2005年05月01日
時間厳守の日常生活
皆様は、この大型連休をどうお過ごしですか?今年は暦の並びがよいので、谷間の日を有給休暇で埋めて旅行へ出かけられる方も多いのではないかと思います。
私は、相変わらず遠出をするような余裕がないため(トホホ・・・)、たまっていた雑用を片付けたり、家族や友人と食事をしたりで終わってしまいそうです。ホントに、ささやかな息抜きって感じですね。
で、昨日は、久々に気の合う仲間を家に招いて持ち寄りパーティを開きました。その際、友人のひとりからこんな話を聞いたのです。
彼女は現在、外国人技術研修員の引率や通訳を担当する研修監理員の仕事をしています。あるとき、日帰り見学のために、早朝から研修員たちの宿泊先である研修センターに到着し、予約していたマイクロバスを待っていました。
既に研修員も勢ぞろいし、あとは出発するだけです。ところが、予定時刻が近づいてもいっこうにバスの来る気配がなく、心配になった友人は、運転手さんの携帯に電話を入れてみました。
と、なんと!相手はうっかり寝過ごしていたようで、彼女の電話で飛び起きたらしいのです。幸い、運転手さんの自宅が近所だったので大幅な遅れにはつながらず、研修先には予定通りに到着したそうですが。ヤレヤレ・・・。
最初、この話を聞いたとき、私は、(プロやのに寝坊するなんて〜・・・)と思いました。確かに、本来あってはいけないことなのです。
が、よく考えてみると、時間に追われた日常生活の中で、このような失敗は誰にでも起こりうることではないか、という気がしてきました。
私自身が経験した研修監理員の業務も責任重大で、通常、日本人ひとりで外国人数人を、ときには10人前後を引率して出かけることになっています。
研修旅行や見学の際は、どこどこの駅に何時に集合、と決めて、研修員たちと落ち合います。遠方へ行くときは、人数分の新幹線チケットも私が持っています。
そんな状況で、もし、自分が待ち合わせの時間に遅れてしまったら・・・。これはいつも味わう"恐怖"です。だから、出発前夜は念には念を入れて、目覚し時計を2つセットしていました。
さらに、集合場所に向かう途中で電車が遅れる可能性があるので、なるべく早めに家を出るようにしていました。
それでも、なんらかの理由で集合時間に間に合わず、待たせてしまった研修員に平謝りしたことがあります。だから、他人の失敗をとやかく言える立場ではないんですよね。
でも、先日の尼崎の脱線事故みたいなものは想定外です。あんなのに巻き込まれたら、もちろん、研修旅行どころではありません。
いっぽうで、この事故のニュースを聞いた直後の私の反応は、先のバスの運転手さんに対するものと似ていました。(もう、何やってんの!)と、電車の運転手さんを責める気持ちだったのです。
けれど、その後徐々に明らかになっていった、秒刻みの時間管理体制や彼にかかっていた大変なプレッシャーを知ると、これを1個人のせいにするのは間違っているような気がしてきました。
時間に正確である、ということ自体は日本人の誇るべき特徴かもしれないけど、少しの遅れも許されない、となるとやはりちょっと怖いですね。
私は海外経験があまりなくて、唯一住んだことのあるスイスが、同じく時間に正確な列車を走らせる国だったので、そうではない場所が世界のあちらこちらにある、ということをあまり意識していませんでした。
先進国であるイギリスでさえ、日本のように列車が定刻発車するわけではない、と最近聞いて驚きました。普段よりちょっとゆっくりできそうな連休だからこそ、あえて時間に対する意識を見つめ直してみたい、と思いました。
よいお休みをお過ごしください・・・