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34年W杯サウジ大会は1月前倒しも...2月冬季五輪、夏は酷暑、11月からアジア大会など問題山積み

[ 2024年12月13日 04:59 ]

2034年のサッカー主な予定
Photo By スポニチ

国際サッカー連盟(FIFA)は11日、オンラインで臨時総会を開き、2030年と34年のW杯開催地を決定した。30年はスペインとポルトガルの欧州勢にアフリカのモロッコを加えた3カ国の共催とし、W杯開催100周年を記念して第1回開催国だったウルグアイ、さらにアルゼンチンとパラグアイの南米3カ国でも各1試合を実施。史上初めて3大陸にまたがって試合が行われる。34年はサウジアラビアでの単独開催が決まった。

オンラインで行われた臨時総会。開催の承認を得たサウジアラビアのムハンマド皇太子は「自分たちの強みと能力を生かし、世界中のファンに喜びをもたらす前例のない素晴らしいW杯の開催を楽しみにしている」と笑った。FIFAのインファンティノ会長も「投票は大きく明確」と強調したが、モニター越しに200超の加盟国に呼びかけた承認方法は「よく見えるように頭の近くに両手を挙げて」と求めた原始的な拍手。反対や疑問の声を封じるようだった。

女性や労働者への人権侵害が指摘されているサウジでの開催に関しては、複数の国際人権団体などが反対していたが、今回の承認で準備に向けた動きが本格化する。しかし、問題は山積みだ。競技に影響する日程に関し、W杯招致委員のアルバラウィ氏は「対話に応じる準備はできているが、最終的にはFIFA次第」と発言。酷暑を避けるため、22年カタール大会同様に冬季開催となる可能性が高いが、34年は11〜12月にリヤドでアジア大会が予定され、イスラム教のラマダン(断食月)とも重なるという。

1月開幕案では2月10日開幕のソルトレークシティー冬季五輪との日程重複を避けるため国際オリンピック委員会(IOC)との調整が必要。11〜12月開催と比べれば1年近い前倒しになり、各国のチーム編成を大きく左右する可能性がある。

15会場のうち都市開発から進めている北西部ネオムの競技場など8つは計画段階。実現性に加え、インフラ整備や宿泊施設の建設ラッシュなどカタール大会でも問題になった労働者の扱いに国際社会から厳しい視線が向けられている。海外メディアでは周辺国に開催の負担を求める可能性も報じられ、大会までに紆余(うよ)曲折が予想される。

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