高田 創

岡三証券グローバル・リサーチ・センター理事長

たかた はじめ/1958年生まれ。82年3月東京大学経済学部卒業、同年4月日本興業銀行入行、86年オックスフォード大学修士課程修了(開発経済学)、みずほ証券市場調査本部統括部長、グローバル・リサーチ本部金融市場調査部長などを経て19年、みずほ総合研究所副理事長。20年に退職後、現職に。『銀行の戦略転換』『国債暴落』『金融市場の勝者』『金融社会主義』など著書も多い。

債務危機は過去のもの?欧州の「日本化」がもたらす副作用はなにか――高田創・みずほ総合研究所チーフエコノミスト

2014年7月2日

債務危機は過去のもの?欧州の「日本化」がもたらす副作用はなにか――高田創・みずほ総合研究所チーフエコノミスト

欧州では、大幅に拡大した10年物国債の利回り格差が、2012年以降急速に縮小した。急速な信用スプレッドの収縮で、欧州危機への意識は市場ではほとんど話題にならないくらいになった。とはいえ、その背景には抜本的な解決策の実現があったのか。

「新成長戦略」と「骨太の方針」の閣議決定を控えて〜焦点は4つ、期待は1つ〜――森田京平・バークレイズ証券チーフエコノミスト

2014年6月18日

「新成長戦略」と「骨太の方針」の閣議決定を控えて〜焦点は4つ、期待は1つ〜――森田京平・バークレイズ証券チーフエコノミスト

安倍政権は今月末ごろに「新成長戦略」と「骨太の方針」を閣議決定する見通しだ。市場参加者の注目点はいくつかあるが、最も大きいのは「法人税」だろう。法人税を、税率の引き下げ幅、税率の引き下げスピード、課税対象の拡大、という3つの視点か...

「平成26年財政検証」の不安公的年金に依存できない未来に備えて――熊野英生・第一生命経済研究所経済調査部 首席エコノミスト

2014年6月11日

「平成26年財政検証」の不安公的年金に依存できない未来に備えて――熊野英生・第一生命経済研究所経済調査部 首席エコノミスト

6月初旬、社会保障審議会年金部会が「平成26年財政検証」を発表した。私たちの年金の将来像が複数のシナリオとして掲示されているが、非常に楽観的と言わざるを得ない。その中身を検証しながら、「老後も働き続ける社会」の行方を分析する。

どうして市場は"ゴルディロックス"になったのか?春は来たが内外に不透明感が残存、我慢の季節に――高田創・みずほ総合研究所チーフエコノミスト

2014年6月4日

どうして市場は"ゴルディロックス"になったのか?春は来たが内外に不透明感が残存、我慢の季節に――高田創・みずほ総合研究所チーフエコノミスト

2013年以降、米国中心のグローバル金融市場において、グレートローテーションと言われる債券から株式への転換が注目された。だが足もとは、従来の転換点とは異なる、株高と債券市場のほどよい按配、「ゴルディロックス」との見方が根強い。

日銀の金融政策と自己資本対策の行方〜追加金融緩和の有無と法定準備金積み増しの意味〜――森田京平・バークレイズ証券チーフエコノミスト

2014年5月21日

日銀の金融政策と自己資本対策の行方〜追加金融緩和の有無と法定準備金積み増しの意味〜――森田京平・バークレイズ証券チーフエコノミスト

川下物価の消費者物価指数と川下物価の企業物価指数が、大幅に乖離している。日銀は追加緩和をせざるを得ないだろう。だが財務の健全性の面から、日銀は無限に緩和を続けられない。彼らにとって自己資本は、どれくらい重要な意味を持つのか。

事業所の増加が名目GDPを押し上げていた?"新陳代謝"こそが日本経済成長のエネルギー――熊野英生・第一生命経済研究所経済調査部 首席エコノミスト

2014年5月15日

事業所の増加が名目GDPを押し上げていた?"新陳代謝"こそが日本経済成長のエネルギー――熊野英生・第一生命経済研究所経済調査部 首席エコノミスト

先日発表された総務省『経済センサス』では、新設事業所の付加価値の創出状況が初めてわかった。それを基に分析したところ、名目GDP成長率の高さと事業所の付加価値の増加には相関関係が見て取れる。新陳代謝は日本経済成長のエネルギーなのだ。

