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文系・理系という言葉が使われるとき、多くの場合、理系はビジネスや組織を知らないと暗にいっていることが多い。
理系人間が、その言葉の背景にある文系人間の驕りを知らないとでも思っているのか!
アナログエンジニアはこの手の類型的な言い方に強く反発を感じる。文系はもっと科学技術のことを勉強して発言すべきだろう。なぜなら、現在の日本は科学技術、それも、物を作る力で成り立ち、生活の隅々までその恩恵を受けて生活しているのだから・・・・。
文系人間は確かに存在する。官僚においても、理系人間は亜流である。
理系人間が発言すれば、端的に説明するには技術用語を使わざるを得ない。それがまた、軋轢の元となる。種々の科学技術が絡む現在の日本では、定量的に物事を評価しなければ判断を誤るが、今は、そのときではないだろう。
原子力に端を発した自然力(再生可能エネルギー)発電も然り。太陽電池発電のみが途方もないお金で全量・固定で買い取られるシステムの議論が進められている。不自然極まりない。隠れた税金であるとともに、それで多額の利益を生む「経営者」が出現することだろう。
文系人間が理系人間の支配的存在になろうとする限り、日本の物つくりは安楽死の方向に向かわざるを得ないだろう。
文系人間は他人への関与に多くの時間を割くことができるが、理系人間が同じことをやろうとするなら、茨の道である。
そんな不条理な道を、理系の親は積極的に子に勧めることはできない。
数学や物理・化学を避けて通った学生の多くは文系人間の道を歩む。理系人間の多くは、研究者的訓練しか受けていない。これが日本の現状だろう。
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ここのところ、PCクラッシュ&修理中で更新ピンが打てません。よろしくお願いします。
アナログエンジニアは国内検定済みのスピードガンを保有している。念願であったアーチェリーの矢の速度を直接測定するために購入したもの。特徴は、「遠ざかる物体」が測れることだ。
野球、テニス、バレーボールなどの大きくない物体は16-177km/h、車などの大きい物体は16-322km/h(4.4-89.4m/s)がカタログ上の計測範囲。
測れないリスク覚悟の上で、アーチェリーの矢の速度の測定に使った。至近距離から射手の後ろから計測。
レーダードプラシフトのピーク値を測る方式で、「遠ざかる物体」負のドプラーシフトのピーク値を測れるところがミソ。
Bushnell社製で国内検定を受けたもの。
照準器の変化から逆算した値の方が1-2m/s高速に出ている。私の間接測定は高校物理を利用して風による減速を考慮しない計算なので、低めに出るのではないかと思っていたが、スピードガンによる計測の方が低めだった。10人近くクロスチェックしたのでまず間違いないだろう。
こんな機材が個人でも手に入る時代になった。おそらく内部には、高周波対応のアナログLSIとデジタルICが搭載されているだろう。
後方から測定できいるので、種々の用具スポーツでコーチがラケットなどのスイングスピードなどを測定し、選手の指導に生かせるのではないかと思う。
このような近代技術の活用は今後のスポーツ界の指導技術にも早い時期から取り入れられることを望む。
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今の日本には巨大科学を推進する国力はないだろう。少子化に見合った官僚組織のスリム化の兆候もない。
それどころか、国富の源泉である物つくりは崩壊一歩手前である。科学技術に囲まれて誰もが生活しているにも拘らず、その説明責任は工学者にあるという。多くの技術者たちはチャンスを見て工学/エンジニアリングを離れている。この潮流は止めようがない。
日本有数のハイテク企業内でも同じことが起こっている。個人的に見れば、技術者として生きることはせべてを放棄し奉仕に努める道であるからである。一流国、二流国という区別があるものならば、日本は一度も一流国になったことはないのではないか。
少子化に伴う、大学全入時代は不要な研究者を多数生み出す。そして文科省のテリトリーを増やす。
アナログエンジニアは現在をそのように受け止めている。
いつの間にか、45兆円の国債+αが恒常的な財源となっている。その償還の当てはないだろう。政治屋は自分たちに不都合な制度を作らないものだ。何かといえば国がやりますというが、その財源は明らかになっていない。私の世代は、幼少の頃、すなわち最もきちんとした栄養を取るべき時期に戦後の幼少期を送っている。その付けはまもなくやってくるだろう。それと同時にもっと高齢者が費用のかかる生活に入る。それが同時に生じるのだ。
