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【惜別球人】オリックス・小田裕也 21年日本シリーズ決めた〝サヨナラバスター〟 来季から育成コーチに

[ 2024年12月30日 05:45 ]

21年、CSファイナルSのロッテ戦でサヨナラ適時二塁打を放つ小田裕也

巨人とソフトバンクがともに4年ぶりのリーグ優勝を飾り、3位から成り上がったDeNAが26年ぶりの日本一を達成した2024年。ばら色のオフを過ごす選手がいる一方、多くの選手がユニホームを脱いで再出発する。去りゆく選手を2回に分けて紹介する年末恒例の「惜別球人」。第2回はパ・リーグ編、オリックス・小田裕也外野手。

オリックス・T―岡田、安達の引退試合として開催された9月24日のソフトバンク戦。もう一人、今季限りでユニホームを脱ぐ男の出番に京セラドームが沸き立った。小田は代走として三塁へ駆け出すと、直前に三塁打で出塁し、14年ドラフト同期で苦楽をともにし続けた西野と力強く抱き合った。

「西野が打席に入る前に、塁に出たら(代走で)行くからと伝えられていたみたいで。最後に西野と代われて、本当によかった」

語り草となっているのが、21年のロッテとのCSファイナルステージ第3戦。1点を追う9回無死一、二塁から25年ぶりの日本シリーズ出場を決める"サヨナラバスター"を決め、一躍ヒーローとなった。「あのバスターのおかげというか、僕の中ではバスターの"せい"。あれが成功したことによって、その後のプレーをより一層ちゃんとしないといけないって、プレッシャーを自分でかけてしまっていた」。代走・守備固めを主として積み上げた通算681試合出場は、努力の勲章だ。

来季からは育成コーチを務める。口数は少なくとも、背中で若手の手本となっていた男は「若い選手が力を精いっぱい発揮できるように導いていきたい」と後進の育成にまい進することを誓った。 (阪井 日向)

◇小田 裕也(おだ・ゆうや)1989年(平元)11月4日生まれ、熊本県出身の35歳。九州学院では甲子園出場なし。東洋大では4年時に大学選手権の決勝で逆転サヨナラ2ランを放って優勝に貢献。日本生命では14年日本選手権で4強。14年ドラフト8位でオリックス入団。1メートル72、75キロ。右投げ左打ち。

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