異次元の国債市場は管理相場の猶予期間 金融機関は"おコメ"だけでなく"おかず"も食べて体質改善を――高田創・みずほ総合研究所チーフエコノミスト

2014年5月7日

異次元の国債市場は管理相場の猶予期間 金融機関は"おコメ"だけでなく"おかず"も食べて体質改善を――高田創・みずほ総合研究所チーフエコノミスト

日銀の異次元金融緩和は、半ば管理相場化された国債市場をつくり上げた。金融機関にとって国債投資は主食の「おコメ」のようなものであり、ボラティリティの低下で何とか妙味は保たれている。だがそれは、今や人工的に変質した「官製味付け」だ。

消費税増税後に広がる「ヒト・モノ不足」――熊野英生・第一生命経済研究所経済調査部 首席エコノミスト

2014年4月9日

消費税増税後に広がる「ヒト・モノ不足」――熊野英生・第一生命経済研究所経済調査部 首席エコノミスト

結局、消費税増税の反動減は心配していたよりも小さかったのではないか。ただ筆者の関心は、もっと先の経済情勢だ。もしも反動減が大したダメージでなければ、2014年後半〜2015年の成長力はどのくらいになりそうか。キーワードは「不足」である。

今年も米国にグリーンシュートはあるか?経済の「シートベルト着用サイン」が消えるとき――高田創・みずほ総合研究所チーフエコノミスト

2014年4月2日

今年も米国にグリーンシュートはあるか?経済の「シートベルト着用サイン」が消えるとき――高田創・みずほ総合研究所チーフエコノミスト

悪天候による米国経済の失速、新興国不安などにより、政界経済には先行き不安が生じた。足もとで米国経済不安は収拾に向かうと見られるが、中国などのテール・リスクは残る。世界経済の「シートベルト着用サイン」は消えるだろうか。

2014年春闘の集中回答結果から試算 「2年でCPI前年比2%」には力不足――森田京平・バークレイズ証券チーフエコノミスト

2014年3月19日

2014年春闘の集中回答結果から試算 「2年でCPI前年比2%」には力不足――森田京平・バークレイズ証券チーフエコノミスト

今年の春闘の集中回答結果を見ると、最終的な賃上げ率は2%を超えそうだ。しかし、ベースアップが継続的なものになるという手ごたえは、今なお感じられない。2年で前年比2%という日銀のCPI見通しが、賃上げによって達成されるためには力不足だ。

医療分野のチャンスとリスクアベノミスクは切り込めるか――熊野英生・第一生命経済研究所経済調査部 首席エコノミスト

2014年3月12日

医療分野のチャンスとリスクアベノミスクは切り込めるか――熊野英生・第一生命経済研究所経済調査部 首席エコノミスト

安倍政権の構造改革の核心は医療分野と密接に関係しており、ここを改革せずにアベノミクスは成功しないと考える。財政負担が膨らむなかで医療費削減を進めるためには、高齢者の健康管理や予防に、医療関係者が積極参加できる枠組みが必要だ。

アベノミクスへ「警戒警報」が点滅 海外投資家の信任を再び回復できるか――高田創・みずほ総合研究所チーフエコノミスト

2014年3月5日

アベノミクスへ「警戒警報」が点滅 海外投資家の信任を再び回復できるか――高田創・みずほ総合研究所チーフエコノミスト

各国の指導者に対する投資家の信頼感調査で、昨秋主要国でトップだった安倍首相の信頼度は、年初の調査で大きく低下した。世界経済の見通しに加え、靖国参拝などの不安要因が加わったためだ。対米協調姿勢を重視する「第四の矢」を打ち出せるか。

2014年のアベノミクスの主役は「第2の矢」?公共投資主導色の濃い第2次安倍政権――森田京平・バークレイズ証券チーフエコノミスト

2014年2月19日

2014年のアベノミクスの主役は「第2の矢」?公共投資主導色の濃い第2次安倍政権――森田京平・バークレイズ証券チーフエコノミスト

今週発表された10〜12月期GDP統計(1次速報)は、大方の事前予想を大きく下回った。ただし、中身を見ると日本の景気はGDPが示すほど悪くはない。10〜12月期は民間需要、公的需要を問わず、内需がバランスよく増加したと言ってよいのではないか。

