東京ディズニーでバイトする高学歴大学生たち、東大、千葉大、法政大卒業後の「意外な進路」
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東京ディズニーリゾートに57歳で入社し、65歳で退職するまで、私がすごした"夢の国"の「ありのまま」をお伝えしよう。楽しいこと、ハッピーなことばかりの仕事などない。それはほかのすべての仕事と同様、ディズニーキャストだってそうなのである。
※(注記)本稿は笠原一郎『ディズニーキャストざわざわ日記』(三五館シンシャ、2022年2月1日発行)の一部を抜粋・編集したものです
某月某日 去っていく人
たくさんの出会いと別れ
約1万8000人いるキャストの約半数は1年で入れ替わるとあるディズニー本に書かれていた。約半数は大げさだとしても、たしかにキャストの入れ替わりは激しい。
キャストには、基本的に週5日勤務する「専業キャスト」と、土日だけ勤務する「土日キャスト」がある。土日キャストは全員が非正規雇用のアルバイトやパートである。
土日キャストは大学生を主体とし、残りは専門学校生、高校生や主婦などであり、同僚のあいだでは「土日っこ」と呼ばれている。地元の千葉大学のほか、東京大学、法政大学、日本大学、明治学院大学、文教大学など、さまざまな大学から学生が集まっていた。彼ら彼女らは卒業する直前のタイミングで辞めていく。
私と入社日が同日で、同じロケーションに配属された土日勤務の内野君(仮名)は法政大学の学生で、配属された初日に「ネームタグの付け方、これでいいですかね?」と私に聞いてきたことをきっかけに親しくなった。彼はのんびりとして嫌味がなく、素直な性格で同僚からも愛されていた。
私が途中から土日休みに変えたので、土日っこの内野君とはほとんど会えなくなってしまったが、それでも春休み・夏休み、祭日などに会ったときには、楽しく会話した。
生まれ持ってののんびりさで、就活を始めるのも相当後れをとっていたので、私も発破をかけた。
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