今の制度では、その費用は次の世代、すなわち今働き盛りの世代が負担することになっている。その世代は「ゆとりの中」で育った世代である。多くのゆとり世代の人たちはしかられることに慣れていない。もうわれわれが影響力を行使できる時代は去った。
見えているのは、日本凋落と輸入すべき食糧とエネルギー源に困窮する日本の姿である。
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Img_0351 アナログエンジニアが自宅に保有しているオシロスコープは25MHz帯域のアナログオシロスコープである。この仕様のオシロで十分なのだ。
帯域が広すぎると急激に高価になる。ノイズも多くなる。K社の最後の製品でもある。多分、今は国産品ではアナログオシロスコープは手に入らないだろう。
プリント基板上で簡単に集中定数として扱える周波数の限界はほぼ20MHz、センサ絡みの回路を扱う際には、なるべく静かに(ノイズのすくない)測定をしたい。時には、オフセット調整を最大限かけて、DCから目的とする周波数まで波形を測定することもある。
記録はコンパクトデジカメで撮影して残すこともある。
一方、デジタルオシロの振幅軸は基本的に256分解能であり、時間軸は高速サンプリングせざるを得ないので、その入力段のプリアンプと高速AD変換器の部分がキー回路となるが、高価すぎるので余計な機能を付加して値段を稼ぐ。その結果、さらに高価になる。プリアンプと高速AD の部分は著名なメーカーだと自作している。
アナログオシロの使い方は共通性が高いが、デジタルオシロはそうではない。±1bitの変動が常にあるので、ノイズの存在を見逃すこともある。もちろん、大きなオフセットを掛けて信号を見ることもできない。
センサ信号を観測することはその信号処理を念頭に置いて計測しなければならないが、励起回路や信号のプリアンプを自作して、はじめて測定できる場合も少なくない。
デジタルオシロの普及は、逆の見方をすれば、センサ技術の衰退大げさに言えば工業技術の基本力の低下の表れと見ることができるだろう。
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Img_0348 組織は少なくとも3世代を経過しないと、その体質は変わらないとアナログエンジニアは考えている。なぜなら、組織内で評価されるには、組織に自分を合わせる必要があり、その過程で自分の志が変わっていくからである。
その典型例が官僚組織であろう。いまの官僚は、自分の属する省庁の権限拡大と先輩の天下り先の確保のために法律をつくり、産・官・学を動かす。
自分を貫く有志は亜流しかなれない。
みんながこぞって、組織のために動けば、非効率的な矛盾に満ちた社会が生まれる。
国のお金は無限にあるわけではない。そして他国との相対的力関係により厳しく評価される。学は、資金の大半を間接的な場合もあるが、文科省を通じた金に頼っている。
国力に見合ったことをやるべきだが、xxx機構という名の下に何も変わっていない。その結果が、物つくりの競争力の喪失である。
資源なしなどの条件のよく似た隣国である韓国には最先端技術である半導体の多くの分野で凌駕された。他の分野でも追い抜かれつつある。正規の勤務時間は長く、儒教の伝統もある。
国内に目を向けると、多機能化・高機能化の名のもとに、信頼性の低いそして基本機能は低価格品と変わらない製品が出回っている。もう日本には基本機能を抜本的に改良する力はないだろう。
なにせ、物つくりの本質に迫れる感性と知恵を持った人材を育成できる教授者がほとんどいないからである。
東京大学でさえ、物理の補習を行っていると聞く。そして、外国人留学生を確保するため秋入学を推進している。
昨今の就職戦線の激化?は学士の品質の低下の表れでもある。院生のほとんどは企業に就職するが、研究者としての訓練は多少受けているものの、臨機応変さ・興味の幅が極端に狭い。物つくりに役立つセンスの持ち主ではないのだ。
落日の日本、そのときがまもなくやってくるだろう。
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C社製の電波目覚まし時計を使っているが、いつも肝心なときに設定ミスをする時計でもある。アナログエンジニアはこの時計を仕方なく使っている。
設定ミスをする原因はひとえにアラームセットの際にアラームオンにするため横側のスライドSWを上に滑らせなければならないのだ。この設定法方法は普通の目覚まし時計の設定方法とは異なる。
設計上の都合か意図的なものかは判らないが、頭の押しボタンSW を押して安心して寝てしまい、昨日の出張のように遅れそうになる。幸い連れ合いが頑張って間に合う時刻に起こしてくれたので、事なきを得て、午前6時半前には家を出ることができた。
