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松坂大輔氏 侍強化合宿取材、魅せられた宇田川のフォークと今永のギャップ

[ 2023年2月28日 05:05 ]

侍ジャパン強化合宿 ( 2023年2月27日 サンマリン宮崎 )

宇田川(左)にインタビューした松坂氏
Photo By スポニチ

【平成の怪物が行く 松坂大輔の探球】スポニ本紙評論家の松坂大輔氏(42)による月1回の連載コラム「松坂大輔の探球」2月編は侍ジャパンについて――。キャンプ初日の1日から精力的に取材を続け、インタビューなども行った。日本時間3月22日のWBC決勝では米マイアミからのテレビ中継で解説を務める予定。自身が輝いた09年以来14年ぶりの世界一へ。松坂氏はその瞬間を、笑顔で勝利を分かち合う侍ジャパンの姿を今から心待ちにしている。

2月もあっという間に過ぎました。1日のオリックスからスタートし、17日からは侍ジャパンの宮崎合宿。WBCの出場選手、投手が中心の取材でしたが、いろいろな考え方などを知ることができたのは面白かったですし、勉強になりました。

自分がキャスターを務めるテレビ朝日系「報道ステーション」の企画でオリックス・宇田川投手、DeNA・今永投手らにインタビューをさせてもらいました。宇田川投手は本当にフォークが凄い。米球界でもなかなか見ないボールですし、WBCでも相手は初見では対応できないでしょう。22日にも宮崎でブルペン投球を捕手の後ろから見ましたが、思わず「えぐっ!」と声が漏れてしまいました(笑い)。彼のフォークは落ち方にも勢いがある。フワッという感じではなくギュッと落ちるイメージです。

今永投手は特に国際大会での奪三振率の高さに注目しました。彼の最大の武器はリラックスしたフォームと実際のボールとのギャップ。ゆったりとしたフォームから切れのあるボールがピュッと出てくる。打者は打席でより速さを感じ、差し込まれたり詰まらされたりします。WBCでは第2先発など、貴重な存在で首脳陣の期待も大きいでしょう。

ダルビッシュ投手の存在感も抜群でしたね。他の投手らに変化球などを教える「ダルビッシュ塾」。見ていて自分もうらやましかったですし、中に入りたいと思ってしまいました。チーム最年長。若い選手とも積極的にコミュニケーションを取る姿が数多く見られ、非常にいい光景でした。宮崎合宿は、文字通りチームが一つになるための時間になったのではないでしょうか。

いよいよWBC開幕も間近です。大谷投手らメジャー組も加わります。ここからの時間で大切なのは、佐々木朗投手ら状態のいい投手は、それをどう維持するか。打者は実戦の中で少しでも多く生きた投手の球を見られるか。野球は打つ、投げるだけではありません。守る、走るという要素も勝利には必須です。残り少ない実戦で、いかに本番に近いものが出せるか、感じられるか。それが選手には求められます

3月22日。米マイアミでの決勝ではテレビ朝日の中継で解説を務めます。09年以来の世界一へ――。最後に心の底からのみんなの笑顔を、ぜひこの目で見届けたいと思いますね。みんなで笑い合って、喜び合っている姿。そして日本全体を喜ばせてほしいと願っています。(スポニチ本紙評論家)

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