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センサは好んで対称構造に作られる。測定対象でない物理現象に対し不感になることが多いからである。2個のセンサユニットを使い、一方を参照側として非測定要因を入れなければ、その差を取れば、温度などに対する影響を相殺できる。
同時に0次項を含む偶数次のセンサ特性も消去される。
多くのセンサでは、センシングしたい対象による物性変化は相対的に小さい場合が多いので、0次項やその温度変化が相殺されることはありがたいことで、センサとしての測定限界の拡大につながる。
センサを2個つかい、対称的に配置しかつセンシング対象量を逆極性で入れれば、差動構造となり、感度が2倍となる。
センサ材料の多くはある物理現象が強く出る材料を使用するので、線膨張係数が通常の金属とは異なる。しかし、センサ材料だけ空中に設置するわけにはいかないから、材料間の膨張係数差の影響をいかにして低減するかが実用上の課題の一つになる。
センサの固定方法を示さない原理図はセンサの本質的課題を提示しないのと同じである。
センサは測りたいものが測れるのは当たり前で、測定したくない要因に対してできるだけ鈍感なことが望ましい。
そして、センサの経時変化の大小に依存して、実用的に取りえる信号処理方法も制約を受ける。
センサの測定対象物はさまざまである。それに伴いセンサ材料も種々の物が使われる。環境もさまざまである。
微小量を測定する高感度センサは概して物理的に大きくなる。空間的に広がった測定対象量を少しでも多く集める必要があるからである。
アナログエンジニアは多くのセンサを扱った。センサは千差万別だが、その中にも基本的な戦略は存在すると考えている。
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