最近、この手の独善的?設計の品物が出回るようになってきていて、油断すると使いにくい物を掴ませられる。日本の設計力の衰退を何か感じさせられる。超一流ではないにせよ、一流とされるC社ですらこの有様である。
別の同様な製品も作っているC社に至っては、その故障率の高さと不正確さばかり目立つ。
この程度のものしか設計できないようでは、日本の技術力の低下は着実に落ちている。なお、この製品はメイドインチャイナである。C社ブランドではあるが。
私の個人的見解であるが、今後日本の富の源泉である製造業は急速に衰退していくだろう。今はかろうじて過去のベテラン設計者の残党が技術を支えてきたが、もう戦列を離れ始めてきている。気はついたときには、何も買えない国力の国になっていることであろう。
PCやPCソフトに至ってはほとんど選択の余地がない。そして、個人情報はいやおうなしにあちこちで自分が覚えている以上に蓄積されている。それでも、インターネットは私は使う、使わざるを得ない。それが現実だ。
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Img_0338 正確には電流→電圧変換回路で、その基本形は反転形OPアンプ回路の入力抵抗を割愛したものである。回路の形はシンプルだが、実用品を作るとなると結構難しい。
実用的には、微小電流(100fA程度)を電圧に変換するか、ビデオ帯域近く以上の帯域で高速応答させる用途に使うこともある。電子あるいは光センサとともに使う場合には、過渡応答のチューニングが必要なこともある。
OPアンプの入力段は低周波では仮想短絡が成り立つので、2端子電流源の電流を短絡状態で測定していることになる。
多くの教科書では、反転増幅器からOPアンプ回路を紹介するが、電流・電圧変換回路はもっともシンプルな形をもち、OPアンプ回路を理解する上で重要な概念を含む。
しかし、この回路はOPアンプ回路の本質的な理解を要求されるので、丸暗記する回路ではないことも確かである。
アナログエンジニアはこの回路を電流の対数増幅器の基礎と位置付けている。電流対数増幅器はいくつかの回路形式があるが、実用になっているものは電流増幅器形式で、しかも、変換係数の中に物理定数を含む。
リニアにしろ、対数増幅にしろ、多くの精密な光/電子/X線などの電流の検出には、その目的に特化した電流増幅器が使われている。分析機器の装置性能の鍵を握る回路でもある。
私の現役で活動できる期間はあとどのくらいあるのだろうか?それは、まだ見えていない。
多くのセンサ/アクチュエータと精密アナログ回路を扱えるエンジニアは多くない。現在の電子化された機器の中で研究生活を送るのであれば、この分野に無知では居れない筈だろう。多くの事象がセンサ/センサエレクトロニクスに支えられて観測されているのである。
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Img_0333 まだ咲いているクリスマスローズ。
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自分が自費出版で無い本を書くと言うことはとても個人にとって重い一大事業だろう。技術書の場合、アナログエンジニアは自分にとってその時々で判りやすい文体と素材で書く。
多くの場合、一番勉強になっているのは、執筆者当人である。また、そうあらるべきだと考える。単独著7冊、共著2冊の計9冊。
最近の本は「アナログエンジニア」によるアナログ電子回路の基礎と入門!これ一冊である。
ISBNコードが割り振られるとき、出版契約が結ばれる。そして、本のないようについて一切の無限責任を著者が負う。文字どうり無限責任である。校正の編集者側のミスであっても著者責任である。自費出版は自分の思いを勝手に綴れば良い。著作権は発生するが配布先が分かている場合が多いので、回収はたぶん効くだろうし、その必要も生じないだろう。
売れなければ、世に頒布する意味がない商品であって、ミスは許されない。結果的に間違えてもその結果責任は著作の範囲で著者が背負う。これが、市販本の技術書の世界であると思って書き続けてきた。
そのようにして見た著作の世界は深い。どこかの軽薄な政治家の言とは異なる。私は、1冊の本:同業者のインチキ引用を即座に見破れる程度の余裕を持って書いている。
図は回路図であっても非常に時間がかかる。そして、従来の本とは異なる解説手順で本を構成している。組織の内側に属している人間には書けない本でもある。
組織に縛り続けられた操り人形にはなりたくないと考える次第である。その人形がたとえ宰相であるとしてもだ。
