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阪神大震災から29年 当日誕生の照強が連勝「被災された方もに少しでも励みになれば」

[ 2024年1月17日 04:43 ]

大相撲初場所 3日目 ( 2024年1月16日 両国国技館 )

<大相撲初場所・3日目>朝乃若(右)を寄り切りで下した照強(撮影・藤山 由理)
Photo By スポニチ

発生から29年を迎える阪神大震災当日の17日に生まれた元幕内、東幕下33枚目・照強(29=伊勢ケ浜部屋)が東幕下32枚目の朝乃若(28=高砂部屋)を寄り切った。糖尿病の影響で番付を下げたが、2連勝とし3場所ぶりの勝ち越しへ前進した。

相手の動きを見ながら、左を深く差し込んだ。右は前みつをしっかりつかみ、左半身になりながら前へ出た。取り口に幕内時代のスピード、力感はない。それでも勝った。照強が阪神大震災から29年を翌日に控え、2戦2勝とした。

「阪神大震災も、元日に起きた(能登半島)地震もそう。被災された方も含めて少しでも励みになれば。(自身の存在を)知ってもらって、力にしてもらえればいい」

1995年1月17日生まれ、兵庫県南あわじ市出身。阪神大震災当日、震源に近い淡路島に生まれた。

20年秋場所では西前頭3枚目まで昇進したが、その後、糖尿病などの影響で番付を下げた。一昨年九州場所では幕内31年ぶりの1場所15戦全敗を経験。十両でも負け越し昨年春場所、幕下へ陥落した。

糖尿病の診断基準である血糖値は「悪くなったり良くなったりの繰り返し。でも少しずつ回復している」。20年秋場所では114キロあった体重は現在100キロ前後。体調万全には程遠いが、土俵へ上がり続ける姿で被災地へ届けられる何かがあると信じている。「やるからには全力でやらないといけない」。きょう17日午前5時46分の阪神大震災発生時刻には、神棚へ向かって黙とうするという。

幕下陥落したことで、18年以来6年ぶりに1場所7番になった初場所。十両以上の1場所15番ならきょう17日は必ず取組があったが、今年はない。阪神大震災を今に伝える使命を負った力士の戦いに、終止符を打つわけにはいかない。

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