インダクタンス性負荷を定電流駆動する回路は、多くのセンサ回路で必要とされる。
しかし、V=Ldi/dTだから、電流を高速に切り替えようとすると相対的に高い電圧が必要となる。定常時はインダクタンスの抵抗分だけを支える電圧だけでよい。従って、ドロッパ式定電流源では、消費電力と高速電流変化は基本的に両立しない。
スイッチング電源方式だと、出力電流平滑用のコンデンサと負荷の共振点があり、制御が難しい。
そこでアナログエンジニアは考えた。インダクタンスエネルギーを小容量のコンデンサに回収できれば、次回以降の電流の急速な立ち上がりが可能ではないかと。インダクタンスエネルギーの回生はHブリッジを使えば実現できる。あとは、制御性に応じてD級アンプ形式をとるか、ドロッパ式の高精度制御をおこなうかの選択がある。
いつの時代にも、成功しそうなアイディアが実現に近づくと、その成果に群がる2流技術しか持たない技術リーダーが存在する。FM氏もそうだった。しかし、私のアイディアだから、あなたの担当の製品でも私が指揮する。それが私が30倍の効率アップを実現に導く条件だとせまった。FM氏は手を震わして反論したが、結局私の指揮下で開発を進める裁定が下った。
エンジニアの成果の評価には十分注意する必要がある。誰が真の開発者か組織の中ではあいまいになりがちである。その方が都合のよい3流エンジニアが巷には多くうごめいているからだ。
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禁煙10日経過、ニコチンパッチのおかげで何とか吸わないで過ごしている。
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