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Img_0340 アナログエンジニアは書き物をするとき、普通は紛れのない文章を意識的に書く。
当然、紛らわしい、特に掛り受けが明瞭でない文章は一目でわかる。そうでなければ、紛らわしくない文章は書けないのだ。瞬時に意味が2つ3つに分枝する文が判る。話言葉においてもそうだ。たいていの人は正確で紛れのない言葉を話すことは少ない。
この点は録音してみればより一層明解になる。
曖昧な言葉を話す人は思考自体もぼんやりしている傾向も強い。曖昧な思考用言語を使っているから、自分自身で、そのことに気づくことは少なく自覚症状がないから始末が悪い。
長文においては論旨がまず明快であることも大切だ。無駄な接続詞が多く含まれる。論旨が明快なら、そんなに接続詞を多用する必要はない。
一冊の技術本は図も字数に換算すると、1ページ2000字、1冊で約50万字となる。長文を書くにつれ、文章力が浮き彫りにされる。その背景にある知恵も浮き彫りにされる。
私の場合には、ほぼ総てがオリジナル図表か許諾を得た図表であって、随所に簡単には崩れないように作ってある。写真は簡単に増やせるが図表はそうはいかない。
オリジナル図表の多い書籍は、良書の必要条件でもある。
技術書に余計な形容詞、副詞はいらない。これも私の信条である。
例えば「高い周波数」は強電分野では60Hzを超えたら高周波となる。通常のアナログ回路ならプリント基板で集中定数として扱える帯域までを指す。通信分野なら、GHz帯の下の方は「高周波」とは言わない。中間的に数10-100MHz帯域を扱う分野もある。
専門分野が違うと形容詞などの指す意味が違うのだ。逆に、形容詞の使い方一つを見てもその人の素養の幅までもが判る。違いが判らない人間は、研究者とは言えないだろう。しかし、専門バカが多数存在することも否定できないのが現実である。
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アナログエンジニアは反射望遠鏡を好む。そして、最高級の機材は使わない。
おもな理由は同一の価格で反射望遠鏡ならより大口径で色収差がない機材が買えるからだ。しかも、軽量である。低分散ガラスを使った屈折望遠鏡だとφ100mm位で、100万円近くの定価となる。ニュートン反射なら、φ130mmで10万円強で買えるのだ。
しかも、F=5と明るい光学系が使えるのだ。天体望遠鏡の場合、一般人は低倍率にする方が難しい。F=5、f=650mmでアイピースの焦点距離を20mmとすると33倍近くになる。付属の6mmなら103倍となり、有効最大倍率に近くなる。
屈折式だとF=10〜12程度だから、簡単に有効最大倍率を超える。
口径が大きくなるにつれ、最高性能を発揮できる、晴れていて気流の安定した日は急速に少なくなる。まして、月、惑星以外だと暗い空を求めて県内を移動することになる。反射望遠鏡の管内気流を気にしたことは無い。
長焦点でアイレリーフが長く、広い見かけ視界のアイピースは非常に高価である。しかし、その価値はあるのだ。長焦点アイピースを使う目的は広い実視界を得ることにその目的があるから、狭い実視野になってしまったのでは全く無意味である。
もうひとつの理由は、M42、バラ星雲、スバルのような大きな天体が現在の一眼レフデジカメにちょうど良い大きさに収まることだ。
多くの天体望遠鏡のカタログには、素晴らしい写真が「はめ込み合成」で記載されている。こんな撮影など天文雑誌に投稿するレベルのヘビーアマが年に一度撮影に成功するかどうかの写真だろう。
夢を追いかけることは否定しない。しかし、それを個人レベルで実現するとなると必死の工夫が必要だろう。
多くの学者は参照/参考文献に頼ることを好む。他人に対しても要求する。しかし、実務者の中には、それぞれの分野で専門家より多くの現実を知っている場合も多いのだ。研究者たちは一度は、学術論文検索システムの外に身を置いてみるが良い。それが出来ないなら、学術村に安住して学術村を離れた発言/発信しかしていないのであろう。
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Img_0336 茨城の満開の桜
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体育活動ばかりで学ばなくとも卒業できる日本の大学。既に学び舎としての大半の機能を失っているような気がする。体育大学でもない限り、運動することと学業は本来関係ない筈である。
既に就職活動は後半戦に入っている。多くの有力企業は通年採用に踏み切っている。
