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式を立てる際には、各項の次元が統一されている必要がある。回路設計においては、文字式を使い、仕様値に対応するいくつかの設計式を導くことが第一歩である。設計式を使って各定数を決めていくのだ。
回路解析においては、文字式のまま連立方程式を解く過程が含まれる。
初学者の場合、概して、符号と次元に間違いが多い。次元の不一致は式が意味をなさないことと同じである。背の高さ(m)を聞かれて、60kgと答えるようなもので、次元が異なれば同列に数式演算ができない。
次元を意識して立式することは、数学を物理現象に結びつける第一歩である。
時定数CRは時間の次元をもつ。このことは、C[F]やR[Ω]をMKSA単位系で整理しなければならない。CV=Q=I・Tだから、[F]=[A]・[s]/[V]、オームの法則により、[Ω]=[V]/[I]だから、CRの次元は[s]:秒となる。L/Rや√LCも同様にして時間の次元をもつ。
アナログエンジニアはこのようなチェックを基本物理公式を利用して頻繁に行うのが常である。
次元(単位)付きの数式を扱う世界、それはまさに工学の世界の基盤をなす。
そして、目標とする機能を実現するには、単位付きの演算が必須である。
今はMKSA単位系で記述されているが、昔は工学単位例えば圧力なら[atom]、[mmH2O]nなど身近な量で表現されていたので、量の大きさを直感的に把握しやすいが、単位換算が結構な負担となる。MKSA単位系は原則として単位の換算は不要だが、その分単位の大きさを把握する努力が必要となる。
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