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加減算器は抵抗4本とOPアンプ1個で作る2つの入力電圧の差を取る機能をもつ。
入力V1とOPアンプの負入力端子(a点)間にR1、出力端子とa点にR2
入力V2とOPアンプの正入力端子(b点)間にR3、b点とGND間にR4を接続、出力VoはGNDを基準とした出力端子の電圧である。言葉で書くとこのような表現となる。
この回路を文字式のまま解くと
Vo=-V1・(R2/R1)+V2・(1+R2/R1){R4/(R3+R4)}となる。
Vo=K(V2-V1)の形になるためにはK=R2/R1=R4/R3が条件である。
なぜ、こんな面倒な計算をするかというと、一般形で解くと、抵抗偏差の影響を定量的に把握できるためだ。
もちろん、上式の計算では、仮想短絡を前提ととして解いている。オフセット電圧の影響を定式化する時には、R2/R1=R4/R3として計算量を減らし見通しを良くする。
アナログエンジニアの低周波精密アナログ回路分野ではこのように一般形での計算が、必要な抵抗精度などを決めるのに有効だからだ。
解析主導型設計では、このような計算に基づく回路設計が便利である。
人生は、思えばそう長くない。アナログ回路も計算が有効な場合には解析主導型設計で品質を作り込みたいものだ。勘と経験だけに頼れば、ベテランとして設計できる期間も少なく時には間違いも起こる。
定量化した検討による判断なくして、精密アナログ回路は成立しない。政治の世界も同様だろう。
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ご指摘ありがとうございます。R2→R3の間違いです。本文の方で訂正しておきました。多謝。
投稿: 5513 | 2011年9月 6日 (火) 09時05分
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第一式の最後のR2はR3の間違いのようだね。
投稿: 非国民 | 2011年9月 6日 (火) 08時11分