きちんと基礎を学ぶ筈の大学は、ほぼ実学を放棄していてエンジニアリングを教えることのできる教員はあまりにも少ない。
高校は大学入試≒センター試験のためにあり、中学は高校受験のために存在しているかのような様相を示している。
一体、いつ、本気で学ぶのか?かなり、疑問である。逆に、そのルーズさ故に、個人として前半の2年間で自己訓練出来る機会も作りえる。
アナログエンジニアは、最初の1年を社会科学、政治学、法学、心理学などにエネルギーを注ぐとともに、論理思考できる自分流の耳と感性を養った。
いつの時代においても、教授者が性善であるとは限らない。少なからず反面教師であることもある。自学・自習の自己訓練、自己勉強が出来なければ、その後の進歩に多くは期待できないだろう。
研究者と称する人たちの中には、極度に狭い分野に特化していていて、それを自賛する風潮の人もいる。物事はそんな中で動いている訳ではない。関連分野を調べていればすぐわかることも曖昧にしてしまう。そんな風潮は厳につつしまなければならない。つぶやくのは勝手だが、不必要に物事を曖昧にすることは科学者のやるべきことではないだろう。
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Img_0332 自分の身は自分で守りたいものであるが、守れるとは思っていない。しかし、侵入犯に対しては少しでも長い時間掛るように個人として出来ることを多重に行っている。
アナログエンジニアは完全なセキュリティはあり得ないと理解している。そしてセキュリティ会社が駆け付けるまでの時間も普通には稼げないことも知っている。そう、この一年に生じた「安全」神話の崩壊など、安全の初歩の初歩を怠った結果に過ぎない。個人として、少しでも長く侵入に時間がかかるように、種々の仕掛けを行っている。ここからなら、この箇所を破るのに何秒、次のステップでは何秒、・・・・・・。同時に自宅を他の家から見やすいようにも仕組んである。その他にも仕掛けがある。家の周りのゴミなどは毎日確認して始末している。もちろん具体的方法は内緒だ。
安全の基本は、なるべく不変の力で作動する手段が好ましい。電源喪失などでは安全サイドに確実に停止すように機械構造を工夫するのだ。
例えば、エレベータ:動くためには電源喪失時に乗りかごを止めるブレーキを電磁力で解除しなければ停止するような構造を持つ。ロープは大きな安全率を有するとともに、複数本使用している。さらに、高速落下時には自動ブレーキが、それでもだめなら、最下階にクッションがある。
制御電源が喪失した時、危険側となるパワー素子やパワープラントはもっと扱いが難しい。このようにいえば、何のプラントを今意味しているかおわかりでしょう。もっと危険なプラントも少なくとも2か所ある。いかに作られた安全であるかは既に証明されている。さらに危険を増大させるのは人的要素でもある。
日本においても、治安が改善して行く方向にあるとは思えない。整理整頓と事実を直視することは相対的安全を担保する方向であると私は考える。
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Img_0331_2 大学の経済的基盤は基本的に学士製造=高等教育であるるだろう。高等教育と言うからには、それなりの素養の上に、より高度な見識と知恵をもつ人材を養成することでその存在意義がある。
文系学部といえども、分数や割り算を含む基本的の数学は不要ではない。理系学部に至っては、物理を課さない入試などアナログエンジニアには考えられない。
入試が選抜の役割を放棄してから久しい。
素材の品質が玉石混合である以上、有効な選抜はやむを得ない。小、中、高の取得レベルの底上げはもちろん必要だが、大学は大学であるべきだと考える。
国富の源泉である製造業は厳しい国際競争の中にある。学士の名に値しない「学士」が職を求め、学業を放棄?してまで就職活動をしている時代である。ゼロサムゲームの金融業などにそう職がある訳ではない。
今の大学は、少子化の中で材料、部品である入学してくる学生の品質を担保することなく、なりふり構わず新入生を取っている。それで、卒業生の品質を担保出来ていると言う話は聞いていない。担保できる訳は無いのだ。製造業が材料・部品の品質チェックを怠ったら、それは自殺行為に等しいだろう。
「学士」を取得すれば、会社としても一応「学士」の扱いをせざるを得ないから、新採用に慎重にならざるを得ない。始めから作業員としてなら別だろうが・・・・
自分に合わない教育をうけることほど苦痛なものはない。甘やかされた教育を受けた者は甘やかす教育しかしない。私は、今の教育システムに大きな疑問をもっている。少子化に見合った規模にならない自掃作用のない大学制度はこれで良いのだろうか?
