多くの工学では,基本的な物理・化学の現象を表す式を元にして現実の課題を式として表す。この表現式を用いて,戦略を立ててシミュレーションや実験,試作をおこなう。
基本的な物理・化学現象をあらわす式は数多くあるが,極めて高い精度で成立するものもあれば経験則に近いものもある。
電磁気現象に関する公式はかなり良い精度で成り立つものが多いと感じている。
電子回路では,素子の数式モデルから出発し,キルヒホッフの法則などを用いて文字係数のまま多元連立方程式を解くことで,回路特性を公式化する。
この過程で,私は移項の失敗や各項間の次元の不一致などかなりの頻度で生じる。(中・高校レベルのミス)
この対策として,より簡略化したモデルで予備計算を行い,次に本番の計算をおこなったりする。複雑な課題では同じモデルを使ってシミュレーションで解の妥当性を確かめることもある。
次の段階は試作となる。アナログ回路ではたびたび予想外の現象が生じる。回路のダイナミックレンジの端や負荷駆動能力の限界付近での予想精度は線形領域より劣るので,その挙動を現実の部品を用いて種々の側面から検討するのだ。そして,予測と現実の偏差をもとに,さらに詳細なモデルを構築していく。この繰り返しである。
確実な式の変形能力,結果の見やすい整理方法などは,経験で培った。
式は強力であるが,定性的説明に比べると凝縮された結論であるがため実感が湧くまでには,種々の数値を与えて自分の感性となるまでアナログエンジニアはケーススタディを行う。
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