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本格的な開発を初めて任されたとき、アナログエンジニアは検査部(今は品質保証部と称している会社が多い)に足しげく通った。そして担当製品と関連製品の出荷記録・修理報告書を読み漁った。
メモは一切取らなかった。取るべき書類ではないからだ。実に様々な来歴が記載されていた。
電気的な故障はもちろん、機械的な故障、電気化学的故障、使い方のミスなど様々な事象が記載されていた。当時の不具合修理は部品レベルで行われていたので、故障率の目立つ部品も散見された。身の引き締まる思いで、書類を見て記憶に入れる。
物が壊れるには理由がある。想定された環境外であっても、製品が設置され寿命が尽きたと思われる部品もあった。
いつかはコストの上昇を招かず、検査・サービス部門を煩わさない設計を願った。自分の製品の信頼性を上げるため、種々の工夫を重ねた。
結果はどうだったかと言えば、数年後、故障率を1桁下げることに成功した。
同一顧客で1000台使われるなら、毎月故障したものが年に一台壊れることになれば、その印象は全く異なった物となる。しょっちゅう故障するとの印象がめったに壊れなくなるとの印象に変わる。
このときの経験は、一発勝負の開発や、極少量生産の製品の製品開発にも役立った。
謙虚に製品の声を聞く。これが物つくりの原点であると今も考えている。
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入門者にゅーきちさん こんにちは。
温度差のストレスは温度ショック的なものほど厳しく(同質の材料構成なら)なります。
試験環境で寿命がくるまで試験するには、膨大な時間がかかります。
はんだ継ぎ手の信頼性を記載した本はたくさんありますので、それを参考にすると良いと思います。
温度振幅と回数が一番問題だとは思いますが・・・。
投稿: 5513 | 2009年11月30日 (月) 16時07分
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こんばんわ。5513さん
高温環境下(雰囲気120°C以上)におかれる回路において、一般的には、はんだ部への温度差での疲労故障の検証が必要だといわれますが、熱疲労試験の試験方法を市場の使われ方を考慮して昇温の傾きをゆるやかに設定しようと考えています。
温度差のストレスは傾きが変わっても問題がないのかが、心配です。
投稿: 入門者にゅーきち | 2009年11月30日 (月) 00時02分