研究者の周辺分野への関心の欠如の拡大にも大きな疑問を持つ。小国の日本が、学術の規模だけを誇って何になる。
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某TK大学の準教授の話である。「放射線量ニュースには敏感になります・・・」の紹介文がある。とても、化学研究者のブログとは思えない。本当だとすれば、このような研究者に日本の高等教育は任せておけない。
放射線量はSv/hだが、線量率が影響を及ぼすのは、少なくともmSv/h単位であって、1μSv/h単位程度では、遺伝子の損傷が修復されるので線量効果は疫学的統計値に現れてこないのではないか。そして、線量効果の加算性など証明されている訳でもない。
報道されている訳ではないが、被曝線量効果のデーターで信頼のおけるものは、広島、長崎の原爆における追跡調査に基づくものであるとアナログエンジニアは考えている。チェルノブイリのデータはあるとしても信頼できるとは思えないし、スリーマイルは規模が小さすぎる。
はっきりしているのは、短期被曝約4Svで半致死量になると言うことである。
科学者に必要な資質にはいくつかあり、非線形な事象に受け止める知的強さ、閾値のある現象に対する受け止め方、データーの出所とその信頼性の推定など、どれが欠けても不十分だろう。
科学者なら、その辺を冷静に扱う必要があるだろう。
まして、東京辺りで受けている放射線量より高い地域で暮らしている人や、放射線を使った医学検査:PFT、X線CT、X線撮影、局部的に高い被曝量の歯科X線そして航空機旅行をする人たちはもっと高い被曝をうける。
このような事情、状況を考えるとき「放射線量ニュースには敏感になります・・・」の言葉は科学する人、それも第一線の化学者のブログとしては、科学を実践している方の言とは思えないのである。
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日本化学会:お前たちもか?