賃上げは道半ば、波及を強める良策はあるか――熊野英生・第一生命経済研究所経済調査部 首席エコノミスト

2014年2月12日

賃上げは道半ば、波及を強める良策はあるか――熊野英生・第一生命経済研究所経済調査部 首席エコノミスト

安倍首相は、「この春こそ、景気回復の実感を収入アップというかたちで国民の皆様にお届けしたい」と胸を張っている。しかし、賃上げが十分に進むかどうかはまだ不確定だ。今回は、賃金上昇を波及させるための課題を考察したい。

2014年は脱「失われた3年、7年、20年」の大転換 新興国に不安を残すが日本は転換を実感する年に――高田創・みずほ総合研究所チーフエコノミスト

2014年2月5日

2014年は脱「失われた3年、7年、20年」の大転換 新興国に不安を残すが日本は転換を実感する年に――高田創・みずほ総合研究所チーフエコノミスト

2014年の日本経済は、消費税増税後に一旦調整はあるものの、その後再び緩やかな回復を展望する。今年は過去の3つの大きな足枷からの正常化の基調にあると位置づけるからだ。脱「失われた3年」、脱「失われた7年」、脱「失われた20年」である。

円安でも復元しない貿易黒字 モノづくり神話を越えて――熊野英生・第一生命経済研究所経済調査部 首席エコノミスト

2014年1月15日

円安でも復元しない貿易黒字 モノづくり神話を越えて――熊野英生・第一生命経済研究所経済調査部 首席エコノミスト

ずっと変だと思っていたことがある。円安がどのくらい進めば貿易収支は改善し、貿易黒字に戻るのか。分析すると、貿易収支が改善しない背景には、円安がこれほど進んでも日本製品と競合する海外ブランドが競争力を失わない現実があった。

2014年はアップサイドリスクと景気拡大実感の年に 市場がもらった「永遠の0」のクリスマスプレゼント――高田創・みずほ総合研究所チーフエコノミスト

2014年1月8日

2014年はアップサイドリスクと景気拡大実感の年に 市場がもらった「永遠の0」のクリスマスプレゼント――高田創・みずほ総合研究所チーフエコノミスト

2013年12月18日のFOMCで、FRBはQE3縮小に向けた決定を行った。今回、2013年に市場が一貫して不安視してきた金融政策面での不透明感が大きく後退することで、日米の金融市場にとって「永遠の0」という、この上ないクリスマスプレゼントになった。

5年後の「安倍」と5年後の「A.B.E.」〜アベノミクスの「2018年問題」〜――森田京平・バークレイズ証券チーフエコノミスト

2013年12月25日

5年後の「安倍」と5年後の「A.B.E.」〜アベノミクスの「2018年問題」〜――森田京平・バークレイズ証券チーフエコノミスト

アベノミクスで湧いた2013年も終わろうとしている。この時期に、安倍首相にとって重要な転機となる5年後の「2018年」に、自民党の経済政策がどうなっているかを占いたい。鍵となる日本経済の動向は、3つの「A.B.E.」でまとめることができる。

中小企業の景気実感、21年ぶりの改善は本当か――熊野英生・第一生命経済研究所 経済調査部 首席エコノミスト

2013年12月18日

中小企業の景気実感、21年ぶりの改善は本当か――熊野英生・第一生命経済研究所 経済調査部 首席エコノミスト

アベノミクスの成功を証拠づけるように、12月調査の日銀短観が改善した。中でも、中小企業の景気実感がかなり良くなっており、非製造業の業況判断DIまでもが21年ぶりのプラスとなった。これは、本当に信じてよいことなのだろうか。

2014年はバラ色の年に?過去6年続いた"100年に一度の危機"は過去のものか――高田創・みずほ総合研究所チーフエコノミスト

2013年12月11日

2014年はバラ色の年に?過去6年続いた"100年に一度の危機"は過去のものか――高田創・みずほ総合研究所チーフエコノミスト

ボラティリティの低下から、「リスクオン」に資本市場が戻る動きが注目された2013年。日本だけでなく、先進国の株価全般が押し上げられているようにも見える。過去6年間にわたって続いた「100年に一度の危機」は、本当に過去のものになったのか。

アクセスランキング

  • 最新
  • 昨日
  • 週間
  • 会員

最新記事

AltStyle によって変換されたページ (->オリジナル) /