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【阪神大震災29年】リーグワン神戸の李承信 元日震災の北陸へ「お互いを助けていければ」

[ 2024年1月17日 06:00 ]

被災したクラブでプレーする意味や意義について語る、リーグワン神戸の李承信
Photo By スポニチ

1995年1月17日に発生した阪神大震災から、きょう17日で29年になる。今年の元日には能登半島を震源とする大地震が起こった。兵庫県出身のラグビー・リーグワン神戸の李承信(23、リ・スンシン)は北陸の被災地へエールを送った。

震災を経験していない世代とはいえ、被災した町、被災したクラブで戦う意味は理解している。李は神戸市の出身。阪神大震災のことは授業などで学び、親や親族から経験談も伝えられた。

「今の神戸の姿から考えられないほどの被害でしたし、もし自分がその場にいると、どういう感情で、どういう行動を取っていたのか想像できません。当時の人たちが力を合わせ、復興できたから今の神戸があり、今のスティーラーズがあるんだと感じています」

震災当時、家族や親族の家は被害が少なかったという。当時、長田区で人命救助に携わった父・東慶(トンギョン)さんから多くの話を聞き、授業を受けるたびにその惨状は容易に想像できた。「復興を遂げた神戸で、生まれ育った神戸でプレーすることは光栄なこと」。ラグビー選手としていったい何ができるのか。この日が近づくたびに、自分と向き合う時間は長くなる。

元日には能登半島を震源とする大きな地震があった。「ラグビーをしている姿で勇気づけられることもあるかもしれません。震災があった地域同士、理解しあいながらお互いを助けていければ」。昨年はW杯フランス大会日本代表に選出されるなど飛躍を遂げた李。チームのため、仲間のため、地域の方のために――。今季も全力で走り抜くつもりだ。 (吉仲 博幸)

◇李 承信(リ・スンシン)2001年(平13)1月13日生まれ、神戸市出身の23歳。4歳の時、兵庫県ラグビースクールで競技を始める。大阪朝鮮高卒業後は帝京大に進学も中退。より高いステージを目指し、20年9月30日にリーグワン神戸入りした。代表歴はジュニア・ジャパン、U19日本代表。22年6月25日のウルグアイ戦で初キャップ。23年W杯フランス大会出場。日本代表キャップ11。1メートル76、85キロ。SO、CTB。

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