細に描く『モデスト・ミニョン』、《人間喜劇》の成立の理解に不可欠な序文資料を収録。

責任編集 私市保彦/柏木隆雄
本巻編集委員 柏木隆雄



【目次】

天才バルザックの誕生、あるいは《人間喜劇》成立までのバルザックの苦闘 私市保彦

人間喜劇
「総序」

風俗研究—私生活情景

(子供たち)
(女子寄宿学校)
(学校の内側)
鞠打つ猫の店
ソーの舞踏会
二人の若妻の手記
財布
モデスト・ミニョン

【資料】
《人間喜劇》案内文(フュルヌ版、一八四二年)
『十九世紀風俗研究』序文(ベシェ版、一八三五年) フェリックス・ダヴァン
『私生活情景』初版序文(マーム/ドゥロネー版、一八三〇年)
『私生活情景』初版のノート(マーム/ドゥロネー版、一八三〇年)

作品解題

バルザック 生涯と作品 水声社版バルザック《人間喜劇》の読者のために 柏木隆雄

*( )は未完作品

【訳者について】
私市保彦(きさいちやすひこ)
1933年、東京都に生まれる。東京大学大学院修士課程修了。武蔵大学名誉教授。専攻、フランス文学。主な著書に、『ネモ船長と青ひげ』(晶文社、1976年)、『幻想物語の文法』(ちくま学芸文庫、1997年)、『フランスの子どもの本』(白水社、2001年)、『名編集者エッツェルと巨匠たち』(新曜社、2007年)などがある。
柏木隆雄(かしわぎたかお)
1944年、三重県に生まれる。大阪大学大学院博士課程修了。パリ第七大学博士(文学)。大阪大学名誉教授、大手前大学名誉教授。専攻、フランス文学。主な著書に、『こう読めば面白いフランス流日本文学』(大阪大学出版会、2017年)、『バルザック詳説』(水声社、2020年)、主な訳書に、バルザック『暗黒事件』(ちくま文庫、2015年)などがある。
鎌田隆行(かまだたかゆき)
1967年、北海道に生まれる。パリ第八大学大学院博士課程修了。博士(文学)。現在、信州大学人文学部教授。専攻、フランス文学、生成批評。主な著書に、La Stratégie de la composition chez Balzac(駿河台出版社、2006年)、Balzac. Multiples genèses(Presses Universitaires de Vincennes, 2021)、主な訳書に、アントワーヌ・コンパニョン『アンチモダン』(共訳、名古屋大学出版会、2012年)などがある。
澤田肇(さわだはじめ)
1952年、北海道に生まれる。パリ第三新ソルボンヌ大学大学院博士課程修了。博士(文学)。上智大学名誉教授。専攻、フランス文学。主な著書に、『フランス・オペラの魅惑』(上智大学出版、2013年)、『パリという首都風景の誕生』(上智大学出版、2014年)、『《悪魔のロベール》とパリ・オペラ座』(ぎょうせい、2019年)などがある。
芳川泰久(よしかわやすひさ)
1951年、埼玉県に生まれる。早稲田大学大学院博士課程修了。早稲田大学名誉教授。専攻、フランス文学。主な著書に、『書くことの戦場』(早美出版社、2004年)、小説に、『歓待』(水声社、2009年)、訳書に、バルザック『二人の若妻の手記』(水声社、2016年)などがある。
岩村和泉(いわむらいずみ)
1977年、大阪府に生まれる。モンペリエ大学大学院修士課程修了、大阪大学大学院博士後期課程単位取得退学。現在、大阪大学非常勤講師。専攻、フランス文学。主な論文に、「バルザック『ラ・ラブイユーズ』における語りの技法としての「予弁法(prolepse)」」(『GALLIA』64号、大阪大学フランス語フランス文学会、2025年)などがある。

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11月の新刊:日本しま紀行1——日本海の島々(I) http://www.suiseisha.net/blog/?p=21905 http://www.suiseisha.net/blog/?p=21905#comments 2025年11月05日 08:51:18 +0000 suiseisha http://www.suiseisha.net/blog/?p=21905 日本しま紀行01_書影 日本しま紀行1
日本海の島々(I)
乾政秀(著)

判型:四六判並製
頁数:320頁
定価:3000円+税
ISBN:978-4-8010-0920-2 C0339
装幀:齋藤久美子
11月中旬発売! ▶直接のご注文はこちらへ◀︎
移り変わる島の「今」をうつす
日本最北端の有人離島である礼文島や日本最大の離島である佐渡島をはじめとした日本海北部の離島を収録。海洋環境・水産業コンサルトを務めた著者ならではの視点で島を生きる人々を描く。そして,「日本の吹き溜まり」ともいうべき佐渡島で北一輝の思想に触れる。新シリーズ,注目の一冊!



目次

はじめに
利尻島(北海道利尻町・利尻富士町)
礼文島(北海道礼文町)
天売島(北海道羽幌町)
焼尻島(北海道羽幌町)
奥尻島(北海道奥尻町)
飛島(山形県酒田市)
粟島(新潟県粟島浦村)
佐渡島(新潟県佐渡市)

著者について
乾政秀(いぬいまさひで)
1948年、神奈川県に生まれる。県立横浜翠嵐高校、東京水産大学(現東京海洋大学)に学び、同大学大学院修士課程修了。株式会社水土舎代表取締役、最高顧問を経て、現在、同社相談役。主な著書に、『島の暮らしを支える漁業と生業』(青娥書房、2025年。漁業経済学会学会賞受賞)などがある。

シリーズ
〈日本しま紀行〉/乾政秀/予価3000〜3500円+税
1日本海の島々(I)
2日本海の島々(II)
3太平洋の島々(I)
4太平洋の島々(II)
5太平洋の島々(III)
6瀬戸内海の島々(I)
7瀬戸内海の島々(II)
8瀬戸内海の島々(III)
9瀬戸内海の島々(IV)
10瀬戸内海の島々(V)
11玄界灘の島々
12東シナ海北部の島々
13五島列島
14天草・甑・大隅諸島
15トカラ列島・奄美群島
16沖縄諸島
17先島諸島

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