「新NISA一辺倒」の50代が知らないと大損する、老後資金の"賢い貯め方"
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新NISAでハイリスク投資が可能に
そこに潜む「落とし穴」とは
アクティブ型ETFのようなハイリターン投資が、新NISAでも非課税でできるようになりそうです。このニュースに、個人投資家の内田健次郎さん(仮名・57歳)も、以前なら大喜びだったでしょう。ここ数年にわたる投資で、300万円の利益を出したからです。
ところが内田さんは、欲張った投資方法を止めることができず、大損してしまいました。50代後半になると定年後を意識して老後資金を蓄えるべきですが、投資のリスクへの自覚がなかったのです。ようやく現実に気付いた内田さん、果たして今後は何に投資すればいいのでしょうか。
金融庁は2025年度の税制改正要望において、新NISAにアクティブ型のETF(上場投資信託)を含める方向で動いています。金融庁が新NISAに含めようとしているアクティブ運用型とは、パッシブ運用の日経平均などに連動する商品とは違い、市場平均を上回る成績を目指した銘柄(株)を組み入れたものです。
さらに利益を出したい内田さんには、このニュースは「待ってました」といわんばかりでした。内田さんは、これまで不祥事を起こした企業に投資し、数カ月後に元の株価に戻ったときに売却して数百万円の利益を得るなど、ハイリスクで攻めの投資をしていました。これまで新NISAには安定性の高い銘柄しかなかったので、少し物足りなかったのです。
しかし先日、これまで儲けた300万円を資金にある不祥事企業に投資したところ、株価は元に戻らずに下がったまま。そのうち業績が悪化し、倒産のリスクが高まり、とうとう怖くなって損切りすることにしました。結局、資金の半分を失うことになりました。老後のために溜めていたお金が、定年を前にとんでもないことになってしまったのです。新NISAのニュースどころではなくなってしまいました。
フェデリティ投信の調査では、「経済的に安定していないと幸福ではない」と回答した日本人は7割を超え、欧米の4割程度よりかなり高くなっています。我々はお金がないと惨めに感じるようです。そうでなくても、今後株価はいつまで上がり続けるのか、不安視する声もあります。
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