電源を含む精密アナログ回路が専門のアナログエンジニアは、仕事を受ける際にかなりの事前検討を行う。
この手の仕事は相手の力量・設備、事前に与えられる情報から、どのような仕事になるかを考える。相手の状態を把握し、少なくとも主な分枝は考慮にいれる。
問題なのは、技術指導に際しての事前検討の結果を相手にどこまで伝えるか、これにより仕事として成立するかどうかが決まる。伝えすぎるると、逆に当方からの情報、ノウハウを無償で提供することになってしまう。
技術指導の相手は、本当に当面の課題に困っている場合が多いが、技術力なさゆえに技術の価値も判らないこともしばしばある。
飛び込みの依頼の打診の場合はとても工夫を要する。一方的な「工程」を要求される場合、私が想定する仕事の流れを直接表現すると、多くの当方からの情報提供となりそれで相手が満足してコンタクトが途切れるケースすらある。
自分の力量を知っていただくことは必要だが、情報・技術をただ取りされる危険性もはらんでいるのだ。
いずれにしても、聞くばかりでギャラの話のでない仕事は空振りになりやすい。自分を出し、アピールして仕事に繋げることは、日本では結構困難な仕事である。
仕事量の半分くらいが契約前の検討になる。
技術セミナーにしても同様だ、宣伝用パンフレットの骨格は講演者が作る。羊頭狗肉にならない範囲でできるだけ多くの人に聞いてもらえるように、メリハリをつけて時間配分を考える。この種の仕事も、作業量の半分は講演前に投入するが、最少催行人員に満たないときにはそれで終わり。
依頼が成立する以前の作業は個人としての営業費用的であるがその分を回収することは意外に難しいのだ。
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