高電圧回路といっても電子回路の範疇では数10kV、数mA以下の領域である。10数kVを超える付近から、絶縁が困難になる。
固体絶縁ならもっと低い電圧から難度が高くなる。電子回路としての高電圧回路は電子回路であるが故に、電界集中が少ない形状の部品を使うことがかなり難しい。
液体絶縁なら強制放電させて、その模様を観測することもやってやれなくはない。もちろん、一旦放電させれば、回路の損傷は伴う。
高電圧回路の昇圧回路にはコッククロフトウォルトン回路(CW回路)およびその変形回路をを主として使うが、高電圧のハイサイド上での回路の保護はかなりの困難さがある。実験がやりにくいとともに、対策の手法は部品の能力の限界まで使わざるを得ない。しかも、手掛かりは、強制放電による部品損傷個所だけであることが多い。
放電の頻度は、設計する側から見ると、統計量に近い。電圧に対する加速係数が多少なりとも判明しているオイル絶縁の場合は、最初から品質を作り込める。しかし、固体絶縁となると、私の場合には、実時間で実績を重ねて弱点を補う形を取る。固体絶縁には部分放電という、いわば固体中の雷があり、進行性の損傷モードがある。部分放電は充填剤や固体絶縁の不均一さによっても生じる。高電圧用セラミックコンデンサには、「交流用」コンデンサもあるから、その道の方にはよく知られれている故障モードの一つだろう。
強電の難しさと電子回路の繊細さを併せ持つ回路:それが電子回路における高電圧回路であろう。
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Img_0325 月に1回ほど、太陽光発電結果をモニタする機会がある。そこの設備でこれまでに見た最大の最大の瞬時発電量は8.5kW。3月の快晴の日の後3時ころ。おそらく「パネルの出力容量」は10kWをこえているのではないだろうか。
少し、薄雲があるとはっきり出力低下が生じる。時間帯と季節を考えると「設備容量」はもっと大きいだろう。ほとんど快晴の時間帯が続く日でも、午後4時の段階で、過去にモニターに表示された瞬時発電量の4時間分を超えることはない。
太陽光発電で言う「設備容量」と原発で言う「設備容量」は意味が違うし性質も異なるのだ。メガソーラ発電の規模を原発何基分と表現することは、意味不明である。そのような方には夜の明かりを我慢していただきたいものだ。
アナログエンジニアはこのような比喩的/恣意的報道に違和感を覚える。
同時にマスメディアの不勉強さも感じる。
市中の人は近年の天候の激しさを体感しているとともに、自衛手段を考え始めている。同時に、自分でできることを実践し始めている。
東電、保安院の不誠実さは論外だが、その他の事柄にも多くの甘やかしがある。間に合う内に自掃作用が働ければよいのだが。自然界を感じることのできるエンジニアは今や少数となった。エンジニアの枯渇を嘆く前に、優秀な努力するエンジニアに報いたかどうかを、とくに文系経営者には考えていただきたいと思う。
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Img_0313 もう15年ほど前になるだろうか。車で片道1時間ほどの通勤をラジオを聞きながらしていたころである。はじめて、ラトビア語で歌われた「百万本のバラの花」に出会った。大国ロシアに翻弄されてたバルトの国の宿命を3代の母娘になぞらえた切なく慈しみに満ちた声で歌われた子の曲はいまも鮮明に残っている。
数年後、その原曲「マーラは与えた」がWikipedediaに存在することを知った。
ぜひ聞いて欲しいと思う。
原子力の賛成派、反対派を問わずぜひ聞いて欲しいと思う。そして、不毛の議論を極力避けて欲しいと願う。
工学の常識をかけ離れた推進派の強論&組織の不備を撲滅することがまず第一になすべきことであろう。アナログエンジニアはプラント計装においても、素人ではない。安全に関しては専門家に属する。3/11以来のマスコミの不勉強さ、マスコミの登場して来るおおくの「専門家」の不誠実さは学会の体質を物語る。
3/11以降、10日ほどで福島第二原発:コードネーム2F-xで異常が生じている可能性が非常に高いことも把握した。結果は、電気料金値上げ直前での2F-xが一時メルトダウン寸前だったことの発表だった。
まだ、原発事故で誰も何も責任を取っていない。官僚、政治家はもちろん、原子力委、保安院もだ。それらの人間から職をまず、はく奪すべきであろう。
その一方で、不安を煽る反原発派が存在する。好機とばかり活動していいる。
どこか、「百万本のバラの花」の原曲に似た宿命を感じる。
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Img_0318 アナログ電子回路において受動部品の選定は重要な設計作業のひとつである。とくにセンサ絡みの回路では、その精度を左右する。
工業、理化学機器用途では、抵抗Rの第一選択肢は金属皮膜抵抗であるが、アナログエンジニアは重要箇所では金属箔抵抗も使用する。V社のものが有名である。金属箔抵抗を使いこなせなければ、精密アナログ回路の真の設計者とは言えないのではないだろうか。
