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回生コイルをもつフォワードコンバータの主スイッチの電圧波形を図に示します。
Photo 回生期間中は一次電圧の約2倍の電圧が主スイッチにかかります。オフ直後の前縁にはリンギングが生じます。
この振動は主としてパルストランスの漏れインダクタンスと主スイッチの容量で決まる振動です。
図は比較的良好なパルストランスと通常のサイズのFETを用いた時のシミュレーション波形です。
波形の斜めの部分は、回生終了後はいインピーダンスとなった回路の寄生容量が放電する時間です。その後、波形は一次電源電圧と等しくなります。
もちろん、主SWがオンの時間は、図ではほぼ0Vとなっています。
振動はLCの減衰振動ですから√LCが振動周期から判ります。Cの値はFETの場合はDS間寄生容量なのでおよその見当がつきます。
アナログエンジニアは実波形と、シミュレーション波形を比較してほぼ同じ波形となるようにパラメータを調節することによって、寄生するLCの概略値を把握します。
この程度の波形が出れば、パルストランスの結合率は0.997よりも良い値と考えられます。
しかし、1次-2次間の寄生容量を減らそうとすると、パルストランスの結合率は犠牲になり波形の乱れが大きくなります。
なお、1に近いパルストランスの結合率を直接測定することはかなり難しいので、シミュレーションと既知の情報からこのような波形とシミュレーション波形を詳細に比較することで概略値の見当がつくのです。
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