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シリコン小信号ダイオードなら0.6Vくらいの電圧降下がふつうある。しかし、順電圧は電流に依存して、60mV〜120mV/桁程度変化する。
ダイオードの順電圧をVJ、順電流をID、熱電圧をVT(室温で26mV)、エミッション係数をm、飽和電流をISとして、
ID=IS・exp(VJ/mVT) の式で広い電流範囲のダイオードの電流対電圧特性を表すことができる。
したがって、順電流とダイオードの品種を指定しないで、一般論としてシリコンダイオードの順電圧の大きさを表現すると、人により0.5〜0.8V位の範囲の数値をいうことが多い。
整流用シリコンダイオードでは、もっと高い電流密度で使うことが多くて、上式のpn接合の特性に温度係数の大きな直列抵抗成分RSが加算されるので、順電圧が1Vを超える使用状態も普通にある。
シリコンダイオードの順電圧の温度依存性は、0次近似では-2mV/°C前後だが、もう少し正確に予測するなら、
dVJ/dT=(-1.25+VJ)/T T:絶対温度 となる。VJが大きくなると温度係数の絶対値は小さくなる。
ダイオードの指数特性を実感してもらうには、小信号シリコンダイオードを広い範囲(1μA〜数10mA)のVJを測定させ、方対数グラフを書いてもらうのが早道であろう。
なお、熱電圧VT=(ボルツマン定数)×ばつ(絶対温度)÷(電子電荷)である。
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