金属箔抵抗は0.01%、10ppm/°Cよりも良好な特性をもち、高価、かつ入手性も悪い。汎用基準抵抗としても使える。
抵抗精度、温度係数のマッチングはさらに良好である。わたしは、自宅でも、数ppm/°C程度まではある方法で実測できる。
受動部品の中でもっとも信頼のおける部品はRであるが、その中で王様的ポジションを占める金属箔抵抗の使いこなしは、使い手/設計者の意志を厳しく問う。
現在は、電気信号を出力するセンサの時代でもある。センサの原理とその校正方法を知ることなく自然界と会話すべきではないだろう。センサを知らない科学者/研究者は数多く存在する。昨今の社会的話題で強く感じる一部の科学者と称する人たちの不毛の議論の遠因には、センサに対する無知に端を発しているような気がしてならない。
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Img_0320 写真は、とある機器に組み込まれていたスイッチング電源。右側の薄黄色のパルストランスがその設計状態を左右する。SW電源の心臓部であるから、そのトランスの定数が一般に明かされることはまずないだろう。
アナログエンジニアはSW波形をみるだけで、およその設計状態とトランスの定数を概算できる。
非常用電源に使われるUPSはもっと複雑である。
絶縁形SW電源は、L、C、R可変でしかもその安定化制御には一次遅れ系が使われることが多いので、負荷状態に依存して過渡応答が異なる。
電源装置の設計は、回路システムの全電力を扱うので設計そのものが難しい上、コストもまたかなり低い。
リニアアンプを「電源」と呼ぶ場合もある。このような呼び方は理化学機器においてとくに多くみられる。このような呼び名が付される場合には、低レベルの設計しかなされていない場合も多く認められる。
ハイテク製品=高度な電子回路を使った製品とは限らない。
おおくのプラント用とくに屋外用センサに付随する信号処理回路は、地味な仕様であるがそれなりの作りになっている。それが産業用途の電子回路の世界である。電源装置は常に付随し、システムの信頼性を大く、左右する。現代電子システムのライフライン、それが電源装置である。
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Img_0311 アナログ回路の信頼性は一般にデジタル回路と規模が同程度なら、その信頼性は一桁以上低いものとされる。その理由は、デジタル回路に比べて故障/異常動作する条件が厳しいことも一要因である。自然界と対話する以上、故障判定基準の厳しさは避けられないだろう。
現在のデジタル回路では、半導体プロセスを開発する人、その特性を測定する人、ゲートレベルでの設計者、機能ブロックでの設計者、回路システムの設計者、そのシステムを動かすためのソフト設計者、営業など会社全体でひとつのチ-ムを構成していると言えよう。
この設計システムのおかげで、高い信頼性を構築していると言って過言ではないだろう。
デジタル回路:一般の設計者にとって、いまや「回路」技術といえる状況ではないだろうが、このシステムのおかげで安定した故障率を担保できる。
アナログエンジニアは、個別部品を用い自然界と対話する回路設計する。産業用、理化学機器用、自動車用、原子力用および各種電源回路を得意とする。
これらの回路は、自然界と対話するシステムが必須とするものばかりである。
アナログ回路においては、さまざまな故障モードがあるが、それらを熟知し設計にその故障モードを反映しているなら、回路が小規模であるが故に信頼性を大きく向上できる。
優秀なアナログ回路設計なくして、理化学機器をふくむ優秀な計測システムあり得ない。その理解なくして、優秀な研究もまたあり得ないだろう。
ゆえに私はアナログへの道を歩んだ。そして、その道をいまも歩いている。
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Img_0315 昨日は暴風雨だった。気象現象を含む時系列的なデーターは遠い過去から、現在へと得られる。そして、その外挿により人は未来を予測する。
信頼性データは、ほとんど完全には得られない欠落のある情報である。まして、粒子の照射により材質が刻々変わる構造物では、その構造物で生じえる現象を完全に予測することは不可能に近い。それを予測可能と称するなら、欺瞞と言いきって良いだろう。
種々のプラントや産業用途の計測記録の多くは、折り畳み記録紙上に記録される。
畳んだまま横から見れば、ロングスパンの推移を圧縮して一目でわかる。
広げてみれば、その詳細が判る。
そのトレンドを外挿すれば、近未来を推測できる。
特別なものとしては、気象予報データは3次元空間のX座標を、ふつう西から東にとる。西は近未来!
工学においては、予測しえないものと予測しえないものがある。予測しえない、ある「事象」が生じないなどという学者の言葉など聞く意義を感じない昨今である。
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