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積分器、コンパレータ、アナログSWとカウンター2個、その他少々で構成できる。
いまでも、デジタルテスタや高分解能のADコンバータに使われる。
原理は入力電圧をあらかじめ定めた時間積分する。定められた時間が経過したら、今度は逆極性の電圧源を積分し、再び0電圧に戻る時間をクロックパルスを数えれば、その値が電圧源と入力電圧の比になる。カウンタを10進カウンターにしておけば、マイコン抜きで10進数で表示することもできる。
この方式、AD変換のビット数に応じて、クロックパルスを勘定するのでAD変換に要する時間が数ms〜数10msと長い。しかし、容易に高ビットの変換ができる。自作も可能である。
積分形というからには、定められた時間、入力電圧を時間積分しているのである。この結果、あらかじめ定めた時間を商用電源の整数倍に取っておくと、ハムと呼ばれる商用周波数の周期的ノイズを完全に消去でき安定なAD変換ができる特徴がある。商用周波数の整数倍の周波数に対しても同様の効果がある。またそれ以外の周波数に対しても1次のローパスフィルタになる。
このような性質があるので、今でも高速を必要としない計測用途に使われているのだ。
商用周波数のノイズは、とくに屋内環境では高インピーダンスの電圧を測ると大きな障害になりやすい。二重積分形ADは、変換時間が長い分だけノイズに強い。
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