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アナログエンジニアは36歳のとき、深い挫折を経験している。その後、数年間にわたり、どん底のエンジニア生活を送っている。自分も苦しかったが、「我が家のさち」はその時代の私を支えてくれて、3人の子供たちをきちんと育ててくれた。感謝。
失意の時代は、また、自分の技術領域を広げた時代でもあったが、この期間には殆ど特許を取得していない。
自分が満足できる仕事と、自分に重荷になる仕事の範囲が狭くなっていた。失意と不安の日々の生活の中で回路とセンサに関する仕事なら、なんでもやった。やらざるを得なかった。その結果、今の自分がある。
失うものは何もないと思っていたから、会社組織の中で結構斬新な回路設計もいくつか行っている。トラブル対策や失敗開発の再チャレンジなどを多く手掛けた。
苦手だったインダクタンスや各種トランスの扱い方にも習熟できた。未知の世界であったフォトンカウンティングなども手掛けた。
当時の仕事のなかには、電磁流量計の条件付き相似測の定式化もある。電磁流量計は商用周波数励磁から方形波励磁、ハイブリッド励磁へと変遷を遂げていた。また、電磁流量計は水の滴り落ちる程度の流量から、東京都の取水本管の流量まで広い範囲がシリーズ化されていた。これらの要素を加味し、シリーズの設計指針、2次的な設計要素がどうあるべきかを検討した。
きれいな形に整理することができた。
この失意の期間のなかで、人間模様のなかでエンジニアの意思を通すすべも学んだ。
人生は順風万帆とはふつういかない。
逆境の時にこそ、自分の人間的、技術的成長がある。
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こんばんは 入門者にゅーきち さん
逆境の時は、ほんとうに苦しいですね。技術者も人間関係の渦の中で生活しています。
投稿: 5513 | 2010年4月11日 (日) 19時26分
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こんばんわ5513さん
逆境の時にこそ、自分の人間的、技術的成長があるに共感いたしました。
私は自分の未熟さから対人関係に悩み職場と自宅に居場所がない期間があり、その時にひたすら自分のかかえる業務の復習を徹底的にやったことが、とことんまで考えるという、良いクセをつけるきっかけになりました。
投稿: 入門者にゅーきち | 2010年4月11日 (日) 00時31分